
和歌山 アドベンチャーワールドのパンダ 4頭すべて中国返還へ NHK 2025年4月24日 18時27分
和歌山県白浜町のテーマパーク、アドベンチャーワールドは、現在飼育しているジャイアントパンダ4頭すべてを、ことし6月末ごろに中国に返すことが決まったと発表しました。これで国内で飼育されるジャイアントパンダは東京 上野動物園の2頭のみになります。
アドベンチャーワールドはいずれもメスのジャイアントパンダ「良浜(らうひん)」24歳と、その子どもの「結浜(ゆいひん)」8歳、「彩浜(さいひん)」6歳、
「楓浜(ふうひん)」4歳を飼育していますが、4頭すべてをことし6月末ごろに、中国 四川省にある繁殖研究基地に返すことが決まったと発表しました。
1994年から日中双方で取り組んできたジャイアントパンダ保護共同プロジェクトの契約期間がことし8月で満了するため、中国側と協議した結果、比較的涼しい6月に返還することが決まったということです。
アドベンチャーワールドではこの30年間で合わせて17頭のジャイアントパンダが誕生していて、「共同プロジェクトの継続を強く願っており、中国側と協議を続けていきます」としています。
これで日本国内で飼育されるジャイアントパンダは、上野動物園の2頭のみになります。
アドベンチャーワールド園長 “繁殖続けられるよう協議したい”
アドベンチャーワールドの今津孝二園長は24日夕方、報道陣の取材に応じました。
この中で園長は「24歳の良浜には10頭の子どもを産んでくれてありがとうという思いがあります。中国側の優秀なスタッフのもとでゆっくり過ごしてほしいです。結浜など若い3頭は、中国でパートナーを見つけて繁殖に貢献してくれることを願っています」と話していました。
今後については「ジャイアントパンダの保護や繁殖で30年間培ってきたノウハウを生かし、繁殖を続けていけるよう、中国側と協議を進めていきたい」としています。
JR和歌山駅 街の人は「シンボル的な存在なので悲しい」
アドベンチャーワールドがジャイアントパンダ4頭を中国に返すことが決まったと発表したことについて、JR和歌山駅で話を聞きました。
御坊市の20代の女性は、「和歌山県や白浜町にとってパンダはシンボル的な存在なので悲しいです。返還される前に見に行きたいです」と話していました。
和歌山市の70代の女性は、「パンダがいなくなるのはとても寂しいです。心もとなく感じます」と話していました。
また、和歌山市の小学5年生の女の子は「よく見に行っていました。テーマパークからいなくなるのは悲しいですが、近いうちに行く予定があるのでそのときにしっかり見たいと思います」と話していました。
和歌山 白浜町長「新たにパンダに来てもらえるよう努力」
和歌山県白浜町の大江康弘町長は、「大変驚きました。テーマパークからは繁殖のプロジェクトを今後も継続していきたいと聞いています。白浜町としても新たにパンダに来てもらえるよう一緒に努力をしていきます」というコメントを出しました。
和歌山県 宮崎副知事「今後のプロジェクトを期待」
アドベンチャーワールドの発表を受けて、和歌山県知事の職務代理者を務める宮崎泉副知事は「ジャイアントパンダが日中両国の友好の架け橋となり、国内外からの観光誘客や地域振興に大きく貢献してくれたことに心より感謝します。今後の共同プロジェクトの継続を強く期待しています」というコメントを出しました。
パンダと白浜町の30年
和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドにオスのジャイアントパンダ「永明(えいめい)」がやってきたのは31年前の1994年でした。
以降日中共同の繁殖研究プロジェクトが進められ、2000年にメスの「良浜」が生まれたのを最初に、2020年にメスの「楓浜」が生まれるまで、あわせて17頭が誕生しました。
白浜生まれのパンダは地名にちなんで名前に「浜」が使われたことから、「浜家」と呼ばれ、親しまれるようになりました。
アドベンチャーワールドには毎年多くの人たちが足を運び、「パンダに会える町」としてPRしてきた白浜町にとって、重要な存在でした。
和歌山県白浜町のテーマパーク、アドベンチャーワールドは、現在飼育しているジャイアントパンダ4頭すべてを、ことし6月末ごろに中国に返すことが決まったと発表しました。これで国内で飼育されるジャイアントパンダは東京 上野動物園の2頭のみになります。
アドベンチャーワールドはいずれもメスのジャイアントパンダ「良浜(らうひん)」24歳と、その子どもの「結浜(ゆいひん)」8歳、「彩浜(さいひん)」6歳、
「楓浜(ふうひん)」4歳を飼育していますが、4頭すべてをことし6月末ごろに、中国 四川省にある繁殖研究基地に返すことが決まったと発表しました。
1994年から日中双方で取り組んできたジャイアントパンダ保護共同プロジェクトの契約期間がことし8月で満了するため、中国側と協議した結果、比較的涼しい6月に返還することが決まったということです。
アドベンチャーワールドではこの30年間で合わせて17頭のジャイアントパンダが誕生していて、「共同プロジェクトの継続を強く願っており、中国側と協議を続けていきます」としています。
これで日本国内で飼育されるジャイアントパンダは、上野動物園の2頭のみになります。
アドベンチャーワールド園長 “繁殖続けられるよう協議したい”
アドベンチャーワールドの今津孝二園長は24日夕方、報道陣の取材に応じました。
この中で園長は「24歳の良浜には10頭の子どもを産んでくれてありがとうという思いがあります。中国側の優秀なスタッフのもとでゆっくり過ごしてほしいです。結浜など若い3頭は、中国でパートナーを見つけて繁殖に貢献してくれることを願っています」と話していました。
今後については「ジャイアントパンダの保護や繁殖で30年間培ってきたノウハウを生かし、繁殖を続けていけるよう、中国側と協議を進めていきたい」としています。
JR和歌山駅 街の人は「シンボル的な存在なので悲しい」
アドベンチャーワールドがジャイアントパンダ4頭を中国に返すことが決まったと発表したことについて、JR和歌山駅で話を聞きました。
御坊市の20代の女性は、「和歌山県や白浜町にとってパンダはシンボル的な存在なので悲しいです。返還される前に見に行きたいです」と話していました。
和歌山市の70代の女性は、「パンダがいなくなるのはとても寂しいです。心もとなく感じます」と話していました。
また、和歌山市の小学5年生の女の子は「よく見に行っていました。テーマパークからいなくなるのは悲しいですが、近いうちに行く予定があるのでそのときにしっかり見たいと思います」と話していました。
和歌山 白浜町長「新たにパンダに来てもらえるよう努力」
和歌山県白浜町の大江康弘町長は、「大変驚きました。テーマパークからは繁殖のプロジェクトを今後も継続していきたいと聞いています。白浜町としても新たにパンダに来てもらえるよう一緒に努力をしていきます」というコメントを出しました。
和歌山県 宮崎副知事「今後のプロジェクトを期待」
アドベンチャーワールドの発表を受けて、和歌山県知事の職務代理者を務める宮崎泉副知事は「ジャイアントパンダが日中両国の友好の架け橋となり、国内外からの観光誘客や地域振興に大きく貢献してくれたことに心より感謝します。今後の共同プロジェクトの継続を強く期待しています」というコメントを出しました。
パンダと白浜町の30年
和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドにオスのジャイアントパンダ「永明(えいめい)」がやってきたのは31年前の1994年でした。
以降日中共同の繁殖研究プロジェクトが進められ、2000年にメスの「良浜」が生まれたのを最初に、2020年にメスの「楓浜」が生まれるまで、あわせて17頭が誕生しました。
白浜生まれのパンダは地名にちなんで名前に「浜」が使われたことから、「浜家」と呼ばれ、親しまれるようになりました。
アドベンチャーワールドには毎年多くの人たちが足を運び、「パンダに会える町」としてPRしてきた白浜町にとって、重要な存在でした。