ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

沖縄でマングローブ林探索!?~ロンボクでの活動のために~

2021年10月23日 | ⇒2021年度(日本)

10月上旬に、沖縄へマングローブ林について学ぶために行ってきました!(4月の予定が、流れ流れて半年経ちました。)

まずは、本当に行けてよかった。環境教育プログラムを開発するのに、現場を見ないで作るなんてあり得ません。

目的地は、主に2カ所。

那覇市近くにある「漫湖水鳥・湿地センター」と、北部東村の「やんばる自然塾」でのマングローブ林トレッキング&カヌー体験です。

その合間に、名護市にある滝付近をガイドをしている知り合いに案内してもらいました。

Yui-Tool pergi survey tentang hutan mangrove di pulau Okinawa, daelah paling selatan di Jepang.

(↑ 一番の目的であった、やんばる自然塾でのマングローブカヌー体験の様子)

漫湖水鳥・湿地センターでは、スタッフの池村さんに案内していただきました。

漫湖水鳥・湿地センターは、住宅地のすぐ側にあるマングローブ林を管理するために、2003年に環境省によって設置されました。

びっくりしたのは、このマングローブ林、自然由来と言うよりは1990年代に何度か植林して拡大した、ということでした。

元々は入り江だったところが、1970年頃から泥の堆積と干潟化が進んで、人為的に植林されて今では主にメヒルギの群生が広がっています。

マングローブ林には、その名の通り水鳥がたくさん。

水鳥だけではありません。こんなヤツもぴょっこりと。

(↑ 沖縄で、トントンミーと呼ばれているミナミトビハゼ)

この場所のマングローブ林の管理の特徴は、マングローブ林を部分的に伐採しているということです。

これは、この場所がラムサール条約に登録された湿地である、ということに関連しています。

マングローブ林が広がりすぎると湿地が陸地化していき、水鳥の生息に適さなくなってしまいます。

(↑ 漫湖水鳥・湿地センターのマングローブ林の伐採地)

一方、東村慶佐次村(げさし)にあるマングローブ林は、国指定の天然記念物に指定されているため、伐採などもってのほか、枝を折ったり種を採取したりすることも禁止されています。

(↑ 慶佐次湾のマングローブ林。干潮時の様子)

やんばる自然塾を訪れたこの日は、午前中は干潮だったため、まずはマングローブトレッキングに参加しました。

トレッキングは、やんばる自然塾からすぐのところにある東村ふれあいヒルギ公園の遊歩道で行われました。

ガイドは、山田さん(写真右)。地元出身と思いきや、Iターンで就職した方でした。

(中学生の時にやんばる自然塾のカヌー体験に参加して以来、通い続け、とうとう就職してしまった、という)

こちらの森は、メヒルギの他、オヒルギ(写真下)やヤエヤマヒルギも自生しています。

(↑ オヒルギの花の萼の部分。まるでタコさんソーセージ)

トレイルから下を覗くと、カニたちが。片方のハサミが大きいシオマネキの仲間ですね。

マングローブや様々な生きものを観察しながら、2時間があっという間に過ぎました。

昼食後は、やんばる自然塾の成り立ちについて代表の島袋さんにお話を伺いました。

そしていよいよ。マングローブカヌー体験に!

今回私は、基本ずっとカメラを回していました。なにしろ、映像を撮ることが目的だったため。

潮が満ちてきた川を上っていきます。両岸はマングローブの森です。

カヌーの操作に悪戦苦闘しながら、川を上っていくと「そこにカニがいる!」というガイド(山田さん)の声が。

どこどこ?あー!ぶつかる!と大騒ぎをしながら、やっと見つけました。わかりますか?

赤いカニが、マングローブの根のところに潜んでいます。

そんな調子で、あっちをキョロキョロ、こっちをキョロキョロしながら川を遡り、Uターン。

戻ってくるときに、素敵な通路に入りました。

狭いので慎重に進みます。頭上からは光が・・・。

マングローブの根元を見ると。何やら目の錯覚か。

実は、ここまで海水が上がってくる、という印でした。

マングローブカヌーも2時間弱で終了。大満足の一日でした。

これから、「マングローブ林環境教育プログラム」の教材作りを詰めていくのと、「マングローブ林での持続可能な観光開発のためのワークショップ」の準備を進めます。どちらも、インドネシア・ロンボク島で実施するものです。

進捗を、またこのブログで報告していきます。

(山)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)
Eメール:yuitool☆gmail.com

(☆→@に変えてメールをお送りください)

ホームページはこちら

https://yui-tool.jimdofree.com/

Facebookはこちら
★★★★★★★★★★★★★★★★★★

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東ロンボクの村でコンポストづくり講習会を実施!? in Lombok

2021年10月18日 | ★2021年度(ロンボク)

報告がすっかり遅れました!

9月下旬に、ゆいツールは東ロンボクのギリ・ランプという観光地の村で、コンポスト作り講習会を実施しました。

この活動は、ギリ・ランプのKPPL(※)という団体と協働しました。

ゆいツールが2020年の1月に、日本の学生さんを連れてマングローブ林を見に行った時にKPPLの存在を知り、マングローブ林環境教育プログラムに予算がついたら、協働したいなぁと思っていました。6月にロンボクのボランティアたちに調査に行ってもらい、話し合いの結果、まずはコンポスト作りをやってみたい、ということになったのです。

※KPPL:Komite Pengelolaan Perikanan dan Laut(直訳すると水産海洋管理委員会、となりますが、観光管理グループや漁業組合などの住民組織の集合体のようなもののようです)

(活動のビデオはこちら。ただしインドネシア語)

Yui-Tool telah melakukan pelatihan megenai Kompos Takakura di Gili Lampu, bersama KPPL.

Ada video kegiatannya..Yui-Tool Cannel

ギリ・ランプ(実は島の名前)は、こんなところです。

(2020年1月、マデくん)

【以下、マデの報告より】

2021年9月28日10時に、ゆいツールのボランティアとクカイ・ブルスリごみ銀行のパイズルさんは、ギリ・ランプのKPPLメンバーと研修中の高校生向けに、コンポスト作り講習会を実施しました。

オパンが進行役、ルスとヤディ(クカイ・ブルスリごみ銀行ボランティア)が記録係、マデとパイズルさんがプレゼンターを務めました。

(↑ 写真中央、青いシャツがマデ、右隣がオパン、右端がパイズルさん)

プログラムは、高倉式コンポスト作りに欠かせない発酵液に必要な材料(発酵食品や果物の皮や野菜など)について説明するところから始まりました。さらに、高倉式コンポストの利点は、一度作れば、完成した堆肥の一部を利用し、残りをホストとして生ゴミを管理することで、生涯利用できることを説明しました。(発酵液を使って発酵床を一度整えれば、その後は堆肥の一部をホストとして残して、ずっとコンポストを使い続けることができる)(+++発酵液についての説明は省略)

(発酵液に使う様々な材料)

発酵液Aと発酵液Bは、作ったら3日後以降使用できるようになります。発酵液を一緒に作ったら、すでに用意しておいた発酵液を使って、米がらとぬか(10kgづつ)と土を合わせ、発酵床を作りました。(生ごみも入れてしまいました。本当は、発酵床を作ったら数日置くのが基本なのですが)

(発酵床を作っている様子)

この過程で、参加者は3つのポイントがあることを学びました。

(1)コンポストの温度が高いことは、微生物が有機物を活発に分解している証拠である。

(2)堆肥が乾燥しすぎたり、示しすぎないように水分を調整し湿度を保つ。

(3)通気、つまり微生物が十分な酸素を供給できるようにするための堆肥内の空気循環の重要性。(よくかき混ぜる)

講習では、やや難しい言葉を使ってしまい、参加者が理解できなかった部分がいくつかありました。 しかし、参加者全員とゆいツールのボランティアが活動に積極的に参加したため、活動はおおむね順調でした。

山本追記:

ギリ・ランプは、主にローカル向けの観光地で、レストラン(食堂)などもあり、生ごみの処理が課題になっていたようです。

そのため、ゆいツールボランティアが活動の紹介をしに行ったときに、真っ先に「コンポスト講習会をやってほしい!」と言われました。

週一のゆいツールのミーティングで、ボランティアたちに実施報告をしてもらったときに印象的だったのは、「村の人たちは、大きな予算がついた行政や民間団体のプログラムはあまり信用していない。(講習会や説明会、ごみ清掃などの活動に呼ばれて参加しても、結局その時だけのもので、継続したフォローや住民主体の取り組みには繋がらないから。)ゆいツールの活動のように、規模は小さくても目的がはっきりしているものは、参加者も積極的に関わる」という言葉でした。

ゆいツールは、たくさんの村を回って講習会を実施する、というやり方は今はしていません。

いくつかの場所を選んで、1か月に1回または2か月に1回くらいのペースで、子ども向け、大人向け、若者向けのワークショップ、講習会を続けています。実は、それらのプログラムは、「マングローブ林環境教育プログラム(子どもから大人向け)」と「持続可能な観光を考えるワークショップ(若者向け)」の実施に繋がっていきます。

その村でなんらかの成果が出るかどうか、それは1年あるいは数年関わっていかなければわかりません。

普及啓発(住民に環境を守る大切さを伝える活動)とは、そういうものです。

(この後、12月にも2回目のコンポストづくり講習会を開催しました。)

【原文】

Pelatihan Pembuatan Kompos Takakura

Pada hari selasa 28 september 2021, tepatnya pukul 10.00 WITA relawan Yui-Tools Kaihatsu Labo bersama Paizul Bayani dari bank sampah Kekait Berseri melaksanakan kegiatan pelatihan kompos Takakura kepada anggota KPPL dan para siswa PKL di Gili Lampu. 

Dalam kegiatan ini Taopan Kusuma bertindak sebagai pemandu kegiatan, M. Ruspaedi dan Yadi sebagai tim dokumentasi, I Made Wiranata dan Paizul Bayani sebagai pemateri. Kegiatan diawali dengan pemberian materi berupa penjelasan mengenai prinsip dasar pembuatan kompos Takakura yaitu sebuah proses pengelolaan sampah dengan mempercepat prombakan bahan organik, dalam hal ini sampah dapur dengan menggunakan mikroba yang dibiakkan dari bahan-bahan dapur seperti tape, tempe, yakult, yogurt, kulit buah-buahan dan sayuran.

Selanjutnya pemateri memberi penjelasan dari keunggulan kompos Takakura yaitu proses pembuatannya cukup satu kali dan selajutnya dapat dimanfaatkan seumur hidup dengan cara memanen sebagian kompos yang telah jadi dan sisanya tetap dijadikan inang untuk mengelola sampah baru. Selanjutnya pemateri memberi penjelasan pembuatan cairan fermentasi A (manis) dan fermentasi B (asin). Fermentasi A dibuat dengan bahan 1 liter air yang kemudian ditambahkan 100 gram gula, tape, tempe, dan yakult sementara itu fermentasi B dibuat dari 1 liter air yang ditambahkan 100 gram garam, kulit buah buahan dan sayuran. Kemudian cairan A dan B dapat digunakan setelah minimal 3 hari setelah pembuatan.

Setelah menjelaskan tentang cairan A dan B para peserta diajak bersama-sama membuat pupuk kompos Takakura dengan mencampurkan cairan A dan cairan B yang sudah siap pakai dengan  10 kilogram dedak, 10 kilogram sekam, tanah, dan sampah dapur yang sudah disiapkan oleh para peserta sebelumnya.

Dalam proses ini peserta diajarkan cara memelihara kompos takakura dengan memperhatikan 3 aspek penting antara lain

(1) suhu yang tinggi menandakan mikroba yang aktif menguraikan bahan organik,

(2) kelembaban yang tepat agar kompos tidak terlalu kering atau terlalu basah,

(3) aerasi yaitu pentingnya sirkulasi udara di dalam kompos agar mikroba mendapatkan suplai oksigen yang cukup.

Dalam pelatihan kompos terdapat beberapa materi yang diberikan kurang dapat dimengerti peserta karena pemilihan bahasa yang kurang tepat. Namun demikian kegiatan kali ini dapat dikatakan berjalan dengan baik dikarena setiap peserta maupun relawan Yui-tools Kaihatsu Labo dapat aktif terlibat dalam setiap detail kegiatan. 

(Made)

(参加者とゆいツールボランティアとパイズルさん)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)
Eメール:yuitool☆gmail.com

(☆→@に変えてメールをお送りください)

ホームページはこちら

https://yui-tool.jimdofree.com/

Facebookはこちら
★★★★★★★★★★★★★★★★★★

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする