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2024年台風10号関連被害各地で続出:宮崎県新富町 およそ7万匹を飼育していた池を覆うハウスが大きく壊れ、骨組みが散乱:神奈川県平塚市 上吉沢地区でがけ崩れ 道路を完全に塞ぐ

2024-08-31 23:33:57 | 災害情報
宮崎県新富町


神奈川県平塚市



【台風10号 被害】6人死亡126人けが 1人不明 NHK 2024年8月31日 16時43分

台風10号の影響で全国的に雨や風が強まり、これまでに6人が死亡、126人がけがをし、1人の行方がわからなくなっています。

NHKが各地の放送局を通じてまとめたところ、これまでに愛知県蒲郡市で起きた土砂崩れで30代から70代の男女3人が死亡し、2人がけがをしました。

また、29日、徳島県上板町では住宅の2階の屋根が崩れ、80代の男性が巻き込まれて死亡しました。

福岡県築上町では川の様子を見に行った80代の男性の行方がわからなくなり、その後、川の下流で遺体で見つかりました。

佐賀県鹿島市では神社の参道で市内に住む80代の男性が意識がない状態で倒れているのが見つかり、その後、死亡が確認されました。

佐賀県によりますと、台風による風にあおられて転倒したとみられるということです。

けが人も相次いでいます。

宮崎市で突風が発生するなどして、九州であわせて113人がけがをしました。

山口県や神奈川県などでもけが人が相次ぎ、台風によるけが人は全国であわせて126人にのぼっています。

また、鹿児島市では、小型の船に乗っていた60代の男性が海に転落し、行方不明になっています。

海上保安部が捜索したところ近くの海中で遺体が見つかり、身元の確認を進めています。

NHKが確認した災害情報、映像、開設避難所を地図で公開
静岡市葵区 大門川で高齢男性流され救助も意識不明
静岡市消防局によりますと、31日午前10時半前、静岡市葵区羽鳥大門町を流れる大門川で、「高齢の男性が流された」と近くにいた人から警察に通報があり、消防がヘリコプターで1人を救助したということです。

救助されたのは60代の男性とみられ、意識がない状態で病院に搬送されたということです。

大雨の影響で川は増水していた可能性があるということで、警察と消防が詳しい状況を調べています。

岡山 瀬戸内市 70代女性が転倒して骨折
岡山県瀬戸内市によりますと、30日午後2時ごろ、瀬戸内市牛窓町の自宅で70代の女性が台風対策のため土のうを積んでいた時に転倒して骨折し、入院したということです。

静岡 熱海 火葬場に土砂が流れ込む
大雨の影響で静岡県熱海市の山あいにある市の火葬場では裏山の土砂が敷地内に流れ込む被害が出ました。

市の担当者によりますと30日夕方、火葬場の業務委託先から「ごう音とともに土砂が流入してきた」と連絡があったということです。

当時、利用者はおらず、職員はすぐに避難してけが人はいなかったということです。

31日午前の時点でも、1階部分に大量の土砂が堆積していて、利用できない状況になっています。

熱海市市民生活部の小圷透部長は「公共施設でこんなに大規模な被害は初めてだ。復旧にはかなりの時間がかかりそうなので、周辺の自治体と調整して対応していきたい」と話していました。

岐阜 池田町 杭瀬川の水があふれ住宅街が冠水
岐阜県の池田町では近くを流れる杭瀬川の水があふれて、住宅街が冠水しています。

水の深さは膝上のあたりまであり、タイヤが水につかって動かせなくなった車もありました。

消防がこの地区の公園からあふれた水を近くの川に向けて排水する作業を続けています。

この地区に住む20代の男性は「午前9時ごろから雨が強く降り始め、1、2時間ほどで住宅街があっという間に冠水しました。家は浸水していませんが、こんな状況になるのは初めてなので、驚いています」と話していました。

関東各地で被害 車約20台が水につかる 土砂崩れも

【神奈川・平塚】
30日朝7時ごろ神奈川県平塚市で建物の5階から撮影されました。

20台ほどの乗用車がドアの半分あたりまで水につかっている様子がわかります。

自宅のベランダから撮影した諏訪井創介さんによりますと車が止められている場所は駐車場で、そのすぐ脇を流れる川との境が分からなくなっているということです。

諏訪井さんは「10年前にもこの駐車場は水没したことがあり、自分の車は別の場所に置いています。不安というよりはかわいそうでなりません」と話していました。


30日午前8時前、神奈川県平塚市を流れる河内川の下河原橋の近くで、撮影された映像です。茶色い水が川からあふれ出し、道路との境目が分からなくなっています。

撮影した男性は「ふだんは穏やかで小さな川ですが、数年前にもあふれたことがありました。今回は一気に増水した印象で怖いです」と話していました。

神奈川県平塚市の上吉沢地区では住宅が点在する場所の崖が崩れました。崩れた範囲は高さおよそ10メートル幅およそ20メートルとみられ、土砂が下を走る幅8メートルほどの道路を完全に覆いました。

市では土砂がさらに流れ込む恐れがあることから土砂が乾くのを待ってから撤去作業を行うことにしています。市や警察によりますとけが人はおらず、崖の上にある住宅の住人は避難しているということです。

現場近くに住む70代の男性は「けさ6時45分ごろに地響きがしてあわてて外に出るとこんな状態でした。警察に避難してくれと言われたので避難する準備をしています。4、5年前にも近くで崖が崩れるようなことがあり、今回も発生したので恐いです」。と話していました。


【神奈川・二宮町】
30日午前7時前に神奈川県二宮町で撮影されました。

冠水した道路に車2台が水没し、ボンネットが見えなくなるほど水につかっている様子が確認できます。

撮影した男性によりますと、雨が強まってからおよそ30分ほどで道路が冠水したということで「短い間で道路が冠水し驚きました。このようなことは初めてです。地域の人が使うバスが通る道なのでみんな困っていると思います」と話していました。


【神奈川・伊勢原】。
警察によりますと、神奈川県伊勢原市善波の国道246号の新善波トンネルの入り口付近で道路ののり面がくずれ、土砂と倒木が道をふさいでいるということです。けが人はいないということです。

【東京・渋谷】
警視庁によりますと、30日午前0時すぎ東京・渋谷区の宮益坂で「木が倒れている」と110番通報がありました。

NHKが午前1時半ごろに撮影した現場の映像では、車道と歩道の間に植えられた木が、根元から折れて倒れ車道をふさいでいました。

そして、警察官が現場周辺を通行止めにして交通整理などを行っていました。

警視庁によりますとけが人はいないということです。

現場の状況から木は風で倒れたとみられ、その後、連絡を受けた区が撤去したということです。

住宅被害も
【埼玉・川越】
川越市内では30日午後1時半の時点で、床上浸水が扇河岸地区で1棟、床下浸水が寺尾地区などで4棟で確認されているということです。

また、大中居地区で住宅の屋根が壊れる被害が2件確認されているということです。

けが人の情報は入っていないということで、市は引き続き詳しい状況を調べています。

埼玉県川越市大中居地区では2階建ての住宅で屋根瓦の一部がはがれ周辺に瓦が飛び散っているのが確認されました。

この住宅以外にも周辺では少なくとも6棟の住宅で屋根の瓦がはがれているのが確認できます。

熊谷地方気象台によりますと川越市では29日夜、突風とみられる被害が起きたという情報が寄せられていて気象台が詳しい状況を調べています。

【埼玉・蓮田】
蓮田市※うるい戸の住宅では石が積まれた塀が7メートルほどにわたって道路に倒れました。

この家に住む80代の男性は「29日夜10時ごろバチーンという大きな音がして見てみると敷地内にある物置が倒れて石の塀も倒れていました」と話していました。

気象台は突風が発生したとみていて、現地で職員が住民から話を聞くなどして、詳しい状況を調べています。

※うるいは「潤」のつくりだけ

【神奈川・小田原・藤沢・相模原・大磯町】
神奈川県によりますと、小田原市では住宅の一部損壊の被害が3棟で確認されているほか、藤沢市と相模原市、それに、小田原市と大磯町であわせて7件の床下浸水の被害が確認されているということです。

【静岡市】
市のまとめによりますと、30日午後0時現在、葵区牧ケ谷では住宅数棟と公民館が床上まで水につかったということです。

地区を流れる川から水があふれたとみられ、市が被害状況の確認を進めています。

また、駿河区西島で床上浸水と床下浸水があわせて4棟確認されました。

さらに、床下浸水が▽葵区内牧で32棟▽駿河区安居と▽駿河区登呂▽清水区江尻台でそれぞれ1棟確認されたということです。

九州など 被害明らかに
【宮崎 新富町・西都市】
宮崎県内では突風によるものとみられる被害が、新富町や西都市でも相次いでいたことが消防などへの取材でわかりました。

このうち新富町ではうなぎを養殖する施設が被害を受け、およそ7万匹を飼育していた池を覆うハウスが大きく壊れ、骨組みが散乱していました。

【福岡・築上町】
29日午後1時すぎ、福岡県築上町本庄の城井川にかかる「向田橋」が崩落していると、近くに住む住民から町に連絡がありました。

町によりますと、この橋は全長が46.2メートル、幅は軽乗用車1台が通れるほどで、台風10号による川の増水で中央部分が流されました。けが人は、いないということです。

橋は、およそ50年前につくられたもので、町は今後、修復について検討するとともに、当面は近づかないよう呼びかけています。

【熊本・錦町】
熊本県錦町では、収穫間際だった栗が大量に落ちる被害が出ました。

錦町で、50年以上栗農園を続けている賀久清史さん(77)は例年10トンほどの栗を生産しています。しかし今回、台風10号の影響で、栗の木の枝が折れたほか、熟す前の青々とした栗のイガが大量に落ちてしまいました。

被害は、収穫を見込んでいた量の半分以上に及び、いずれも廃棄せざるを得ないということです。また、栗の木が傾く被害も出ていて倒れた木を真っ直ぐに起こしたり根元の土を固めたりする復旧作業を数日以内に行う必要があるということです。

【三重・桑名】
29日午後4時ごろ、桑名市の県立桑名北高校で、運動場の脇にある、コンクリートで補強されたのり面が広い範囲で崩れ、大量の土砂が校門に向かう道に流れ出しているのを学校の関係者が見つけました。

学校は夏休み中で当時、校内に生徒はおらず、けが人はいなかったということです。

学校や県では、安全のため、この道路を通行止めにしたということですが、台風10号の接近が予想されるとして台風が去ってから、応急処置を行うとともに来月2日の2学期の始業式を2日間、遅らせる予定だということです。
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