法曹界に入る事を夢見、授業の中で模擬裁判を行うような名門ロースクールで学ぶ学生たち。
その模擬裁判を取り仕切るのは、検事長時代に受けた資金援助を「賄賂でなく友人からのプレゼント」と言い切った教授。裁判後、その金を寄付し、ロースクールの教授職を得たのだ。
彼の他にも、多彩な教授陣は、皆検事、判事を退官後、その職に就いた者ばかり。
話題を集めた裁判の結果の寄付金等、名門であるそのロースクールが注目されないわけがない。
そんな注目の中、元検事長はその模擬裁判中に教授室で死体として発見される。
容疑者として生徒たちの前で緊急逮捕されるのは、亡くなった検事長の裁判を当時取り仕切った元検事であるヤン教授。
裁判の為、検事を辞めざるを得なかった事、その後ロースクールの教授となった彼。
残された靴跡や証拠品、そして殺された教授との因縁。誰が見てもヤン教授が犯人であることは明らかなのだが・・・・
しかし、亡くなった元検事長が麻薬中毒だったことから、話は混とんとしてくる。
糖尿病患者故、意識を失った彼に麻薬ではなく砂糖水を飲ませたというヤン教授。
こんな時、容疑者が多くを語らないのは、こういうドラマの定番の流れだ。・・・そして証拠品は都合よく紛失。
更に謎を呼ぶのは、ヤン教授の携帯には過去のひき逃げ事件の映像が入っていた事。なんと車を運転していたのは殺された教授だったのだ。
性犯罪者として服役した男は、そのひき逃げ現場を目撃したにも関わらず、検事長との取引により事件の証言をせず、その変わりに自分の犯罪の減刑を検事長から約束されていたことが分かる。
そんな事情があるにも関わらず、法で裁かれた事を逆恨みし、当時の裁判の関係者が在籍するロースクールにやってくるのだ。
賄賂、麻薬、ひき逃げ・・・殺された教授には、まだ隠された秘密があるんだろうか・・・
*****
ロースクールの学生は、様々だ。殺された検事長の甥もいれば、法曹家族のサラブレットもいる。
そして「人助けのつもりだったのに、手を出した事で逆に加害者になってしまった。裁判も出来ず、示談にするために結局なけなしのお金を払うことになった。法は私を守ってくれなかった。法に謝ってほしいから弁護士になる」というどちらかと言うと勢いで押し切るタイプの熱血漢の女性もいる。
熱血漢タイプの女学生はカン・ソルA。同じ名字が多い韓国では同学年に同姓同名の学生がいるのは珍しくないとの事。
フルネームの後ろにA、Bとつけて呼び区別することはごく普通に行われることなんだそうだ。