こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

認 識 能 力 ②

2014-02-02 09:34:39 | Weblog
文明には

そもそも

問題解決能力

というものが

欠けていた


生産にではなく

破壊

にしか寄与していない

後ろ向きの対策ばかりを連ねて

胸を張っている 

始末


たとえば

人口の爆発的増加

を調整するための淘汰圧の増大

という課題の解決が

そのひとつ

になっていたのだったが

何一つとして

改善されてはいなかった


温暖化と呼ばれているその現象を

変化の発見から

40年近く経った今になっても

まったく

止められずにいる


経済格差は乖離する一方

となっており

貧困が世界中に蔓延し

政治的な闘争

民族間の紛争

宗教観を巡る諍い

などの

さまざまな対立の種

となっている偏りを

内包させたままの経済システム

と呼ばれている既設の仕組み

つまり所与の構造として

育んできた


経済を成長させるためには

エネルギーが必要であり

それには地下資源の確保

という絶対的な条件を

満たすことができていなければならない


エネルギー資源を供給する国には

なんでも買える

とても便利な通貨

となっているアメリカのローカル通貨

であるドルが押し寄せてくるようになり

豊かな国はそれ故に

国民に課税する理由そのものを失い

可処分所得のすべてを

消費にまわすことが可能になった


資源のない

それ故に貧しい国では

国民に課税強化という重圧をかけなければ

政府自体が成り立たず

財政収支の均衡を維持することすら

できなくなる


経済が力強く成長している国であっても

地下資源の輸入が困難となった時点で

与えられていた豊かさを失い

政府は税収を増やさざるを得なくなる

国の財政は次第に不健全なものになっていき

経済的破綻という結末へと否応なしに導かれ

待ち構えている滝壺へ向かって落下するのみとなる


税収を超える予算を編成した国では

赤字国債を毎年発行して

不足する税収の欠陥を

補填しなければならない

赤字幅の拡大を改善させれば

財政は健全化し

そうでなければ

収支は累損を積み上げる一方となる


失われた20年と呼ばれる

経済が低迷する不毛な時代を経て

日本の累積債務はことし

1117兆円超

に達するという見通しを

財務省が先般公表した


予算の原案を作成する財務省自らが

歳入欠陥を表明していながら

歳出欠陥に目を瞑っている

ということになる

問題認識能力も

どうやら不在であるようだ


国会が予算案を審議するふりをして

ほぼ原案に沿った採決を

慣例的にやり続けてきた

負債総額にみられる異常な高さは

国会と官僚との合作の結果として

国民に与えられたもの

国全体を覆っている無批判精神

というものが

明らかに

国民生活に祟る結果を与えている


債務は本来国会全体が負うべきものであるのだが

政府は国民の生産性を向上させることを通じて

欠損の穴埋めをしようと企図している


消費税率を高めることは既に決まっているのだが

それが債務を圧縮するための

手段

となっている訳では決してない


歳出欠陥の一部を

補填するための予算の一部

という位置づけから

一歩たりとも

抜け出していないのだ


累積債務の圧縮を図るためには

経済を活発なものにすることが

できていなければならない

産業活動に活気が戻れば

税の自然増収で

歳入欠陥は

短期間で改善する

ということが

高い精度で見込めるからだ


量的緩和で市中に流れ込んだ資金の一部は

為替市場にも行き渡り

円の通貨価値を引き下げる目的で

ドルの通貨価値を高めるために使われてきた

その結果

地下資源の輸入コストが高くなり

電気やガスなどの公共料金は

一様に引き上げられて増加した

その反面

輸出産業は為替差益を太らせて

ふところに余裕を生じさせることができたのだったが

輸出額は全体として伸びておらず

縮小状態を維持している

輸入額の増加が顕著になったことから

貿易赤字の総額を増やすこととなり

国際収支の乖離幅を拡大させる原因となっている


国民所得全体を増やすことができなければ

個人消費はすなわち伸びない

その逼塞した状況の下で

消費税の課税強化が実施される

円安効果でエネルギーコストを高めたところへ

すべての消費財に

等しく掛けられているその税率が

一ヶ月後には

3%増加することが決められていた


問題認識能力が国会に不在なら

国に問題解決能力は宿らない

状況はますます悪化する度合いを強めていき

国民は困窮することができるだけ

という状況に苦しめられ続ける


エネルギーの本質とは何か

ということに関心を持たないと

産油国とドル供給国だけが豊かになり

エネルギー消費国のすべてが

貧困化を迫られるだけでなく

気候の変動という深刻な未来を

例外なしに

すべての国家が

公平に

受け容れなければならなくなる


唯一の解決法は

エネルギーを創出する

過去に類例のないその方法の発見

にある

現在のエネルギーコスト

より高いものであったのでは

意味がない


優れたエネルギーとは

低廉であるというだけではなく

環境に与える負の影響を

何一つもたない

ものとなっていなければならない

それを世界が受け容れた時

文明

と呼ぶにふさわしい状態が

この惑星に誕生する
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