2024年台風10号：四国を通過後、一旦、熊野灘に抜け、その後志摩半島を北上か → 三重、滋賀、福井、石川直撃ルートか

【台風10号】岐阜三重北海道で大雨 各地で災害危険度高い状態 | NHK 2024年8月31日 12時56分

紀伊半島付近にある台風10号の影響で岐阜県や三重県などで大雨となっているほか前線の影響で北海道でも大雨になっているところがあります。
各地で災害の危険度が高い状態が続いていて気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫に厳重に警戒するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、台風10号は、31日正午には潮岬の南50キロの海上を1時間におよそ15キロの速さで東南東へ進んでいます。

中心の気圧は996ヘクトパスカル最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルで中心の東側280キロ以内と西側220キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。

台風の動きが遅いうえ、台風の周辺や太平洋高気圧の縁をまわる暖かく湿った空気の影響で、西日本と東日本の各地で長時間雨が降り、記録的な大雨になっています。

東海や関東、九州などでは48時間に降った雨の量が400ミリを超えて過去最多の記録を更新した地点が相次ぎました。

その後も湿った空気の流れ込みは続き、この時間は近畿や東海、関東で雨雲が発達しています。

31日正午までの1時間には、国土交通省が岐阜県大垣市に設置した雨量計で46ミリの激しい雨を観測したほか、三重県の松阪市飯南で44.5ミリ、静岡県の掛川市で35ミリ、千葉県館山市で33ミリの激しい雨が降りました。

また前線の影響で北海道の太平洋側や東北でも雨が強まっていて北海道の夕張市鹿島では午前8時ごろまでの1時間に67ミリ、平取町仁世宇では午前9時すぎまでの1時間に65ミリと、いずれも気象庁が統計を取り始めてから、最も多くなっています。

正午までの1時間には北海道の中標津空港で48.5ミリ、北海道の標津町で45.5ミリの激しい雨が降ったほか、秋田県の八幡平で28.5ミリの強い雨が降りました。

これまでの雨で岐阜県では氾濫が発生した川があるほか、岩手県、埼玉県、東京都、神奈川県、千葉県、静岡県、三重県、滋賀県、それに岐阜県では土砂災害の危険性が非常に高くなり、「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。

東海 1日午前中にかけ線状降水帯発生のおそれ
台風は徐々に勢力を弱め、2日朝までに熱帯低気圧に変わると予想されていますが大雨の危険性に変わりはありません。

西日本と東日本では、今後も雨が降り続け、31日は局地的に非常に激しい雨が降る見込みで東海では1日午前中にかけて線状降水帯が発生し、災害発生の危険度が急激に高まるおそれがあります。

1日朝までの24時間に降る雨の量は、
いずれも多いところで
▽東海で300ミリ
▽近畿で200ミリ
▽関東甲信で150ミリ
▽四国で120ミリ
▽北陸で100ミリ
▽中国地方で80ミリと予想されています。

その後も台風の動きが遅いため雨の量がさらに増える見込みで、
2日の朝までの24時間には
▽東海で400ミリ
▽関東甲信と近畿で200ミリ
▽北陸で100ミリ
▽四国で80ミリと予想されています。

さらに3日の朝までの24時間には
▽関東甲信と東海で150ミリ
▽北陸で100ミリの雨が降り
各地で記録的な大雨となる見込みです。

気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に厳重に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風に注意するよう呼びかけています。

これまでの大雨で広い範囲で地盤が緩んでいるところや水位が高くなっている川があり、今後少しの雨でも災害の危険度が急激に高まるおそれがあります。

引き続き近くの頑丈な建物や建物の高い階で崖や斜面と反対側の部屋に移動するなど、安全を確保して下さい。