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2025年春に卒業した高校生の求人倍率は4.10倍で、前年より0.12ポイント上昇

2025-07-01 19:05:56 | 政治経済問題
来春卒業の高校生 就職活動 事実上スタート “売手市場”か NHK 2025年7月1日 17時05分

来年春に卒業する高校生の就職活動が1日、事実上、スタートしました。企業の人手不足などを背景に高い求人倍率が見込まれ、売手市場となる見通しです。

来年春に卒業する高校生の就職活動は、1日、企業の求人票が学校に届けられ事実上、スタートしました。

深刻化する人手不足などを背景に、ことし3月に高校を卒業した人の求人倍率は4.10倍と過去最高となり、来年卒業する人も同じように高い倍率が見込まれ売手市場が続く見通しです。

このうち東京・江戸川区の都立葛西南高校では求人票を持った企業の担当者が次々と訪れました。

この学校にはサービス業や製造業を中心に幅広い業種からの求人が寄せられ、これまでよりも初任給を2万円から3万円ほど引き上げた企業もあるということです。

学校を訪れた運送会社の人事担当者は「最近はどの企業も高卒採用に力を入れていると聞いているが、基本給を上げたり福利厚生を充実させたりして仲間を増やしていきたい」と話していました。

企業とのミスマッチどう防ぐかが課題
一方で、高校を卒業して就職した人の3年以内の離職率は去年3月末の時点で38.4%と、大学卒業後の人よりも高い傾向にあり、企業とのミスマッチをどう防ぐかが課題です。

そこで、学校では生徒たちに志望する業界の分析をじっくり行ってもらおうと、自宅などで求人票を見ることができるシステムを導入していて、さっそく、担当の教員がパソコンに求人情報を取り込んでいました。

男子生徒
「生活リズムがあるので休日や勤務時間を重視しています。長く勤めたいという気持ちがあるので納得できる進路を選びたいです」

進路指導部主任 椎名亮平さん
「賃金や研修に力を入れている企業が多いように感じます。求人倍率が高いのは生徒にとっても大きなチャンスだと思うので、自分に合った就職先を見つけてほしい」

高校生の採用 企業の対応は
初任給を大幅にアップ
事業の拡大に向けて高校生の採用を進めようと、来年春に入社する社員の初任給を大幅に引き上げる企業があります。

高卒の社員の初任給を大幅に引き上げるのは、都内を中心におよそ30店舗のつけ麺専門店を展開する会社です。

ことし春に入社した人よりも5万円ほど高い、およそ26万円とします。

会社にはおよそ80人の社員がいて、高卒で入社した人は、まず店舗で調理と接客を担当して経験を積み、店長や複数の店舗を受け持つマネージャーへのステップアップを目指します。

来年は事業の拡大に向けて出店を増やす予定で、例年5人ほど出している高校生の求人を今回はおよそ10人とする計画です。

高校生などとこれまで交流してきた中で「親元から自立して東京で働きたいが、家賃などの初期費用が高く夢を諦めざるを得ない」という話が出たことから、会社では最近の物価高騰も踏まえて初任給の大幅な引き上げを決めました。

辻田寛社長
「本当はもうちょっと採用したいと考えているが、求人倍率が高くて厳しい状況だ。会社の規模も拡大し、定着もしてきているという実績があるので、今まで以上に採用を増やしていきたい」

“キャリーケース1つで上京” 社員寮を導入
高校生の採用につなげようと、福利厚生の一環として社員寮を導入した企業もあります。

住宅や商業施設など建物の内装の解体や資材の運搬などを行う都内の会社は、およそ200人いる社員のうちの54人が高校を卒業して新卒で入社した社員です。

事業の拡大や今後の会社の中核となる人材を獲得しようと、会社では2022年から高卒採用を始め、それにあわせて導入したのが社員寮です。

会社が借り上げたアパート2棟には現在、定員いっぱいの31人が暮らしています。

入居できるのは入社3年目までの高卒の社員で、各部屋にテレビや冷蔵庫、ベッドが備えられています。

シャワールームやトイレは共用でみんなで過ごせる共有スペースもあります。

会社が建物の借り上げ費用や光熱費など月およそ100万円を支出していて、社員の負担はゼロです。

さらに、社員寮で暮らし始める人には生活を早く軌道に乗せてもらうため米5キロやレトルト食品など1か月分の食料を無料で配っています。

秋田県の高校を卒業してことし入社した女性は「趣味や貯金にお金を使うことができて快適です。いまは現場研修でどうしても疲れてしまいますが、寮に帰ってきてみんながいてくれてすごく元気が出ます」と話していました。

会社ではこれまでの4年間に54人の高校生を採用していますが、退職したのは3人で、社員寮が職場への定着につながっていると手応えを感じています。

ことしの高校生の求人は15人を予定していて、2035年ごろまでにさらに100人の採用を目標にしています。

採用部門のリーダー 若海凪紗さん
「親元を離れる高卒生が多くいるので、キャリーケース1つで上京できるような環境を会社として提供できればと考えました。今後、企業が成長する中でどうすれば人材を獲得できるのかを、実際に採用した社員からヒアリングして採用活動をしていきたい」

【Q&A】高校生の就職活動に詳しい専門家は
高校生の就職活動に詳しい、リクルートワークス研究所の古屋星斗主任研究員に話を聞きました。

Q. ことしの春に卒業した高校生の求人倍率は4.10倍で、前の年より0.12ポイント上昇している。どうして高い倍率なのか

A. 背景にあるのが地方の中小企業を中心に高校生を採用したいという根強いニーズだ。
70歳ぐらいまで働く人が日本では増えてきているが、団塊の世代が75歳を超えて仕事を辞めていくことになる。
自社の中心となるような社員が離職するという悩みがあり、次の世代を担うような若者を採用したいという動きが広がっている。

Q. 企業はどのように取り組んでいるのか

A. 苦心して試行錯誤する企業が増えていて、わかりやすい例では初任給の引き上げだ。
本当に信じられない金額を出して採用しようとする企業がある。
また、高校生は会社に入ってから3年でおよそ4割が離職しているので、時間とお金をかけてじっくり育てていこうという会社が増えてきている。

Q. 採用競争に勝ち抜くために必要なことは

A. 企業は採用活動だけを頑張っても採用できない状況になりつつある。
地域の中小企業は採用の前の段階から地域にある学校と組んで、キャリア教育や探究学習へのコンテンツの提供やインターンシップの受け入れなどでかかわっていくことが重要だ。
こうしたことを通じて高校生に対して会社への理解、自分が進みたい業界への納得感を高めていく必要がある。

Q. 企業にとって高校生の採用で大事なことは

A. 労働環境の改善は大前提で、しっかりと整える。
高校生を100人も200人も採用するという企業はそんなに多くない。
やはり1人2人を採用して育てていきたいという企業が大多数だ。
個人をしっかり見ることが大事。
「大学生だから研修で、高校生だから現場で」というのではなく、育成をするうえで研修が向いてるか、現場で学ぶことが向いているか、こういった視点で育成戦略を考える必要がある。
待遇面も同じで「大学生だからこのぐらい、高校生だからこのぐらい」というのではなく、その人が会社でどのくらい頑張っているのかを見極める。
そういう観点でこれまでの常識を変えないと若手に振り向いてもらえるような魅力的な会社はつくれないと思う。
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