ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

ごみを減らす取り組みが進行中! in Lombok

2015年03月18日 | 4. ロンボクでの活動(下記以外)

2月下旬から3月中旬にかけて、ロンボク島で活動しました。 

まずは、ビンタン・スジャトラごみ銀行(Bank Sampah Bintang Sejahtera)のシャワルディン氏(Pak Syawaldin)に誘われて、クディリ第一高校を訪れました。

この高校は、ごみ銀行に参加したばかりということで、1年生の生徒たちにごみ銀行の仕組みや日本でのごみ事情などを少し話をしました。

ビンタン・スジャトラごみ銀行は、さまざまなごみを集めるのが得意です。

シャワルディンさんは生徒たちに、プラスチックにはさまざまな種類があること、捨てる前にひと手間かけることでごみの値段が上がることなどを説明していました。

 

この学校の生徒のひとりインダさん(Mbak Indah)は、自分の村をきれいにしたい、と考えています。

彼女は日本語の勉強もしていて、学校の門をくぐった瞬間に私に駆け寄ってきて、あいさつをしてくれました。

そしてその後、彼女が考えていることをとても積極的に話してくれました。

中部ロンボクのスカラジャ村(Desa Sukaraja)で、NTBマンディリごみ銀行(Bank Sampah NTB Mandiri)のアイシャ氏に(Mbah Aisyah)よるごみを活用したクラフトづくり講習会を行った際には、インダさんを誘ってみることにしました。

 (写真左手前、オレンジ色の制服がインダさん。右側の青いTシャツの女性がアイシャさん。中央奥の虹色のスカートの女性は、12月にアクセサリー作り講習会で講師をしてくれたジェニティアさん。今回は、彼女が大学のプログラムで長期滞在している村で、プログラム実施を依頼されて実施したという経緯がありました)

あとで、インダさんのお母さんと話をしたところ、「あの子は、ひとりで遠いところに行ったことなんてないんだよ。車にも酔うし、あのあとたいへんだったんだから」と言われました。

でも、インダさんは普段触れたことのない世界に触れて、とても新鮮で楽しかったようです。

インダさんに頼まれて、インダさんの住む村(Desa Jerneng)の村長に、ごみについて住民に関心を持ってもらう取り組みを紹介する予定でしたが、残念ながら高校生の依頼を真剣にとらえない村長は忙しさを口実に私たちに会うことはありませんでした。

 

また、数か月ぶりにバトゥ・ジャンキ村に行ってみると、1月の講習会のあとクラフトづくりに精を出している女性たちが集まってくれました。住民支援をしているエリックさん(Pak Erik)は、クラフトの材料になるプラスチックごみ(インスタントコーヒーの空き袋)が足りなくて困っている、と訴えました。

それでは、と思いついたのが、プラヤ市でプラスチックごみを集め始めたアナさんをエリックさんに紹介することでした。

アナさんは、12月のアナック・バンサという団体での講習会に参加してくれていて、その後親戚の店から定期的にごみを集めているけど、クラフトを作る時間がないという話を聞いていたところだったので、それでは集めたごみをエリックさんに売ってもらえばちょうどいいではないか、と思ったわけです。

(材料をしわけるアナさんとエリックさん)

ただ、それだけでは足りないので、中部ロンボクごみ銀行(Bank Sampah Lombok Tengah)のスリヤディ氏(Pak Suryadi)にも協力を依頼しました。

スリヤディさんは、最近プラヤ市にある公立の病院と覚書を交わしたところで、病院のごみを見せてもらえるというので行って見ると、担当者とは会えず、ごみもまだ紙ごみしか集められていない状況でした。

話だけ聞いて話を鵜呑みにすると、実態とは違っていることがインドネシアではよくあるので、必ず自分の足で現場を確認するようにしています。

そして、粘り強く通い続け、話をして、課題を解決する糸口を見つけていくことが大切なのかな、と考えています。

 

バトゥ・ジャンキ村の女性たちが、どんなクラフトがよく売れるのか商品をいろいろと見たい、と希望したので、4名をマタラム市のNTBマンディリごみ銀行のアイシャさんのところへ連れて行くことにしました。ついでに、追加トレーニングも行うことに。

アイシャさんも、快く迎えてくれました。そして、バトゥ・ジャンキ村の女性たちがもっとやる気になるような声掛けをして、最初はうまくいかなくても作っていけば上手になるから、と励ましていました。

また、別の日にはアナック・バンサで子供たちを相手に、ごみについて学ぶプログラムを実施させてもらいました。

にぎやかな子どもたちで、声が届かなくなることもありましたが、若いスタッフたちがフォローしてくれて、子供たちも少しはごみについて考えるきっかけになったのかな、と思いました。

最後の写真は、バトゥ・ジャンキ村から12月にアイシャさんが持ち帰ったごみからつくった素敵なバックです。

ロンボクでの活動が進めば進むほど、やりたいことが湧いてきて、活動に比例してロンボクがどんどんきれいになるとうれしいなぁと期待しています。

(山)

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村の女性たち向けに講習会~コンポストづくり、クラフトづくり~ in Lombok

2015年01月10日 | 4. ロンボクでの活動(下記以外)

ロンボク島の中部にある、バトゥ・ジャンキ村(Desa Batu Jangkih)の女性たちに向けて「コンポストづくり」と「ごみを活用したクラフトづくり」を実施しました!

バトゥ・ジャンキ村はやや乾燥した地域で、1年に1度しかお米が獲れないため(ほかの地域は2度3度収穫できる)、収入を補うため村の男性の多くはマレーシアのアブラヤシ農園へ出稼ぎへ出ています。

今は雨季なので、田んぼに稲が育ってこんな風景が見られました。 

村に残っている女性たちは威勢がよく、伝統のお菓子作り、機織り、レンガ作りなどのグループを作って収入を増やそうと努力しています。

今回は2日かけて、この村で講習会を実施しました。

1日目は、まずゆいツールが開発したプログラムを体験してもらいました。

↓ ロンボクのごみの写真を見せると「よくある風景」とみんな口々に言います。

土に埋めたら分解されるのがオーガニックごみ、ということを伝えてごみカードを2つのゴミ捨て場に捨てるワークをしました。

普段ごみを分別して捨てる癖のない村人たちは、オーガニックごみ(日本での燃えるごみ)とオーガニックではないごみ(プラスチックやガラスなどの燃えないゴミ)を分けるのもスムーズにいきません。

オーガニックごみは、紙や陶器などを除いてコンポストに入れれば肥料になる、ということも伝えました。

↑ ロンボクの海は、もうこんなにごみだらけ、と写真を見せて説明します。

プログラム体験後は、本物のコンポストづくりをしました。講師は、NTBマンディリごみ銀行のアイシャさん(Mbak Aisyah)。

コンポストは、もみ殻とぬかを混ぜたものに、チャイラン(発酵液)2種類をかけてかきまぜて3日すると使えるようになります。

チャイランはインドネシアの村などでも簡単に手に入る材料で作れます。この方法は「高倉式コンポスト」と言って、日本人の高倉さんが考案しました。

2日目は、12月にアナック・バンサでも行ったごみを活用したクラフトづくりを実施しました。講師は同じくアイシャさん。

クラフトづくりをすぐに行えるパケットを20個用意していったのですが、次々と村の女性が訪れてあっというまになくなってしまいました。遅れてきた人たちは、すでに参加していた人の材料をしっけいしながらクラフトづくりを学びました。

コーヒー(一人分の甘いコーヒー)の空き袋が、こんなものに姿を変えるなんて、と見本の製品を見せるとみんなびっくりしていました。

村の女性が持ってきたお菓子の空き袋がかわいくて、アイシャさんは「私買うわ」と言ってさっそくお買い上げ。

そんなごみが売れるなんて、持ってきた女性もびっくりです。

ゆいツールは3月にまた現地を訪れて、講習会の成果を確認しようと思います。

果たしてコンポストをやっている人はどれくらいいるのか。クラフトづくりを続けている人はどれくらいか。

村人を支援しているNGOのエリックさんに(Pak Erik)は、また成果を見に来ることを伝えました。

↓ 村の女性たちと

実は、バトゥ・ジャンキ村を訪れるのはこれで3度目でした。継続して訪れること。何度も顔を見せること。村人が変わっていくかどうか、村がきれいになっていくかどうか、長い目で見ていこうと思っています。

(山)

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不要布を活用したアクセサリーづくり講習会を実施! in Lombok

2014年12月25日 | 4. ロンボクでの活動(下記以外)

ロンボク島で引き続き活動中です。

先日、プサントレンというイスラムの学校で、いらなくなった布を活用したアクセサリーづくり講習会を実施しました。

(これらの布は、レースが使われているロンボクの伝統衣装クバヤやジルバッブというイスラムの女性がかぶる布などです)

これは、最近ごみ銀行に参加したばかりのプラヤのプサントレンを訪れ、プサントレンを運営している財団(YASRIN:ヤスリン)のヌルルさん(Ibu Nurul)と話していた時に、思いついたものです。ここでは、小学生から高校までの男女700人ほどが寮生活を送っています。

ごみをていねいに分別している生徒や、ジルバッブかぶった女の子たちを見て、ごみについての意識をさらに変える機会になればと思い、ヌルルさんに提案しました。

(下記写真右がヌルルさん。左が講師。)

講師は、マタラムの大学生ジェニティアさん(Mbak Jeanithia)。彼女の作品は、先日このブログでも紹介しました。

彼女は友人らと3人でアクセサリーを作っては、毎週日曜日の朝家の近くの大通りで開かれる市場で販売しています。

一般の庶民が買えるような価格のものから、特別な日に着ける素敵なものまで幅広く取り扱っています。

 

講習会には、中学生以上の女生徒と先生が参加しました。

最初に、ゆいツールが開発したプログラムを使って、ごみには「オーガニックごみ」と「ノンオーガニックごみ」があること、オーガニックごみは消えていくごみでコンポストを作ることができること、消えないごみは「まだ使えるごみ(リサイクルできるごみ)」と「もう使えないごみ(リサイクルできないごみ)」に分けられること。そうやって分けていくと、本当のごみはとても少ないということを伝えました。

そのあと、ティアさんがいらなくなった布で簡単にアクセサリーを作れる方法を参加者に伝えていきました。

ティアさんらが用意したパケット(なかに布や糸やかざりが入っているセット)は25人分。

↓いらなくなった紙を再利用したパケット。なかなか素敵♪

当初はおもに女性の先生たちを中心に教える予定でしたが、生徒もたくさん見に来ていて、みんな一緒にやりましょう、ということで、パケットを数人で分けて作業に入りました。2時間半の間に、多少の参加者の出入りがありましたが、一番多い時に数えてみたら60人もいました。

 

このプサントレンでは、不要な布は簡単に手に入ると言っていたので、今後先生や生徒たちが中心になって、作品作りが進むといいなと思いました。

(山)

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プラスチックのごみからクラフトを作る講習会を実施 in Lombok

2014年12月09日 | 4. ロンボクでの活動(下記以外)

何度かこのブログでも紹介してきた、プラスチックごみから作られたクラフトについて、今回は作り方を学ぶ講習会を実施しました。

 

 

実施した場所は、ロンボク島のプラヤという小さな町にある、インドネシア国家子供財団(Yayasan Anak Bangsa Indonesia:以下、アナック・バンサ)です。この団体は、貧しい家庭の子供を放課後にめんどうをみて、さまざまな教育を施したり、学用品などを支援したりしています。

 

9月に団体を初めて訪れた時にゆいツールの活動を紹介して、クラフトづくりの講習会のことを話すと、ディレクターのファタウィさん(pak Fatawie)が関心を示してくれて、10月11月とゆいツールが日本に戻ってからも連絡を取り合い、今回講習会が実現しました。

 

アナック・バンサは、スタッフを講習会に参加させて、後日子供たちと一緒にクラフトづくりをしながら環境美化の教育につなげたい、と考えました。

講師は、NTBマンディリごみ銀行のアイシャさん。9月には、一緒にスマトラ島プカンバルのごみ銀行を訪れました。

アイシャさんは、すでにこういった講習会をロンボクやその周辺で昨年くらいから数限りなく行っています。

そして、できあがったクラフトを住民から買い上げて、ロンボクを訪れる観光客やすでにいる海外の顧客(まとめて買って、それぞれの国でネット販売などをしている人たち)に、販売しています。彼女が扱う商品には「ロンボクエコクラフト(Lombok Eco Craft)」という商標がついています。

 

講習会では、スタンダードなやり方を学びました。インドネシア人が大好きな甘いコーヒーの小包装のパック(きれいに洗って開いたもの)を、同じ大きさに切りそろえ、細長く折って、それをパーツにして組み合わせていきました。覚えてしまうと簡単でした。必要なのは、丁寧さと根気強さ。

 

アイシャさんは、講習会でクラフトの作り方を住民に広く伝えることで、ごみに対する住民の意識を変えたい、と考えています。

クラフトづくり、クラフトの販売の目的は、あくまで「教育」と話すアイシャさん。

ゆいツールの目的とも合致して、アイシャさんとの協働はまだまだ続く予定です。

(山)

 

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ロンボクで出会った素敵なものたち~不用品から作ったアクセサリーやかばんの紹介~ in Lombok

2014年12月04日 | 4. ロンボクでの活動(下記以外)

12月からロンボクで活動しているゆいツールです。

今回は、現地からいくつか素敵なものをご紹介します。

 

これらは、ロンボクの人たちが使わなくなった衣類から作られたアクセサリーです。いくつかの装飾品は購入していますが、原材料のほとんどは不用品です。

 

ロンボクの伝統衣装クバヤ(結婚式などの儀式で着用するおしゃれな服)には、美しい飾り模様がたくさんあるので、不要になったそういったものを活用しながら、別の素材を組み合わせて、最後に装飾して仕上げていきます。(右と左下はクバヤの一部。左上は作り途中のもの。)

 

見事なコンビネーション!

ロンボクのごみを減らす活動をしているゆいツールですが、これらの商品がもっともっと増えたら、立派なリサイクル(正確に言うと、リユース)になるな、と思いました。

 

それから、以前から紹介しているプラスチックのごみを再利用した商品ですが、かばんや小物など面白いものをピックアップして紹介します。

↑ 財布です。面白いですね。

↑ インドネシアの人たちがよく飲む、あま~いコーヒー(小袋入り)がまとめて入っているパッケージで、販売店からもらって作っています。

↑ 甘味料のパッケージを、規則正しく縫いつけました。

 

いかがでしょうか。

ゆいツールでは今後、これらの商品をネット販売していくことを計画しています。

(どのような形で現地に還元するか、よく考えて進めようと思っています)

 

ロンボクの人たちのごみに対する意識がどんどん変わって、島からごみがなくなる日を夢見ながら活動していこうと思います。

(山)

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プログラムツールが完成!学校をごみ銀行に誘おう in Lombok

2014年08月30日 | 4. ロンボクでの活動(下記以外)
8月下旬に、ゆいツールはロンボクで先生対象のワークショップと、NGOスタッフ向けの「ツールの使い方講座」を実施しました。
(写真は、先生たちがプログラムを体験している様子)
 
今年の1月4月に、ゆいツールの活動を知ってもらうために、行政担当者と学校の先生を招いてワークショップを実施しましたが、今回はごみについて学ぶプログラムが完成したので、主にエコ優秀校の先生を集めてプログラムを体験してもらいました。また、ごみ銀行を実施しているNGOやJICA青年海外協力隊員(環境教育担当)向けにツールの使い方を伝える講座も行いました。
(※ごみ銀行・・・ごみを集めて持っていくと、貯金してくれるシステム。ごみがお金に変わります。)
(ごみ銀行を実施しているNGOのスタッフ等のプログラム体験の様子)
 
講師は、スマトラで一緒に活動しているSERAIというNGOのリキさんです。
リキさんは、約3年間ゆいツールとともに活動してきて、ゆいツールの意図をよく理解してくれているので、今回講師をお願いしました。
 
学校の先生たちには、プログラムを体験してもらいごみ銀行の紹介をすることで、ごみ銀行に参加したい!という気持ちになってもらうことが目的でした。
参加した15の学校すべてが、ごみ銀行に興味を持ってくれました。
また、ワークシートを記入したあとグループワークを行い、それぞれの学校のごみの現状を共有してもらいました。
 
「ツールの使い方講座」では、NGOスタッフらにプログラムを体験してもらったあと、実際に練習をしてもらいました。
というのも、ゆいツールは今回、ツールセットを5セット用意して、ごみ銀行を実施しているNGOとJICA隊員(2名)に贈呈することに決めていたからです。
たまに訪れるゆいツールを待たなくても、現地のNGOとJICA隊員がプログラムツールを使って、各学校で環境教育を実施していくことで、ごみ銀行がどんどん広がっていくことが目的です。
 
開発したプログラムセット↓
 
パッケージもオーダーメイドのかばんです。
コンポストづくりや、ごみを材料にした工芸品づくりなどと合わせて、学校でのエコ学習を進めてほしい、という思いでプログラムを開発しました。
ツールをNGO(ごみ銀行)に使ってもらうことで、NGOと学校がつながり、ごみ銀行に参加する学校が増え、学校のごみが減っていく、子供たちの意識が変わっていくことを目指しています。
 
実際に、ロンボクにある各ごみ銀行は学校とつながりたいと望んでいて、今後学校もごみ銀行に参加したいと望んでくれたら、あとは行政も若干の手助けをして、できるところから走り始めたらどうだろうかと考えています。
いきなり大きなシステムは作れなくても、モデルとなる学校、ごみ銀行、活動があったら、真似し合って広がっていけるのではないか。
 
ロンボクという島で、ごみがどんどん再利用されて素敵な商品に変わること、工場でのリサイクルのためにきちんと分別されて島の外に持ち出されること、それが当たり前になって島がきれいになっていくことをゆいツールは望んでいます。(山)

 

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ごみプログラムを開発しました!in Lombok

2014年05月05日 | 4. ロンボクでの活動(下記以外)
4月上旬にゆいツールはロンボクで活動してきました。
今回も、現地のJICA協力隊員(環境教育部門)にコーディネートしてもらいながら、充実した活動となりました。
 
今回は、開発したごみについて学ぶオリジナルプログラムを中学生や関係者に体験してもらったり、ロンボクのごみの現状を見学したり、自然に親しむ公園を訪れたりしました。
ごみの現状は、マタラム市の清掃局を訪れて話を聞いたり、市がごみを埋め立てている場所(TPA)を見学したり、サーフィンスポットの海に浮かぶごみをボートに乗って見に行ったり、さまざまな角度から深く知ることができました。
 
まずはこの写真から。(ごみの埋め立て地:TPA)
 
インドネシアでは、行政が集めたごみは焼却されないで、そのまま埋め立てられます。
ごみを拾って生計を立てている人たちが、この場所だけでも70人くらいいるそうです。
 
ゆいツールが開発したばかりのプログラムを、プラヤ市にある中学校で試してみました。
 
「今日、なにかごみを捨てた?」
「捨てた」
「どんなごみ?」
「プラスチック!」
「プラスチックのどんなごみ?」
そんなやりとりから始まり、ごみには「土に入れるといずれは消えてしまうごみ(オーガニック)」と「土に入れてもいつまでも消えないごみ(ノンオーガニック)」があることをコンポスト写真で確認してから、ごみ分けゲームを行いました。
 
子供たちは、ごみを2種類に分けることができても、実際には学校のごみは未分別で捨てられているそうです。
それは行政側の対応が追いついていないから。
プログラムを広めることと併せて、ごみの分別処理を進めていかなければ、ロンボクのごみを減らすことはできないと思いました。
 
こちらはロンボクの海。
 
そして、ごみ・・・。
 
グルプックというサーフィンポイントの町に住む日本人夫妻に、ボートを出してもらい海のごみの様子を見学しました。
ここ1年くらいで、急に波間を漂うごみの量が増えた、と夫妻はおっしゃっていました。
あまりに海が汚くなるので、ボートを出すたびにごみを拾って帰るそうです。
グルプックでは、行政のごみ収集の手が回らず、過去には民間団体によってごみ箱の設置とごみの回収が試みられたこともあったようですが、今は機能していません。
 
どんどん汚れていく海を、悲しそうに見つめる夫妻の様子が心に残りました。
 
そしてメインの活動は、行政担当者(環境局や教育局のスタッフ)、学校の先生、NGOスタッフを対象としたワークショップの開催です。
 
1月に引き続いて集まっていただいたみなさんに、開発したばかりのプログラムを体験してもらい、どんな場所で使えるか、どんな改善が必要かグループで意見交換をしてもらいました。
プログラムそのものは、みなさん好意的に受け止めてくれました。
小学校・中学校で使える、という声が最も多く、あとは字の読めない人たちにごみの捨て方を説明するときに使える、という声や、主婦対象でもできる、という意見もありました。
 
ワークショップの終盤で、参加者同士の意見交換が一部エキサイトし(ネガティブ思考の行政担当者と、ポジティブ思考でごみ商品を開発しているNGOスタッフの意見が対立し)、ロンボクでのごみ問題をめぐる現実の一端を垣間見た気がしました。
 
ゆいツールは、8月にまた現地を訪れ、プログラムの使い方トレーニングを各地で行っていく予定です。
それと同時に、ロンボクでも一部始まっている≪ごみ銀行≫を発展させてごみ問題の解決に、一歩でも近づきたいと考えています。
 
次回のブログは、≪ごみ銀行≫についてです。
(山)

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ごみを減らすためにプログラムづくりがスタート!in Lombok

2014年01月14日 | 4. ロンボクでの活動(下記以外)
 
1月上旬に、インドネシアのロンボク島で活動してきました。
ロンボク島には、JICAの青年海外協力隊員(環境教育部門)がいて、ゆいツールとともに活動してくれています。(写真左)
 
今回の目的は、ごみを減らすことを子供たちや住民に伝えるためのプログラム作りを行うために、現地調査と関係者とのワークショップ(話し合い)をすることでした。
 
現地ではすでに自治体やNGOが行う「ごみ銀行」がスタートしていますが、住民自らごみを回収することはまだメジャーにはなっていません。
 
まず最初に訪れたのは、KMPSL(ごみと環境を考える住民コミュニティ)というNGOの事務所。
なにやらたくさんのママたちが集まって作業をしています。
 
このNGOでは、インドネシアで大量に消費され捨てられるインスタントコーヒーの空きパックなどでカバンを作ったり、コップ型の水の入れ物の一部を切り取ってお皿やバックを作ったり、ごみを減らす活動を行っています。
 
 
そのあと、ごみの集積場も訪れました。集積場では、プラスチックごみ、ペットボトルゴミ、鉄ゴミ、紙ごみなどに分類されて、リサイクル工場のあるスラバヤ(東ジャワ)へまとめて送る、ということでした。
インドネシアでは、日本のように自治体が熱心にごみを集めるというより、 貧しい人たちが自分たちの生活の糧としてお金になるごみを集めて、集積所に持ってくる、という光景も普通にみられるようです。
 
翌日は、北ロンボクの第一中学校を訪れました。10月にJICAの隊員がコンポストの実演をした学校だということで、先生も環境美化に熱心でした。プラスチックごみを分別して集めていたり、コンポストづくりも続けていました。
写真(上)は、プラスチックコップごみを捨てるためのオブジェ。
写真(下)は、プラスチックごみを捨てる場所と左側にあるのが学校で作っているコンポスト。
 
そして、ギリトラワンガン島という観光地へ船で渡り、観光客でにぎわうエリアを抜けてごみ集積場に行き、様子をうかがいました。
ここには、ビールの空きビンや洗濯機や乾燥機などの電化製品も集められ ていました。
 
 
次の日は、海の環境を守る活動をしているNGO、JARIの事務所を訪ねました。
彼らはダイビングをしながら、海の中のごみを拾ったりサンゴ修復を行ったり、子供たちへ環境教育を行ったりしているそうです。
海の生きもののイラストが描かれた「ORIGAMI」が売られていたので、思わず買ってしまいました。
 
最終日は、ロンボクの各県から集めた環境事務所と教育事務所のスタッフや、学校の先生、ごみ銀行を行っているNGO、清掃事務所のスタッフと一緒にワークショップ(プログラム体験と話し合い)を行いました。
まずは、ゆいツールが開発してスマトラで活用しているプログラムを体験してもらい、参加型のプログラムの面白さを実感してもらいました。
 
それから、ロンボクのごみの現状を清掃事務所のスタッフに紹介してもらい、JICA隊員もスライドを見せながら現状の報告をしてくれました。
そして、ゆいツールが開発したいと考えているプログラムの内容について説明し、みなさんから意見をもらいました。
 
言葉の壁があったものの、いろいろな人に助けられ、なんとかワークショップを無事に終えることができました。
JICA隊員や協力してくれている州の環境事務所のスタッフによると、参加者のみなさんはお互い刺激を受けてやる気になったようでした。
今回のワークショップの目的のひとつは、ロンボクで環境活動を行っている人た ちをネットワークする、というものだったので、学校とNGO、環境事務所とNGOなどが情報を共有することができてよかった、と感じています。
 
ゆいツールはこれから、プログラム作りに入ります。
今回現地で手伝ってもらった、日本語が少しできるPatiさん(上の写真の中央)がイラストも描けるので、ツールのイラストを依頼しようと計画中です。
 
それにしても、インドネシアのごみの問題は深刻です。
今後、ゆいツールの活動が、現地のNGOや学校の取り組みと連動して、ロンボクのごみを減らすことに役立っていけるようにがんばりたいと思います。
(山)

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