ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

ロンボク島現地の学校の状況(西ロンボク)と支援プロジェクト立ち上げの経緯 2018年7月8月の地震に関連して

2018年09月01日 | 7. ロンボク島地震災害支援

今回は、前回に引き続きロンボク島の地震で被害を受けた学校の様子をお伝えし、支援プロジェクトを立ち上げるまでの経緯もご紹介します。

SDN 3 Taman Sari Dusun Medas Bawak Bagek Desa Taman Sari Kec.Gunung Sari.

(西ロンボクのグヌンサリ地区タマン・サリ村メダス・バワッ・バゲッ集落のタマンサリ第3公立小学校)以下、2つの写真もこの学校。

地震の震源地に近い、北ロンボクと東ロンボクは壊滅的な被害を受けました。

これらの地域はもともとロンボクの中でも開発が遅れ、州都マタラム市からも遠く、一部の観光スポットを除いては普通の田舎、というエリアでした。ゆいツールも、訪れたことがあるのは、その中の限られた地域だけです。

今回の地震で、ロンボク島で活動するNPOとして、現地のために何ができるか考えたときに、まず誰(どの団体)と一緒にやるか、ということを真っ先に思いました。

ゆいツールは、東京に事務所を置いています。現地で動ける、ゆいツールとつながりのある団体のメンバーで、信頼できる人物…。

地震直後から連絡をとっていた、インドネシア・イスラム観光協会(APII)のマストゥールさんと一緒にやろう、と決めました。

APIIとは、2017年度からのつきあいで、2018年2月にロンボクで大きなフォーラムも一緒に開催しました。

マストゥールさんは、APIIの西ロンボク県の担当スタッフです。

今回、どこを支援するか、という話をしたときに、「西ロンボクの学校を」を提案がありました。

私は正直、被害が大きかったのは北と東で、なぜ西を?を思ったのですが、マストゥールさんの意見は、「西ロンボクの一部(それもマタラム市からそう遠くないエリア)も、多くの建物が倒壊している。しかし、TVなどのメディアは北と東をさかんに取り上げるため、インドネシアの国内の人たちの関心はそちらに向いていて、支援物資も西を通り越して北へ東へ運ばれている。でも、ここにも支援を必要としている人はいる。インドネシアの中央政府は、北ロンボクの支援を約束した。APIIとゆいツールは、西ロンボクでも被害が大きかった、バトゥ・ラヤール地区とグヌンサリ地区の学校を支援したらどうだろうか」というものでした。

それに、西ロンボクであればマストゥールさんの普段の活動地のため、土地勘もあり現地確認に行くこともたやすく、こちらも情報を得やすい、という利点もありました。

また、グヌンサリ地区の一部の村には、ゆいツールが普段お世話になっているごみ銀行やヤシ砂糖づくりの販売者の人たちが住んでいて、状況を把握するのに難しくないと思いました。

学校はどんな状況なのか?聞いてみると、校舎が壊れ子供たちは勉強する場所を失ってしまっている、とのことでした。

マストゥールさんは、大型テントを支援したい、と言ってすぐに画像を送ってくれました。

普段、インドネシアの軍隊が使っている大型テントです。

大きさは、幅 6m、奥行 14m、高さ 3mで、子どもが60人収容できます。

1ユニットあたり、6,000,000ルピア(約46,000円)(ジャカルタからの送料込み)です。

金額がはっきりしていて、これなら支援金を集めるときにわかりやすい!と思いました。

そこで、上のふたつの地域で倒壊した学校の数を洗い出してもらいました。これがそのリストです。(プロジェクトを開始してから、1校増えました)

学校の校舎が再建されるまで、1年以上かかるそうで、その間子供たちが安心して勉強できる場所として、大型テントを支援することにしよう、と決めました。

もちろん、そう決める前に「そもそも学校は(特に公立の学校は)、政府からテントの支援くらいあるのではないか?」とも思いました。

マストゥールさんに確認すると、「今のところ、西ロンボク政府の復興計画は何も決まっていない」ということでした。おまけに、次年度の予算を決める会議を待たなければいけない、とのことでした。

おそらく、インドネシアの中央政府からなんらかの支援はくるのかもしれませんが、少なくとも今の時点で学校にテントを支給する計画はない、ということは確認できました。

では、善は急げ!ということで、「ロンボク島地震災害支援金」を募集することにしました。

クラウドファウンディング「インドネシア・ロンボク島地震災害支援~学校に大型テントを届けたい」もスタートさせました。

支援プロジェクトをスタートして1週間あまりたった、8月27日(月)には西ロンボクの学校が再開されました。

(バトゥ・ラヤール地区スンギギ村スンギギ集落のスンギギ第一公立小学校)

立派なテントが、と思ったら、竹とブルーシートでできた簡易なものでした。

とりあえず日差しは遮れますが、強い雨が降ったら勉強は終わり、となりそうです。

9月1日現在、支援金は、クラウドファウンディングで27万円と少し、銀行振り込みや直接手渡しなどで集めたお金は38万円にのぼっています。18校の学校を支援するためには、83万円が必要です。

今回支援する大型テントは、今後1年間は各学校での使用状況をゆいツールが管理していきます。

西ロンボク県知事も、この活動を把握してくれています。

ゆいツールは、行政と連携して支援にあたりたいと考えています。

校舎を失った子供たちが、大型テントで安心して勉強できるように、みなさまのご支援をお願いします。

すでにご支援いただいたみなさま。あたたかいご支援本当にありがとうございます。(山)

◎ゆいツールが行っているロンボク島地震災害のための支援金募集の情報はこちら

◎クラウドファンディングも実施中!(9月19日まで)CAMPFIREのページへ

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