昨年の紅白は、例年よりもテレビのチャンネルを変える回数も少なく、年越しそばを食べながらゆっくり鑑賞。
テレビを見ている最中に「今年は久しぶりに紅白を見ています」というメールが知人からも来たので、久しぶりなのは私だけではないなと安心して、その後ものんびり見続ける。
様変わりしたその紅白の様子に、意見も色々あるようだが、私は歌の合間、更には歌の最中に入る応援合戦がなんとなく無理やりな感じがし、見ているのが気恥ずかしくなって別の番組に切り替えてしまうことが多かった。要するに「歌合戦らしさを否定して別の番組に切り替える」という行動をしていたので、今までの紅白らしさが見られない紅白は逆にゆっくり見られる歌番組になっていたのだ。
JUJUの『やさしさで溢れるように』やYOASOBIの『夜に駆ける』は紅白だということを忘れてゆっくり鑑賞。
2020年の歌というと、香水や炎を思い出す人が多いかもしれないが、私には聴くたびに「いつ息継ぎをしているんだろう?」と思わずにはいられない『夜に駆ける』が2020年を思い出させる歌だ。その歌が今一番行ってみたい場所の角川武蔵野ミュージアムで歌われていることもなんだか印象的だった。
もちろん郷ひろみが歌っている最中に「ゴーゴー」という掛け声が無かったのは寂しかった。でもその寂しさよりも歌がゆっくり聴ける番組になっている紅白の方が良かった。
コロナが収束しても、今回のようなゆっくり歌が聴ける紅白が私はいいなと思う。