こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

負 の 系 譜

2017-05-28 07:05:34 | Weblog
ガスを燃やせば雨が降る

よろず炭化水素というものは

大気中の酸素と結びつきたがる

その結果

炭素はCO2へと変成し

水素はH2Oへと

成り替わる


これら二種類の酸素化合物は

どちらも温室効果をもっていて

地球の大気を保温する

環境にとって有害なガス

の主成分であるメタン

はCH4と表記され

ひとつの炭素原子に

四つの水素原子が着いた化合物

であることを示す


この化合物は連凧のように

長く繋がって

安定化する


このメタン一つ



燃焼の酸化作用で

CO2を一つ生み出し

同時に

二つのH2Oを

別途合成する結果を残す


このときできた気体の水

である水蒸気は

地表の熱を奪って

そこを冷却するにせよ

獲得したその熱を

上空へと持ち去って

今度は上空を温める

地表は涼しくなっても

その熱は水蒸気によって保存され

温室効果をそこで発揮する


気体の水が分布しているエリアに

寒冷前線が下りてくると

散在していた水蒸気は俄かに冷やされ

凝固して

気体から液体へと変化する

このとき重さを得たことにより

雨粒となって

元の地表へと落ち出てきて

雨と呼ばれるものへと変わる


ガスを燃やせば

雨が降るのは

必然のなりゆき

3.11の水素爆発の影響で

日本の原発がすべて止まった

その三年間で

降水量は異常に増加して

土砂崩れによる

人命の喪失が

繰り返し起きていた


火力発電所で燃やす炭化水素が

量的に急増したことが

降水量の異常な増加を顕在化させ

集中豪雨となって

洪水の被害や土砂災害などを

日本列島各地や島嶼部などで

続けざまに引き起こしていた

という記録が

後世へと残された


温室効果ガスの代表的存在

である二酸化炭素は

太陽光に含まれる紫外線で

放っておいても分解する

だが

炭素系酸化物の発生量そのもの

が増えていくに連れて

未分解のままの状態で

大気圏内に取り残されたものが

温室効果を増幅し

それが気候変動の要因となって

直接的な影響を

80年代以降

強く及ぼすような変化を生んだ


一方

液体の水分子は

その安定性が極めて高いため

CO2が

ひかりで分解してしまう

のとは反対に

自然条件の下では

分解するようなことは

永久におきない

水素酸化物の増加が

この地球を水の惑星

とそう呼ばせている


要するに

ガスを燃やすと

海面の水位は

時の経過と共に

どんどん勝手に高くなる

これに温暖化で解けた氷が加わって

サンゴ礁でできた

海抜の低い島々を

急速に

水没させて

環境難民と呼ばれる人々を

最寄りの大陸へと

押しやった


温暖化に伴う諸現象は

CO2の単なる増加だけではなく

その二倍の量のH2Oを

帯同させる異変を確定させ

生命の生存にとって

重大な負圧となって

作用する

この淘汰圧が問題であることを

国連の環境部会が警告を発し

世界中で温暖化防止活動が

一斉に広まった


今のところ緩慢な推移

をとっているということが

地下資源の消費による

快適な生活を優先するための

その最も大きな理由となった


この先いつ

状況が急変するか

ということは誰にも未だ分からない

海面水位の上昇だけが

着実に進むようになっており

今では大陸国家の都市の一部



波が洗っている映像が

予兆として報道の対象となっている


温暖化現象は

文明にとって

要するに他人事であるに過ぎない


ガスの燃焼が増えるに連れて

集中豪雨の規模は記録を更新しつづけ

大洪水を

至る所で引き起こすようになるだけでなく

山を削っては

谷を埋め

交通を途絶させながら

災害復興を国に急がせて

予算の枠を狭め

国家の財務体質を劣化させる

原動力となって

のしかかる


財務状況の悪化は

累積赤字を一層積み上げ

国民すべてに

増税やむなし

とする国会の認識を

正当化させる

こうして

経済成長を自らの手で

阻み続けることとなる


交流送電と内燃機関

の双方を

国際社会が温存し続けている限り

国民の暮らしは

劣化する一方となり

環境異変はその脅威を

一方的に増してゆく


温暖化サイクルを

どこかで断ち切ってしまわない限り

負の循環は

これから益々強まるようになり

生命に対する強い淘汰圧

となって時の経過と共に

強烈に作用するものとなる


予兆の段階で

有効打を何一つ放てなかった

ということが

CO2の濃度を

昨年までに400ppmへと

押し上げた


文明に生じているバイアス

が錯誤へと繋がって

温暖化を止まらないようにした

地下資源を産業革命以降

長期間燃やし続けてきた

ということが

炭化水素に酸化作用を強化して

二酸化炭素と一酸化水素とを

大量に生み出した


ガスの燃焼を可能な限り大急ぎで

大量に減らさなければ

液体の水は量的に増え

地球の沈没は一層早まる


火力発電所でガスを燃やすのを止めた時

降水量の増加は確実に止まり

自然災害は元の穏やかな状態

を取り戻す


炭化水素を燃やして得た便利な暮らしを

見直すよう

自然界が文明へと

態度を改めなければならない

と求めたことになる

一連の経過のすべてに

温暖化現象に表れた

秘められた警告

という意図があることを

文明はすべからく

察知しなければなるまい


代替エネルギーの開発が遅れると

生命に対する負圧は

自動的により高まる

ここが文明の正念場

知の使い方を再点検することで

有効解はすぐに得られる

深く掘り下げて

慎重に考える力こそ

新文明を生み出すための

基礎


そのための能力は

人類に与えられている

健全な教育へと切り替えることによって

公平に与えられているチャンスを

有効利用する道が

啓ける


文明は知識を

競争するためのツールへと位置づけ

教育投資を

ひとを

選別するための苛烈な手段

へと貶めてきた

そして

温暖化を止めることが

できなくなった

ということなのである


教育の失敗が

自然条件を人の都合で変えさせ

正当な判断を行えないよう

独善に基づく意思決定を



とするよう仕向け

思考力を奪って

認識能力を甚だしく劣化させた


国会の現状は

学力重視の教育によって

国民が努力して

手に入れた当のそのもの


批判精神を失わせた教育が

問題の本質を見誤らせ

CO2濃度を

一方的に高めさせている
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