大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

子ジカの死体にやって来た小動物

2014年08月17日 | 動物

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8月12日の朝、犬のヤマトと散歩していると山際にシカ防護ネットに絡まったシカがいました。よく見るとかわいい子ジカで、すでに息絶えていました。

今年ネットにかかったニホンジカの4頭目のシカです。これまではすべて角のあるオスジカがネットを潜ろうとして角を網に絡ませ、はずせなくなって暴れている状態でしたが、今回は、子ジカの右足がネットに絡まっていました。

発見時に死んでいたのは初めてで、台風11号の影響で荒れていた天候が体力を消耗させたのでしょう。

山際でしたので、子ジカの死体が今後どうなっていくのか、自然に任せることにし、センサーカメラで様子を見ることにしました。(13日にカメラを設置)


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設置後、最初にカメラに映っていたのはイタチでした。時間は、13日の20時過ぎでした。イタチは1時間半ほど居たようです。


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その後、13日の22時にはキツネが写っていました。

キツネは、明け方4時過ぎまて゜頻繁に映っており、途中何度か出入りしていました。

最初に現れたイタチは、その、後姿を見せていません。


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14日の日中は、カラスが2羽やってきて肉をついばんでいる様子が写っていました。

翌15日も日中はカラス、夜はキツネがシカをついばんでいます。


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16日までの間、タヌキが一度写っていましたが、食物連鎖(小型肉食動物)の頂点に立つキツネが、毎晩やってきてむさぼり、昨日(16日)の子ジカの死体は、僅かな皮と骨ばかりになっており、骨格の原型も分からないくらいになっていました。発見時から4日間で、小動物たちに食べつくされ、死体にはベッコウヒラタシデムシなどの土壌生物が最後の残骸に群がっていました。

まもなく子ジカの死体は、土に還り、養分として植物たちへと命のバトンをつないでくれることでしょう。身近な里山での食物連鎖の一コマでした。

全国的にそうですが、岩手県の気仙地方はニホンジカが増えすぎており、今年からシカの狩猟制限が無くなりましたが、ハンターが高齢化し鉄砲狩猟の人数が形成されず、ワナ猟での対応が、シカ対策の手段になりそうです。

でも、ワナ猟も免許・登録制ですので、勝手に仕掛けることはできません。つむぎの家の作物が、動物たちに荒らされないような、自衛手段を模索している昨今です。