こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

ユ リ イ カ

2010-08-08 07:14:37 | Weblog
電気と熱を操ることに成功した文明は

代わりに

環境の劣化を強いられることとなった

経済成長を高めて繁栄を導くには

ものを生産するためのエネルギーが

大量に必要となる


十分なエネルギーを得るためには

地下資源を燃やしつづけていなければならない

燃焼させるには

酸素が絶対的に必要なのだ

大気中の酸素が燃焼を成り立たせ

炭素系資源を

熱エネルギーの供給源にする仕組み

これが

二酸化炭素を

最終的な生成物として地表へと大量に与えている

21世紀の最初の十年とはこのような時代


電気と熱を使えば使うほど

大気中の二酸化炭素は増えてゆく


エネルギーを取り出す行為は

温室効果ガスを増やすこと

この事実を知っていながら

文明は石油を消費する生活から離れられない

化石燃料に依存する暮らしが

身に浸みこんでいるからだ


最近注目されるようになった気象条件のさまざまな変化は

環境異変がもたらした結果のひとつ

ゲリラ豪雨の頻発と

それが生む世界的規模の洪水の共通性は

今年

顕著にみられるようになったもの

高い気温が持続しておきる

という気象の異常さを

報道は伝えている

だが

それを発生させた理由について

言及した記録はない


憶測にニュースの価値は宿らない


火力発電所と自動車のエンジン

それと

工業炉が存続している時代を通じて

排出される二酸化炭素は

これからも増え続ける

異常気象が止まるとする謂われは

ない


やるべきことは

石油に代わり得るエネルギーを

サッキュウに見つけ出す

ということ

これに尽きるのだ

各国政府がやろうとしていることは

化石燃料の消費を減らすための

努力を行う

という程度のことに過ぎない


温暖化を止める意欲など

微塵も感じ取れない

石油を掘り出す作業に

相変わらず

余念が ない

というのが世界に共通する

あさはかな経過

この状態で温暖化が止まることなど

あろうはずがない


国連の環境部会では

石油を末長く使い続けるための条件を模索し

目標を絞り込んだ

そのひとつである排出権取引には

二酸化炭素を減らす効力がまったくない

そこにあるのは

これから増える分を抑制する

という程度の効果だけなのだ

太陽電池の普及をどれほど急いだとしても

交流送電に連携をとっている以上

火力発電所の稼働率を引き下げる能力を発揮することは

できない

節電もまた同じ


火力発電をとめて

エンジンからモーターへと乗り換え

工業炉をすべて電炉にする

電気は

すべて

再生不要エネルギーからとりだせばよい

この方式で自家発電を普及させていけば

遠隔地の発電用燃焼炉を動かし続ける理由は

消え去る

遠くにある大規模な発電施設を維持するより

軒下におく小規模な自家発電設備を普及させる方が

はるかに合理的なこと


名目上の数値を追いかけていっても

虹の下へと辿りつくことはできない

文明がやっていることの意味を悟れば

温暖化が進んだその訳を知ることができる


人災は 最終的に人類を滅ぼす

有効解は人知の及ぶところに

予め隠されていた


立ち止まって現実を無心に眺めれば

経過を顧みることができるだろう

状況がいつまでも改善しようとしないときには

立ち止まって

足下を確認することが寧ろ必要なのだ


状況に流されているうちは

問題のもつその姿形を読み取ることはできない

やるべきことは

石油に代わる方法を直ちに見出す

ということ

発電原理の中に

その方法は埋もれている


掘り出すべきものは石油ではなく

真実の方

認識の錯誤に気付いた時

未来へと繋がる道の門が

厳かにひらかれる 
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