バブル経済が破裂した当時
その事象が持つ固有の変化
の意味を
この国の指導者たちは
まったく
理解することができずにいた
当事者のすべてが
判断を停止する
という状態へと一斉に陥ってしまい
状況を把握するための調査すら
何一つできなくなっていた
この無為に過ごしていた浅はかな時間
というものが
現在の日本経済にみられる
困窮状態へと
繋がった
この時代のことを
不作為の三年と当時から
そう呼んでいた
その後失われた十年が
倍の二十年へと長期化する経過をとり
デフレ経済が
世界に先駆けて
この日本で発生する端緒となった
デフレスパイラルから決別する
という名目で
アベノミクスが導入されたのだったが
それは
経済成長率を押し下げただけだった
円安効果で輸入物価は上昇したものの
円に付随する購買力平価は
その価値を
50%低下させることとなり
一ドル80円以下にまで上がっていた円の通貨価値は
半減して
たちまち120円以上へと低下した
国民の可処分所得は
円安ドル高となったその効果で減る一方
となり
GDP成長率を却って引き下げる
という意図とは逆の効果を
日本経済へと齎した
アベノミクスは
今年
四年目を迎えたものの
インフレ目標として設定した2%の水準には
なお届かない
という低回状態から
相変わらず抜け出せない
通貨価値の下落を意味する
インフレを
政策で目指すようになった
この時代のことを
これからは
錯誤の三年
と呼ぶべきだ
物価を引き上げることだけが
インフレだと信じ込んでいる
その姿は無様で且つ
滑稽
指導体制が判断を誤り
消費税率を3%増やして
合計で8%へと
課税強化を行った
ということが経済政策を失敗
へと導いた
単にそれだけのこと
増税が経済成長を阻むことは
夙に
ケインズ効果として知られていた
財務省は我欲に囚われたまま
内閣に横車を押し続けさせようとして
日銀総裁の首を
挿げ替えさせた
マネタリーベースは
三倍以上の水準へと
その後の二年間で急速に膨張したが
国内総生産は
インフレ目標に届くどころか
一貫してそれを下回り続ける
という現況へと陥った
政権が経済政策を誤ったことは
この三年間で
既に否定できないものとなっている
量的緩和が無効であり続け
マイナス金利を更に導入しても
その成果ははかばかしくなく
相変わらず
所期の目標からは
遠ざかり続けていた
1990年四月に破裂した
日本のバブル経済は
直後の三年間を通じて
指導者に
起きている現実の変化の意味を
悟らせなかった
無益なだけの何もできないでいる
待機時間に厚みだけを与え
経済を再生する機会を
おしなべて
失っていた
そんな時代があったのだ
高い学力を誇るこの国の指導者たちは
思考力を失っていることに
その段階でさえ一向に気づかず
有効解がどこにあるのか
を探索するための
どこにも実在しない教科書を
探し求めて彷徨いつづけ
初動対策を講じるための貴重な時間を
無為に空費することで
やり過ごすことしか
できなくなっていた
バブル崩壊後の日本経済を
立て直そうとして
判断を急ぎ
300兆円規模の公共投資を行ったのだが
失われた十年を
倍にすることしかできなかったのである
この時の判断の誤りが
その後のデフレ経済を
日本へと導いた
この余りにも愚かな経過は
現状で
誰からも未だ総括されておらず
この時の当事者すべてが
己の責任を
まったく理解していないまま
経済政策を誤り続ける
その動力源となっている
学力重視の教育は
未体験の変化に対して
極めて脆い人材
の再生産
を連綿として続けながら
一向にフィードバックのかからない
欠陥を有したままの旧来のシステム
を一貫して保守し続けている
その結果の一つが
デフレ経済であったのだったが
判断を誤った自覚のない指導者たちは
アベノミクスでも
再び新たなる誤ちを
性懲りもなく繰り返し
そこから抜けだすことが
いま以て
できなくなっている
これこそが
フィードバックのかからないシステム一般が
陥る共通の事態
問題認識能力の不在は
有効解を特定することを
困難にすることができるのみ
国の一方的劣化は
まさしくその結果
問題の本質というものは
かくも単純なことがら
から作られる
学力の強化は知識の量的拡大に寄与したが
その使い方を学ぶ機会を逆に奪い
思考力とそれが生む応用能力のない
頭でっかちの指導者を
相変わらず大量生産する循環
を成り立たせてきた
民間企業では経営トップの不始末が
社会問題化する事態まで
数多く生みだすほど
高等教育を前提とした戦後の社会システムは
批判精神を育むことなく
薀蓄を大量に死蔵するだけの
教育投資で
無効な需要を
ひたすら積み上げてきた
量的緩和とマイナス金利の導入は
いずれもインフレ政策には該当せず
デフレ促進政策であることから
一歩も出られなくなっている
教育投資ばかりではなく
環境投資でもまた失敗を繰り返し
実効を伴わない温暖化防止対策で
無駄な需要に対する巨額の投資を国に行わせ
有効需要を生むはずの経済政策で
失敗を延々と引きずっていながら
損失の規模を
尚
毎年高めつづけるようになっている
環境投資が有効な措置であったのなら
温暖化は止まっていなければならず
国民が負担するエネルギーコストの上昇分は
所得に還元されるべき給付金
または減税措置
へと間違いなく繋がっていた
有効需要の創出に
歴代の内閣が
失敗し続けてきた
ということが
この国にデフレ経済を連れてきた
環境投資が有効需要へと結びついていたのが事実なら
世界中から莫大な投資が
この日本へと押し寄せていたことだろう
それで円高になったとしても
有効な投資であるのなら
環境対策で新市場を形成することは
容易にできた
京都議定書を批准成立させていながらも
その効果を検証した
とする事実はどこにもない
名目値を積み重ねただけの
一方的な数字で作られた報告
を文明が鵜呑みにする
という経過だけが
こうして世界へと残された
過去の環境対策で
電力業界が行っている
化石燃料の輸入量削減
に寄与したとするデータは
皆無
二酸化炭素の排出源
からの直接的なデータでなければ
実効値とは判定できない
有効需要の喪失は
損失の増加にひとしい
無駄な投資が
再投資を呼び込むことなど
絶対にあり得ない
世界中の政府と指導者は
有効需要の創出に
悉く失敗した
これが
無駄な投資の累積を生み
国際経済から成長力を奪い
財政危機を経て国家破綻へと至る
負の螺旋を描かせている
世界規模に達したデフレ経済の蔓延は
認識能力の欠如
がその母体となっている
学力重視の高等教育への偏りが
国民から思考力を奪い
健全な判断をする
その邪魔を
自らの手で行わせている
盲いたる指導者は
善と信じて
国を亡ぼす
その事象が持つ固有の変化
の意味を
この国の指導者たちは
まったく
理解することができずにいた
当事者のすべてが
判断を停止する
という状態へと一斉に陥ってしまい
状況を把握するための調査すら
何一つできなくなっていた
この無為に過ごしていた浅はかな時間
というものが
現在の日本経済にみられる
困窮状態へと
繋がった
この時代のことを
不作為の三年と当時から
そう呼んでいた
その後失われた十年が
倍の二十年へと長期化する経過をとり
デフレ経済が
世界に先駆けて
この日本で発生する端緒となった
デフレスパイラルから決別する
という名目で
アベノミクスが導入されたのだったが
それは
経済成長率を押し下げただけだった
円安効果で輸入物価は上昇したものの
円に付随する購買力平価は
その価値を
50%低下させることとなり
一ドル80円以下にまで上がっていた円の通貨価値は
半減して
たちまち120円以上へと低下した
国民の可処分所得は
円安ドル高となったその効果で減る一方
となり
GDP成長率を却って引き下げる
という意図とは逆の効果を
日本経済へと齎した
アベノミクスは
今年
四年目を迎えたものの
インフレ目標として設定した2%の水準には
なお届かない
という低回状態から
相変わらず抜け出せない
通貨価値の下落を意味する
インフレを
政策で目指すようになった
この時代のことを
これからは
錯誤の三年
と呼ぶべきだ
物価を引き上げることだけが
インフレだと信じ込んでいる
その姿は無様で且つ
滑稽
指導体制が判断を誤り
消費税率を3%増やして
合計で8%へと
課税強化を行った
ということが経済政策を失敗
へと導いた
単にそれだけのこと
増税が経済成長を阻むことは
夙に
ケインズ効果として知られていた
財務省は我欲に囚われたまま
内閣に横車を押し続けさせようとして
日銀総裁の首を
挿げ替えさせた
マネタリーベースは
三倍以上の水準へと
その後の二年間で急速に膨張したが
国内総生産は
インフレ目標に届くどころか
一貫してそれを下回り続ける
という現況へと陥った
政権が経済政策を誤ったことは
この三年間で
既に否定できないものとなっている
量的緩和が無効であり続け
マイナス金利を更に導入しても
その成果ははかばかしくなく
相変わらず
所期の目標からは
遠ざかり続けていた
1990年四月に破裂した
日本のバブル経済は
直後の三年間を通じて
指導者に
起きている現実の変化の意味を
悟らせなかった
無益なだけの何もできないでいる
待機時間に厚みだけを与え
経済を再生する機会を
おしなべて
失っていた
そんな時代があったのだ
高い学力を誇るこの国の指導者たちは
思考力を失っていることに
その段階でさえ一向に気づかず
有効解がどこにあるのか
を探索するための
どこにも実在しない教科書を
探し求めて彷徨いつづけ
初動対策を講じるための貴重な時間を
無為に空費することで
やり過ごすことしか
できなくなっていた
バブル崩壊後の日本経済を
立て直そうとして
判断を急ぎ
300兆円規模の公共投資を行ったのだが
失われた十年を
倍にすることしかできなかったのである
この時の判断の誤りが
その後のデフレ経済を
日本へと導いた
この余りにも愚かな経過は
現状で
誰からも未だ総括されておらず
この時の当事者すべてが
己の責任を
まったく理解していないまま
経済政策を誤り続ける
その動力源となっている
学力重視の教育は
未体験の変化に対して
極めて脆い人材
の再生産
を連綿として続けながら
一向にフィードバックのかからない
欠陥を有したままの旧来のシステム
を一貫して保守し続けている
その結果の一つが
デフレ経済であったのだったが
判断を誤った自覚のない指導者たちは
アベノミクスでも
再び新たなる誤ちを
性懲りもなく繰り返し
そこから抜けだすことが
いま以て
できなくなっている
これこそが
フィードバックのかからないシステム一般が
陥る共通の事態
問題認識能力の不在は
有効解を特定することを
困難にすることができるのみ
国の一方的劣化は
まさしくその結果
問題の本質というものは
かくも単純なことがら
から作られる
学力の強化は知識の量的拡大に寄与したが
その使い方を学ぶ機会を逆に奪い
思考力とそれが生む応用能力のない
頭でっかちの指導者を
相変わらず大量生産する循環
を成り立たせてきた
民間企業では経営トップの不始末が
社会問題化する事態まで
数多く生みだすほど
高等教育を前提とした戦後の社会システムは
批判精神を育むことなく
薀蓄を大量に死蔵するだけの
教育投資で
無効な需要を
ひたすら積み上げてきた
量的緩和とマイナス金利の導入は
いずれもインフレ政策には該当せず
デフレ促進政策であることから
一歩も出られなくなっている
教育投資ばかりではなく
環境投資でもまた失敗を繰り返し
実効を伴わない温暖化防止対策で
無駄な需要に対する巨額の投資を国に行わせ
有効需要を生むはずの経済政策で
失敗を延々と引きずっていながら
損失の規模を
尚
毎年高めつづけるようになっている
環境投資が有効な措置であったのなら
温暖化は止まっていなければならず
国民が負担するエネルギーコストの上昇分は
所得に還元されるべき給付金
または減税措置
へと間違いなく繋がっていた
有効需要の創出に
歴代の内閣が
失敗し続けてきた
ということが
この国にデフレ経済を連れてきた
環境投資が有効需要へと結びついていたのが事実なら
世界中から莫大な投資が
この日本へと押し寄せていたことだろう
それで円高になったとしても
有効な投資であるのなら
環境対策で新市場を形成することは
容易にできた
京都議定書を批准成立させていながらも
その効果を検証した
とする事実はどこにもない
名目値を積み重ねただけの
一方的な数字で作られた報告
を文明が鵜呑みにする
という経過だけが
こうして世界へと残された
過去の環境対策で
電力業界が行っている
化石燃料の輸入量削減
に寄与したとするデータは
皆無
二酸化炭素の排出源
からの直接的なデータでなければ
実効値とは判定できない
有効需要の喪失は
損失の増加にひとしい
無駄な投資が
再投資を呼び込むことなど
絶対にあり得ない
世界中の政府と指導者は
有効需要の創出に
悉く失敗した
これが
無駄な投資の累積を生み
国際経済から成長力を奪い
財政危機を経て国家破綻へと至る
負の螺旋を描かせている
世界規模に達したデフレ経済の蔓延は
認識能力の欠如
がその母体となっている
学力重視の高等教育への偏りが
国民から思考力を奪い
健全な判断をする
その邪魔を
自らの手で行わせている
盲いたる指導者は
善と信じて
国を亡ぼす