資本主義という名の経済体制は
どん詰りの
逃げ道のない袋小路
へと
追い込まれつつある
資本の論理はごく少数の勝者と
それ以外の
大多数の敗者とを明確に切り分けた
そこに生じた差が
ごく限られた少数に
豊かな暮らしを可能ならしめたその一方で
貧しさに喘ぐマスに
より強い圧力をかけている
過大な利益を獲得する少数と
それを支える喪失を余儀なくされた大多数とが
互いに相対化しあう関係を築くようになった
貧困を甘受することを強いられた階層と
その消費意欲に支えられて
収益を肥大させてきた富める者とがあることで
経済が維持されている
多数を占める階層は
世界各地で
富者に利益を提供するための
ハタラキ蜂となることを強いられている
資本制度の欠陥に対する不満の抗議は
いまや世界中に飛び火し
利益を占有する階級と
それを生み出した社会システムに対する攻撃を
一層強めるようになりつつある
この変化に対するメディアの姿勢は
一様に控えめなものであった
一部を暴徒化させるほど高まった抗議のための行動は
いまのところ
概ね
抑制された状態を保っている
問題が対立である以上
それが平衡状態へと落ち着くには
高まった軋轢を消す何らかの譲歩を
互いに
成り立たせる経過が
積み重ねられていかなければならない
有効な対策を国家が講じようとしなければ
抗議は反乱へと発展し
反逆から暴動へと進む惧れが大いに高まる
最も危惧すべき展開があるとすれば
政府による失政
ということになるだろう
失業状態に陥った数の増加は
火に油を注ぐきっかけを
潜在的に保持し続ける
利益の確保に熱中する資本を制御する立場にある一群は
より効率的な運用を目指し
状況が変化しても尚
投資先のローカル市場から
流動性の厚みを悉く奪い去ってゆく
企業はリストラを迫られ
失業者を更に増し
内部留保を取り崩すことを余儀なくされる
衰えた経済活力を復興させる政策は
企業の内部留保へと向かう意欲を高めさせただけで
労働者に対する分配にまで
効果を浸透させることができなかった
資本制度を行き詰まらせたものの根源とは
リストラによる失業者の増加だけではなく
企業の有事に対する保険となる
内部留保を吐き出せてしまった
という過去にとられた
政策のもつ拙さにあった
愚策の複合とその連鎖が
貧困を加速させたといえるだろう
乾ききった雑巾は水をなかなか吸おうとしない
疲弊しきった産業界にだけ通用する優遇措置を講じても
それは内部留保へと向かうだけで
労働者にまでは行き着かない
資本の循環を高める正のスパイラルが生まれなければ
経済の復興はあり得ない
低迷する時代を長引かせている
というその行為こそが
格差社会を際立たせているのだが
為政者はそれを己の問題とはしなかった
資本のすべてが再投資と
それによる利潤の分配へと向けられていったことから
市場を動かすための資本そのものが希薄となり
流動性の厚みを消してしまう政策を
幾重にも連ねて善しとする経過が
産み落とされるようになったのだった
経済を支えている底辺が
消費市場を成り立たせている
この階層に分配が行き届かなくなったとき
抗議と反乱の嵐が起きる
企業を内部留保に走らせている
将来に対する不安を消してやれば
労働分配率は直ちに増加することだろう
流動性の確保が容易であればあるほど
企業は内部留保に価値を置かず
投資と分配とに勤しむことができるようになる
要するに金融制度の在り方の中に
問題の本質が隠されている
有効な対策を講じることができていたなら
失業率は下がり
雇用は安定化して
出生率はプラスへと転じていた
年金制度にもよい影響が及んでいた筈なのだ
海外へと向かう富の漏出を抑える政策に転じると
投資先は国内に絞られ
企業と労働者の可処分所得は増加へと向かう
消費市場がもっと活発化するようになるのだから
相乗効果が好循環を生み出すような展開をとるだろう
このサイクルを起動させることができなければ
富は資本がもつ求心力の作用を受け
ローカル市場から脱出する
資本の制御を偏らせていた原因は
ドルを基軸通貨と定めたというその一点にある
ドルの持つ権能を国際社会が希釈しない限り
南北問題はクローバル化し
貧富の格差は尚一層拡大する
有効な投資先がローカル市場から消えてしまった国では
資本を一時的に滞在させるだけとなり
外為市場で利益を漁る外資だけを太らせる
外資の国内への流入を国が座視していれば
たちまち円高になるのは
ものの道理
見かけ上強くなった円で
見かけ上弱くなったドルを買い戻せば
それだけで差益を獲得することができるのだ
そんなことを繰り返してきたのだったからこそ
豊かな国であった日本から
流動性の厚みが消え
デフレがデフレを呼ぶ悪循環が
貧困を一層際立たせるようになったのだった
豊かだった経済大国が
これほど呆気なく
二十年という短い期間で
急速に貧しくなってしまったのには
訳がある
貧困がテロの母体であるということは
既に広く認知されている
貧困を助長し
場合によっては強制する資本制度を
先進諸国が採用してきたからこそ
世界中に格差社会を生み出しただけでなく
テロという破壊活動を
正当化するための理由を与えている
サイクルを成り立たせているメカニズムを
止めることは
不可能ではない
問題の所在を承知していれば
有効な対策を導くことは容易であろう
資本が地下資源の確保へと向かって集中すれば
温暖化はより早く悪化し
ドルの需要は高まり
その通貨価値は上昇圧力を受ける
エネルギー資源の価値が高まれば高まるほど
ドルの需要水準もまた高まる
このことは肉体のレベルで判っていることである
過剰供給されたドルは
アメリカにドル余り現象を生み出し
それがリーマンショックのきっかけとなっている
過剰流動性を安全有利に始末するには
どこか豊かな国の市場に
それを受け入れさせてしまわなければならない
滞留が一次的であればあるほど
為替市場は乱高下し易くなる
長期的な資本の滞在が可能であれば
国内市場には再投資という循環が生じ
為替市場は安定化する
トランジットで日本に降り立ったドルは
円の価値が高まったタイミングを見計らって
元のドルへと戻される
この投資に結び付かない国際間の資本移動というものが
過度の円高を推し進めてきた原動力になっている
日本の輸出産業が得てきた利益は
ドルという名の過剰流動性を押しつけられただけで
一瞬で消し飛んでしまう
その経過は留まることなく延々と繰り返されている
円高になったタイミングで
既に流入済みの資本が
元のドルへと戻ることが可能になる
この段階で円が若干値下がりするのだが
それを機に
高められた過剰流動性の優位性が高まると
ドル資本の再流入が進み
またもや円高の更新が再び起きる
この底流を加速するユーロ危機が加わったために
円の通貨価値は
必然的に高められてゆくばかりの身分となった
日本の金融機関が円の供給を間接的に行うようになれば
過剰流動性による円高の更新を止めることができる
円の供給量を円資本がもっと増やしていくと
流入済みの外国資本はドルを買い戻すことができなくなり
投資先を日本の市場へと振り向けるようになる
ドルの運用先にこと欠いたということが
円高を推し進める補助エンジンの役割を果たし
ドル安政策を普遍化させている
ドル資本に対抗するには
民族系の円資本を急ぎ設立し
流入してくるドルを
国内市場で運用するその仕組みを作りだす
というのが最善の策となる
どん詰りの
逃げ道のない袋小路
へと
追い込まれつつある
資本の論理はごく少数の勝者と
それ以外の
大多数の敗者とを明確に切り分けた
そこに生じた差が
ごく限られた少数に
豊かな暮らしを可能ならしめたその一方で
貧しさに喘ぐマスに
より強い圧力をかけている
過大な利益を獲得する少数と
それを支える喪失を余儀なくされた大多数とが
互いに相対化しあう関係を築くようになった
貧困を甘受することを強いられた階層と
その消費意欲に支えられて
収益を肥大させてきた富める者とがあることで
経済が維持されている
多数を占める階層は
世界各地で
富者に利益を提供するための
ハタラキ蜂となることを強いられている
資本制度の欠陥に対する不満の抗議は
いまや世界中に飛び火し
利益を占有する階級と
それを生み出した社会システムに対する攻撃を
一層強めるようになりつつある
この変化に対するメディアの姿勢は
一様に控えめなものであった
一部を暴徒化させるほど高まった抗議のための行動は
いまのところ
概ね
抑制された状態を保っている
問題が対立である以上
それが平衡状態へと落ち着くには
高まった軋轢を消す何らかの譲歩を
互いに
成り立たせる経過が
積み重ねられていかなければならない
有効な対策を国家が講じようとしなければ
抗議は反乱へと発展し
反逆から暴動へと進む惧れが大いに高まる
最も危惧すべき展開があるとすれば
政府による失政
ということになるだろう
失業状態に陥った数の増加は
火に油を注ぐきっかけを
潜在的に保持し続ける
利益の確保に熱中する資本を制御する立場にある一群は
より効率的な運用を目指し
状況が変化しても尚
投資先のローカル市場から
流動性の厚みを悉く奪い去ってゆく
企業はリストラを迫られ
失業者を更に増し
内部留保を取り崩すことを余儀なくされる
衰えた経済活力を復興させる政策は
企業の内部留保へと向かう意欲を高めさせただけで
労働者に対する分配にまで
効果を浸透させることができなかった
資本制度を行き詰まらせたものの根源とは
リストラによる失業者の増加だけではなく
企業の有事に対する保険となる
内部留保を吐き出せてしまった
という過去にとられた
政策のもつ拙さにあった
愚策の複合とその連鎖が
貧困を加速させたといえるだろう
乾ききった雑巾は水をなかなか吸おうとしない
疲弊しきった産業界にだけ通用する優遇措置を講じても
それは内部留保へと向かうだけで
労働者にまでは行き着かない
資本の循環を高める正のスパイラルが生まれなければ
経済の復興はあり得ない
低迷する時代を長引かせている
というその行為こそが
格差社会を際立たせているのだが
為政者はそれを己の問題とはしなかった
資本のすべてが再投資と
それによる利潤の分配へと向けられていったことから
市場を動かすための資本そのものが希薄となり
流動性の厚みを消してしまう政策を
幾重にも連ねて善しとする経過が
産み落とされるようになったのだった
経済を支えている底辺が
消費市場を成り立たせている
この階層に分配が行き届かなくなったとき
抗議と反乱の嵐が起きる
企業を内部留保に走らせている
将来に対する不安を消してやれば
労働分配率は直ちに増加することだろう
流動性の確保が容易であればあるほど
企業は内部留保に価値を置かず
投資と分配とに勤しむことができるようになる
要するに金融制度の在り方の中に
問題の本質が隠されている
有効な対策を講じることができていたなら
失業率は下がり
雇用は安定化して
出生率はプラスへと転じていた
年金制度にもよい影響が及んでいた筈なのだ
海外へと向かう富の漏出を抑える政策に転じると
投資先は国内に絞られ
企業と労働者の可処分所得は増加へと向かう
消費市場がもっと活発化するようになるのだから
相乗効果が好循環を生み出すような展開をとるだろう
このサイクルを起動させることができなければ
富は資本がもつ求心力の作用を受け
ローカル市場から脱出する
資本の制御を偏らせていた原因は
ドルを基軸通貨と定めたというその一点にある
ドルの持つ権能を国際社会が希釈しない限り
南北問題はクローバル化し
貧富の格差は尚一層拡大する
有効な投資先がローカル市場から消えてしまった国では
資本を一時的に滞在させるだけとなり
外為市場で利益を漁る外資だけを太らせる
外資の国内への流入を国が座視していれば
たちまち円高になるのは
ものの道理
見かけ上強くなった円で
見かけ上弱くなったドルを買い戻せば
それだけで差益を獲得することができるのだ
そんなことを繰り返してきたのだったからこそ
豊かな国であった日本から
流動性の厚みが消え
デフレがデフレを呼ぶ悪循環が
貧困を一層際立たせるようになったのだった
豊かだった経済大国が
これほど呆気なく
二十年という短い期間で
急速に貧しくなってしまったのには
訳がある
貧困がテロの母体であるということは
既に広く認知されている
貧困を助長し
場合によっては強制する資本制度を
先進諸国が採用してきたからこそ
世界中に格差社会を生み出しただけでなく
テロという破壊活動を
正当化するための理由を与えている
サイクルを成り立たせているメカニズムを
止めることは
不可能ではない
問題の所在を承知していれば
有効な対策を導くことは容易であろう
資本が地下資源の確保へと向かって集中すれば
温暖化はより早く悪化し
ドルの需要は高まり
その通貨価値は上昇圧力を受ける
エネルギー資源の価値が高まれば高まるほど
ドルの需要水準もまた高まる
このことは肉体のレベルで判っていることである
過剰供給されたドルは
アメリカにドル余り現象を生み出し
それがリーマンショックのきっかけとなっている
過剰流動性を安全有利に始末するには
どこか豊かな国の市場に
それを受け入れさせてしまわなければならない
滞留が一次的であればあるほど
為替市場は乱高下し易くなる
長期的な資本の滞在が可能であれば
国内市場には再投資という循環が生じ
為替市場は安定化する
トランジットで日本に降り立ったドルは
円の価値が高まったタイミングを見計らって
元のドルへと戻される
この投資に結び付かない国際間の資本移動というものが
過度の円高を推し進めてきた原動力になっている
日本の輸出産業が得てきた利益は
ドルという名の過剰流動性を押しつけられただけで
一瞬で消し飛んでしまう
その経過は留まることなく延々と繰り返されている
円高になったタイミングで
既に流入済みの資本が
元のドルへと戻ることが可能になる
この段階で円が若干値下がりするのだが
それを機に
高められた過剰流動性の優位性が高まると
ドル資本の再流入が進み
またもや円高の更新が再び起きる
この底流を加速するユーロ危機が加わったために
円の通貨価値は
必然的に高められてゆくばかりの身分となった
日本の金融機関が円の供給を間接的に行うようになれば
過剰流動性による円高の更新を止めることができる
円の供給量を円資本がもっと増やしていくと
流入済みの外国資本はドルを買い戻すことができなくなり
投資先を日本の市場へと振り向けるようになる
ドルの運用先にこと欠いたということが
円高を推し進める補助エンジンの役割を果たし
ドル安政策を普遍化させている
ドル資本に対抗するには
民族系の円資本を急ぎ設立し
流入してくるドルを
国内市場で運用するその仕組みを作りだす
というのが最善の策となる