今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

「 大韓航空機爆破事件」のあった日

2005-11-29 | 歴史
1987(昭和62)年の今日(11月29日)は、「 大韓航空機爆破事件」のあった日。バクダッド発ソウル行きの大韓航空機が、ビルマ(現ミヤンマー)沖で北朝鮮の工作員・金賢姫らにより爆破 された。この飛行機の乗客の殆どは、中東への出稼ぎの韓国人労働者であった。その後、同機に乗っていた日本人2人が経由地バーレーンで降りた際、爆発物を仕掛けたらしいという情報があった。この男女2人は、「蜂谷真一」「蜂谷真由美」という日本人名義の偽造旅券を所持していた。そして、男性は、バーレーン空港で、で取調べ中に青酸カプセルを飲んで自殺した。その蜂谷真一さんは、実は東京都内で実在しており、本人の証言などから2人の旅券偽造には北朝鮮の工作員らが関与していることが警視庁の調べで分り、事件は国際テロとして、大きな波紋を呼んだ。「真由美」を名乗る女性は「金賢姫(キム・ヨンヒ)」であった。彼女は、韓国大統領選挙を翌日に控えた12月15日韓国に移送された。与党の廬秦愚 (ノ・テウ)候補がこの事件を追い風に金泳三、金大中候補らに楽勝した。バーレーンから韓国・金浦空港に連行うされてきた金賢姫といわれる女性の姿が新聞やテレビで報じされた。口と手首に自殺防止用のテープがつけられた異様な光景であった。翌1月15日、韓国の国家安全企画部が発表した事件の捜査結果によると、「蜂谷真一」「蜂谷真由美」と名乗る2名はいずれも朝鮮労働党の特殊工作員であり、マカオなど海外生活も含めた7年間にわたる外国人化教育を受けた後、金正日書記(現総書記)の直接指示に従って、ソウル五輪の単独開催を防いで韓国政権に打撃を与えるため、大韓機爆破を図ったという。これを受けて、米国は北朝鮮を「テロ支援国家」と認定して対抗処置をとり、日本も日朝外交官の接触制限などの制裁に踏み切った。金賢姫は国家保安法違反などで死刑の判決を受けていたが、その後特赦され今は結婚もしている。しかし、彼女の供述から、日本人で彼女の教育係だったという「李恩恵(リ・ウネ)」をはじめ、日本人拉致問題が浮き彫りにされた。そして、「李恩恵(リ・ウネ)」問題がこじれたために日朝国交正常化交渉は中断した。そして、又、この 大韓航空機爆破事件には、大韓航空機がSOSを一度も発しないで爆破されていることなどから、本当に爆発物が機内に持ち込まれたのか?など色々疑問が解決されないまま、なにか、事件の処理がうやむやに終わってしまったように記憶している・・・?。
その後、2002(平成14)年9月、小泉純一郎総理が平壌を訪問し、拉致問題について、金正日と会談。日朝平壌宣言。小泉首相が家族会と面会し、「拉致問題の解決なしに国交正常化はない」と発言。 10月、北朝鮮で「生存」とされた5人が帰国。又、その後、その家族が帰国するなどから、日本側では、徐々に、北朝鮮の拉致問題の全体像というか実態解明が進んでいるものの、その後の北朝鮮の態度には他の拉致被害者などの返還問題についての誠意は全く見られない。今、米国を含む6カ国間では北朝鮮の核保有問題とあわせた包括的な問題解決のための協議が行われているものの、拉致被害者家族には本当にお気の毒だが、今の、北朝鮮の体制が続いている限り、解決は、難しいような気がしてならない。残念である。
(画像は、当時の報道写真より、韓国・金浦空港に連行されてきた「金賢姫」)
参考:
国情報
http://tetsudou.imajinsha.co.jp/korea_kuni.html
産経Web | SPECIAL 北朝鮮問題
http://www.sankei.co.jp/databox/n_korea/
首相 再訪朝 平壌宣言確認へ : 北朝鮮 : 特集 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/features/eank/200405/ea20040522_01.htm
北朝鮮拉致事件関連年表
http://nyt.trycomp.com/nenpyo.html