「西の谷緑地公園」を美しく!

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シュルレアリスム展―パリ、ポンピドゥセンター所蔵作品による―

2011年04月17日 20時27分26秒 | 美術展
シュルレアリスム展―パリ、ポンピドゥセンター所蔵作品による― 
@国立新美術館 2011年2月9日(水)~5月9日(月)

「シュールレアリズム」は美術の用語なのだろうが、「シュール」と呼ばれる様に一般化している。
「超現実主義」と訳されているが、それだけで納まらない意義があることを知らされた。

展覧会は以下の様に構成されている。

1:ダダからシュルレアリスムへ 1919-1924
2:ある宣言からもうひとつの宣言へ 1924-1929
3:不穏な時代 1929-1939
4:亡命中のシュルレアリスム 1939-1946
5:最後のきらめき 1946-1966

展示品の総てがフランスの現代美術の殿堂、ポンピドゥセンター所蔵である。

僕もポンビドーを訪ねたが、休館日であったのはシャレにもならない。
たまたま、ロンドンからパリまでの日帰りの旅、オルセーを観て帰った。

「シュルレアリスム。私にとってそれは、青春の絶頂のもっとも美しい夢を体現していた」――マルセル・デュシャン 

1924年、当時28歳の詩人アンドレ・ブルトンは、パリで「シュルレアリスム宣言」を発表、20世紀最大の芸術運動の口火を切った。
シュルレアリスムは、偶然性、夢、幻想、神話、共同性などを鍵に、人間の無意識の世界の探求、日常的な現実を超えた新しい美と真実を発見し、生の変革を実現しようと試みるもので、瞬く間に世界中に広まった。

ダリ、マグリット、ミロ、デ・キリコ、ポールデルボー、

現実に内在し、ときに露呈する強度の現実。

そもそもシュルレアリスムとは? 「シュルレアリスムはダダの灰の中から生まれた」と言ったのはトリスタン・ツァラというルーマニアの詩人、第一次世界大戦中に「ダダ」という芸術運動を始めた。
第一次世界大戦は人類がそれまで行っていた戦争とは異なり、大量破壊兵器による殺戮の地獄絵図であった。ツァラはこの戦争という文明の愚行に対して、否定のみを叩きつける運動を「ダダ」として興した。しかし、否定だけの運動はニヒリズムに陥る。
この発想を持続的なものにして、人間と社会を変革できないかと考えたのがアンドレ・ブルトンであった。ブルトンは精神科医として戦場にも赴いた医者でもあり、詩人でもある。シュルレアリスムは詩=文学から始まった。



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