今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

エドガー・ライス・バローズ (米:小説家『類猿人ターザン』)」の忌日

2006-03-19 | 人物
1950年の今日(3月19日)は、「 エドガー・ライス・バローズ (米:小説家『類猿人ターザン』)」の忌日。 <74歳>
アメリカの小説家・エドガー・ライス・バローズ(Edgar Rice Burroughs, 1875年9月1日-1950年3月19日)と言われても私は彼の経歴は、よく知らないが、子どもの頃よく見たターザン映画の「ターザン」の原作者であることだけは知っている。
以下参考のフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によれば、様々な職業を転々とした後、1911年に出版社に持ち込んだ小説『火星の月の下で』(Under the Moons of Mars、後の『火星のプリンセス』)がオール・ストーリーズに採用され、この『火星のプリンセス』と1912年の『ターザン』をきっかけに、人気大衆小説家としての地位を確立したそうで、奇想天外(悪く言えば荒唐無稽) な舞台や生態系を背景として描いた作品が多いそうだ。 1960年代から1970年代にかけ、早川書房と東京創元社が争うようにバローズの作品を刊行したという。もともとSF作家のようだが、彼のSFはひょっとしたら読んでいるのかもしれないけれども読んだという記憶はない。
しかし、ターザン映画は好きだったので、私が子供のころに日本で封切られたものは殆ど見ている。ただ、殆ど同じような内容なので、その一つ一つのストーリーは覚えていない。最初のターザン役の主演はエルモ・リンカーンが有名だったらしいが、その後、色々な人が演じており、私の記憶の中に今でも残っているターザンは、ジョニー・ワイズミューラーの演じるターザンである。何でも、彼は、6代目になるらしいが、パリ (1924年) と4年後のアムステルダム( 1928年)のオリンピックに自由型の選手として出場。計5個の金メダルを獲得したというだけに、鰐や河馬がいる河で泳ぐクロールは流石であり、その鍛えられた、肉体と甘いマスクも良かったし、大好きな俳優であった。何でもターザン映画への出演は19本にもなるらしい。子どもの頃、本当にターザン映画がはやっていて、ターザンは子ども達の憧れであった。「アーーアーーアーー」などとターザン独特の叫び声を真似してターザンごっこで遊んだものだ。
そういえば、ワイズミューラーの演じるターザン映画に出てくる黒人は、悪い奴で恐かったな~。当時のアフリカの黒人のイメージは、ヤリを持って奇声を発しながら白人を襲う人食い人種・・・であった。欧米ではかつてアフリカを暗黒大陸と呼んでいたことがあるが、バローズが、ターザンを執筆した1912年頃、 アフリカはまさにその 「暗黒大陸」 と呼ばれていた時代である。 そこには文明が無く、 そこに住む人々は無知で原始的な生活をしているという思い込みがあったが、それは、 ヨーロッパ人にとってアフリカ大陸は、あまりにも未知であるがゆえに、 あまりにその土地の地理なり情報に暗かったことからであるが、そのアフリカ暗黒のイメージを定着させたのは、なんといっても、 19世紀になってから盛んになった、 アフリカ内陸部へのキリスト教の布教と、 地理的探索の名のもとに行われた踏査である。それらの記録は、 宣教師の活動報告であろうと、 調査結果であろうと、 紀行文であろうと、 一様に 「探検記」 として、 熱狂的に欧米諸国で迎え入れられた。同時に、 「暗黒大陸」 との考えには、アフリカを支配し、人々を搾取し、奴隷として酷使するという不正義に正当性を与えるために作られたイメージでもあったあろう。 映画では、これらの探検隊が凶悪な黒人(当時では土人などといった呼び方をしていた)に襲われ、殺されそうになったとき、ターザンが象の背中に乗って、あの奇声を発しながら助けに来るシーンが良く出てくる。
アフリカだけでなく、黒人に対する蔑視は、長く続き、日本でも、戦後黒人の米兵などを見ると怖がったものである。その後、次第に、そのような偏見はなくなるが、思い出せば、日本でも、多くの子供たちに愛され人気のあった『ちび黒サンボ』の絵本が、その絵本の題名や人物名が「黒人差別をあおる」と批判され、1988年に絶版されたのを思い出す。このとき、当時の議員が黒人を差別する発言をしたことでアメリカから抗議を受けるなどもあり、カルピスの黒人をモチーフにしたマークや「だっこちゃん」なども黒人差別として批判され、なくなってしまった。私などは、このようなものが、黒人の人たちを差別しているとは思わない。なんでもかんでも差別と結びつけるのは行き過ぎの感じもするが、、これは、見る側と見られる側との温度差なのであろう。
(画像は、「類猿人ターザン」高橋豊:訳/武部本一郎:画/森優:解説 早川書房/ハヤカワ文庫特別版)
参考:
エドガー・ライス・バローズ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BA
アフリカ分割 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%95%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%88%86%E5%89%B2
文明と文化の地平の拡大
http://www.gpc.pref.gifu.jp/infomag/gifu/100/2-fujita.html
[PDF] オリンピック
http://ultraquiz.jp/quiz-souko/orinpic.pdf
映画・類猿人ターザン (1932)
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=13416