今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

鍋の日

2005-11-07 | 記念日
今日(11月7日)は「鍋の日」
食品メーカー・ヤマキが制定。11月7日ごろが二十四節気の1つ立冬(りっとう)になることが多いことから。立冬は、太陽黄経が225度のときで、この日から立春の前日までが冬。
英語で言えば「the first day of winter」。『暦便覧』では、「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」と説明しているように、日は短くなり時雨が降るなど、初めて冬の気配が現われてくる日である。このような寒い季節になると、暖かい食べ物が欲しくなるが、身体が温まる食べものと言えばやはり「鍋」ものであろう。
味、色彩、栄養のバランスが取れた食材を鍋で煮ながら食ベル鍋ものには、鶏の水炊き、ちり鍋や湯豆腐のように湯煮または昆布だしのような味付けなしの汁で煮てポン酢醤油に薬味を添えて食べるもの、寄せ鍋やおでんのように味の付いた汁で煮て汁と一緒に食べるもの、すき焼きやかきの土手鍋のように濃いタレで煮て食べるもの等、様々な食べ方のものがある。又、飛鳥鍋や石狩鍋、きりたんぽ鍋などのような郷土色豊かなものが各地域にある。
世界には中国の「火鍋(フォクオ)」「砂鍋(シャークオ)」を使ったさまざまな鍋料理、韓国のチゲ鍋、スイスのフォンデュ、フランスのブイヤベースなど鍋物と呼ばれるものがあるが、直箸で「つつきながら」食べる国はあまりないそうだ。日本の「鍋」ものというと、家族が、囲炉裏や、食卓で、同じ鍋を囲んで和気藹々と調理しながら食べている風景が思い浮かべられ、これがいかにも日本の食事の原風景かとも思いがちなのだがそれが、意外と歴史は浅く、おでんやすき焼き、ちり鍋などが広く普及し始めるのは、江戸も末期にさしかかる頃になってからのことだという。
「なべ」の語源は「菜(な)を煮る甕(へ)」といわれ、副食物を煮る土器を指し、わが国最初の漢和辞典『和名抄』では、金属製のものを「鍋」、土製のものを「堝」と書き分けているそうだ。調理具としての鍋の存在を示す古い記録があるように、当然鍋を使った料理もあったのだが、その、鍋物料理は今で言うところの「汁」ものが起源のようである。つまり動物(タヌキやウサギの肉)や魚介類を「汁」に仕立てた料理であり、鍋で加熱した材料は、汁とともに椀に盛って供されていた。鍋は最も基本的な炊事具ではあったが、古来神聖なものとされており、鍋を直箸で汚すなどもってのほかのことだったようである。また、日本の正式な料理は、ひとつひとつ皿に分けられ、身分や地位によって、また家庭でも主人と他の者とでは、皿数や盛り方が異なり、食事の場や時間さえ別であったが、後に、南蛮よりしっぽく料理が伝わり、人々の間に、大勢でひとつの鍋を囲む楽しみが浸透したことから、鍋ものは大ブームを呼んだと言われているそうだ。 近年は、韓国ブームで、チゲ鍋なども大流行。寒い冬には、唐辛子で辛いこの鍋を食べると、汗が噴出してくる。鍋をつつきながらの燗酒が上手い季節だね~。因みに、先の鍋で加熱した材料を汁とともに椀に盛って供する料理は、「汁」と「吸い物」と呼ばれ、昔は「汁」と「吸い物」には明確な区別があった。飯に添える副菜が「汁」であり、酒の肴として添えられるのが「吸い物」である。現在と違って「汁」とともに飯を食べてから、あらためて酒の宴を張るというのが昔の食事の作法であった。したがって、「汁」は飯に添える物であるため、飯の味が引き立つように濃いめに、「吸い物」は酒が進むように淡白にというのが約束事。近世の料理書『料理伝』は「吸い物出ざれば酒をすすめず」と述べており、「吸い物」が酒の肴として欠かせなかったことを示しているという。私は、夜に、ご飯物を食べない。料理は、全て、酒の肴である。だから、薄味にしてもらっている。幸い、地域的に神戸の味付けは、薄味であり、中でも、家人の里は超薄味であった。だから、私にはもってこいである。最近は、独身者が多くなったのと個食傾向が強くなったので一人用の鍋物が流行っている。スーパーやコンビニエンスに行っても一人用の鍋もの材料が種類も豊富に用意されている。便利な世の中になったね~。我が家人は、何でも食べるのに牡蠣が嫌い。しかし私は大好物。だから、牡蠣鍋の時だけは、小さな一人用の鍋で私だけが食べることにしている。家人は、牡蠣の代わりに鶏肉を入れたものを食べているよ。(^_^; アハハ…
(画像は鍋物の一つ「湯豆腐」)
参考:
ヤマキ
http://www.yamaki.co.jp/
日本の鍋物の歴史(紀文情報館)
http://www.kibun.co.jp/enter/nabe/n-rekisi.html
東西鍋物ツアー
http://home3.highway.ne.jp/nabeken/tour.html
分類別検索「鍋」
http://www.e-recipe.org/backnum/scene/party/nabe.html