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私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

大人失格

2005-05-02 22:07:38 | なんということはない日常
何の前置きもなく「イン・ザ・プールって映画知ってますか?」と同僚から聞かれ「ミステリーのフランス映画でしょ?シャーロット・ランブリングが主演の・・」とトンチンカンな答えをしてしまった。
フランソワ・オゾン脚本、監督の映画@スイミング・プールとすっかり勘違いしてしまったのだ。普通なら話はそこで終わるのだが、同僚は辛抱強く「いえ そうじゃなくてこれから公開される松尾スズキ主演の映画です」と更に説明してくれた。

私は残念ながら松尾スズキと聞いてもすぐ思いつくのは、あのそっくりと称されるペ・ヨンジュンの顔だけなのだが、同僚は更にエッセイがとても面白いことなどを熱く語り、「凄く頭のいい人だと思います。本を貸しますから、是非一度読んでみてください。」と言ってくれた。
何の脈絡もなく松尾スズキの名前を出し、そこまで熱く語るには何かあるに違いない。映画@恋の門で、監督の役得としか思えない酒井若菜との意味の無いラブシーンを撮影した人とは思えない、なにかがあるに違いない。
そう思い借りた「大人計画」を帰りの電車の中で読んでみたのだが、頭のいい人がしょうもない出来事、なんとなく間抜けな出来事を淡々と面白く書くとこうなるのだ、という世界が広がっていた。頭のいい人なのだから、もっと真面目に人生について語れるはずなのに、(思い切って世界情勢についてでも語って欲しい)どうしてこんなしょうもないことについて長々と語るのか。「同僚が頭のいい人です」と断言していたのに今更ながら深く頷いてしまった。
こんな風に熱く語る時点で、松尾スズキのいうところの「ちょっとまぬけ」な感じなのかも知れないが、妙な面白さにはまってしまったのだから仕方ない。
「絶対笑ってしまうので、間違っても電車の中で読まないように」と硬く釘をさされたのだが、大人失格の私は、そんな忠告を無視し(子どもは駄目だと注意されればされるほどやってみたくなるものではないか)電車の中で笑いながら読んでしまった。

連休の狭間の平日、大型連休の人も沢山いる中で残業までしたのだ。がら空きの午後8時過ぎの電車の中、ちょっと笑いながら文庫本を読むという子どもっぽい行動でも、大目にみてもらえるはずだ。
イン・ザ・プール