趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

「正しさ」ということ

2010年03月19日 | つぶやき
昨日の記事の内田樹先生の『邪悪なものの鎮め方』を読んでいて
『龍馬伝』を観ていて感じたことを思い出しました。

先週の放送では、攘夷を掲げる武市半平太一門と
土佐藩上士との間で起きる事件を描いていました。
一触即発の状況を救う、龍馬。
理路の正しさ、志の高さ、というものが
人の生き方を左右し、生き死にまでも変えていく。

本当に、その「正しさ」は大切なものなのか???
内田先生の本の中に‘被害者の呪い’という文章があります。
誰もが被害者として、自らの「正しさ」を主張し
当然の権利と叫ぶ。
そこには誰も、加害者がいない。
正しさの前に、ひれ伏せとでもいうように
皆一様に声高だ。
私はそれを読んでいる時、自分はどうだ?と
身につまされ、恥ずかしい気持ちになってしまったのです。

答えが、龍馬のとった行動なのですね。
そのことを画面を観ながら思いました。
でも、心を煽るということのなんと簡単なことか。
こんな風に若く、純粋な気持ちを見方につけたら
何でもできちゃうだろうな。

‘呪い’という言葉なら、充分怖いことだと、分かる。
でも、「正しい」といわれたら
その本当の意味は、なかなか分からないのではないだろうか。
「正しい」ということには
充分気をつけよう。。