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ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

ボランティアブログ~長野県伊那市とインドネシア~

2025年04月22日 | 11. ≪スタッフコラム≫

今回は、ボランティアメンバーによる、長野県伊那市で見つけた「インドネシア」の話です。

***

スラマッパギー!こんにちは!ゆいツール開発工房(ラボ)ボランティアの三枝です。

去年の4月から長野県南信にある伊那市にゆるゆると出入りしているのですが、その伊那市に昨年1月から開店したインドネシア料理店があるとの情報を入手しました。インドネシアと言えば、そう、ゆいツールの活動拠点。これはもう、取材するしかないということで、伊那市の林業に関わるNPO法人森の座の方に繋いでいただいて、“突撃取材”を実施した次第であります。

さて、今回取材させていただいたお店“ヌサンタラ・キッチン”は、伊那市の駅前にある商業ビル“いなっせ”の中に店舗を構えるインドネシア料理店です。店名の由来であるヌタンサラの意味は、サンスクリット語でずばり「インドネシア」。前述の通り、2024年1月にオープンしたばかりのお店です。

(南国の海色、ターコイズブルーの外観)

店長の有賀愛子さんは、30年程前の大学生時代にインドネシアと日本の関りの歴史やインドネシア語を学んでいました。インドネシア語が喋れたことから1990年代に伊那市国際交流協会という団体が主催していた日本語教師のボランティアをされていたのですが、まだ今よりもずっとずっと外国人労働者に対する日本企業の理解が浅かったこの時代、日本語教師ボランティアをしていた有賀さんのところには、インドネシア人からの労働問題に関する相談が頻繁に来るようになりました。そうした労働相談をしてきたインドネシア人研修生たちと協力して、インドネシア人達の健全な雇用を作り出すことに繋がるインドネシアから輸入した食品の宅配販売事業を始めました。そして、2015年から2017年までのインドネシアの東ジャワでの移住経験とそこでの子育て経験を経てインドネシアに対する理解を深めつつ、宅配事業を発展させた店舗での輸入インドネシア食品販売、それから店舗でのインドネシア料理の提供とを並行してて行っている現在の“ヌサンタラ・キッチン”のイメージを温めてきたのだそうです。

(インドネシア料理。美味しい)

“ヌサンタラ・キッチン”は、インドネシア料理が食べられるだけでなく、インドネシア食品を購入することができます。また、店長もインドネシア語を喋れるとあって、日本人だけでなく日本で働くインドネシアの人達の憩いの場となっているようです。諏訪市や岡谷市、茅野市や駒ケ根市など伊那市に隣接する南信州の各市町村からインドネシアの方々が集まってきているとのこと。中には毎週お店に来る常連客さんも!

(店内ではインドネシア食材を販売中)

今後この店をどんな風にしていきたいですか?という質問に関しては、「敢えて決めていないです」との回答。というもの、「意味付けをせず、色をつけないことによって、人が集まり続ける場所にしていきたいから」なのだとか。

(インドネシア語が喋れる店長。笑顔が素敵)

有賀愛子さんが住んでいた事があるインドネシアの東ジャワ地域も、ロンボク島と同じイスラム教徒の多い地域ですが、インドネシアは他民族国家で宗教も価値観も多様な国です。最近日本で多様な価値観の受け入れや、多文化共生という言葉が話題です。ですが、それを実践するのはそれほど簡単なことではないように思います。それでもこれからの日本は多様な価値観や文化を受け入れることができる国を必然的に目指していかなければならないのでしょう。多様性が尊重された地域づくり「ダイバーシティー」を目指していくにあたって、インドネシア式の他者の受け入れ方は参考になる部分も多いのかもしれません。ヌサンタラ・キッチンのインドネシア料理の味を思い出しながら、2018年2月に参加したロンボク島エコツアーのランタン村のことを思い浮かべつつ、私も多分文化共生社会について改めて考えさせられました。

ではでは、この今日はこの辺で。
サンパイジュンパ!また会う日まで!
三枝幸菜


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2025年度が始まったけれど・・・

2025年04月05日 | 11. ≪スタッフコラム≫

◎ ◎ ◎ スタッフコラム ◎ ◎ ◎

2025年度がスタートしました!

桜も咲きました!

(2025.3.30)

でも・・・。今現在、活動費が確保できていないため、浮き立つ心なし。

心浮き立たない春は、まるで受験に失敗した受験生の心のよう・・・。

今年度のゆいツールの当面の予定は、5月に2件講師としてロンボク島の活動やプラスチックごみの話をすることになっています。

ロンボク島は、6月7月がとても過ごしやすい(乾季)ので、1週間くらい誰かをアテンドしながら行ってこようかな、と考えたり。

~ロンボク島の紹介動画~(クリックしてご覧ください。1分程度の動画です)

今年度、もうひとつ取り組みたいこと。それは、寄付金を増やす、ということ。

ゆいツールの活動に賛同してくれる個人・団体・企業を増やしたいですね。

そのためには、どうやって自己をPRするか。あんまり得意分野でないのですが、少し時間をかけて取り組んでいかなければ、と考えています。

(山)

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【オーガニック商品】ヤシ砂糖と天然塩~インドネシア・ロンボク島産~

2024年05月04日 | 11. ≪スタッフコラム≫

◎ ◎ ◎ スタッフコラム ◎ ◎ ◎

今日は、ロンボク島原産のヤシ砂糖と天然塩のご紹介をします。

(上は、ヤシ砂糖、下は伝統的なやり方で精製した塩)

ヤシ砂糖は、地元でアレンと呼ぶサトウヤシを原料として作られています。

伝統の塩は、とてもユニークな方法で作られています。

下の写真をクリックすると、それぞれの動画(1分半)を見ることができます。(YouTubeチャンネル)

ブログはこちら。

さらさらヤシ砂糖の作り方! in Lombok

ゆいツールボランティアが伝統的な塩づくりを体験!? in Lombok

ヤシ砂糖はすでにパッケージになったものがありますが、塩はまだお土産用には整っていません。

どちらも、現地で作る体験をすることができます。(ゆいツールがツアーをコーディネート!)

ヤシ砂糖は、日本のキビ砂糖に似ています。作る体験をすると、途中できな粉のような匂いを漂わせます。

そして、粉になる前、液を煮詰めている時、乾燥が始まる直前は水飴状になり、それをなめるととっても甘くて美味しいです。

多分、その時点で何かを加えて形状を水飴として保存することも、技術的には可能かな、と思います。

実際には、日本のように色々と整っていないので、水飴状態から竹などの筒に入れて形を整えて、すぐひっくり返すともう固まっています。

さらさらな状態にするときは、水飴状態になったら火から下ろして、ぐるぐるぐるぐる釜の上部をすりこぎでこすっていくうちに、液がどろどろになり、乾燥していきます。

(詳しくは、ビデオまたはブログをご覧ください)

原料は、サトウヤシの花房の液のみ。何も足さない。何も引かない。実際に作っている工程を見ると、それを実感します。

天然塩も、塩を含んだ土と砂で海水を濾して、かん水を作り煮詰めていって塩が出来上がります。

手間がかかっているのに、現地ではとても安いお金で取引されています。

本物に価値がある、という視点は、周りが偽物だらけになってから気づくのかもしれません。

色々な伝統が失われた先進国の人間がインドネシアに行くと、ヤシ砂糖や天然塩づくりのその素朴さに驚きます。

砂糖も塩も、多くの薪をくべて煮詰めるので、その作業の過程で木を切ったり煙が発生したり、環境や健康にあまりよくないという側面もあります。でも、石油や原子力でガンガンエネルギーを作って、空調や家電や車や電車やその他たくさんのテクノロジーを使っていることよりは、自然に与える影響は大きくないのではないか、と個人的には思います。

いずれにせよ、人間の営みが自然に影響を与えるのは事実で、それを軽減するところでテクノロジーが使われることには大賛成です。

と言うわけで、ヤシ砂糖や天然塩づくりを体験しに、ロンボク島へいらっしゃいませんか?

(山)

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ファッションとエコロジカル~エシカル・サステナブル・ファッション

2024年04月08日 | 11. ≪スタッフコラム≫

◎ ◎ ◎ スタッフコラム ◎ ◎ ◎

引き続き、ファッションとエコロジカルについて考えています。

前々回のコラムはこちら

私は、数年前に「ファストファッション」という言葉を聞きました。

なんだろう?と思いました。ファストフードの洋服版だと知りました。

そして一年前に、「ファストファッション クローゼットの中の憂鬱」(著者 エリザベス・L・クライン)という書籍を読んで、ファッションとエコロジカルについてより関心を持つようになりました。

一年前のコラムはこちら

その後、10月に「ファッション・リイマジン」という映画を観に行きました。

そしてこの春、久しぶりにオフィスワークをすることになり、洋服を買う機会がありました。

今、洋服を買うときに私が基準とするのは、①ナチュラル素材であるか?②オーガニックなものか?③ローカルなものか?④フェアトレードか?そして⑤機能性などです。

もちろん、機能性と価格優先でファストファッションを選ぶこともあります。

①ナチュラル素材であるか?

綿(コットン)や麻(リネン)、絹(シルク)、毛(ウール/カシミア/アルパカ/アンゴラなど)などは、着心地がよく、環境にもやさしい。

(ただ、綿は栽培するときに大量の水を使い、ウールは羊が出すゲップに含まれるメタンガスが温暖化の原因となっている)

②オーガニックなものか?

ナチュラル素材であっても、オーガニックであるとは限らない。オーガニックなものが理想的。

③ローカルなものか?

生産地が日本国内であるか。

④フェアトレードか?

できれば、フェアトレードのものがいい。

フェアトレードについてよくわからない人はこちら(シャプラニールのホームページ)。

さて、洋服を買うことに意識を向けた後、グローゼットにある着られなくなった洋服の存在を思い出しました。

「メルカリなどで売る」「人に譲る」「回収に出す」「寄付をする」選択肢はいくつかあります。

例えばユニクロでは、ユニクロ製品を回収するBOXが店内に設置されています。

スウェーデンのファッションブランドで、ファストファッションに分類されるH&Mでも服回収をしています。

今回私は、株式会社大丸松坂屋百貨店が行う「エコフ」を知りました。

洋服やバック・くつを回収して、使えないものは国内でリサイクル。使えるものは、タイやカンボジアに輸出して古着屋で販売する、とのことです。

私が住む自治体でも古着を回収していて、発展途上国などに輸出して再利用をしているようです。

私はこの、「海外に輸出をする」というところで、「ん?」と思うのです。

2024年4月号のNational Geographic(ナショナルジオグラフィック)に、「砂漠に出現 ファッションの墓場」という特集があります。

チリのアタカマ砂漠が、洋服の墓場になっている現実がリポートされています。

私たちがリサイクルに出したつもりの洋服の何割かは、もしかしたらチリの砂漠に流れ着いて砂に埋もれているかもしれません。

ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの合成繊維は、生分解しないため砂漠に残り続けることになります。

不要になった洋服を海外に送って終わり、ではないのです。

「海外の古着屋で売られる」「あらそう。よかったわ」で終われないのです。

そこからあぶれてしまったものが、さらにさらに巡って、チリの砂漠に行きついているかもしれない、と心配になるのです。

中国が2018年1月1日から、プラスチックごみの受け取りを拒否して、アジアの他の国々に先進国からプラごみが送られるようになりました。

不要になった洋服も作った国や使われた国から、アジアやアフリカに送られています。

アパレル業界が取り組むSDGsについて、こんなサイト【SUSPRO(アイグッズ株式会社サステナブルグッズ制作事業)のページ】を見つけました。

アパレル業界で多くの企業が取り組んでいるSDGsゴールについても、詳しく紹介されています。

ゴール10「人や国の不平等をなくそう」、ゴール12「つくる責任つかう責任」、ゴール13「気候変動に具体的な対策を」

そして、そう。洋服を買って使って捨てている私たちひとりひとりにも、地球環境に対して責任があるのです。

洋服を買うとき、洋服を手放すとき、少しだけエコを意識してみませんか?

(山)

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環境にやさしい生活について☆ファッションと洗剤から

2024年03月02日 | 11. ≪スタッフコラム≫

◎ ◎ ◎ スタッフコラム ◎ ◎ ◎

3月になりました。この冬は、暖かい日が多かったので、光熱費を低く抑えることができました。

でも、2月にコートなしで出かける日が来るとは、いよいよ温暖化が本格化していると感じます。

さて、今回のコラムは、ファッションと洗剤の話です。

(新宿マルイに出店している、Enter the E)

みなさんは、環境に優しい生活というと、何をすることだと思いますか?

エコバックを使うこと。生ごみをコンポストにすること。ペットボトルの飲みものを買わないこと。

紙の箱やチラシなどの雑紙をリサイクルに出すこと。エアコンの設定温度に気を遣うこと。などなど。

実は、着るもの・身につけるものを選ぶところからも、エコな取り組みができます。

私は、最近、普段着ていないジャンルの洋服を買う必要に迫られました。

どこで買おうか考えたときに、ファストファッションはできるだけ避けたい、と思いました。

ファストファッションとは、ちょうど1年くらい前のブログでも書きましたが、安価な洋服を大量に生産して消費するスタイルのことです。

ネットで、サステナブル・ファッションなどの用語を入れて検索したら、見知らぬ会社がヒットしました。

Enter the E

オリジナルブランド「TEN」の他に、環境にやさしい海外のブランドをセレクトして販売しているお店のようです。

オンラインショップを覗くと、多くの商品が「予約商品」となっていました。

(予約商品の説明は以下。上記ホームページより)

==============

【予約商品】

オーダーを受けてから手配、または生産し、在庫に無駄が出ないように配慮。配送もco2の排出量などに配慮し、できるだけエシカルな方法を選択しています。

じっくりと届くまでの時間も楽しんでいただく"スローファッション"です。

==============

気になる商品がありましたが、海外の商品をいきなり購入するのも不安だったため、ショップに赴くことにしました。

欲しい商品は店頭にはなかったのですが、代表の方がいらっしゃったので、洋服を選びながら少し話をしました。

私は去年、ファッション・リイマジンという映画を観たのですが、その主人公とEnter the Eの代表の方が重なりました。

気になった洋服を試着して、1着購入しました。

Enter the Eの紹介フライヤー

私が購入したものは、生産余剰素材で作ったものです。

サステイナブル基準がはっきりしていると、自分が支払ったお金が環境を守るために使われた、と実感することができます。

後日、友人とサステナブル・ファッションについて情報交換していたら、エシカルファッションブランドを紹介しているサイトを教えてくれました。

私自身も最近は洋服を買うときは、ローカルなもの(なるべく国内で作られたもの)、オーガニックなもの、またはフェアトレードのものを(極力)選んでいます。

(今回は、いつも買っているお店では扱っていないジャンルの洋服だったため、新規開拓しました)

その友人と、洗剤の情報も交換しました。

洗濯洗剤、柔軟剤、台所洗剤。私が使っているものはすべて海外のもので、値段も高めです。

それでも、こだわってそれを使っています。

私の基準は、汚れが早くきれいに落ちるか、より先に、環境を汚していないか、材料を作る過程で自然に負荷を与えていないか、という点です。

残念ながら、日本のメーカーで、そういう点にこだわっているものにまだ出会っていません。

環境にやさしい生活は、日々の消費行動の中で実践できる、ということを、多くの人に知ってもらいたいな、と思っています。(山)

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スタッフコラム★☆世界は生きものたちでいっぱい

2023年08月24日 | 11. ≪スタッフコラム≫

◎ ◎ ◎ スタッフコラム ◎ ◎ ◎

8月、ロンボク島での活動は停滞しています。なぜって?

ローカルスタッフが姿を消したから。インドネシア人あるある。

突然、40日間の巡礼の旅に出た模様。

さて、話は変わって今私が考えていること。

「世界は生きものたちでいっぱいだ」ということ。

子供の頃の話をします。

まだ言葉で自分の考えていることを表現できなかった頃から、私は外の世界に対して大きな疑問を抱えていました。

それは、身の回りの空き地が家や建物にどんどん姿を変えていくのを見ている中で、その逆はどこで見られるのかな?ということでした。

家や建物が解体されて、自然に戻っていく場所はどこにあるのかな?

あるいは、いついらなくなった建物が壊されて自然に戻されるのかな?

まさか、自然を壊して人間の都合のいいように使って、それを元に戻さないということなんて、ないよね???

ないよね?ないよね?まさかないよね?

そう思って、大人になった気がします。そのまさか、でした。

人間は、自然を都合のいいように使って、元に戻さなくても許されるの?うそでしょ。

それが、世界に対する私の感覚でした。

31年前のリオ・デ・ジャネイロで、セヴァン・スズキが語った言葉の中のひとつ。

「どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください。」

同じ感覚でした。

世界は生きものでいっぱいなのに、なぜ人間だけが好き勝手なことができるの?

なぜ森を切り開いて畑にして、畑を潰して家を建てて、そこらじゅう建物だらけにしても許されるの?

ハチやアリやクモや、クマやサルやイノシシやシカや、ネズミやカラス、もっとたくさんの生きものが、害虫だとか害獣だとか言われて、駆除されるのはなぜなの?

なぜ、雑草を抜かないで薬をまくの?

その薬は、雨に溶けて土にしみこんで、それからその先はどうなるの?

健康被害はない、っていうのは、人間のことしか考えていない言葉じゃないかな。

どうして誰も、生きものたちの言葉を代弁しないの?

一本の木が切り倒されたら、そこに暮らしていた生きものたちはとても困るよ。

人間のために木を切らせてね。その代わり、別の場所に木を植えるね。

そういうシステムだったらいいのに。

・・・私は、生きものの声が聞こえる、ということはありません。

家に出てきたゴキブリは、やっぱり駆除します。(でも、ハエトリグモとは共存します)

それでも、世界は人間だけのものではないと、と思って暮らしています。

そんなことを伝える絵本を、これから作りたい、と思っています。(山)

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ロンボク島に自然学校をつくりたい(またまた夢想・・・)

2023年08月14日 | 11. ≪スタッフコラム≫

◎ ◎ ◎ スタッフコラム ◎ ◎ ◎

みなさんは、自然学校というとどんなところを思い浮かべますか?

(イメージ:沖縄のとある小さな滝)

なにか農業とかやってナチュラルな暮らしをするところ?自然の中で遊べるところ?

自然について学ぶところ?自然体験ができるところ?

多分、全部○(まる)。

日本には様々な自然学校があります。環境教育的なところ。冒険教育的なところ。アドベンチャー一色なところ。

基本的にそれぞれ、何にも縛られずに自由な発想で運営されています。

日本の自然学校は例えば、こんなにたくさんあります。(注:すべての自然学校を網羅しているわけではありません)

NPO法人日本エコツーリズムセンターの団体会員リスト

NPO法人日本エコツーリズムセンターの世話人リスト

【特に私がオススメしたい自然学校】

大雪山自然学校(北海道上川郡東川町)

くりこま高原自然学校(宮城県栗原市)

ホールアース自然学校(静岡県富士宮市)

グリーンウッド自然体験教育センター(長野県下伊那郡泰阜村)

田歌舎(京都府中京区)

やんばる自然塾(沖縄県国頭郡東村)

さて、私がロンボク島につくりたい自然学校は、自然について学んだり、自然と触れあったり、家畜を育てたり、農業あるいはガーデニングとコンポストづくりを組み合わせて自然にやさしい暮らしを実践したりするところです。

ゆいツールは、環境教育プログラムツールを作るのが得意です。

今まで、インドネシアで開発したプログラムは3つ。

一つ目は、「熱帯雨林の生物多様性を学ぶプログラム」です。スマトラ島の熱帯雨林を守りたくて作りました。

(プログラムセット)

(プログラムを体験して熱帯林の大切さを学ぶ参加者)

二つ目は、「ごみについて考えるプログラム」です。ロンボク島の活動を始めたときに作りました。

(プログラムセット)

(ごみの分別ゲームをする子供たち)

三つ目は、コロナ禍中に開発した「マングローブ林環境教育プログラム」です。

(プログラムセット)

(デトリタスってなんだ?の絵本を読む)

(デトリタスとマングローブや生きものたちとの関係図を完成させる子供たち)

自然学校は、ひとまずこぢんまりと始めるつもりです。

西ロンボクのブウン・スジャティ村の、ゆいツール現地スタッフのマデくんの家で。

(ブウン・スジャティ村の紹介ビデオはこちら(3分半)

(マデくんのコンポストづくりはこちら(3分弱)

(自然学校の構想について話し合うメンバー。右端がマデくん)

できれば、同じ西ロンボクのスコトン地区のマングローブ植林地バゲッ・クンバールでも。

(マングローブ植林地。後ろ姿はマデくん)

今まで開発したプログラムも活用して、新しく環境教育プログラム(★)を開発しながら、次のようなカリキュラムを試しながらやってみたいと思っています。(ちょっと見づらいですが)

                                                    

ジャンル

 

活動内容

ねらい

身近な自然

1-1

★新規プログラム「世界は生きものでいっぱい(仮)」

身の回りにいる様々な種類の生きものに目を向けるきっかけをつくる。

1-2

★体験プログラム「生きものをみつけてみよう」(実際に、生きものを探し、その特徴をワークシートに記入し、参加者同士で共有する)

よく観察することで、自分たちの身の回りにいる生きものに気づき、彼らとの関わりを意識する。

1-3

★観察「比べてみよう様々な鉢植え」(盆栽、マングローブ、サボテンなど)

植物によって水やりの違いがあることを知る。

自然と農業

2-1

★新規教材「自然にやさしい農業」「植物の役割(Co2の固定、O2の放出、土壌の流出防止など)」

農薬によって姿を消した生きものがいること、植物には重要な役割があることを伝える。

2-2

★見学プログラム「トリゴナ養蜂ってなに?」

ハチの生態や養蜂の仕組みを知る。

人間の暮らしと自然(プラスチックごみ)

3-1

「ごみについて考えるプログラム」(ゆいツールオリジナル)体験

ごみにはオーガニックのものと、そうでないものがあり、身近に溢れるプラスチックは自然に還らないため海洋汚染などの原因となっていることを知り、ごみを減らす工夫を考えるきっかけにする。

3-2

クリーンアップ体験(村で、浜辺で)

体験を通して、多くのごみが環境を汚していることを実感し、ごみのポイ捨ての習慣を見直す。

3-3

アップサイクル体験「不要になったプラスチックごみを使ってアップサイクルグッズを自分で作ろう」

(エコブリック《ペットボトルにプラスチック包装パックを詰めたもの》やポーチ、キーホルダーなど)

時間をかけてアップサイクルグッズを作り、資源の大切さ、リサイクルの重要性を体感する。

人間の暮らしと自然(コンポスト)

4-1

★ポスター(仮)「様々なコンポストの紹介」(生ごみの利用、草や枝などを利用、液体コンポストなど)

オーガニックごみを活用してどんなコンポストを作ることができるのか、

4-2

コンポストづくり体験(高倉式コンポスト、グリーンコンポスト、液体コンポストなど)

コンポストを自ら作り、数ヶ月かけて完成させ、肥料として使ってみることでオーガニックごみの活用の仕方を実感する。

マングローブ林

 

 

5-1

「マングローブ林環境教育プログラム」(ゆいツールオリジナル)体験

マングローブ林のエコシステムを学び、マングローブ林が生態系や人間の生活にとっても非常に重要であることを理解し、マングローブ林をプラスチックごみから守る大切さに気づく。

5-2

調査プログラム「色々なマングローブの木を知ろう」(マングローブ林で、リスト《ゆいツール作成》と照らし合わせ、マングローブの木の同定をする)

マングローブの木をじっくりと観察し、それぞれの特徴を学ぶ。

5-3

マングローブの植林体験

マングローブ林を守る重要性を学ぶ。

                                                     

自然学校を実現するための資金は助成金でまかないたいと思っていますが、なかなか申請が通りません。

インドネシア側でもボランティアたちに資金探しをがんばってもらいたいな、と思っています。

夢を実現するために、コツコツこつこつと小さなことを積み上げていこうと思います。(山)

(こちらは中部ロンボクのランタン村にある滝)

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映画「グレート・グリーン・ウォール(The Great Green Wall)」を観て

2023年05月01日 | 11. ≪スタッフコラム≫

◎◎◎スタッフコラム◎◎◎

「戦争は最大の環境破壊である」

これは世界の環境団体の共通認識で、私自身も強くそう思っています。

ウクライナへロシア軍が侵攻して戦争が激化していく中、私が考えていたのは、橋やアパートや病院や学校などの建物(そしてもちろん、道路や発電所などのインフラ)が破壊されていくこと、それが古いとか新しいとか全く関係なく、敵のミサイルが飛んできて壊されていくこと、それらを造るためにどれだけのエネルギーや資源がかかっているのか、ということでした。

人の命が失われることへの憤りとあわせて、人の暮らしが破壊され、資源やエネルギーが無駄になることへの憤りを強く感じています。

(かつて訪れたアフリカ・ケニアの風景。映画とは関係ありません)

さて。先日、「グレート・グリーン・ウォール」という映画を観てきました。

アフリカのサヘル地域に、全長8,000kmのグレート・グリーン・ウォール(緑の長城)を築く計画があり、マリ出身のミュージシャン、インナ・モジャがいくつかの国を訪れアフリカの現実を目の当たりにしながら、各地のミュージシャンとコラボをして曲を作って旅をする、という内容でした。

映画から私が受け取ったメッセージは、「気候変動が人々の移動の理由になり、移民や難民が増える原因となる」というものと「気候変動により人々が暮らしを維持できなくなり政情が不安定になると、ボコ・ハラムのような過激派組織が台頭して、さらに難民を生み出す」という2点でした。

アフリカの砂漠化を止めることは、アフリカの人たちが生まれた場所で家族を養いながら暮らしていけることに繋がり、暮らしが安定すればヨーロッパなどに難民として押し寄せることもなくなり、若い人たちが自分の国で実力を試すことができれば、アフリカはもっと発展していくのではないか、と思いました。

私が通っているインドネシアも、国内で働いてもたいしたお金は稼げないから、日本のような豊かな国に出稼ぎにでて、手っ取り早くお金を稼ぎたい、とほとんどすべての若者が考えています。

アフリカの場合はもっと切実です。一家の長男などに期待を背負わせてヨーロッパなどへ送り出し、仕送りや家族として呼び寄せてもらうことを期待したり、家族総出でアフリカを脱出しようと試みたり。

***

「グレート・グリーン・ウォール」は、紛争、干ばつ、テロ、食糧不足など様々な問題で疲弊しているサヘル地域に、豊かな生態系を復活させ、肥沃な土地を作り、サヘル地域の数百万人の生活を変革することを目的に開始されたアフリカ主導によるプロジェクトです。(映画概要より)

***

グレート・グリーン・ウォールは、人間が暮らすために作物を育てられる土地をモザイク状に配置して、緑の帯のように西海岸から東海岸へ繋げていきましょう、という計画です。

2007年から始まり、まだ全体の15%しか進んでいません。

映画の中では、若い人たちに希望を与えたい、とモジャたちミュージシャンが歌詞とメロディをつむぎ、曲を作っていきます。

自分の国で未来が見えない若者は、別の土地へ出て行ったり、過激派組織に入ってしまったりするそうです。

気候変動にブレーキをかけること、砂漠化を止めるため肥沃な土地を作っていくことは、アフリカの平和にも繋がります。

アフリカが平和になれば、世界の難民問題の一部が解決します。

アフリカの現実は重たいです。グレート・グリーン・ウォールも、目標を達成する日が来るかどうかわかりません。

それでも、諦めてはいけない。高い目標を掲げて、一歩一歩前に進んでいくしかありません。

ロンボクでのゆいツールの活動も、同じくらい困難に感じますが、諦めてはいけない、と今は思っています。

余談。

ロンボク島のお隣バリ島には、ロシアやウクライナから逃れてきた比較的裕福な人たちがたくさんいるようです。

彼らが土地を買ったり、部屋を借りたりしているせいで、バリ島の不動産がずいぶん値上がりしているという情報を耳にしました。

「風が吹けば桶屋が儲かる」ではないですが、ロシアとウクライナの戦争がバリ島の経済や治安に影響を及ぼしているとは。

(山)

(ケニアの湖。これも映画とは関係ありません)

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「環境を守りたいという思い」と「できること」と「やらなければならないこと」

2023年02月28日 | 11. ≪スタッフコラム≫

◎ ◎ ◎ スタッフコラム ◎ ◎ ◎

2022年度が終わろうとしています。

“Yui-Tool ingin melindungi lingkungan”, “apa yang dapat kami lakukan”, dan “apa yang harus kita lakukan”.

(2023年2月20日の梅。東京にて)

これからのことを考えています。

結局、新しいプロジェクト「自然学校づくり」に新規の予算を取ることはできず、来年度も少ない予算での活動を余儀なくされそうです。

今取り組んでいる「マングローブ林での持続可能な観光開発プロジェクト」をもっと発展させたい、とも考えています。

私は、ロンボク島のプラスチックごみを減らしたいと思っています。

マングローブ林に注目したのは、ロンボクではまだまだマングローブ観光が発展していないから。

せっかくポテンシャルがあるのに、プラスチックごみを海に流れ出るままにして、観光地を汚してしまっている現状。

マングローブを守りながら観光に利用して、訪れる人にも環境の大切さを伝えることができるのに、できていない現状。

「環境を守りたい」という思いがあるから、私はゆいツールを立ち上げました。

環境を守る方法はひとつではありません。

クリーンアップ活動は直接的な活動です。

魅力的な啓発イベントを実施する、という手もあります。(東京では、毎年4月に渋谷の代々木公園で『アースディ東京』という野外イベントが開催されます)

ナショナル・トラスト活動と言って、豊かな自然やきれいな景色を守る目的で、行政が保護区にできない土地などを開発などから守るために、民間で買い取って守る、という方法もあります。

SDGsのように、企業などに「持続可能な社会」への視点を持ってもらい、商品の原材料、商品の流通、商品が利用されて破棄された後のことなど、様々な段階で、企業が努力すべきことが実はたくさんあることに気づいて改善を促す、という方法もあります。

FSCやMSC、RSPOなど、様々な認証を示すエコラベルがあり、それらを意識して消費者が商品を選ぶこともできます。

(エコラベルについては、WWFのこちらのページをご参照ください)

木の苗を植えて、森を増やす、というやり方もあります。

ゆいツールができることは「環境教育」です。自ら参加型プログラムを開発することもできます。

2021年度には、「マングローブ林環境教育プログラムツール」を開発しました。

西ロンボク バゲッ・クンバールで内陸の村の子供たち向けに実施(2022年2月)

西ロンボク 南レンバール村の子供たちに実施(2022年3月)

東ロンボク ギリ・ランプの子供たちに実施(2022年3月)

今ゆいツールは、マングローブ林周辺に暮らす村人への環境教育の必要性を痛感しています。

もっと広げれば、ロンボク島の住民にマングローブ林の大切さを伝え、日々無頓着に捨てているプラスチックごみが海の生きものたちの暮らしを脅かしていることも強調したいです。

そして、12月にヒヤリングしたロンボクの大学の先生テジョ教授が言っていたことを思い出します。(ヒヤリングの内容

環境を守ることを伝えるだけでは不十分で、住民の生活が向上するような工夫をすること。

私は、マングローブ林を守ることと、観光開発をセットにしたいと考えました。

やみくもな開発ではなく、「持続可能な観光の開発」です。

それは、観光を発展させるとごみが増えたり自然や文化が壊されたり、地域の外へお金が流れていくような開発ではなくて、自然を守りながら、訪れた人に環境の大切さを伝えることができ、地域の文化を尊重し、村の経済が発展するような開発です。

マングローブ観光地にガイドを置いて、訪問者を案内することで収入が得られるようにしたり、地域の特産をお土産にして売って村の人の暮らしがよくなるようにしたり、学校団体を受け入れて子供たちに環境教育を行ったり(学校へプログラムを販売する)。

それから、今ひとつアイデアがあります。「カニの養殖プログラム」です。

ビジネスだけが目的の事業ではありません。

西ロンボクのバゲッ・クンバールというマングローブ植林地では、カニがよく捕れます。

外から来た人がカニを捕っている現状があります。

バゲッ・クンバールの観光チームリーダーのアグスさんは、カニが捕りつくされてマングローブ林のエコシステムのバランスが崩れるしまうことを心配しています。

カニの養殖がうまくいったら野生のカニを守ることができ、お土産や食事での提供により村の人たちの生計向上も期待できます。

「カニの養殖プログラム」は、ゆいツールのノウハウでできることではありません。

でも、マングローブ林のエコシステムを守るための全体のプロジェクトの中に、それらの取り組みを位置づけ、必要な専門家や実施部隊(観光チームメンバー)をコーディネートして、プロジェクトを進めていくことはできます。

事業に関わる人たちに環境教育を提供し、ただ作業をするだけ、とならないようにすることもできます。

バゲッ・クンバールではマングローブの植林が行われますが、残念なのは苗を植えた後のプラスチックのポットをきちんと回収できていないことです。植林を手伝う村人(手間賃が支払われます)は、苗を植えるという作業のことしか考えません。

マングローブが育ったら魚やカニやエビが豊かになり、人間の暮らしも豊かになるだろう、というところまでは考えているかもしれません。

でも、苗木を育てたポットをポイ捨てして海に流れ出して、それが生きものたちの生存を脅かしたり、最終的に自分たち自身へ害を与えることになるのだ、ということまで考えません。

事業に携わる人たちに、本当の目的をきちんと共有することが大切です。(ここで環境教育の出番です)

それから、マングローブ林を守り育てていくことは、20年30年のスパンで取り組むべき課題ですが、小さな小さなNPOがその責任を背負うことはできません。でも、環境は守っていかなければいけません。

どうしたらいいのでしょう。

国や、国にぶら下がっている大きな組織が、何かやってくれるのを待っていることしかできないのでしょうか。

環境を守りたい。できることは小さい。動かせるお金も小さい。

でも、やらなければならないことは、もっともっと大きなことなのです。(山)

(東京・江戸川区の海の風景)

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NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

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スタッフコラム★☆10月の活動あれこれ(地味だけど大切なこと)

2022年10月31日 | 11. ≪スタッフコラム≫

◎ ◎ ◎ スタッフコラム ◎ ◎ ◎

気がついたら、今日で10月も終わりです。

ゆいツール、10月は何もしていなかったのか?と言うと、「いいえ。色々地味にやってました」。

(今回は、活動写真の代わりにインドネシア料理の写真をアップしていきます。↑ Bakso:バッソという肉団子入りスープ)

ロンボクでの「自然学校立ち上げに向けたプロジェクト」のために助成金申請したドナーからの質問に答えたり(←でも、助成金通らず。。。)、マングローブ林の持続可能な観光開発のための研修準備で、バリ島の旧マングローブセンター(現:気候変動と森林火災対策センター←←←環境森林局管轄)のスタッフとZOOMで打ち合わせをしたり、「マングローブ林環境教育プログラムツールの使い方講座」をバゲッ・クンバール(西ロンボク)で開催したり。(←この準備もたいへんでした)

そして、9月から引きずっている、サマラスメンバーの問題行動について話し合ったり。(こちら、インドネシア人あるあるなのですが、やるやると言ってやらないパターン。きちんと責任を負えないメンバーがいて、そのことを何度もミーティングで取り上げたり、サマラス代表のコマンやゆいツールのローカルスタッフのパティと話し合ったりしました)

特に、団体のマネージメントに関する事柄は、ストレスがかかったり、時間がとられる割に成果がはっきり見えなかったりするので、一般的に敬遠されがちです。

インドネシア人も、率先して問題を解決しようとする人は皆無です。

(こちら、焼き魚。イカン・バカール。豪快です)

私は、何度も個人の問題を団体の問題として提起して、みんなで話すことを促したのですが、そういうことに慣れていないインドネシア人。

問題を起こした当人だけでなく、他のメンバーも尻込みをして、きちんと全員で話し合う場は持てていません。

それでも、ミーティングの場で公的に話し合ったり(本人不在)、問題を起こした当人へ私から直接何が悪いのか伝えたり、おそらくインドネシア人が普段しないようなことを、しつこくしつこく繰り返しました。

以前、当時アシスタントだったコマンが半年くらい姿をくらました時も同じでした。(個人の問題をグループの問題として話そうとする私と、あくまで個人の問題だと解釈するメンバーで、話が通じず苦労しました)

これは、私が日本人で彼らがインドネシア人だから、とか、文化の違いとか、そういうことではなく、組織のマネージメントを重視しているかどうか、という問題のような気がします。

そして、人間関係のストレスに強いかどうか。

(こちら、焼きエビ。ウダン・バカール。プリプリでした)

おそらく、私個人は、こういうストレスに異常に強いのでしょう。問題を解決するまで(みんなできちんと話し合って、結論に到達するまで)、何度でも話し合い、時にはケンカをし、どこが落としどころか探り続けます。

組織のマネージメントは、環境保護団体だろうと、ビジネスの世界だろうと、教育の分野だろうと、極端に言えば家族の中にだって存在しています。

世の中には、仕事の仕方でも個人プレーとチームプレーがあります。そして、チームがあれば多かれ少なかれマネージメントが必要になってきます。

人間は社会的な生きものです。人と関わり合って命が支えられています。

ゆいツールはロンボクで、ボランティアメンバーに色々なことを伝えています。

組織のマネージメントが重要だ、ということもそのひとつです。違う言葉で言うと、ひとりひとりを大切にして、間違いから一緒に学び、やり直し、よりよいやり方を開発し、次に繋いでいく、というスキルでもあります。

時々私は、ゆいツールのことを学校みたいだ、と感じることがあります。今のところ、一番の生徒はコマンとパティです。

ふたりとも他のメンバーより年長なので、先に学んでもらって、そのうち一緒に若者たちへスキルを伝えて行けたら、と思っています。

(こちらは、焼きイカ。チュミ・バカール。)

11月12月と、ロンボクでは研修が続きます。

10月の研修(講習会)の様子も、現地から写真が届き次第、ブログにアップしたいと思います。(アップしました→こちら

(山)

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NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)
Eメール:yuitool☆gmail.com

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https://yui-tool.jimdofree.com/

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