10月の終わりに定期健康診断に行った。
一通りの検査では、異常らしきところは見られず「問題なしです」と主治医。
とたんに顔もほころぶ。気持ちの中ではヨッシャー!まだまだいける!と張り切る。
目の前にある主治医の顔が、ほほ笑んでくれているかの如くいい人に見えてくる。
友人が「あんたは首から下は大丈夫」と指摘するように、褒められたのか小馬鹿にされたのか、よう分らんまま「事実健康なのだからそれでいいや!」と思っていた。
血液検査の数値も、みんなに見せびらかしたいほどの成績優秀。「X線検査も問題なしです」と言われた2週間後。市の保健センターから一通の封書が。
「肺がん検診の結果、精密検査を要します」というではないか。ベテランの主治医に再び相談。「全く異常はないが、念のため受けてみなさい、結果は同じですよ」と言われて大病院のCT検査を受けた。主治医があれほど「問題ない」と言ってくれたし、こちらも何一つ自覚症状らしきものもない。「おかしいわけがない」と・・・。思っていても、「要精密検査」などと言われると、自信らしきものは影をひそめ、気持ちのどこかでは「ひょっとして・・・」と悪い方に考えが傾く。
ええい、ままよ、なるようにしかならんわい・・・と思いながら、CT検査結果を持って三たび主治医の元へ。にっこり「何にもありません、大丈夫。完全無罪放免です」と太鼓判!!
やったね!ほらね、やっぱりね!!などと根拠のない自信がまた芽を出す。
「うちの子に限って・・・」とは、子を思う母親の言い訳と弁解の代表的表現であるが、今度ばかりは「自分に限って肺がんなどに・・・」と反論する自分と「もしかしたら」と弱気な自分のはざまで気持ちが揺れた。落ち込むほどではないが、不安がよぎった。
ことなきを得て、気持ちよく「カンパ~イ」。少し風邪気味で傷んだ喉を心地よく潤す。
健康一番!健康ばんざ~い!!これからもゆめゆめ油断なきように・・・。