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今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

『さとうきび畑』の作詞・作曲をした寺島尚彦の忌日

2006-03-23 | 人物
2004年の今日(3月23日)は、沖縄戦の悲劇を歌った『さとうきび畑』の作詞・作曲をした寺島尚彦の忌日。<73歳>
寺島 尚彦(てらしま なおひこ)は、1930(昭和5)年6月4日生まれ、東京都出身の作詞家、作曲家。洗足学園音楽大学教授。二女に、ソプラノ歌手の寺島夕紗子さん。
「ざわわ、ざわわ、ざわわ……」のフレーズで知られている『さとうきび畑』の歌は、最近、森山良子さんの歌でとみに有名になったが、この歌が作られたのは1967(昭和42)年のことだと言うから随分と前だったのですね~。この曲は、森山良子、上条恒彦、ちあきなおみ、沖縄が生んだ盲目の天才テナー新垣勉、他、寺島さんの娘・寺島夕紗子さんなどなど多くの幅広い年代、分野の幾多の音楽家によって歌い継がれてきたことで知られているようだが、正直言って、私は、森山良子さんの歌以外余りきいたことがない。私がこの曲を耳にしたのもそう古くはなく、森山良子さんの歌を聴いたのは、8~9年前だったっと思うが、仕事の都合で、九州にしばらく単身赴任していたときのことである。その時、夕方の NHK の「みんなのうた」でだったと思うが・・・、長い歌詞の歌であるがいい歌だったので、夕食の頃、テレビを見ながら一人でく口ずさんでいた。寺島さんは、初めて沖縄を訪れた1964(昭和39)年6月、緑に波打つさとうきび畑で戦跡案内をしてくれた人に聞いた「土の下にまだ戦没者が埋まっています」の言葉に衝撃を受け「ごうぜんと吹き抜ける風の音だけが耳を打ち、戦没者たちの怒号とおえつを確かに聴いた気がした」という。
「ざわわ」というのは通り過ぎていく風の音だけど、重い言葉では音楽的ではない。それなら、たくさん繰り返すことで広さとか意味の深さを表そう」・・・と、「ざわわ」を66回も繰り返し、10分を超える曲になったという。
「ざわわ ざわわ ざわわ」・・・はじめて聞いたときから、この“音”が印象的であったが、実は最初にこの歌を聴いたときには、この歌が、反戦の歌だということはよくわからなかった。しかし、何度も聞いているうちに次第に歌詞の意味を理解するようになり感動した。悲惨な戦争体験を直接的な表現をせずに、聴き手に深くイメージさせる歌詞と森山良子さんの歌唱力が素晴らしいと思う。
沖縄戦の悲しみを歌った反戦歌も、平和な時代の今になってやっと見直されたといった感じだよね~。その後、2003(平成15)年9月28日には、この曲をモチーフにしたドラマ『さとうきび畑の唄』(TBS系、出演:明石家さんま、黒木瞳、上戸彩ら)が放映され、注目を集めた。番組の最後で「戦争はすべてを不幸にする。世界中から戦争をなくしたい」の文字が流れた。”悲しい話だからこそ普通の役者が演じると重いドラマになる。さんまさんのキャラクターと「さとうきび畑」の歌が、戦争の悲惨さを上手く中和させて和らげ、いいドラマに仕上がった”・・と、八木康夫プロデデューサーが言っている。このドラマは、文化庁芸術祭大賞を受賞した。
以下に『さとうきび畑』のMIDIがある。歌詞も付きなので、寺島尚彦さんを偲びながら、平和な今の時代がこれからも長く続くことを祈りたいと思う。
二木紘三のWEBサイト「さとうきび畑』
上記サイトは以下に変更されているので、リンクを変更(2012・04・18)
さとうきび畑: 二木紘三のうた物語

(画像は、新垣勉の『さとうきび畑』)
参考:
TBS「さとうきび畑の唄」
http://www.tbs.co.jp/zawawa/
寺島尚彦 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BA%E5%B3%B6%E5%B0%9A%E5%BD%A6