自分が無事に警視になった喜びを、ト議員への飛び蹴りで表現するという行動に出る事になってしまったスヨル。それだけでなくそれを署内全員が見ている前で行うという前代未聞の行動に出るのだ。
普段は、警察官としての矜持を持ちながらも、適度に黒スヨルとして警察官人生を送ってきたスヨルだが、どうやら自分の中の白スヨルが出現すると、タガが外れ、白スヨルならぬクレージースヨルが発動するらしい。
一番の問題は、これが自分でコントロール出来ない事だ。
ただ、白スヨルで行動した際の記憶は非常に曖昧なため、少女の母親が自分のネックレスの中に仕込んでいた隠しカメラで撮影したト議員の悪行ビデオがどこにあるか分からない。混乱している元彼女であるヒギョムと探そうとするものの、出てこない。探し物は探している間は出てこないのだで、なんと実家の母親が持っているというビックリするような展開。それも驚く事ではなく、自分がクレイジー白スヨルになっている間に預けていたのだ。
ただ、映像は非常に不鮮明。「似ているだけで決定的ではない」と言い逃れもト議員ならやりかねない。それでも「やってやる」と決心を決めたスヨルだが、悪だくみはト議員の方が何倍も上手だった。学歴不足の為、順調なキャリアを積めないかもと心配するスヨルは着々と適度な脅しも使って裏金をこっそりためていたのだが、それをネタに、職場にそして実家に踏み込まれるのだ。万事休す。
しかし、スヨルも警察官の端くれ。ギョンテからのSOSもあり、ト議員をはめる為に一芝居打った事により解決。
そして、危機だったはずのスヨルの進退も、自らを「K」と呼ぶクレイジースヨルの寄付作戦により、お咎め無しとなるのだ。
ト議員の拘束には成功したものの、麻薬がらみの事件については更なる敵がいるのが定番だ。
ト議員が牛耳っていたのはあくまでも流通部門。製造部門は流通部門に品物を下ろす事で儲けているのだが、自分たちが割を食っていると思った彼らは、全ての流れを自らが握れば全部の売り上げが自分たちの物になると企んだ。ト議員にイチイチ頭を下げる必要もない。主従逆転だ。ト刑事が自分の手足に使っていた不法滞在外国人たちもややレベルの小さい反乱を起こしていたが、それよりもっと規模も大きく、何より凶悪度のレベルが全く違う。
ト元議員は刑務所の中でも命を狙われるようになり、それを阻止し、亡くなった同僚の為にも何とか元議員を起訴に持ち込みたいヒギョムは秘密裡にト元議員を移送しようとするのだが、移送車は襲撃され、ト元議員は勿論、移送に関わったメンバーはヒギョムを除いて皆亡くなってしまう。
麻薬組織VS警察麻薬取締チームという新しい対立構造はこれからどうなるのか・・・どう考えても警察より麻薬組織の方が肝が据わっている感じだ。
*****
白スヨルVS黒スヨルなどとふざけては書いてはみたが、休む事なく入れ替わる人格と、休めない肉体・・・その疲労感は生命の危機にも繋がっていると、医者もどきの怪しい詐欺師に脅かされる生身のスヨル。