こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

神 出 鬼 没

2009-02-22 06:51:55 | Weblog
株式市場と原油相場の低迷が このところ いつまでもつづいている

消費市場はすっかり冷え込み

自動車の販売不振からはじまった経済の委縮は

その他の分野にまで急速に広がりはじめるようになってしまった


市場規模を収縮する方向の調整がすすみだしたことから

家電製品の売上高までが大きく落ち込むようになり

経済情勢は にわかに逼塞する状況へと追い込まれるようになっている


企業は業績不振で予想もしなかった赤字決算に苦しみ

労働者がその結果として得た収入減に喘ぐ日々は

改善するどころか 却って苛烈なものになろうとしている

最近では仕事を分かち合うスタイルが当たり前のようになっており

困窮する階層が急速に拡大してゆくという状態が 加速しはじめている


基軸通貨であるドルを発行しつづけてきたアメリカは

その過剰発行したデータそのものを秘匿するようになり

ドルの通貨供給量を誰にも分らないようにと非公開にしていた

アメリカのマネーサプライの動向実績を知る者は

FRBの極く限られた特別のスタッフだけに限られている

このような状態が何年も続いているということを

誰も訝しいとは感じてはいなかったのだ


そんな異常な時代が 

米軍がイラクに展開している間続いている 

この 現実が

粗末な結果を いま

国際経済全体へと与えることになったのだ


大量に供給してきた基軸通貨のドルを吸収してきた米国の株式市場と

WTIと呼ばれる原油相場

そして

貿易黒字国が積み上げていた外貨準備高の水準など

をみると

アメリカの戦略が

過剰発行したドルの分散化に

みごと成功したかのように思われたものだった


ドルの大量発行が維持されていた期間を通じて

過剰流動性を組織化し

市場規模を拡大するという効果を演出し続けていた経過のことを

ファンダメンタルズの結果だとしてアメリカは聖域化していた


この期間を通じてドルのマネーサプライは

一度として発表されることはなかった

それは今もなお続いていることである


アメリカが発行し過ぎて大量にダブつかせたドル紙幣は

アメリカの国内市場で

低所得者向けの住宅を担保とした融資競争を生み出すようになっていた

この市場創出作戦が敢無く躓いてしまったため

過剰流動性の貸付競争の場になっていたサブプライムローンが

回収できなくなってしまうこととなったのだった

そこで

原油相場が急騰するというステージを経て

国際経済を

必然的にインフレへと導くという粗雑な結末を

アメリカは自ら手に入れてしまったのだった

それだけはでなく

国際金融資本が攻勢をかけていたすべての市場で

価値の暴落を引き起こすという

まことに稚拙な結果を引き出してしまうことともなったのである


この一連の顛末を忘れ去ってはならない


世界同時不況が生み出されることとなったその理由には

ドルの発行権を不正に利用してきた米政権の不見識というものが

起源として置かれていた

これが

平和を遠ざける結果しか生みださない軍拡のための資本を

米政権に与え続けていたメカニズムの

背後に潜んでいたものの正体であった



ひかりある健全なシステムが登場する時代には

それまではびこっていた有害な制度は 影へと反転するのだ

有益な方法が登場するというだけで

白日の下へ出られなくなったシステムは 滅び去る


世界同時不況は 光がさしてくる前に

有害きわまりない石油・ドル本位制というシステムが

勝手に転んでしまったことによっておきたもの


正しいシステムを構築する周辺環境が先に整うようになったため

文明が犯してきたさまざまな錯誤の意味が

ほどなく

明確なカタチとなってあらわれてくるようになるだろう


黎明は 

ひかりの出現が将来を予告する時の到来を意味している

闇を葬り去る唯一無二のこのチャンスを

地表の文明は 絶対に活かさなければならない
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする