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寛仁親王牌2018回顧:脇本雄太、競輪祭でGI 3連覇に挑む!

2018-10-09 23:16:53 | 大レース回顧集



関連記事:10/8 前橋・寛仁親王牌 決勝




 脇本がG1連続V――。「第27回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」の決勝戦は8日、前橋競輪場で行われた。レースは清水裕友の逃げを脇本雄太(29=福井・94期)がまくって優勝、賞金2890万円(副賞含む)を獲得した。脇本の寛仁親王牌優勝は初、G1優勝は8月平オースターに続いて2回目。なお2着は脇本マークの三谷竜生で2車単<5>―<7>380円は1番人気の決着だった。

 脇本が圧倒的な強さを見せてG1連続Vを飾った。

 7日の準決勝で上昇一途の山崎賢人を上がりタイム8秒8のまくりで完封した脇本は「いつも通りに走れば結果はついてくる」と自信を持って決勝戦に挑んだ。「自分でレースを組み立てたかったし(渡辺)一成さんの得意パターンにならないように」。前受けから運び残り2周半で上昇した渡辺一を突っ張り、打鐘で清水―柏野に叩かれたが「冷静に対応して」3番手から上がりタイム9秒1のまくりで完勝した。

 多くのファンに声援を浴びた脇本は表彰式で「(前橋は)思い出深いバンク。このバンクで優勝できてうれしいです」と喜びを語った。脇本がG1初の決勝戦に進出したのが10年の第19回寛仁親王牌。レースは村上義弘―市田佳寿浩の前で果敢に先行して市田のG1初優勝に貢献した。先行・脇本の原点の大会だった。

 今年の脇本の充実ぶりは著しい。5月・平塚ダービー決勝3着、6月・岸和田高松宮記念杯決勝2着、8月・平オールスター優勝。今大会も断然人気の中で力を出し切り、そして結果を出した。20年の東京五輪で「金メダルを獲ること」を目標にハードな練習をこなすことで進化を続けているのだ。

 自転車競技の日程のため次のG1小倉競輪祭(11月20〜25日)の出場は「10月の終わり頃には分かると思います」の予定。今後は「自分にはまだ強くなる要素があるし、修正しながらグランプリを目指していきたい」。グランプリ2018のレースの流れを支配するのが脇本であることをさらに印象づけた。

 ◆脇本 雄太(わきもと・ゆうた)1989年(平元)3月21日生まれ、福井県福井市出身の29歳。県立科学技術高卒。08年7月プロデビュー。通算成績は717戦253勝。通算取得賞金は4億3632万円。主な優勝は第61回オールスター競輪(18年)、第27回寛仁親王牌(18年)。1メートル80、82キロ。血液型A。







決勝戦 レース経過

 号砲で三谷竜生が飛び出して、脇本雄太-三谷が前受け。以下は、清水裕友-柏野智典、単騎の浅井康太、平原康多、渡邉一成-小松崎大地-佐藤慎太郎で周回を重ねる。

 青板1コーナーから動いた渡邉を、脇本は誘導員を降ろして突っ張る。結局、渡邉は初手と同じ7番手まで車を下げた。次は清水が赤板2コーナー手前から仕掛ける。清水は打鐘で脇本を叩き、柏野もなんとか清水に続く。中国コンビを追いかけようとした浅井は、打鐘の2センターで三谷に弾かれて後退。その浅井をすくい平原が近畿コンビに続き最終回へ。絶好の3番手を確保した脇本は、2コーナーを立ち直ったところから車間を詰める勢いでまくり出て中国両者に迫る。脇本は4コーナーで先頭に立つとそのまま押し切り、オールスターに続くGI連覇を果たした。三谷が2着に続き近畿でワンツー。平原が近畿コンビに続いて3着に入った。後方に置かれた渡邉は、下がってきた浅井と併走になり仕掛けられず4着。



後ろ攻めから早めに動いた渡邉一成を前受けの脇本雄太が突っ張る。渡邉は車を下げて最初の隊列に戻る。3番手を回っていた清水裕友は赤板の2コーナーからカマして先制。このラインを追った浅井康太は三谷竜生に阻まれて後退。絶好の3番手となった脇本は車間を詰める勢いで中国両者を一気に抜き去り、GI連覇を達成した。

 「なるべく早くレースを動かしたいと思っていたので、前を取れなくても前々から攻めたいと思っていました。あんまり遅い仕掛けになると(渡邉)一成さんの得意パターンになってしまうので、そこだけを注意して。残り3周なら引こうと思ったが、2周半だったんで、自分が仕掛けてもいい距離だと。(清水の動きは見えなかったけど)そこからの動きは冷静でした。かぶったら仕方ないくらい。バックでは自信を持ってゴール前勝負できると思ってました。満足できる結果。(GI連覇で)今回は自分の中でこれからにつながることができるすごい経験深いシリーズでした。(連日人気になっていたが)本命を背負って緊張する一戦だったけど、しっかり人気に応えられて嬉しく思います。今後のGI、グランプリでもしっかり結果を残せるように頑張ります」

 三谷竜生はしっかり脇本をアシストして続いたが、今度こそは抜けるようにとその先を見すえる。

 「やることをやってのワンツーですし、僕が抜けるかどうか。やっぱり強いですね。どうにか抜きたかったですけどね。準決勝より楽に付けたし、脚の状態は悪くなかった。次は抜けるように頑張りたい」

 関東で唯一決勝に進出した平原康多は近畿勢を追う形から直線で中を割るも3着が精いっぱいだった。

 「最後に中を割りにいってる。柏野(智典)さんがいてバックを踏んでゴールをしてしまった。要所、要所の判断は良かったけど、外を踏むスピードではなかったので、内で脚をためていた。(脇本は)強いですね。自分が(差を)つめても引き離される」

 初のGI決勝に挑んだ清水裕友は脇本を相手に先行して見せ場を演出した。

 「緊張したし、雰囲気に慣れずに上がってしまった。あのまま3番手にいてもまくれるかというとほぼまくれない。わりと単調なレースになってしまった。もう1周半だったんで、自分の力を出そうと。次につながると思います。これがマグレだと思われないように、また頑張りたいです」



平成30年10月8日

前橋寬仁親王牌の決勝は三谷竜生が脱兎の如くスタートを取り、脇本雄太が前受け、青板からチンタラ上昇した渡邉一成を猛然と突っ張るや、鐘前からカマシに来た清水裕友―柏野智典を踏んで出して3番手をキープしたのもこれ全て力あっての事。2コーナーから捲りに行くや、追走三谷、そして切り替えていた平原康多の力を持ってしてもどうにも成らず、アッサリGⅠ連覇を成し遂げました。終わったらすぐにナショナルチームに戻り、これからは東京五輪に向けての闘いが始まるとの事、次に日本の競輪を走るのは来月の小倉競輪祭、走ってくれる事を約束してくれました。平原康多はオールスターの前に「現在は脇本一強時代なので、あいつを目標に頑張るだけ」と言わしめたのも頷ける内容に結果でした。2車単380円、3連単1600円の断トツ人気はこれ全て脇本の走りを認めたファンが信じて投票したからの事。

脇本だけでなく今日は山崎賢人・南潤・新山響平・渡邉雄太そして清水裕友が実に良いレースをしてくれました。やっと競輪界に世代交代の時がやって来た様です。113期にも予備軍が続々、久し振りに明るい話題を提供してくれました。





10/8(月) 17:39配信 デイリースポーツ

「寛仁親王牌・G1」(8日、前橋)

 12Rで決勝戦が行われ、脇本雄太(29)=福井・94期・S1=が最終バック3番手から鮮やかにまくって1着。G1初優勝だった8月のオールスター(平)から、2場所連続で優勝を飾り、賞金2890万円(副賞込み)を獲得した。脇本マークの三谷竜生(奈良)が2着、打鐘4角で切り替えて三谷を追った平原康多(埼玉)が3着に入った。

 レースは正攻法の脇本-三谷が突っ張って主導権を奪おうとしたが、打鐘で清水裕友(山口)-柏野智典(岡山)がスパート。浅井康太(三重)がこの動きに連動するが、三谷にブロックされて失速。脇本は難なく3番手を確保し、最終バックからまくって先頭でゴールした。

 ヒーローの脇本は「(清水-柏野を)行かせてから冷静に対応できました。バックで(まくったときは)ゴール勝負できると思いました。(半周タイム)9秒1は満足できる結果です」と激戦を振り返った。この後はワールドカップ(フランス)へ旅立つ。ナショナルチームと本業の両立で「競輪祭(11月20~25日・小倉)に出られるかどうかは10月末に分かります」と言うが、視線の先はKEIRINグランプリ2018(12月30日・静岡)へ向いている。「もちろん獲るつもりです。その後は2020年の東京五輪。夢でもあるので、必死に向かっていきます」とアツく語った。



前橋競輪場 12R (最終日) 「寛仁親王牌・世界選手権記念」

1 5 脇本 雄太 29 福 井 94 S1 9.1 捲り
2 7 三谷 竜生 31 奈 良 101 SS 1/2車身 9.0 マーク
3 2 平原 康多 36 埼 玉 87 SS 1車身1/2 8.9
4 3 渡邉 一成 35 福 島 88 SS 1/2車輪 8.8
5 6 小松崎 大地 36 福 島 99 S1 1 車身 8.8
6 9 清水 裕友 23 山 口 105 S1 3/4車輪 9.7 HB
7 4 佐藤 慎太郎 41 福 島 78 S1 3/4車身 8.9
8 8 柏野 智典 40 岡 山 88 S1 1/8車輪 9.6
9 1 浅井 康太 34 三 重 90 SS 大差 9.8

■ 払戻金

2枠複 4=5 220円 (1)
2枠単 4-5 360円 (1)
2車複 5=7 240円 (1)
2車単 5-7 380円 (1)
3連複 2=5=7 770円 (2)
3連単 5-7-2 1,600円 (2)
ワイド
5=7 170円 (1)
2=5 320円 (2)
2=7 500円 (7)



平のオールスター決勝でジャン先行ながらも、後続をぶっちぎって優勝を掴んだ脇本雄太が、今大会の決勝では、渡邉一成が残りあと2周半過ぎに上昇しようとした際には突っ張り切って出させず、ジャンからスパートした清水裕友 - 柏野智典はすんなり行かせ、自身は3番手を奪取。こうなると、既に突っ張り切られている渡邉は出ていく脚がないので、この時点で脇本は勝ったも同然だった。脇本の番手を巡り、浅井を退けて死守した三谷もよくついては行ったが、宮杯のときとは違い、流れ込むのが精一杯だった。

脇本が特筆すべき走りを見せたのは準決勝。最終2角付近では7番手位置だったが、ここから、現在来日中のブフリあたりがやるような「大捲り」を敢行して圧勝した。要するに、「外人相手」に他の8選手が戦っているようなもの。この走りにより、決勝も不動の本命となった。

今後は、一応、上記のコンドル日記の話によると、競輪祭は出場する予定のようだ。過去に3選手しか達成していないGI(特別競輪)3連覇に挑むことになるが、今の勢いならば、あっさりと達成するかもしれないね。

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