綾里っ子が農作業中の畑にやってきて、ぼくも、私も手伝うといって米ぬかを畑にまいてくれました。
「枯れ木に花を咲かせましょう。」ならぬ「畑に野菜いっぱいならせましょう。」
先月、種撒きした人参の葉を、両手で撫で「ウワーふわふわだ!」とツバサ君。「わーほんとだ!人参食べたい!」とユウカちゃん。
間引きした小さな人参を一本づつあげました。「川で洗って食べよう」
みんなでコリコリ音を立ててかじっています。
「おいしい!もっと食べたい!」「ウワー人参の香りがすごい!」「葉っぱも食べてもいいの?」
なんでも極めようとする、綾里っ子の探究心には感心します。
川べりに来た綾里っ子たちの興味は、生き物探し、裸足になって川に入りました。
ヤマアカガエルの大きなオタマジャクシをつかまえています。レイ君は白い容器が真っ黒になるほどいっぱいとったオタマジャクシを育てたいともって帰りました。
探究心旺盛な綾里っ子の未来に期待!
ツバサ君とレイ君はミョウガの葉で、懸命に草笛の特訓中。
草笛の腕を披露するために、女の子たちに駆け寄り、二人で競い合うように吹き始めた。
「レイ君 吹くのやめて!よく聞こえないから」とユウカちゃんに言われ、ちょっとさびしげな表情で口元から両手を放した。ツバサ君の演奏後、「次はレイ君」としっかり出番を作ってもらい、得意になって吹きはじめた。
女の子たちの評価はいかに?
オオマルハナバチがブーンと音を立て、シロツメクサの花から花へと飛び交っていた。
レイ君がブーンという音に身をかわしながらも「ハナバチは毛がふさふさしていて花粉を団子にして、足につけて運ぶことができるんだよ!」「スズメバチは穴の見えない大きな巣をつくり、アシナガバチは穴が見える巣をつくるんだよ」と生き生きと話してくれた。
山際の斜面では、人間ジェットコースターと称して、坂を上っては猛スピードで駆け下りて来る。転倒するのではとハラハラしたが、危険な遊びをしながら身を守ることを学んだ幼き頃の遊びを思い出し、静観。
授業(学校菜園)以外では、今日はじめてつむぎの家にきたというナオキ君。木々に囲まれた緑の中で下界を見下ろし、物思いにふけっています。
学校の窓から見える瓦礫と化した風景と違って、つむぎの里でスギやヒノキの木々から「気」をもらえたことでしょう。
柿畑の草刈りをしていた夫が、」「大変なことをしてしまった」と青ざめた表情で知らせに来た。
「抱卵していた雌雉を草刈り機で切ってしまった」と、草刈り機に飛ばされ、傷つきながらも巣に戻ろうと歩き出したが力尽きた姿を目撃し、心痛み手を付けられずにいた。
卵を保護し,孵化する方法はないかと市の関係機関に問い合わせたが、害獣駆除の部署はあるが鳥獣保護の機関はないと「自然に返すのが一番です」とあっさりと断られた。放っておけばカラスの餌になること間違いなし、卵を持ち帰り湯たんぽで温め孵化を試みることにした。温度管理が難しいが、家族が増えることを願って今、孵化を試みています。
「焼け野の雉子(キギス)夜の鶴」とは、雉が自分の巣がある野を焼かれても危険を顧みずに子を救おうとし、また、霜の降りる寒い夜に鶴は子の羽を覆って温めるということから、子を思う親の愛情の深さを表現したことわざだそうです。ことわざ通り,命をかけて雉の子を守る愛情の深さに、胸打たれます。