ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

2019年度の活動を振り返って in Lombok

2020年02月27日 | ★2019年度(ロンボク)

少し早いですが、2019年度のロンボクでの活動を振り返りたいと思います。

Selama 1 tahun Yui-Tool sudah melakukan kegiatan macam-macam untuk pendidikan lingkungan hidup, tujuan membersihkan lingkungan di Lombok.

(写真はイメージ。バリ島の寺院です)

今年度は、今までで一番ゆいツールの予算が少ない年でした。

少ないなりに工夫をして、以下のような活動を行うことができました。

1. バリ島での環境調査(6月、12月、1月

2. バリ島へのスタディツアー(ロンボクの若者向け)9月

3. クリーンアップ活動への参加6月、9月、1月、その他)

4. プラスチックの空き袋を活用したクラフトづくり講習会の実施6月

5. ギリ・メノ島で観光客向けにエコクラフトワークショップの開催7月

6. 小学校などで環境教育プログラムの実施(若者たちのトレーニングを兼ねて)9月12月1月

7. ギリ・アイル島の中学校でエコクラフトワークショップの開催12月

8. ドイツ人のサキナさんや、クカイ・ブルスリごみ銀行のパイズルさんとの協働

9. 若者たちの学びプラマ・ニン・プスパ観光ガーデン&教育センター他)

10. コンポストづくり講習会の実施(2回目は若者たち自身が講師に!)9月1月

11. 日本の学生さんの受け入れ(村ツーリズムの実施)6月、9月12月1月

12. 若者たちによるエコガーデンづくり2月

上記の活動のほとんどは、ロンボク島のごみ銀行の活動をより発展させるため、ロンボクの若者たちを育成するものでした。

ある助成金を100万円支援してもらい、そのほかはゆいツール自身のお金を使って1年間活動してきました。

NGOやNPOのことをよく知らない人は、何か得があるからこんなことをやっているんだろう、と思うかもしれません。

得は確かにありますが、それは「儲け」や「お金」ではありません。

実際、100万円では、ゆいツールスタッフの給料は払えません。ほぼ、ボランティアです。

100万円は、ロンボクに3回通う飛行機のチケット代、現地での車両借料(ガソリン代)、ガイド代、現地宿泊料、それから現地アシスタントのアルバイト賃金や、若者たちの活動のための交通費などでなくなります。

大事なことは、ロンボクの若者たちが「環境を守る方法」を知ること、「環境を守る人たちを増やす取り組み」に参加すること。それが、「得」です。

たった100万円ではありましたが、この助成金があったおかげでロンボク島での環境教育活動を途切れることなく続けることができました。

残念ながら、次年度への継続は認められなかったため、また他の助成金にバトンタッチして活動を続けて行く予定です。

それにしても、たった100万円です。たった100万円あれば、ある程度の活動ができます。(ただし、ゆいツールスタッフの給料は払えませんが)

NGOやNPOの活動はソーシャルなものなので、団体として収入を得るのはなかなかたいへんです。

欧米には寄付文化がありますが、日本は環境NGO/NPOに寄付をしてくれる人はそうそういません。

そのため、助成金という仕組みはたいへんありがたいものです。

ただ、お金を提供してくれる団体の希望がそれぞれあります。

提供するお金を、最大限有効活用するプログラム(企画)であるかどうかチェックされ、該当しなければもらえません。

もらった後も、寄付とは違うので、お金を何に使ったのか、成果はあったのか、きちんと報告しなければいけません。

そして、その書類を作っているスタッフは、ボランティア(ほぼ無給)。それが、多くの小さなNGO/NPOの現状です。

(助成金によっては、スタッフのアルバイト代が払える場合もあります)

それでも、ソーシャル活動をしたい。環境保全のために活動をしたい。

ロンボク島をもっときれいにしたい。それがゆいツールの思いです。

とは言っても、先立つものがなければ、ロンボクに行くこともできません。

今は、じっと助成金の結果を待っているところです。(山)

(ロンボク島 東ロンボク ギリ・ランプ付近のマングローブ)

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バリ島の村でのごみ調査 in Bali

2020年02月20日 | ★2019年度(ロンボク)

1月中旬、バリ島北部のブレレン県サワン地区シンガラジャ近くの村に行きました。

ロンボク島とバリ島は隣同士にありますが、違う州で、宗教も異なっています。

バリ州では、1年ほど前に使い捨てプラスチック袋やプラスチックストローの生産や販売、使用が禁止されました。

確かに、バリ島の観光地のカフェでは、竹やステンレス、紙のストローしか見かけません。

Pemerintah Provinsi Bali melarang pakai plastik sekali pakai.

(サヌールのカフェ。ステンレスのストローが使われています)

でも実際のところバリ島の村ではどうだろうか、村人の意識はロンボクの人たちの意識と大きく違うだろうか、と思い調査をしてみました。

訪れたのは、サンシット村。上は、村役場の看板です。

近年、バリ島では、行政関係の看板はすべてこの色と書き方で統一されました。インドネシア語の上に表記されているのは、サンスクリット語です。

ただ、宗教や州が違ったところで、風景はロンボクとそう変わりません。

バリ島は、観光地エリアは清掃されていてきれいに見えますが、こういった村の道ばたには、ロンボクと一緒でプラスチックごみがたくさん落ちていました。

やっぱりね、と思いました。

ロンボクと違ったところは、村なのにごみ収集があったことです。

ロンボクでは、村単位でごみを収集しているところは、ほとんどありません。大きな街や、住宅地(塀で囲われた、ある程度の収入のある人たちが暮らすエリア)では、黄色いコンテナやごみ捨て場に指定されている場所に自ら持って行くか、月額数百円を払ってごみ収入人に回収に来てもらうかして、ともかくごみを最終処分場(インドネシアの場合、ただの埋め立て地)に持って行くルートがあります。

しかし、一般的に村では、市場などの公共の施設を除いて、行政はごみ収集にタッチしていません。

理由は、システムが整っていないこと、システムを整える予算が足りないこと、村単位で解決できる問題ではないのでどうしようもないこと、などです。

そのため、ロンボクのある西ヌサトゥンガラ(NTB)州では、各村にごみ銀行を作って住民のごみを分別して減らそう、と考えているわけです。

(NTB州環境森林局でヒヤリングしたときの様子はこちら

ロンボクの村では、現時点でのごみの最もよい管理方法は、自分の敷地で燃やすことです。

(以前、中部ロンボクのタナ・ベア村で、日本の学生たちとごみの調査をしたときの様子はこちら

日本でも昔は、今ほどプラスチックごみが出なかった頃、自宅でごみを燃やしていました。

さて、バリ島のサンシット村では、村役場の回収車か別の収集人が各村からごみを集めて、村のごみ集積所へ集めていました。

これが、その集積所です。

え?

嘘ではありません。看板もあります。(土地の所有がブレレン県政府のものである旨が書かれています)

ここに、各家から回収したごみが一時置きされています。

あくまで、一時置きです。ここから、行政の車で最終処分場(埋め立て地)へ運ばれると聞きました。

でも、その車がごみを回収に来るのが遅い時があります。

そうすると、ごみが山積みになり、困るのでしかたなく村が車を出してごみを運ぶ、と言っていました。

でも、基本的に、ここから先に運ぶのは村の責任ではなく、県の環境森林局の管轄であるようでした。

敷地の横では、ごみを分別して商売をしている人が暮らしていました。上の写真は、プラスチック類。下の写真は、ダンボール。分別されています。

そして、そのごみを買いに来る人がいます。(写真下、左の男性)

この男性に、なぜごみを回収(する仕事を)しているのか?聞いてみると、それが自分の商売だから、という返事でした。

これからダンボールを運ぶようで、バイクでは全部載せられないのでは?と思っていると、何回かに分けて運ぶという答えでした。

ごみはお金になるんだな、とこういうのを見ていると思います。

ところで、このごみ集積所は田んぼに面しています。そのため、ごみがあふれてこの有様です。

なぜ、柵などを設けないのか?日本人であればだれでも不思議に思います。

多分、そんな予算がないのでしょう。あるいは、その必要性をあまり感じていないのでしょう。

ちなみに、この村の小学校を覗くとゴミ箱が3種類ありました。

前の日に、村の子供と話しているときに、ごみ箱のことを聞きました。

「黄色は、プラスチックごみ。緑は、葉っぱ(有機ごみ)。赤いのは危険物(缶やビンも)」と、小学3年生くらいの利発な男の子が教えてくれました。

学校の敷地周辺も、だいぶきれいでした。

下は、Bebas Asap Rokok(禁煙)と書かれています。

この学校の先生のお宅のお庭へお邪魔してみると、これまたとてもきれい。

外には、2日にいっぺん回収に来るごみが置かれていました。

バリ島の村のごみの様子を見てみて思ったのは、確かにロンボクより少し進んでいる、ということでした。

各家から、少なくともごみ集積所へ持って行くシステムは整っていました。

でも、そこから先は、同じかも・・・。

学校や個人の家などはきれいにされていましたが、道ばたに落ちているごみはまだまだありました。

バリ島もロンボク島も、もっともっときれいになって欲しいです。

そのためには、行政のシステムの改善と住民の意識改革(環境教育)の両方が欠かせません。

ゆいツールはロンボクで、後者のサポートを続けていきたいと考えています。

(山)

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壊れ果てたマングローブ観光地 in Lombok

2020年02月16日 | ★2019年度(ロンボク)

1月、ロンボクでの活動の最後に次年度の活動の準備を兼ねて、西ロンボクの南レンバールにあるマングローブ林をたずねました。

ここは、2017年7月に初めて訪れて、それ以降度々お客さんを連れていった場所です。

2017年7月の様子はこちら

2017年10月の様子はこちら

2018年2月の様子はこちら(記事の後半)

最後に訪れたのは、2018年の10月でした。今回、ほぼ1年ぶりに現地を訪ねると、驚きの光景が広がっていました。

Tempat wisata Mangrove, berada di desa Lembar selatan, Lombok barat sudah hancur, gara-gara tidak pernah dikelolah.

トレイルが壊れています。(以前は、正面の東屋の向こう側に、左からずっとトレイルがありました)

私は最初、何か意図的に破壊されたのかと思いました。

呆然としていると、近くにいた村人が、人が壊したのではなく自然に壊れたのだ、と説明してくれました。

しかし、ずいぶんな荒れようです。

(上の写真の左側。トレイルが伸びていた場所)

その人の舟に乗せてもらい、サムスールくん(ゆいツールが育成している若者のひとり)と一緒に岸から被害状況を確認することにしました。

川にかかった橋の下を通るときに、見えたのはこの有様でした。

土台のところが、朽ちています。

トレイルが切れてる・・・。

こちらは、将棋倒しのようにトレイルがかしいで(傾いて)います。

いったい、どうしてこんな風になったのか。

船頭さんは、このトレイルができてから(私の知る限り2015年末から)誰もちゃんと管理していなかった。気がついたら、こうなってしまった、というようなことを言っていました。(木材の質が悪いから、とも言っていました)

私は、心の中で大きくため息をつきました。

いつかこうなるのでは、と思っていたからです。

2017年7月に州の環境局スタッフと訪れた時には、観光グループを作って観光地の運営をしてもらう、という話がありましたが、その後訪れた時に「観光地の管理が村に降りてきていない。(管理権を州からもらっていない以上)村長はこの場所を認知していない」と聞き、じゃあ誰がどうやってメンテナンスをするのか?と不安になりました。

結局、その後きちんと管理されないまま、とうとうトレイルは崩壊してしまいました。

一応、州政府はこの状況を認識していて、またお金をかけて修繕をする、と言っているそうです。

が、誰がどうやって管理していくのか。大事なことはそこではないだろうか、と思います。

さて、舟を進めていくと、マングローブの植林地が見えてきました。

船頭さんによると、1ヶ月ほど前に植林されたようです。

降りて看板を見ると、「マングローブ林を気にかけよう!」という文字とともに、インドネシア国有電力公社のマークが。

砂地に降りてみることにしました。(写真は、サムスールくん)

植えた苗木は、1mくらいあったようです。

ところどころ斜めに倒れたり、砂から出てしまっているものがありましたが、概ね良好のようでした。

私は、船頭さんに「なぜ(マングローブの)苗木を植えるのか?」質問してみました。

船頭さんは、「土地を守るため(浸食されないため)」と答えました。

おそらく、ここにマングローブを植えた人たちの意図は、それだけではないだろうな、と思います。

私は以前、ここで同じような船頭さんに「マングローブ林は何の役に立つのか?」と聞いたことがあります。

「知らない」という答えだったような気がします。

幸いなことに、マングローブが炭としても使える、ということも知らないため、ここでは安易に伐採されることもなく、ただ「水辺に生えている木」として、認識されている様子でした。

この場所は、州都マタラム市からほど近く、マングローブ観光地としては大きなポテンシャルを持っています。

そこに目をつけた州政府が、トレイルや東屋などを整備したのですが、残念ながら5年で壊れました。

来年度もし予算がついたら、ゆいツールはマングローブ林環境教育プログラムを開発するつもりです。

こういったマングローブ林の近くの住民や、ロンボクの子供たちなどに、マングローブ林の効用、保全の大切さなどを伝えたり、エコツーリズムを展開したりしていきたいと考えています。それは、ひとえに、プラスチックごみを減らすためでもあります。

マングローブの根っこには、プラスチックごみがよくひっかかります。(下の写真)

環境教育を通して自然に愛着を持つことで、そこを汚すものを嫌悪するようになってほしい、と思います。

(山)

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日本の学生さんと一緒に、州の環境森林局でヒヤリング! in Lombok

2020年02月13日 | ★2019年度(ロンボク)

1月上旬に、日本の学生さんを連れて、西ヌサトゥンガラ州(NTB州)環境森林局にZero Waste運動についてヒヤリングにでかけました。

Yui-Tool telah wawancara tentang program Zero Waste oleh pemerintah di Dinas Lingkungan Hidup dan Kehutanan NTB, bersama mahasiswi dari Jepang.

一緒に行ったのは、ドゥルカディチームのマデくん。

対応してくれたのは、シャックルザリさん(中央の人物)とそのスタッフらです。

NTB州は、現在Zero Waste(ゼロウェスト)運動に力を入れています。

現州知事が任期中(2023年まで)に、ごみ問題を少しでも解決したいと言うことのようです。

環境森林局の前には、こんな看板が。

下の部分には、「さあ、ごみは自分で分別しましょう!美しく持続可能なNTBのために」と書かれています。

州政府は、州内に「ごみ銀行」を増やそうとしています。

ごみ銀行とは、日本で言うところの廃品回収のシステムのようなもので、集めたプラスチックごみをアップサイクルして販売したり、住民がごみで貯金ができたり、インドネシア独自の取り組みです。

ごみ銀行は本来市民のボランタリーな活動で、行政支援はほとんどありませんが、NTB州では新たにできるごみ銀行に資金を援助する取り組みを始めました。

役所のスタッフによると、NTB州全体で(ロンボク島だけでなく、隣のスンバワ島も含めて)一日あたり3,388トンのごみが排出されていて(2018年のデータ)、そのうち51トンがリサイクルされているそうです。埋め立て地に運ばれているのは641トンということでした。残りの2700トン/毎日はどこに行っているのでしょうか?

上の看板にもあるように、州政府としては、まずは住民によるごみの分別を徹底させたいと考えています。

面白い話を聞きました。

現在、BSF(ブラック・ソルジャ-・フライ)というハエの幼虫に生ごみを食べさせる実験がスタートしているそうです。

韓国から輸入したハエで、1kgの幼虫が毎日10kgのごみを食べ成虫になり、卵を産んだらすぐに死ぬそうです。

現在は、病院・ホテル・モール・市場のオーガニックごみ(1.2トン/日)を集めて処理しているということでした。

家庭から出ているごみの60%はオーガニックごみなので、それらを「コンポスト(液体、高倉式、穴埋めなど様々な方法による)」「みみず堆肥」や「BSF」などの方法によって、減らしていきたいと考えています。

プラスチックごみに関しては、住民が分別をして「ごみ銀行」へ持って行ってリサイクルすること、使い捨てプラスチックを削減していくこと、を目指します。

話を聞いていて、「ふむふむ。行政もきちんと考えているんだな」と思いました。

ただ、その計画と実態の間に、大きな開きがあるのがインドネシアです。

こちらから指摘した、Zero Waste運動の課題は、以下の通りです。

●新しくできるごみ銀行への支援だけで、既存のごみ銀行への支援がないこと。

●資金ほしさにごみ銀行を作り、活動の実態のないごみ銀行が今後増えると予測されること。

●ごみ銀行への支援金を配布を担当している、ビンタン・スジャトラごみ銀行(代表:シャワルディン)の悪い噂を聞いたこと。(支援をしたごみ銀行のリストがない⇒つまり、本当にお金を配ったのか、身内贔屓をしていないか等々の疑惑)

●ごみ銀行がリサイクルできるごみを廃品業者に売るときに、市場価格に振り回されるので、価格を一定にする仕組み(親となるごみ銀行を作り、価格を固定するなどの工夫)が必要だということ。

日本でもそうですが、インドネシアでも何か問題があると行政を責めるのが常です。

でも、こうやって行政側の計画を聞く機会があると、行政と市民の対話や行政施策の市民への説明の大切さをひしひしと感じます。

ゆいツールとしては今後、NTB州のZero Waste運動が実のあるものになるように、「ごみ銀行のシステム紹介」や「ごみの分別に関するプログラム」などを行う研修を、学校の先生や村の職員向けに実施したり、「プラスチックごみの問題を考えるフォーラム」を開催したりしていきたいと計画しています。

ただ、助成金頼りなため、今の時点では未定です。

2013年度からロンボク島で活動しているゆいツールですが、様々な助成金に助けられ活動を行っています。

4月から、予算がつくことを切に願っています。(山)

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ロンボクの高地スンバルンへじゃらんじゃらん(おでかけ)♪ in Lombok

2020年02月09日 | ★2019年度(ロンボク)

1月に、日本の学生さんとドゥルカディチーム(ゆいツールが育成中の若者立ち)と一緒に、ロンボクの高地スンバルンへ行きました。

Yui-Tool telah membawa mahasiswi dari Jepang dan tim Dulkadi ke Sumbalun, untuk memcoba desa wisata.

スンバルンでは、「コンポスト作り講習会」「幼稚園での環境教育プログラム」を実施しましたが、この旅はモニターツアーでもありました。

と言うのも、ドゥルカディチームメンバーのルスくんの家をみんなで初めて訪れ、村ツーリズムを試してみたのです。

スンバルンに行く途中で、レモールの森に立ち寄りました。

(日本人学生とマデくん)

レモールの森は、2018年に指定されたリンジャニ・ジオパークの一部となっています。

こんな巨木があったり、泉があったりしますが、ローカルの人たちの憩いの場でもあり、水場の周りはプラスチックごみだらけです。

木の上には、尻尾の長い黒っぽいサル(ジャワルトンか?)がいました。

(写真は、2015年9月に同じ場所で撮影したもの)

駐車場に戻ろうとしたら、地面に茶色っぽいサル(カニクイザル)が。

(こちらも、2015年9月に撮影したもの)

一緒にいたマデくんが、途中で買ったバンタル(枕、という名前の伝統菓子)を投げると、駆け寄って食べ始めました。

笑ってみていたら、次のをくれ!と近づいてきます。慌てて、いくつか放りだして逃げ出しました。

車に乗って少し行くと、峠にさしかかりました。車を降りて景色を楽しみます。

(日本人学生とオパンくん)

スンバルンについて、昼食を食べた後、ルスくんの家に着きました。

畑で女性たちが雑草抜きをしています。

植わっているのはにんじんです。雑草抜きを手伝ってみました。

この辺りは、標高が1,000mくらいで、この日は半袖では肌寒く感じました。

コンポスト作り講習会の後は、若者たちの自由タイムです。

私は、スンバルンでコーヒーを作っている、ルスくんの友人といろいろと話をしていました。

そう言えば、ルスくんの家の前にこんなものがありました。(写真に写っているのはルスくん)

以前、ドゥルカディチームをギリ・メノ島に連れて行ったときに、トラッシュ・ヒーロー・メノがこんなゴミ箱を島中に設置していたのを見て、真似をしたのです。

(昨年、ギリ・メノ島へ行ったときの様子はこちらこちら)(ルスくんが初めて、トラッシュ・ヒーロー・メノを訪れたのはこちら

それから、これも。

くつが、植木鉢になっています。これは、パイズルさんのごみ銀行(クカイ・ブルスリごみ銀行)で見たものを真似しました。

こちら、パイズルさんのごみ銀行。(写真下)いらないくつが、植木鉢になっています。

ルスくんはなかなかセンスがいいな、と思いました。

それに、学んだことを実践しようとするところも素敵です。

翌朝、「幼稚園での環境教育プログラム」をやった幼稚園は、ルスくんの家の隣にあって、ルスくんが管理を手伝っているようなのですが、ここにもごみ箱がいくつも設置されていました。

(子供たちの右後ろに注目)

ごみ箱を設置すると言うことは、そのごみを片付ける、ということです。

ルスくんがこまめにごみを片付けている様子が目に浮かびました。

と言うのも、私たちが滞在している間、ルスくんはあまり活発ではない母親の代わりに、私たちのためにお湯を沸かしてコーヒーやお茶の準備をしたり、たき火を起こしたり、常にお客さんの様子を窺い、気を遣ってくれたからです。

本来、村ツーリズムは、村のコミュニティ全体で取り組むのが理想なので、ルスくんのところはまだ単独なため村ツーリズムとは言えませんが、ルスくんの家を拠点にプログラムを組んで、スンバルンのよさをお客さんに味わってもらうことは、十分にできるだろうと思いました。

例えば、「スンバルンのコーヒー豆を自分で焙煎し挽くプログラム」とか、時期によっては「野菜の収穫作業体験」、「その他の農作業体験」、そしてもちろん「軽いトレッキング」、「イチゴやリンゴ狩り」なども。

イチゴ&リンゴ狩りはすでに観光農園がありますが、新たなプログラムを開発していくのも面白そうだな、と思います。

スンバルンは、国立公園にもなっているリンジャニ山の登山口として発展してきました。

しかし、2018年夏に発生した大地震後、海外からの観光客が激減し、観光産業は大打撃を受けました。また、場所によっては多くの人が家を失いました。

ゆいツールは、ルスくんと一緒に、スンバルンの持続的な発展のために何ができるか、引き続き考えていこうと思っています。

(山)

(ルスくんの家の前で記念撮影)

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ロンボクの若者たちがギリ・アイル島でエコワークショップを開催! in Lombok

2020年02月06日 | ★2019年度(ロンボク)

報告が前後しますが、12月中旬に、ゆいツールが育成している若者チーム「ドゥルカディチーム」が、北ロンボクのギリ・アイル島の中学校でエコワークショップを開催しました。

Pada bulan Desember 2019, Tim Dulkadi telah membuat Eco Woekshop di MTs NURUL YAQIN Gili air, Lombok Utara.

ドゥルカディチームが実施するエコワークショップは、これで2回目です。

1回目は、おとなりのギリ・メノ島で7月に観光客向けに行いました。(その時の様子はこちら

北ロンボクには、ギリ・トラワンガン島、ギリ・メノ島、ギリ・アイル島という3つの離れ島があります。

どの島も観光地で、時期になると欧米からの観光客で賑わいます。

3つの島でひとつの村(インダ村)を形成しています。ギリ・アイルには村役場があり、イスラムの中学校もあります。

今回は、ギリ・アイル・ヌル・ヤキム中学校の生徒向けに、エコワークショップを実施しました。

7月の時と同様、ゆいツールスタッフは現地にいません。

そのため、報告は主に写真のみになります。

今回、チームをサポートしてくれたのは、クカイ・ブルスリごみ銀行のパイズルさんの奥さんです。(写真下、立っている人物)

プラスチックごみの問題、ごみ銀行の活動などを伝えたあと、グループを作ってみんなでひとつキーホルダーを製作します。

男の子より女の子の方が、やはり熱心に作っていたようです。

日本語ができるチームメンバー、サムスルくん。

できあがりました!

使用済みのプラスチック袋を使ったキーホルダーづくり。

これも、アップサイクルというのでしょうか。

**アップサイクル(Upcycle)とは、リサイクルやリユースとは異なり、もともとの形状や特徴などを活かしつつ、古くなったもの不要だと思うものを捨てずに新しいアイディアを加えることで別のモノに生まれ変わらせる、所謂”ゴミを宝物に換える”サスティナブルな考え方です。(一般社団法人日本アップサイクル協会より)**

子供たちには、ワークショップに参加することで、プラスチックごみの問題に関心を持ってもらえたら、と思います。

最後に、記念撮影。

この中学校には、いつかドゥルカディチームが「ごみについて考えるプログラム」を実施しに行けたらいいなぁと考えています。(山)

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ロンボクの幼稚園と小学校で、「ごみについて考えるプログラム」を実施しました! in Lombok

2020年02月03日 | ★2019年度(ロンボク)

1月に、ゆいツールが育成している若者グループ(ドゥルカディチーム)は、東ロンボクのスンバルンの幼稚園と、西ロンボクのブウン・スジャティ村の小学校で、環境教育プログラムを実施しました。

12月の終わりに、ブウン・スジャティ村のバリ人の子供たちに実施したときの様子はこちら

Pada bulan Januari, Tim Dulkadi melakukan program belajar memilah sampah, di Paud, Sumbalun, Lombok Timur.

12月に実施したときに、きちんと練習をしなければ上手に伝わらない、と気づいた若者たち。

スンバルンでは、コンポスト作り講習会をやったルスくんの家で、夕食後にみんなで練習をしました。

スンバルンには、ちょうど1月上旬にロンボクを訪れた日本人の学生さん(写真上、中央)も同行していました。

幼稚園の子供たちにとっては、このプログラムはちょっと難易度が高かったのですが、幼稚園の先生やお母さんたちも混じって、チームメンバーもあらかじめ練習をしていたおかげで、なんとか大事なことは伝えられました。

チームメンバーの中で、ダントツに子供への語り方が上手なマデくん。

翌日には、ブウン・スジャティ村の第二公立小学校(9月に6年生にプログラム実施済み)の5年生のクラスで、同じプログラムを実施しました。

一枚の写真を見せながら、子供たちに何を伝えようか。チームメンバーは、回を重ねるごとに自分で考えるようになります。

Hari berikutnya, Tim Dulkadi melakukan program belajar memilah sampah, di SDN2 Buwun sejati, Lombok Barat.

恒例の、ごみ分別ゲーム。

この教材は、2015年に製作しました。そこから今までずっと現役です。

子供たちは、カードのごみの絵を見て、「オーガニックごみ」か「非オーガニックごみ」か考えて、「ごみ捨て場」の絵に置いていきます。

マデくんが、まとめの話をします。

子供たちを集中させられる腕前は、たいしたものです。

この学校の校長先生(写真下、右端)は、環境問題に熱心に取り組んでいる人で、植林プログラムの経験があります。

来年度、もし予算が取れたら、ゆいツールはドゥルカディチームと一緒に、植林活動もしていきたいと考えているので、その時にはこの校長先生にいろいろと指導してもらいたいな、と思っています。

今回の活動の中で、ドゥルカディチームはだいぶ教材を使いこなせるようになりました。

今後は、ロンボク島のある西ヌサトゥンガラ州政府が進めている、Zero Waste(ゼロウェスト)運動をサポートするため、学校の先生や村の職員の研修をドゥルカディチーム主体でやっていければ、と計画しています。(予算次第ですが)

(山)

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