宣祖(ソンジョ)が王だった時代の朝鮮。
両班の息子ジョンリョと友情を結ぶ奴婢の息子チョンヨン。
武術の科挙の試験に合格しない息子の為に両班である父が選んだのは剣術に長けたチョンヨンの身代わり受験。奴婢である身分から抜け出す為、友人のジョンリョの為、試験を受けて身分も友情も確固としたものになるはずだった未来は、ジョンリョの父の不義理と、日本的に言えば文禄・慶長の役(朝鮮では壬辰・丁酉の倭乱)の混乱により、堅い友情を結んでいたはずの二人の歯車が狂ってしまうのだ。
倭寇の侵攻により荒廃する国土に更なる混乱を起こしたのは、民を見捨てて早々に逃げ出した宣祖(ソンジョ)の行動。民衆の怒りが爆発し、両班の住居が焼き討ちにあう中、ジョンリョの妻を助けようとするチョンヨンだが、ジョンリョの妻は奴婢である彼に助けられるのを良しとせず、自ら命を絶った事で二人の友情は修復不能になる。
庶民が立ち上がって義兵となり、倭寇として残った者もいる荒廃した中、チョンヨンを信じきれないジョンリョは彼への復讐を心に王を守っていくのだ。
戦のシーンは大きなスクリーンで見たくなる迫力がある。全てに疑心暗鬼になり自分の権力を守るだけに興味がある宣祖を演じるチャ・スンウォン。奴婢から抜け出せなかった悲しみと、友と思ったジョンリョとの対峙に心が揺れるチョンヨン。更には残留した倭寇を演じるチョン・ソンイルが操る自然な日本語。個々の役柄と戦のシーンは非常に迫力があるものの、一番の肝となるチョンヨンとジョンリョの友情が歴史の中で翻弄される悲しみが空回りしてしまうように感じられるのはなんでだろうか。
カン・ドンウォン演じる奴婢のチョンヨンの思いに比べると、チョンヨンを身代わりに仕立てて手に入れた武官の地位に固執するジョンリョの焦燥感を私が上手く理解できなかったせいだろうか。
トニー・レオン、東京国際映画祭の取り組みを「実にすばらしい」と称賛 審査員会見で語る
橋本愛「日本で俳優をやっていて危機感を持っている」トニー・レオン、キアラ・マストロヤンニらと並んで堂々会見
映画好きなので、今までも映画祭に興味はあったが、興味の対象は、映画祭でしか見られないであろう作品や、上映作品に合わせて来日する俳優達の動向が主な物だった。
正直、コンペティション部門の最高賞の東京グランプリについて関心を持った事は殆どなかった。
ただ、今年は審査員長がトニー・レオンということもあり、「審査員長としてどんな作品についてどんなコメントをしたりするのか」が非常に気になる。グランプリもそうだし、それ以外の作品のどんな部分に興味をひかれたのかとか、俳優として、審査員長としてどんな言葉を発するのかとても気になる。
映画好きであれこれ見て、ここにテキストととして感想を残してはいるものの、基本的に一人で見て、一人であれこれ考える事が多く、リアルに感想を語り合うチャンスは多くない。
そう考えると、好きな俳優であるトニー・レオンが自分が出演している映画について語るのでなく、自分が観た映画について俳優としてどんな風に語るのか聞くチャンスがあるということは、私にとってかなり特別でかなりうれしい事だ。
今日28日から11月6日まで日比谷、有楽町、丸の内を中心に開かれる東京国際映画祭。
コンペティション部門は勿論、今後公開が予定されている作品から、映画祭でしか見るチャンスがないかもしれない作品、旧作から新作まで各種テーマに沿った作品など色々上映される。
残念ながら直接会場に足を運ぶ事は出来ないのだが、国際交流基金×東京国際映画祭 co-presentの交流ラウンジの様子が配信でも見られるとの事。ジョニー・トーの登壇もあるとの事なので、配信でチェックしたいと思っている。
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コンペティション部門15作品中、中国、台湾、香港等中国語圏の作品があり、日本の作品も3作品入っている。それらの作品に対する審査員長のトニー・レオンの総評が聞けるのが今一番の楽しみ。
オープニングセレモニー|Opening Ceremony 第37回東京国際映画祭|オープニングイベント
MISDO HALLOWEEN×ブラックサンダーのコラボドーナツ。
柔らかいドーナツの上にたっぷりかかったザクザク食感のブラックサンダー。別々でなく一緒になっていることで、驚く程の食べ応え感が実現している。そして一緒に食べる事でドーナツの柔らかさとブラックサンダーのザクザク食感を今一度確認することになる。
ブラックサンダーで有名な有楽製菓の本社に一番近いミスドで食べる両社のコラボ商品。尚更美味しく感じられる。
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日曜日、時間があると散歩がてら近所の有楽製菓の直営店に行き、チョコレートやクッキー等を購入したりする。今日も直営店で割れチョコミルクのフロランタンを購入。(以前は直営店ならではのご当地限定ブラックサンダーを購入したりしたが、最近は割れチョコレートやクッキーを購入することが多い。ご近所さんでも『直営店のチョコは美味しい』と言う人は多い。)
今日は、直営店で購入したチョコレートした後、ミスドの店内でMISDO HALLOWEEN×ブラックサンダーのコラボドーナツを食すという、プチ有楽製菓デーを満喫。
命を受けて京都で長州藩士に刀を向けた会津藩士。刀を合わせ、今まさにという瞬間に雷が落ち、気づいた時は140年後の京都の撮影所の中。
そんな風に自分の意志に関係なく、まったく別の世界に足を踏み入れる事になってしまった高坂新左衛門。街中のポスターで幕府が倒れた事を知るも、帰る術の無い彼は、なんと撮影所の中で斬られ役として生きていく道を選ぶのだ。
帰る術がない事を嘆くでもなく、現代の事をあれこれ追求することもなく、自分が出来る事は・・・と斬られ役の道を選び、選んだからにはその事に真摯に向き合う姿がなんとも清々しい。本物の剣士故、飲み込みも早い。どんどん見せる殺陣のスキルも上がる。140年の時間差も、周りの人への配慮を欠かさず、敬意と感謝の気持ちを忘れないという、その真面目さ故乗り越えるのだ。
140年の時間差を乗り越えて現代で真摯に生きる姿と、劇中劇で斬られ役に徹する姿との間に境目があまりないため、観ている側も思わず、どちらも本当の姿のように錯覚し、どちらの姿も熱く応援したくなってしまうのだ。
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子どもの頃、夕方、おやつを食べながら見た数々の時代劇の事を思い出す。
最近のニュースは、総選挙、アメリカの大統領選挙、ガザ停戦交渉、大谷選手の活躍、そして闇バイトの更なる闇・・・
ポジティブなニュースは全部と言っていい位、大谷選手頼み。
ハリス陣営「どぶ板」徹底 ラストベルトの共和党化に危機感 激戦州ペンシルベニア・米大統領選
今週の水曜日、2024/10/23の日本経済新聞の朝刊の記事。「大統領選、敗北なら認めぬ」というタイトルの記事の一文が目に留まる。
『共和支持の29%は「真の愛国者は国家を救うため政治的暴力に訴えることもある」と答えた。民主支持は8%にとどまった』
先日見た映画@シビル・ウォーを思い出さずにはいられない。
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出勤前にスターバックスで朝刊を読むのが日課だが、厳しい内容が多い日はコーヒーが苦く感じられる。
中国東北部、北朝鮮との国境の街延吉、フィギュアスケート選手時代の傷を抱えながらバスガイドをする若い女性。
延吉は延辺朝鮮族自治州の街。街で行われる結婚式は、新郎が中国人で新婦は朝鮮族。司会者は中国語と朝鮮語を操り、新婦の親族たちはチマチョゴリを着て祝宴を盛り上げる。街中の飲食店にはハングルの看板が掲げられ、若者たちが集うバーで歌われるのはK-POPだ。
国境の街らしく二つの文化が自然に交じり合う。
ガイドの女性ナナは、観光客たちと一緒に朝鮮族の民俗村に行けばカメラマンになり、観光客をツアー向けの料理店に送り届ける。
そんな彼女は、自分のツアーに一人で参加し、携帯を失くした男性を友人と一緒の食事に誘う。気楽にツアー客に声を掛けるその様子に楽しさは感じられない。自分の寂しさを紛らわすかのように声を掛けた彼女と同様、ツアーに参加した若い男性も彼女の友人と一緒に彼女の家に上がり込み飲み明かす。
診療を促すクリニックからの電話を何回も受ける男性の笑顔は力なく、休みなく2週間働いたという彼女にも心からの笑顔はなく、叔母の食堂で働くナナの友人にも底抜けの明るさは感じられない。何もせずにはいられないが、具体的に何かをしたいわけでもない。そんな3人がただ、流れる時間を何かに使いたいがために、長白山にある天池を見に行こうと寒い中車を走らせる。
そんな姿を見ながら、なぜか自分も同じように目的もなくどこかに向かっているような気分になる。冗談を言い合い、ただ寒い中、車を走らせる姿を見ているだけなのだが、彼ら同様に自分もどこか少しだけ解放されたような気持ちになる。
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長白山(朝鮮名:白頭山)は朝鮮民族にとっての聖地。そこで彼らが美しい物語のように語った話は、朝鮮の始祖神、壇君の話。国境の街、お互いの文化が混ざり合う地ならではだ。
王子が人間界に降りて来た際、虎と熊が王子に人間になりたいと訴える。それを聞いた王子は、ヨモギとニンニクを彼らに与え、それだけで洞窟の中で100日過ごす事が出来たら人間にすると約束する。虎は逃げ出すものの熊は耐え抜き美しい女性になり自分を人間にしてくれた王子と結婚をして壇君が生まれる。
彼らが遭遇する熊にもそんな意味が込められていたのだろうか。
今朝は少し寒かったが、先週の土曜日の19日は東京都心で気温が30℃で統計史上最も遅い真夏日と話題になっていた位だ。今週もまだまだ10月とは思えない気温の日が続く様子。
靖国神社では秋季例大祭も終わり、靖国通り沿いの壁には七五三祝いの看板が掲げられているものの、イチョウ並木は殆ど緑のまま。
入り口近くのイチョウが少しだけ黄色く色づいているだけだ。
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巫堂(ムーダン)のファリムとボンギルは、跡継ぎが次々と謎の病気にかかるという海外在住の家族から桁違いの報酬でお祓いの依頼を受ける。
韓国にある彼ら一族の墓に原因があると踏んだ巫堂(ムーダン)のファリムとボンギルは、墓地の場所を見極める風水師と改葬を取り仕切る葬儀師に声をかけ、家族の意向を受けお祓い改葬を一緒に行うのだが、掘り出した棺には禍々しい秘密があり・・・というオカルトチックな展開。
お祓いを取り仕切る巫堂(ムーダン)のファリムとボンギルを演じるキム・ゴウンとイ・ドヒョンの「私たち若いけれども実力はあります」という貫禄さえも感じさせる熱量。お祓いにも若さとプロフェッショナルさが感じられ、風水師を演じるチェ・ミンシクと葬儀師を演じるユ・ヘジンとチームを組むも年配の彼らと同等にやりあう。
掘り返し棺を運び出し、お祓いを済ませてその後祟りのような事がなければ彼らの仕事は終了だ。原因究明が彼らの仕事ではないのだが、不思議な出来事は続き、彼らは再び墓に隠された秘密に向き合わねばならなくなる。
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ここからは、恨(ハン)という感情を忘れることなく、それを自分たちのアイデンティティと捉える韓国らしい展開。恨(ハン)は相手があってこその感情なので、ここで見ている者が一致団結する相手が必要となる。そこで白羽の矢が立つのは・・・という事なのだが、ここからの展開の詰めが甘い。ストーリーとしてはここからの展開が見せ場なのかもしれないが、私には墓を掘り出すというのが一番の見せ場に思えたので、映画的な熱量は随分トーンダウンしていたなと感じてしまう。おどろおどろしい場面が続くも怖さはそれほど感じず。
改葬アベンジャーズの4人の熱演で面白く見るも、後半の熱量が薄れた安易な設定に思わず苦笑い・・・
11月に公開される映画 Hidden Face に関連して、「ヒドゥンフェイス 欲望を抱えていた」というタイトルの記事。
俳優 ソン・スンホンが欲望を抱えてた。という書き出しで始まる撮影中の写真が公開されたという記事なのだが、オーケストラの指揮者役のスンホンの写真が紹介されている。
キム・グティエレスとマルティナ・ガルシアが共演したコロンビアとスペインの合作映画の「ヒドゥン・フェイス」のリメイクの記事が出ていたのは2021年の11月頃。2022年の5月に無事クランクインを迎えたという記事が出た際には、スンホンの役柄等の細かい点は紹介されていなかったと思う。
ミステリーな内容とスンホンの役柄がどんな風にどの程度リンクしているのかは気になる。
11月20日から公開されることが決まったスンホンの新作映画@Hidden Faceの第一弾予告編。
「失踪した婚約者スヨンの行方を探すソンジンの前に現れたスヨンの後輩であるミジュ。失踪したと思われていたスヨンが、彼らに一番近い秘密の空間に監禁され、目撃者になる一味違ったスリラー」と紹介されている。
[히든페이스 Hidden Face] 1차 예고편
【新証言】横浜と千葉で緊縛強盗事件発生 横浜では住人男性が緊縛された遺体で発見…事件前に近隣で“不審な出来事”が
強盗事件が続いている。両親が戸建ての住宅に住んでいるという同僚は「確か戸建てに住んでいますよね?何か特別な事をしていますか?」と不安そうな様子で私にたずねて来た。
私は2月に泥棒に入られた後に窓に格子をつけた事を説明したが、この時は現場を見た警察の人が綺麗に鍵の周りだけ割られたガラスの様子を見て「上手い手口だ」と褒めていた通り、いわゆるプロの仕業だった。
今回のような指示役が別にいて、実行犯はバイト感覚で集まったメンバーというのとはちょっと違う。もしプロの人でなかったら、ガラスも綺麗には割らず、力づくで加減も考えずに乗り込まれたかもしれない。プロの仕事でない場合は、予想もつかない事が起こるにきまっている。
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国分寺市の強盗実行役2人、翌日の所沢の事件も関与か…残る1人を全国指名手配
先月のこの事件は、土地勘のある場所の事件だったので、実行犯がどの道を使って逃走したのかも想像がつく。こういう事を身近に感じる日が来るとは思ってもみなかった。