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雷をもたらす積乱雲は、水平方向で10数キロにもなり、遠くにあると思ってもすぐに移動してくるため、屋外で過ごしているときに天気の急変を的確に察知するのは、なかなか難しい

2025-04-25 05:24:57 | 災害情報
雷に打たれた経験者語る この時期増える落雷 身を守る方法は NHK 2025年4月24日 19時43分

まもなく大型連休が始まります。
レジャーなど外で過ごす際に注意が必要なのが落雷です。落雷の件数は、この時期から徐々に増え始めます。
雷に打たれた経験がある男性が当時の状況を語りました。

急に空模様が悪化
千葉県に住む越中美津雄さん(74)は、13年前の2012年、友人らと9人で北アルプスの槍ヶ岳を登山中に落雷を受けました。

前日に入山し、当日は午前4時半すぎに山小屋を出発して、およそ7時間かけて山頂を目指す計画でした。

天気もよかったことから、北アルプスの雄大な景色を見ることができましたが、午前11時40分ごろから、急に雨が降り出し、遠くで雷の音も聞こえました。

このときは特に心配はしていませんでしたが、しだいに雷鳴や稲光が激しくなったため、歩いて10分ほど先の山小屋に避難しようと道を急ぎました。

山小屋まであと数分のところで木々や岩場のない開けた場所に出ました。

その瞬間、意識が途切れたということです。

救助された越中さん(当時)
およそ10分後、意識を取り戻した越中さんは、当初なぜ自分が倒れているのか理解できませんでしたが、下半身が麻痺して動かず耳鳴りもひどかったことから雷に打たれたことを認識しました。

近くにいたほかのメンバーも、雷の衝撃やしびれに見舞われていました。

越中さんは、その後、ヘリコプターで救助され、病院に搬送されました。

医師からは、雷が側頭部から体内に入り背中から抜けたあと、リュックサックを貫通して、再び腰のあたりから足を伝っていったと説明を受けました。

リュックサックや靴には、雷が通ったとみられる穴があいていました。

「助かったのは運が良かっただけ」
越中さんは脳内出血や鼓膜の損傷、背中のやけどなどの重傷を負いましたが、4日で退院することができました。現在は、後遺症もありません。

しかし、当時救助されたヘリコプターには雷に打たれた別のグループの登山者も乗っていて、あとから亡くなったと聞いたということで、自分が助かったのは奇跡で運がよかっただけだと振り返ります。

越中さんは「天気の詳しい情報を事前に調べていたわけではなく、雷への認識が甘かったと思います。身を低くしてやり過ごすなど、もっとよい方法があったかもしれませんが、当時は山小屋に避難したいという思いが先行し、逃げ切れるのではないかと思ってしまいました。雷は怖いということを知るとともに、今はいろいろとデータを得られると思うので、そういうものも活用して危険をなるべく回避してほしいと思います」と話していました。

落雷 この時期から徐々に増え始める
雷の観測や情報提供を専門的に行っている気象会社「フランクリン・ジャパン」によりますと、落雷の件数はこの時期から徐々に増え始め、夏にピークを迎えるということです。

過去には、4月から5月にかけて落雷の事故が相次ぎ、4月10日には奈良市の学校のグラウンドで生徒6人が病院に搬送され、今も1人が意識不明の状態です。

また、去年4月には宮崎市の高校のグラウンドに雷が落ち、サッカーの練習試合をしていた高校生18人が病院に運ばれ、このうち1人が意識不明となったほか、6年前の2019年5月には神奈川県で登山をしていた45歳の男性が落雷で死亡しました。

【解説】落雷から身を守るには?
落雷の被害を防ぐには、どうすればいいのか。事前にできる対策や注意点を紹介します。

Q. そもそも、なぜ雷が起きるのか?
A. 気象庁天気相談所の西峰雄所長によりますと、積乱雲と呼ばれる雲の中で、大きくなった氷の粒がぶつかりあい静電気が発生すると考えられています。

この静電気が雲の中にたまり、やがて、ためきれなくなった電気が地面に向かって逃げるときに落雷が発生するとされています。

雷をもたらす積乱雲は、水平方向で10数キロにもなり、遠くにあると思ってもすぐに移動してくるため、屋外で過ごしているときに天気の急変を的確に察知するのは、なかなか難しいということです。

Q. どうすれば落雷から身を守ることができる?
A. 有効な手段の1つが、気象庁の情報の活用です。気象庁は、雷に関して次のような情報を出します。

「天気予報」「気象情報」→「雷注意報」→「雷ナウキャスト」「天気予報」は、みなさんがふだん見ている情報だと思います。

明け方の午前5時と昼前の午前11時、夕方の午後5時の1日3回更新されています。

雷の可能性がある場合「大気の状態が不安定」とか「雷を伴う」といったキーワードが使われますので、この言葉に注意するようにしてください。

「気象情報」は、注意報に先立って注意を呼びかけたり、防災上の注意点を解説したりするための情報です。

雷に関する気象情報が発表されている場合は、落雷のリスクへの意識を一段、高める必要があります。

雷注意報は、雷が発生する数時間前をめどに発表されます。

雷には、警報はありません。

そして、特に危険が迫っているかどうかを確認するのに有効なのが「雷ナウキャスト」です。

Q.「雷ナウキャスト」ってなに?
A.「雷ナウキャスト」は、雷の激しさや落雷の可能性を1キロの範囲で解析するシステムです。

1時間後までの予測も行っていて、自分がいる場所の落雷のリスクを10分ごとに把握することができます。

雷の激しさを活動度1から4の4段階に色分けして地図で表示していて、「雷あり」を表す「活動度2」のオレンジより色が濃くなったら避難が必要です。

栃木県真岡市 2024年9月
こちらは、去年9月に落雷事故が起き、9人がけがをした栃木県真岡市の音楽イベント会場付近のようすです。

黒い丸で囲んだ会場付近は「活動度3」のところもありました。

「×」や「□」は雷が発生したことを表します。このうち「□」が落雷です。

この画像は、落雷の1時間10分前の状況です。イベント会場の北側にオレンジや赤色の部分があり、危険が迫っていたことが分かります。

この時点から10分単位で雷雲の予測を進めると、落雷の40分前には会場付近まで「活動度2」の雷雲が近づく予想となっていました。

こうした予測の情報も活用して、早め早めの避難行動を心がけてください。

奈良市の落雷事故では?
奈良市 雷が落ちた学校のグラウンド
Q. 奈良市の落雷事故のときは、どうだったのか?
A. 4月10日、奈良市の学校のグラウンドに雷が落ち、1人が意識不明となっています。

こちらが落雷が起きた時点の状況です。

赤丸で囲んだ学校のグラウンド付近は、雷が「活動度1」の状況でした。

ただ、すぐ南東のあたりには「活動度2」や「活動度3」の雷雲が通過していました。

注意してほしいのは、「活動度1」の状況であっても安全ではないということです。

雷ナウキャストの精度には限界があります。

このため、自分の目や耳で周囲の様子を確認するようにしてください。

雷の光を見た、雷の音を聞いた、黒い雲が広がってきた、急に強い雨が降ってきた、こうした天気の急変に遭遇したら、「活動度1」でも屋内や車の中へ移動してください。

Q.「雷ナウキャスト」は、どこにあるのか?
A.「雷ナウキャスト」はインターネットの検索エンジンなどで「気象庁」「雷」といったキーワードで検索すると、「雨雲の動き・雷活動度・竜巻発生確度」という表示が出てきます。

ここをクリックすると「雷ナウキャスト」の画面が出てきます。

「雷ナウキャスト」は、自分で情報を取得する必要がありますが、民間の気象会社が、有料で雷の危険をプッシュ通知するサービスを行っています。

こうしたツールも必要に応じて組み合わせることで天気の急変に注意し、落雷の被害の防止に役立ててください。
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