ドル経済圏を基盤とする資本主義が残したものは
信用収縮という経過を伴う不良債権の山脈だった
世界中の国々が
ドル通貨を前提とするIMF体制に組み込まれ
市場経済の美名の下に
アメリカにだけ富を積み上げる枠組みの構築へと
こぞって参加していったのだった
アメリカは石油を必要とする国にはドルで決済することを条件に
惜しみなく
その取引き行為を許してきた
ドルの需要が増えることは
ドル建ての資産が増えるということ
を意味していたからである
アメリカの繁栄は
ドルを求めてやってきたあらゆる国の通貨によって齎されたもの
基軸通貨となったドルを提供するだけで
その他の国の通貨が自動的に手に入る仕掛けが作られていた
ドルを供給した組織は
応分の価値を持つ外貨を手に入れ
当該国の市場でこれを積極的に運用することによって
獲得した収益を
悉く
米本国へと送金するようになっていった
ドルを買った国では
ドル資本に利益を吸い上げられていったことにより
カネの回らない市場となることを強制される
これが
ドル資本がやってくると
国が貧しくなる
というメカニズムの実態にあったもの
エネルギー資源を買うことが
アメリカを富ませて
自らの国と国民を貧困の淵へと追いやったのだ
南北問題とは
このようにして生み出されてきた もの
十分な資産をもたない南側に位置する国の多くが
真っ先に干上がってしまったことで
貧困化した国と
富の移転を引き受けた北側に位置する国との間に乖離が生じ
その幅がどんどん拡大するようになっていったことで
語源となった貧富の差現象を生み出したのだ
ドルを発行すればするほど
アメリカの得る富は増幅する
このからくりに誰も気づかなかったということが
原因者であったアメリカという国に
金融システムを破綻させるという最終結果を与えたのだった
ドルの追加発行を可能ならしめるには
石油価格の上昇を促せばよい
破局の直前には
原油相場の極端な急上昇がおきていたことを忘れてはならない
この石油とドルとの間にできていた相関関係を知っていたら
イラクへの侵攻の準備が進められるようになったあとで
原油相場の上昇が始まっていたというその経過から
アメリカの懐いていた思惑というものが
明瞭にみえるようになっていなければならない
五年以上に亘って原油価格を引き上げ続けてきたのだったから
ドルは世界中で大きく余りだすようになってしまったのである
その一部がサブプライムローンの市場へと流入し
一時は 市場創出に成功したかにみえたのだったが
利益の回収を急いだ金融資本が
僅か2年で利息を引き上げる決定を実行してしまったため
収入が伸びていなかった低所得者にとっては
債務の不履行を強制されるという拙い結果だけが残されたのだった
過剰発行されたドルの巨大さは
みえないところで
不良債権を何層倍にも嵩上げするほどの規模になっていた
多くの債務者が支払い困難に陥ったことから
債権者自体も大量の不良債権を抱え込んでしまうこととなった
金融資本そのものがデフォルトを引き起こしたために
今回の金融危機が惹き起こされた
信用収縮はその結果として二次生成したもの
症状の一つに過ぎない
問題は
不良債権の規模が誰にも予想できないほど
巨額なものであったということ
資金の出し手であった銀行を
救済する方向で調整が進められているのだが
この方法は
日本で先行していた事例でもあった
その結果
日本経済の回復にどれほど多くの時間を要したのか
という記録をみれば
アメリカ経済が今後どうなってゆくのかという大体の予測が たつ
ただし
日本の場合は
中国という巨大な消費市場に支えられていたのに対し
今回の米国のケースでは
世界中が不況という病に苦しんでいるという違いが 存する
この差を統計的に処理する有効な変数があればよいのだが
その可能性は
とても
低い
運命共同体は 死なばもろともという関係にある
前大統領ブッシュの心がけの悪さというものが
世界同時不況という結末を
地表へと与えたのだった
※ 夫に殉じなかった妻を その昔 未亡人と呼んだ
未だ 亡びざる ひと という意味からだ
アメリカの経済は終焉を迎えたのだが
生き残りを図ろうとする未亡人国家の代表が集い
対策を話し合うようになった
それは G20 と呼ばれている
これからの国際経済は 未亡人国家の代表である日本が
創り上げていかなければならない
信用収縮という経過を伴う不良債権の山脈だった
世界中の国々が
ドル通貨を前提とするIMF体制に組み込まれ
市場経済の美名の下に
アメリカにだけ富を積み上げる枠組みの構築へと
こぞって参加していったのだった
アメリカは石油を必要とする国にはドルで決済することを条件に
惜しみなく
その取引き行為を許してきた
ドルの需要が増えることは
ドル建ての資産が増えるということ
を意味していたからである
アメリカの繁栄は
ドルを求めてやってきたあらゆる国の通貨によって齎されたもの
基軸通貨となったドルを提供するだけで
その他の国の通貨が自動的に手に入る仕掛けが作られていた
ドルを供給した組織は
応分の価値を持つ外貨を手に入れ
当該国の市場でこれを積極的に運用することによって
獲得した収益を
悉く
米本国へと送金するようになっていった
ドルを買った国では
ドル資本に利益を吸い上げられていったことにより
カネの回らない市場となることを強制される
これが
ドル資本がやってくると
国が貧しくなる
というメカニズムの実態にあったもの
エネルギー資源を買うことが
アメリカを富ませて
自らの国と国民を貧困の淵へと追いやったのだ
南北問題とは
このようにして生み出されてきた もの
十分な資産をもたない南側に位置する国の多くが
真っ先に干上がってしまったことで
貧困化した国と
富の移転を引き受けた北側に位置する国との間に乖離が生じ
その幅がどんどん拡大するようになっていったことで
語源となった貧富の差現象を生み出したのだ
ドルを発行すればするほど
アメリカの得る富は増幅する
このからくりに誰も気づかなかったということが
原因者であったアメリカという国に
金融システムを破綻させるという最終結果を与えたのだった
ドルの追加発行を可能ならしめるには
石油価格の上昇を促せばよい
破局の直前には
原油相場の極端な急上昇がおきていたことを忘れてはならない
この石油とドルとの間にできていた相関関係を知っていたら
イラクへの侵攻の準備が進められるようになったあとで
原油相場の上昇が始まっていたというその経過から
アメリカの懐いていた思惑というものが
明瞭にみえるようになっていなければならない
五年以上に亘って原油価格を引き上げ続けてきたのだったから
ドルは世界中で大きく余りだすようになってしまったのである
その一部がサブプライムローンの市場へと流入し
一時は 市場創出に成功したかにみえたのだったが
利益の回収を急いだ金融資本が
僅か2年で利息を引き上げる決定を実行してしまったため
収入が伸びていなかった低所得者にとっては
債務の不履行を強制されるという拙い結果だけが残されたのだった
過剰発行されたドルの巨大さは
みえないところで
不良債権を何層倍にも嵩上げするほどの規模になっていた
多くの債務者が支払い困難に陥ったことから
債権者自体も大量の不良債権を抱え込んでしまうこととなった
金融資本そのものがデフォルトを引き起こしたために
今回の金融危機が惹き起こされた
信用収縮はその結果として二次生成したもの
症状の一つに過ぎない
問題は
不良債権の規模が誰にも予想できないほど
巨額なものであったということ
資金の出し手であった銀行を
救済する方向で調整が進められているのだが
この方法は
日本で先行していた事例でもあった
その結果
日本経済の回復にどれほど多くの時間を要したのか
という記録をみれば
アメリカ経済が今後どうなってゆくのかという大体の予測が たつ
ただし
日本の場合は
中国という巨大な消費市場に支えられていたのに対し
今回の米国のケースでは
世界中が不況という病に苦しんでいるという違いが 存する
この差を統計的に処理する有効な変数があればよいのだが
その可能性は
とても
低い
運命共同体は 死なばもろともという関係にある
前大統領ブッシュの心がけの悪さというものが
世界同時不況という結末を
地表へと与えたのだった
※ 夫に殉じなかった妻を その昔 未亡人と呼んだ
未だ 亡びざる ひと という意味からだ
アメリカの経済は終焉を迎えたのだが
生き残りを図ろうとする未亡人国家の代表が集い
対策を話し合うようになった
それは G20 と呼ばれている
これからの国際経済は 未亡人国家の代表である日本が
創り上げていかなければならない