ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

ランタン村でワークショップ2 in Lombok

2017年07月30日 | ★2017年度(ロンボク)

7月のとある火曜日の午後ランタン村で、1回目のワークショップに続いて2回目のワークショップを行いました。

今回は、一回目の時に「ツーリズムチーム」に参加を表明したメンバーを中心に集めたつもりだったのですが、場所をランタン村役場に移したせいか、1回目よりも多い人数が集まりました。

Yui-Tool telah membuat workshop mengenai desa wisata, di desa Lantan, Lombok tengah.

この日は、イギリスからのお客さんが同席しました。(トニーさんの英語教室のお客さんです)

トニーさんのあいさつのあと、彼女も村でツーリズムをやることの意義や、ツーリストが期待することなどを話してくれました。

ワークショップでは、大きく2回に分けてグループごとにディスカッションをしました。

1回目「Q1 お客さんが来る前に、なにを準備する必要がありますか?」

2回目「Q2 村のごみを減らしたり、ごみを片付けたりすることはできますか?そしてそれはどんな方法ですか?」

   「Q3 ツーリズムチームは、どのようにして地域住民の人たちにごみをきれいにすることに協力してもらえるか?」

話し合う毎に、成果を発表します。

途中、トニーさん(写真下)の適切なフォローや指摘、質問が挟まります。

(トニーさんは、タナ・ベア村で英語教室を運営している団体の代表者で、ゆいツールの協働相手です)

「Q1 お客さんが来る前に、なにを準備する必要がありますか?」

・お客さんに自然や村の環境を楽しんでもらうために、ツアーのパケットを準備する。

・お客さんに村で快適に過ごしてもらうために、村での安全を守る。

・ニョンコラン(結婚式のときの行進)などの村の伝統を守る。

・安全で快適で清潔な寝床を用意する。

・お客さんと一緒に遊ぶための、村の昔遊びを準備する。

・ほほえみと温かさ

・トイレがある宿泊所

・料理

・お客さんを快く受け入れる

・環境をきれいにする

・アグロツーリズム(農業体験などすべての自然体験)

・地域にある手工芸品

・道路などのインフラ

・ガイドや宿泊所(活動場所)

・きちんとした宿泊所

・ロンボクの伝統料理

・伝統や文化の紹介

・住むところの快適性

・安全性

・救急セット(市販の薬や伝統の薬など)の準備

・英語などができる人が一緒に泊まってほしい(地域住民の家に泊まる場合)

Q2 村のごみを減らしたり、ごみを片付けたりすることはできますか?そしてそれはどんな方法ですか?

・できる。非オーガニックごみはクラフトに、オーガニックごみはコンポストに。

・できる。各家のまわりをきれいにする。「オーガニックごみ」と「非オーガニックごみ」を分けて捨てるごみ箱を設置する。ごみ清掃のための協働作業。モスクや各家でごみ箱を設け、きれいにする。

・もちろん。リサイクルするためにごみの分別をする。健康のために化学物質が入ったインスタントの食べ物から伝統の食べ物へ変えていくように住民らの考え方を変えること。

・地区ごとに、ごみ捨て場を設置する。

Q3 ツーリズムチームは、どのようにして地域住民の人たちにごみをきれいにすることに協力してもらえるか?

・ツーリズムチームが、住民からごみを買う。

・村役場による普及啓発

・各地区にごみ捨て場を設置する。

・クリーンチームを結成する。

・ツーリズムチームが、道やモスクやその他の場所をきれいにする活動をして、地域住民のお手本になる。

・例えば、日曜日の朝などに地域住民による協働活動で地域をきれいにする。

・ツーリズムチームは、ごみを分別してリサイクルできるように各家にごみ箱を設置するように義務づける。

・地区ごとのクリーンアップ大会(クリーンを競う大会)を開く。(都会ではよく行われている)

・ごみがリサイクルできることを伝える地域住民へ伝える普及啓発を行う。

若者たちは、村にツーリストがやってくる日が待ち遠しくてたまらない様子です。

私からは、村をきれいするアクションを起こすこと、ツアーを実施する前に様子を見に来る予定であることなどを伝えました。

そして最後に役場の前で、パシャリ。(ずいぶんたくさんの若者たちが参加しましたね)

こうして、村で何度もワークショップをやっていて感じるのは、若者たちは何も考えていないわけではない、ということです。

それから、ゆいツールのボランティアのアンディくん(別の村出身)などに聞くと、「この村の若者たちは、まだ(ひねくれてなくて)大人の話を聞く態勢があってやりやすい。僕のところの若者は、もう(不良が多くて)こんなふうに素直に従ってくれないと思う」と言っていました。アンディくんの村は、比較的街(マタラム市)に近く、(空港とマタラム市をつなぐ)幹線道路沿いで、若者たちも街の暮らしの影響を強く受けているのかもしれません。

ゆいツールは、まだ素朴さが残るロンボクの村で、日本の若者たちと地元の若者が交流し、「発展(開発)を目指した先にあるもの」について、一緒に考える機会をたくさん作っていきたいなぁと考えています。

(山)

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今年の学生(若者)向けツアーの日程が決まりました!

2017年12月20日(水)~29日(金)

ゆいツールのホームページにツアー詳細(案)を載せています。

若者たちの参加をお待ちしています!

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サステイナブルツーリズム始動!~ランタン村でワークショップ1~ in Lombok

2017年07月25日 | ★2017年度(ロンボク)

7月半ばに、中部ロンボクのランタン村で「村ツーリズム」準備のためのワークショップを行いました。

(ゆいツールでは現在、12月のツアーの募集を行っています)

(インドネシアでは、国際的な用語となっている“サステイナブルツーリズム”を、「村ツーリズム」と言い換えて普及させようとしています。くわしくは7月12日のブログを参照。ゆいツールは昨年度よりロンボク島で「村ツーリズム」に取り組んでいます)

32人の若者が、ランタン村やとなりのスレブン村から参加しました。

Bulan 7 2017, Yui-Tool telah membuat workshop di desa Lantan, Lombok tengah.

この村では、3月に一回ワークショップを実施しています。

そのときに時間がなくて実施できなかった「ごみについて考えるプログラム体験」とグループワークで「村のごみを減らすための取り組み」について話し合いました。とは言っても、またメンバーは入れ替わっていたのですが。

「ごみについて考えるプログラム体験」の様子です。

ごみを分けるワークの後に、すぐに土に返るオーガニックごみ(有機物由来のごみ)は「コンポスト(肥料)」になること、「これは本当はごみではない」と言ってカードを片付けます。でも、残った「非オーガニックごみ」はまだまだたくさんあり、村では処分するシステムが整っていないから、これからもどんどん増えたらどうしたらいいのか、など問いかけて、「再利用、リサイクルできるもの」「再利用、リサイクルできないもの」に再度分けるワークをしました。

ごみ銀行があったら、プラスチックごみからクラフトを作ることもできる、と紹介します。

プログラムの後、若者たちにいくつか問いかけをします。

「あなたの家の周りに、プラスチックごみは落ちていますか?」⇒はい。(全員)

「今まで、畑や川や道にプラスチックごみが落ちているのを見たことがない人?」⇒いいえ。(全員)

「今まで、プラスチックごみの問題について考えたり気にしたりしたことのあるひと?」⇒たったひとり。スゲルさんという男性のみ。

今度は、グループで話し合いをします。ワークシートの問いかけは以下の通り。

Q1 どうしてあなたは、プラスチックごみをその辺に適当に捨てるのか?

Q2 村を訪れたツーリストがそのごみを見て、どう感じると思うか?

Q3 村の環境をきれいにする方法はあるだろうか?あるとしたらどんな方法か?そしてその方法を、一回限りで終わらせず続けていくためにはどうしたらいいだろうか?

話し合いの後、各グループから代表者が出て発表をします。(ジェンダーバランスがいいですね!)

 

↑ Aziz Faradi, Desa Selebung(スレブン村のアジスさん)↑ Sahdi, Desa Selebung(スレブン村のサヒディくん)

 

↑ Novia Melinga Wati, Desa Lantan(ランタン村のノファさん)↑ Rasalinga、Desa Lantan(ランタン村のラサリンガさん)

各グループの話し合いの成果

Q1 「意識が低いから」「習慣」「ごみを捨てる場所が少ない」「環境をきれいにしなければいけないという意識がまだないから。どうやってごみをリサイクルしたらいいのかわからないから。ごみをその辺に適当に捨てるとどうなるのか、結果を知らないから」「ごみ捨て場を行政が用意してくれていないし、住民のごみへの意識も低いから」

Q2 「うれしくない」「居心地が悪い」「不快、臭い」「ここの住民は環境をきれいにすることに気を配っていない、ごみをほおっておくとどうなるのか気にしてもいない、と思われる」「どうしてここにごみがあるのか気になるだろう。快適ではないだろう」

Q3 「ごみの分別をして、売れるごみは売る。お金になれば住民も喜んでごみを集めるだろう」「村ごとにごみ集積場を設けてほしい」「村でごみ問題について話し合いをする」「住民への普及啓発。今ある計画を実施する」「燃やしたり埋めたりする」

みんなで話し合ったことで、「プラスチックごみ問題について、考えたり気にしたりしたことのある人」はひとりから32人に増えました。

ワークショップの終わりに、12月にツアー客を受け入れて準備をする「ツーリズムチーム」に加わりたい人は、名前と連絡先を書いてください、と呼びかけると17名の若者が集まりました。(下の写真は、そのうちの一部の若者たち)

Mereka sangat semangat ikut program desawisata oleh dibuat Yui-Tool.

ワークショップの成果を持つ、私とトニーさん(中央)、ごみ銀行紹介のパンフレットを持つ若者。

ランタン村では、この後もう一回ワークショップを行いました。その時の様子は次のブログで。

みんなでパチリ。(私の右隣はファシリテーターを務めたパティ。左隣はアシスタントのアンディくん)

やる気のある若者たちと、サステイナブルツーリズムを発展させていきたいです。(山)

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今年の学生(若者)向けツアーの日程が決まりました!

2017年12月20日(水)~29日(金)

ゆいツールのホームページにツアー詳細(案)を載せています。

若者たちの参加をお待ちしています!

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★2016年に中部ロンボクのタナ・ベア村で行ったワークショップ

2016年9月 準備段階

2016年12月 ツアー客と一緒に

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マングローブ林でごみ調査?!(準備段階)in Lombok

2017年07月18日 | ★2017年度(ロンボク)

少しさかのぼりますが、七夕の日にマングローブ林を見に行きました。

場所は、ロンボクの州都マタラム市からほど近い西ロンボクの南レンバール村です。

Melihat mangrove di desa Lembar selatan, Lombok barat.

ゆいツールは今、海のプラスチックごみの問題についてなにかできないかと考えていて、ロンボクでの海岸清掃&ごみ調査ということを計画しています。その一環で、調査候補地を探しているのですが、西ヌサトウンガラ(NTB)州の環境局を訪れた時に、レンバールのマングローブ林を薦められました。

この日は、環境局のウユッさんとJICA青年海外協力隊員のNさんと一緒に、南レンバール村のマングローブ林を訪れました。

街からそんなに離れていないところに、こんなところがあるなんて知りませんでした。

2015年12月から政府の支援で開発されたそうです。

舟に乗ってマングローブを観察します。

実は、以前私はバリ島でマングローブ林清掃活動に参加したことがあります。

その時、マングローブの根っこのところに、たくさんのごみが引っかかっていることを知りました。

ほんの数メートル四方の泥の中から、ずるずると限りなくプラスチックごみや、なぜか男性用の下着、紙おむつ(こちらでパンパースと言います)などが出てきました。

マングローブの根っこは、下の写真のようにものが引っかかりやすくなっています。

よく見ると、やっぱりごみがひっかかっています。

ごみの調査をどうやって行うか課題はありますが、調べてみたいと思いました。

舟の船頭のビザルさんにヒヤリングをします。

(青いジルバブをかぶっているのがウユッさん、手前左がJICA隊員です)

私が最初に聞いたのは、観光住民グループがあるかどうかでした。意外にも、できたばかりという答えが返ってきました。

グループがないと舟を持つ住民はお客さんを取り合い、設備が壊れても誰も責任を持たないということになってしまうので、やっとグループができて観光開発に責任を持つ体制が整ったようです。

ビザルさんは、ここが開発される前はマレーシアに出稼ぎに行っていたそうです。

マングローブ林の近くには、開発中の住宅地がありました。

ビザルさんに、あそこに人が入ったらごみが川に捨てられるのではないか、と懸念を口にすると、「それを自分も心配している」と言っていました。観光住民グループが、住宅に入る人たちにルールを徹底していくことが大切だな、と思いました。

そのあと、そのグループリーダーと話をしました。

Pak Muhanmad Sera'I yang ketua kelompok Pemuda Mandiri, desa Lembar selatan

(↑ 写真左:まだ若いリーダー、スライさん)

グループのメンバーに、ごみについて考えるプログラムを実施したいと相談すると、喜んでくれました。

ただ、その後のやりとりで、ゆいツールがインドネシア政府や日本の大きなNGOとは違うことを何度も説明することになったのですが。

インドネシアの田舎では、インドネシアの地方政府が住民への説明会や講習会などを実施するときには、「日当」として現金が支払われたり、参加者へ飲み物やお菓子がふるまわれたりすることが普通です。

最初スライさんは、50人くらい人を集めると張り切っていて、私の希望とだいぶ違う上に、彼らにふるまう食べ物代や日当のことなどを聞かれたので、私はただ数人のメンバーにプログラムを実施したいだけで、多くの住民に支払う「日当」もないし、お菓子を買うお金なども用意できないと伝えました。

インドネシアのような国では、外国人はほとんど「イコール財布」です。観光客や支援を希望する外国の政府やNGOなどは、お金が入った財布だと思われているふしがあります。

お金があれば、多くの住民を集めて集会を開いて、いろいろな情報を伝えることはできるでしょう。

それを写真にとれば、なんだか立派な活動をしたように見えるかもしれません。

でも、ただ一回きりの集会、講習会というのは、ほとんど意味はありません。

その証拠に、発展が遅れている村や住民グループなどにその理由を聞くと、「説明会が一回開かれただけで、その後なんの支援もない」「講習会はあったけど、それだけ」などと言われることがよくあります。もちろん、「一回も講習会などは開かれていない」ということもありますが。

そして、政府からの呼びかけで集会などが開かれて人々が参加する半分くらいの理由は、お金がもらえるから、なのです。

ゆいツールは、「お金がもらえるから」参加しようと思ってくる人とではなく、お金なんかでないけど「このごみ問題をなんとかしたい」と真剣に考える人たちと一緒に活動をしていきたいと思っています。

明日、スライさんの村で、観光住民グループメンバーを集めて「ごみについて考えるプログラム」を実施したり、ごみ銀行の紹介をしたりする予定です。

まずグループメンバーが真剣に考えるところから、活動はスタートします。状況を見て、ここで海岸清掃&ごみ調査ができるかどうも検討していきたいと考えています。

(山)

(↑ 船着き場に落ちていたカップラーメンのカップ。ついさっき、地元の子供が捨てた、と言っていました)

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ロンボクでサステイナブルツーリズム!? in Lombok

2017年07月12日 | ★2017年度(ロンボク)

サステイナブルツーリズムという言葉を、聞いたことはありますか?

サステイナブルとはなんでしょうか?

持続可能性。いったいなんのことでしょう?それとツーリズムがくっつくとどうなるのでしょう?

持続可能な観光とは「旅行者・観光関連産業・自然環境・地域社会の需要を満たしつつも、現在・将来もたらす経済面・社会面・環境面の影響も十分考慮に入れた観光」(UNWTO定義)UN World Tourism Organization:世界観光機関

参考:サステイナブル・ツーリズム国際認証取得の重要性

つまり、ただお客さんを満足させるためのサービスだけでなく、それが自然環境や地域社会を壊さないこと、むしろ地域経済を潤し地域を元気にし、関わる人が今だけのことじゃなく、将来のことも考えて観光を楽しんだり、観光を盛り立てたりしていくことが大切だ、という新しい考え方のことです。

エコツアーという言葉や概念はだいぶ広まったと思いますが、サステイナブルツーリズムはより広範囲の経済や地域社会、人材の育成なども含めての概念になります。

さて、そんな新しい考え方を踏まえた観光開発が、ロンボクで始まろうとしているところに立ち会えました。

西ロンボク観光ガバナンス調整フォーラム会議(7月11日)

Rapat Koordinasi forum tata kelola pariwisata kabupaten Lombok Barat, tgl 11 Juli 2018.

この日の前日に、西ロンボクの観光局を訪れ局長のイスパンさんと話をしていたときに、「明日会議があるからいらっしゃい」と言われました。

Pak Ispan, kepala dinas pariwisata Lombok Barat. Beliau mengajak saya ke rapat tersebut.

西ロンボク観光局は、ジャカルタの観光省と一緒に、サステイナブルツーリズムをロンボクで開発することを目指しています。

西ロンボクでは12の村で村ツーリズムを開発していく予定のようです。(局長は、もうある、という言い方をしていましたが、よく聞くと現在はただの観光地か、過去に栄えた観光地か、高いポテンシャルがある村で、これからいろいろと整備していきたい、ということのようでした)

会議には、それらの村の村長さん(10人ほど)や、インドネシア観光協会(西ロンボク)の代表などが参加していました。

そして、村長さん向けに「サステイナブルツーリズム」を「村ツーリズム」と言い換えて説明していたようでした。

(遅れて行ったため、最初を聞き逃しました)

「村ツーリズム」…それは、今のゆいツールの活動と重なります。

会議では、どんなアクティビティが旅行客に喜ばれるのか、ジャカルタなどで成功している村ツーリズムの事例、サステイナブルツーリズムの重要なポイントなどが説明されていました。

日本でサステイナブルツーリズムという概念に触れている私は、「インドネシア(というかロンボク)もここまで来たか」と感慨深かった一方、村長さんからの意見が印象的でした。

サステイナブルツーリズムを導入しようとしている行政スタッフは、インターナショナルな感覚を持っていますが、村長さんは言ってみれば「田舎のおじさん」。サステイナブルだかなんだかよくわからんが、村が豊かになる、発展するんならぜひやりたい、という感じで、「道をきれいにしてほしい」「観光客に観光ビューを楽しんでもらうために、駐車場や展望台(などお金がかかる大きなもの)を造ってほしい」「観光関係の会議には、森林局のスタッフも呼ぶべきだ。彼らが管理するエリアが入っている場合があるから」「今観光地になっているスンギギでは、各ホテル各お土産屋が無秩序に立ち並んでいるが、本当はロンボク独特の昔の家屋の形を模したものをそれぞれに配置して、統一感を出しロンボクらしさを演出したい(インドネシア観光協会西ロンボクの代表の意見)」焼き物の輸出で昔栄えたバニュッムレ村の村長は、「2002年のバリ島爆弾テロ事件以来、海外からの注文が激減し地域経済が衰退してしまった。望むのは、昔のような繁栄だ」などなど、さまざまな意見が出ていました。

果たしてサステイナブルツーリズムと関係あるのか?と思うものもありましたが、各村の代表者の意見を聞きながら、行政側が国際基準と照らして国からの予算を上手に使って観光開発を進めていくのかな、と感じました。

ゆいツールも、ロンボクで村ツーリズムに取り組んでいるので、上手にその流れと合流し活動を発展させていければいいなと思います。

会議のあとは、目をつけていた数人の関係者と情報交換、連絡先交換をしました。

↑ プスック村(州都マタラム市から北ロンボクへ抜ける山の上にある村)の村長さんと話すゆいツール現地スタッフ

観光地がすでに開発され(しかも、かつて栄えた観光地の一部が衰退して)いる日本と違って、インドネシアでは、ただの村が発展する手立てとしてサステイナブルツーリズムを活用しようとしている様は、なんというか、「近道をしていきなりみんなより前を走りだした、さっきまで後ろを走っていた走者」みたいだなと思います。

いずれにせよ、その観光開発が本当にサステイナブル(自然や経済や地域社会が壊されることなく発展し続けることができる)かどうか、見守っていく必要があります。自称サステイナブルツーリズム、なんちゃって村ツーリズムみたなものが流行らないように、国際基準や国際認証があると思うので、村ツーリズム開発に乗り出す村の人たちが、いつかインターナショナルなレベルで自分の村の価値を認識する日がやって来てほしいと、私は思っています。

(山)

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海の生きもの探し in Lombok

2017年07月09日 | ★2017年度(ロンボク)

ロンボクで活動中のゆいツールです。

今日は、ギリ・メノ島の海辺で見られた生きものたちの紹介です。

今回は、海の生きものカード(Lab to Class製作)を持参して行ったので、とても勉強になりました。

一緒に行ったのは、ウダヤナごみ銀行の代表のティアさんとその妹さん。

まずは生きものの名前を、インドネシア語に訳す作業をしてから海へ。

ちょうど引き潮で、浅瀬で生きもの探しをするには持ってこいの環境でした。

ローカルの子供が捕まえた生きものを見せてもらいます。なんでしょうか。

ウニですね。インドネシア語では、「ブタの毛」というそうです。

(↑ Bulu babi)

ロンボクでは、針の長いもの(写真下)と短いもの(写真上)では名前が違うと言っていました。

おや、クモのような生きものがいます。

きっと殻が脱げちゃったヤドカリだろう、と思って、宿泊するバンガローに戻ってヒックスさん(奥さんとともに、ゆいツールの活動のよき理解者であり、メノで一番環境を気にしているご主人)に確認すると、「ヤドカリじゃないよ」ということでした。

ヤドカリではない…。急にこの生きものがエイリアンみたいに見えてきました。

本物のヤドカリはこちら。umang-umang(kariomang)

小さすぎ!もちろん、大きいのもいるようですが、私はまだインドネシアで出会ったことがありません。

こちらは、浜に自生してした植物。

空には月が。

(Diana Cafe, Meno, Lombok.)

海の生きものに親しむプログラムを、ロンボクの子供たちとできるように、Lab to Classの教材をインドネシア語に訳そうと現在奮闘中です。

(山)

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