ヒマローグ

毎日の新聞記事からわが国の教育にまつわる思いを綴る。

独占インタビュー

2011-05-23 07:45:26 | Weblog
「独占インタビュー」5月17日
 「赤坂電視台」で、タレントの松嶋尚美さんが「ザ・今夜はヒストリー」という番組について書かれていました。その中で松嶋さんは、『この番組は、歴史的事件が起こった日にタイムスリップして、事件をワイドショー風に紹介していくバラエティー。「関ヶ原の戦い」を取り上げた時は、合戦現場からのまさかの生中継や石田三成への独占インタビューがありました』と書いています。
 松嶋さんは、その発想の斬新さをアピールしたかったのかもしれません。でも、私は「テレビマンって、この程度のアイデアしかないのか」という思いがしてなりませんでした。
 歴史上の人物にある場面を設定してインタビューするというのは、実は小学校の社会科では最も一般的な指導法の一つなのです。私もたくさん使ってきました。
 「長篠の戦い」で、織田信長に語らせたり、蘇我入鹿暗殺の場面で入鹿と中大兄皇子のどちらかを選ばせて語らせたり、慶安の御触書を読んでいる農民につぶやかせたりという場面設定をし、子供たちにそれまでの学習を基に考えさせるというような手法です。
 教育について詳しくない「有識者」とされる人たちが、「年号や人物名を暗記するだけの歴史教育」というような紋切り型の批判をしますが、そんなことはないのです。少なくとも、バラエティー番組のプロデューサー並みの創造力を発揮して、子供たちの興味関心を高め、考えさせ、表現させる授業を工夫しているのです。
 私は授業が下手な教員でした。そんな私でも、インタビュー形式以外に、歴史新聞、歴史双六、人物相関図、紙芝居など、様々な考えさせ表現させる工夫をしていましたし、その他に当時の農作業を体験させたり、NHKの大河ドラマを教材にしたりといった工夫をしてきました。
 教員が考えさせる授業のために様々な工夫をしていることをもっと多くの人に知ってもらいたいものです。

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