ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

マングローブ植林地で打ち合わせ(バゲッ・クンバール)in Lombok

2022年07月30日 | ★2022年度(ロンボク)

7月の活動報告です。

7月6日に、マングローブ林での持続可能な観光開発プログラムを進めるために、西ロンボクのバゲッ・クンバールに行きました。

(他のマングローブ林での打ち合わせの様子はこちら。東ロンボクのギリ・ランプ)、南レンバール村

Yui-Tool telah pergi ke Bagek kembar, Sekotong, Lombok barat, untuk diskusi.

昨年度から何度も活動をしているバゲッ・クンバールですが、私がここを訪れるのは初めてでした。

ゆいツールボランティアによるマングローブ植林体験(2021年11月)

子供たちへの環境教育プログラム(ごみについて考えるプログラム実施)(2021年12月)

マングローブ林環境教育プログラムの試行と植林体験(2022年2月

バゲッ・クンバールは、インドネシア政府直轄のマングローブの植林地(&マングローブ観光地)です。

WISATA MANGROVE(マングローブ観光)の文字の下には、Kementerian Kelautan dan Perikanan(海洋・漁業省)の文字が。

今回は、海洋・漁業省スタッフのスサンティさんが関わるBetter Together Indonesia(BTI)のフアットさんと、バゲッ・クンバールで観光グループを率いるアグスさんと、ディスカッションをしました。

ゆいツールからは私山本と、ボランティア兼SAMALASメンバーのコマン、パティ、マデが参加しました。

(右から、フアットさん、アグスさん、SAMALAS代表のコマン)

ゆいツールからは、昨年度3ヶ所で実施した「持続可能な観光について考えるワークショップ」について成果を伝えたり、今後の計画として、ガイド向け研修の必要性を伝えたり、開発したコンポストバックのPRをしたりしました。

フアットさんは、ゆいツールが開発した「マングローブ林環境教育プログラム」をデジタル教材にしたい、と言っていましたが、ゆいツールからは、まずはリアルな教材をアグスさんなどが使えるようになってから考えたい、と答えました。

フアットさんがよく行くドイツでは、子供たちが自然の中でタブレットを操作して、生き物の名前や生態を学ぶ学習があるそうです。

ちょっとそういうのは参考にならないな、と内心思いました。

コンポストバックについて話しているときに、フアットさんからムハンマディア大学(マタラム市)を紹介されました。

ムハンマディアというイスラムの団体が運営している大学で、大学だけでなく幼稚園や小学校、中学校、高校などもあるそうで、グリーンな活動に取り組んでいるので、一度話をしてみたら、ということでした。(⇒後日、訪問しました)

打ち合わせの後、周囲を散策しました。

かわいいヤツを発見。

他にも・・・。  

植えられたマングローブが整然とならんでいます。

こちらは、2月にゆいツールの活動で植栽した苗木たち。

バゲッ・クンバールでは、学校の子供たちの植林体験活動が時々行われています。

が、きちんと整備されている部分が少なく、ここで本当に子供たちが活動をしているのか?と疑問に感じる場所もありました。

(塩作りをしている小屋の裏。ごみだらけ。)

そして、植林する際のマングローブ林へのアクセスも、危険なところだらけでした。

観光地としては、ほぼ未完成な場所だと言うことがわかりました。

ちなみに、塩作りの小屋を見て気づいたのですが、まさに塩を作るため海水を薪でくべるその行為が、マングローブ林を伐採し、適当に開けてしまったところが国によって植林地に指定されたのだろう、ということでした。

今も塩作りは続いているので、薪はどこから調達しているのか、確認してみようと思います。

(山)

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2年半ぶりのロンボク島!若者たちとプログラム練習、そしてディスカッションなど in Lombok

2022年07月26日 | ★2022年度(ロンボク)

2022年7月5日。ゆいツールはインドネシア・ロンボク島で、ボランティアたちと集合しました。

場所は、西ロンボクのブウン・スジャティ村。ボランティアのマデくんの村です。

Untuk pertama kalinya dalam dua setengah tahun, Yui-Tool bertemu dengan relawa Yui-Tool ( anggota SAMALAS) di Lombok.

(昨年度開発した、マングローブ林環境教育プログラムツールの使い方をおさらい)

2020年1月にインドネシアから帰国してから、実に2年半ぶりのロンボク島でした。

7名のボランティアたちとは、週に一回のZOOMミーティングで顔を合わせていたので久しぶり感はなかったですが、リアルで顔を見たときはやはりうれしかったです。

最初に私が話したことは、「マイボトルを持っているか?」「エコバックを使っているか?」ということです。

誰も持っていません。昨年マレーシアの留学から帰ったティウィとトゥリスナは、「マレーシアでは無料の給水所があちこちにあって、マイボトルを持ち歩きやすかった。でも、インドネシアでは、途中でボトルの飲み物がなくなったら、ペットボトルの水を買ってマイボトルへ入れ替えることになって意味がないからやっていない」と言っていました。「エコバックもたくさん家にあるけど、(買い物のときにはめんどうで)使っていない」とのこと。

ゆいツールのボランティアは、環境教育を実施しているのに、ボランティア自身がまだ本当には環境について気にかけてはいない、ということを私から指摘しました。これは、ゆいツールの活動がまだ全然実を結んでいないことだ、と私は思っています。

「無料の給水所があれば、マイボトルを持ち歩きやすくなる」ということなら、私たちは行政担当者や大手企業などにそのことを提案できるのだ、ということも伝えました。今回私が泊まったホテルは、部屋にペットボトルの水がありませんでした。その代わり、廊下に給水場所があり、そこから熱いお湯も冷たい水も給水することができました。

若者たちには、そういった視点も持ってゆいツールの活動に参加して欲しい、と思っています。

さてこの日は、まずマングローブ林環境教育プログラムのやり方をおさらいしました。

「この木はどんなところに生えているかな?」プロローグの写真を見せながら、問いかけます。

「デトリタスってなんだ?」の絵本を読みます。

生き物の体や排泄物、マングローブの葉っぱは、小さく砕けてデトリタスになって、微生物に分解されて水に溶けた栄養素になった後、またマングローブの根に吸収されたり、植物プランクトンに食べられていくよ、と伝えます。

私が手本を見せた後、若者たちが実践しました。

(トゥリスナとティウィ)

(マデ)

そして、プログラムのこの部分ではどこまで説明するべきなのか、話し合ったり、マングローブに生息する生き物についてまだ知識が足りないことを確認したりしました。

お昼を挟んで、今度はゆいツールボランティアが立ち上げた団体「SAMALAS TRESNE GUMI(通称サマラス)」の運営の方法や、7月上旬に実施したばかりの「コンポストバック講習会」のふり返りを行いました。

ディスカッションの後、集合写真を撮って、ブウン・スジャティ村の新しい遊びのスポットを見学に行きました。

ここは、村の人たちが開発した水遊び場です。この地域は水が豊富にあるため、天然の水を使っています。

いつ、誰がどのように開発したのか、少しだけ話を聞きました。

見回ると、ずいぶん奥に注意看板がありました。

【禁止事項】

1. せっけんなどを使うこと

2. 植物を捕ること

3. ごみのポイ捨て

4. 先の尖ったものの所持

5. アルコールの所持

6. プールエリア内での食事

遊んでいた若者に声をかけて、(今食べているものの)ごみはその後どこに捨てるの?と聞くと、「ゴミ箱に」と言っていました。

立て看板はあっても目立つところに立てていないし、管理している村人はそんなに厳しく注意をしないため、インドネシアではこういう場所でカップラーメンなどを食べ(そもそもそれを提供している店がある)、ごみをほったらかして帰るのがある意味常識のようになっています。

この場所は、ほとんどローカルしかまだ利用していないようですが、以前外国人が来たときに、英語ができるスタッフがいなくて、ビキニのような露出度の高い水着を注意できなかった、と管理している若者は言っていました。

イスラム教徒の多いロンボク島では、高級ホテルのビーチサイドといった特定の場所を除いて、露出度の高い服装をすることは嫌がられます。

ゆいツールは昨年度から、マングローブ林の持続可能な観光利用を考えていますが、ローカル向けの観光と外国人向けの観光で目的や対応が少し変わります。ローカルに合わせすぎると安っぽくなるし、外国人に照準を合わせると今度はローカルが置いてけぼりになるので、難しいところです。

こんな小さな観光スポットからも、学べることはたくさんありますが、一緒に行ったメンバーたちはどこまでそれを理解しているかどうか。

SAMALAS(サマラス)は、まだまだ前途多難です。(山)

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