ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

保育園で環境教育!? いきもの・いろいろプログラム

2015年08月18日 | 10. 保育園プログラム

ゆいツールはこの7月末に、久しぶりに保育園プログラムを実施しました。

 

静岡県にある、とある社会福祉法人が運営する保育園で5歳児対象に、ゆいツールが開発した「いきもの・いろいろプログラム」を実施させてもらいました。

このプログラムは、開発してから早4年。

かつては、ママたちに体験してもらったこともありました。(2011年11月)

開発したのは2011年の春でした。塾での実施の様子はこちらこちら。指導者向け講座で使用したこともありました。

しかし、保育園で実施するのは初めてでした。

 

5歳児向けに少しアレンジしなおして、30分ほどのプログラムを2回にわたって行いました。

最初に、「今まで、さわったことがある生きものの名前を教えて」とひとりひとりに名前をひとつ言ってもらいました。

「バッタ」「セミ」「ダンゴムシ」「カマキリ」「トカゲ」「クワガタ」「ウサギ」「イヌ」…

みんな、なにかしらの生きものに触れたことがある様子。

次に、日本の里山の風景が描いてある絵を広げて、なにが描いてあるかとたずねると「川」「家」「海」「田んぼ」と言ってくれました。

ひとりひとりに生きものカードを配って、「生きものが暮らしている絵の場所に置いてね」と促し、数人づつで作業を行いました。

自分が持っているカードに描いてある生きものがわからずに戸惑う子供もいましたが、ほかの子に助けてもらいながら絵の上にカードを置いていきました。

「ミジンコ」は見たことがないので、難しかったようです。でも、それを除けば子供たちはおおむね生きものを理解し、住んでいる環境もおおざっぱに把握していることがわかりました。

カードを置いたら、生きものかるたで遊びます。

「足がない生きもの!」「空を飛ぶ生きもの!」当てはまる生き物カードをどんどんとってもらいます。

あわてているので間違うことが多かったですが、その都度とったカードを確認して違うものは戻して次のお題に移りました。

「足が6本の生きもの!」「卵を産む生きもの!」子供たちは間違えながらも、ひとり1枚以上カードがとれました。

次の日には、再びカードを絵の上に置いてもらうワークから始まり、そのあと生きものと生きものをつなぐワークを行いました。

これは、なにがなにを食べているのか、ということを理解して関係性に気づく、という部分です。

5歳児には少し難しい様子でしたが、生きものをみたときに、その生きものが食べているほかの生きものについて考えるきっかけになったのではと思います。

つながりをヒモとピンチで表したあとには、生きもの同士の別のつながりについて、別の事例で写真を見せながら問いかけました。

「ミツバチと花」の関係について。これは、ミツバチがいるおかげで花が実を結べる、という関係性です。

「フクロウと木」の関係について。これはねぐらを提供している、という関係性だったり。

5歳児に「関係性=つながり」は少々難しい、ということはやってみてわかりました。

これを機に、園やお散歩時に公園などで、出かけた先の自然の中で、いろいろな生きものに触れて興味を広げてほしいと思いました。

(山)

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ごみ、ごみ、ごみの山 in Lombok

2015年08月12日 | ★2015年度(ロンボク)

今回は、6月の活動中にロンボク島の観光地ギリ・トラワンガン島(Giri Trawangan)で目にした、衝撃の光景をご報告したいと思います。

ごみの写真の前に、まず海の写真をどうぞ。

北ロンボクのバンサールの港からパブリックボートで30分くらい海の上を行くと、観光地ギリ・トラワンガン島に到着します。

この島には、2014年1月にもJICA青年海外協力隊員と訪れていました。

その時には、廃品業者を訪ねていろいろなごみが集められ分別されている様子を見学しました。

今回も同じ場所を訪ねようとしたのですが、場所が変わったのかたどり着けず、人に聞いてウロウロとしているうちに、とんでもないところへたどり着きました。

牛がたくさん・・・。放牧地かな・・・どう見ても違うな。心の中でぶつぶつ思いながら、近づいていきました。

牛さん、なにをしているの?

・・・ごみを食べているようです。

もしかして、ほかに食べるものがなくて集まっているのかも。振り向くと・・・。

違いました。草地は十分にあります。牛たちは、自分の意思でごみの山に集まり、ごみを食べていました。

どうしてこんなことに・・・と、日本人なら誰でも思う光景でした。

この島で出たごみを、なにも分別せずぜんぶここに持ってきて捨てているんだと思うと、ごみを食べている牛に申し訳ない気持ちになりました。

そして、この牛はいったい何のために飼われているのか?考えた時に、また愕然としました。

おそらくロンボクのどこかで、この牛の肉が売られているに違いない、と思ったからです。

このごみの山がなぜ放置されているのか。しかも観光地の裏側で。

救いは、一方でごみを回収し、島外へ運び出している人たちがいたことです。

これは、ペットボトルを集めて運んでいる人たちです。もちろん金になるからやっているだけ。島をきれいにしよう、という動機ではなく、金を手に入れよう、という動機だとしても、結果的に島がきれいになるなら大歓迎です。

本当は、プラスチックを粉砕する機械があれば、もっと大量に運び出すことができるのですが、そういう資本を持っている人はまだこの島のごみに目をつけていないようです。

それにしても、まだ使えるガラスビンや日本でなら再利用ができるプラスチック、コンポストにすれば減らせる生ごみなど、本来は捨てるべきものではないものが、大量に積み上げられたごみの山を前に、このごみをなくすまではゆいツールのロンボクでの活動は終わらないだろう、と心の中でつぶやきました。

(山)

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