( この写真は、りょうさんが80年代に暮らした東京豊島区椎名町の住宅街です。酒屋さん(右側)
の角を右に入るとリョウさんの下宿があります。ちなみに以前、紹介したキタさんがサラ金地
獄を告白するためにJ先生にかけた電話は、この酒屋さんの公衆電話からでした・・・。
《 2008年11月、撮影 》 )
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
その9
坂本龍馬が土佐から江戸へ、たった一人で剣の修行に千葉周作道場の門を
叩いたのが19歳の時。
リョウさん( 仮名:内海遼一、岡山県出身、74年当時19歳 )が初めて東京へ
やって来てJ先生の所へ弟子入りしたのが19歳の時。これは単なる偶然だ
と思います。
そして、坂本龍馬が暗殺された33歳の時( 慶応3年《1867年》11月15日 )
と同じ年齢になったリョウさんに起こる恐ろしい出来事も、単なる偶然だ
と思います・・・・・。
しかし、それは・・・起こるべくして起こった宿命・・・だった様な気が
してならないのです・・・・・。
1974年にJプロに入り、ゴキブリだらけの仕事場で寝起きし、やっと捜し
たアパートでは読書三昧。
酒も博打も女遊びもしない、ただひたすらに坂本龍馬を描き続ける・・・
『 オレも龍馬の様に世の中へ出たい・・・! 』
そう思いつつ・・・14年の歳月・・・密かに胸を熱くして生きた14年。あ
っという間に竜馬が暗殺された時の年齢と並んでしまっている・・・・・
『 オレは龍馬が死んだ年と同じ年になってしまった・・・・ 』
失恋、漫画の挫折、連日の天皇重体報道、昭和の終わり・・・。
いくつもの思いが重なる中で、リョウさんは自分と同じ年で坂本龍馬が暗
殺された事への思いが募っていきます。
『 なぜ暗殺されたのか・・・誰に暗殺されたのか・・・ 』
坂本龍馬は対立していた薩摩と長州を和解させ、その事で幕府を大政奉還
させる端緒を作ったという意味で、幕府にとっては憎い反体制派の一味。
充分に暗殺の動機があります。
ですから、一般に幕府側の京都見回り組( 新撰組とは別組織 )の隊員た
ちによって暗殺された事になっています。
これは、後に京都見回り組の組員が自ら龍馬暗殺を告白している事が根拠
になっています。しかし、その証言内容や共犯者の名前などに疑問もあり・・
・・・謎が残ります。
龍馬が幕府と戦争する事を望んではいなかった事は一般に知られています。
つまり、無血革命を望んでいたわけです。( 緊迫する世界情勢からして今、
日本人同士で争っている場合ではない・・・と )
しかし、薩摩の西郷たちは、すでに倒幕( 武力革命 )を策謀していました
から、龍馬の活動が疎ましかったであろう事が想像されます。
また、龍馬の身内にも裏切り者がいた可能性もあり・・・・と、「 龍馬暗
殺 」の謎は多くの研究者や作家にとっては興味深いテーマだったのです。
ですがその謎は解明されぬまま多くの諸説が入り乱れ、かつ新たに発見さ
れる事実(?)などもあり、混沌としていました。
疑えば幕府も薩摩も海援隊々員も、龍馬と一緒に襲われて死んだ中岡慎太
郎自身さえ黒幕ではないかと疑う説があるのです。
1988年( 昭和63年 )夏。この頃までは、まだリョウさんは普通の「 龍馬
ファン 」でした。外見上まったく変わった所は見られません。
それが、9月に京都へ旅行した時から人が変わってしまいます・・・・龍馬
が好きな人たちが集まって行った「 京都幕末名所旧跡ツアー 」に参加した
時から・・・・。
後に何人もの友人たちが・・・・
「 リョウさんに幕末の志士の怨霊がとりついた・・・ 」
・・・と、言わしめた程の変化が起こります・・・・・・
「 漫画家アシスタント 第6章 その10 」 へつづく・・・
★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第6章 その8」へ戻る 】
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ お知らせ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★ 拙ブログ「漫画家アシスタント物語」(第1~4章収録)が書籍化!
全326ページ。第1章の一部漫画化! 秘蔵未公開写真19点、描き下ろ
しイラスト18点を含む画像総数148点! デビュー漫画「雨のドモ五郎」
を完全収録! 《ネット通販を見る》
★ 拙作、文庫本『 劇画 蟹工船 覇王の船 』
( 劇画「覇王の船」 + 小説「蟹工船」の二本立て! )が発売中!
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~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【 各章案内 】 「第1章 改訂版」 「第2章 改訂版」 「第3章 改訂版」
「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
の角を右に入るとリョウさんの下宿があります。ちなみに以前、紹介したキタさんがサラ金地
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《 2008年11月、撮影 》 )
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その9
坂本龍馬が土佐から江戸へ、たった一人で剣の修行に千葉周作道場の門を
叩いたのが19歳の時。
リョウさん( 仮名:内海遼一、岡山県出身、74年当時19歳 )が初めて東京へ
やって来てJ先生の所へ弟子入りしたのが19歳の時。これは単なる偶然だ
と思います。
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充分に暗殺の動機があります。
ですから、一般に幕府側の京都見回り組( 新撰組とは別組織 )の隊員た
ちによって暗殺された事になっています。
これは、後に京都見回り組の組員が自ら龍馬暗殺を告白している事が根拠
になっています。しかし、その証言内容や共犯者の名前などに疑問もあり・・
・・・謎が残ります。
龍馬が幕府と戦争する事を望んではいなかった事は一般に知られています。
つまり、無血革命を望んでいたわけです。( 緊迫する世界情勢からして今、
日本人同士で争っている場合ではない・・・と )
しかし、薩摩の西郷たちは、すでに倒幕( 武力革命 )を策謀していました
から、龍馬の活動が疎ましかったであろう事が想像されます。
また、龍馬の身内にも裏切り者がいた可能性もあり・・・・と、「 龍馬暗
殺 」の謎は多くの研究者や作家にとっては興味深いテーマだったのです。
ですがその謎は解明されぬまま多くの諸説が入り乱れ、かつ新たに発見さ
れる事実(?)などもあり、混沌としていました。
疑えば幕府も薩摩も海援隊々員も、龍馬と一緒に襲われて死んだ中岡慎太
郎自身さえ黒幕ではないかと疑う説があるのです。
1988年( 昭和63年 )夏。この頃までは、まだリョウさんは普通の「 龍馬
ファン 」でした。外見上まったく変わった所は見られません。
それが、9月に京都へ旅行した時から人が変わってしまいます・・・・龍馬
が好きな人たちが集まって行った「 京都幕末名所旧跡ツアー 」に参加した
時から・・・・。
後に何人もの友人たちが・・・・
「 リョウさんに幕末の志士の怨霊がとりついた・・・ 」
・・・と、言わしめた程の変化が起こります・・・・・・
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「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
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「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
まだリョウさんが、おかしくなってないので
安心です?
14年下積みしてもチャンスに恵まれなかったのが
残念です。多少チャンスあったのなら
どうなっていたのか。
リョウさんに幕末の志士の怨霊がとりついたと
ありましたが、もし前世とかあるのなら
幕末の武士だったかも知れませんね
次回の展開に楽しみにしてます。
>残念です。多少チャンスあったのなら
>どうなっていたのか。
数年早く、面白い「龍馬」を描いていればリョウさんの人生は
全然違っていたと思います。
武田某氏の「○~い!竜馬」より面白い作品を描いていれば・・
・・・。しかし、そうはいきませんでした。
圧倒的な力の差・・・まさに、突然ぶっ飛ばされて地面に叩きつけ
られた思いだったのではないでしょうか。
>リョウさんに幕末の志士の怨霊がとりついたと
>ありましたが、もし前世とかあるのなら
>幕末の武士だったかも知れませんね
私は霊とかお化けとかは信じませんが・・・リョウさんが京都旅行
する直前に写した写真に・・・変なものが写っていたのです。
気味が悪いので処分しましたが・・・・・と、これは次回の本編にて・・
・・・・!
スタジオ・ジブリの宮崎駿さんの特番があります
再放送ですが…。(昨年の夏、「崖の上のポにょ」公開時に放送したものみたい)
創作のコツについて、お話ししてくれるそうです。関心のある方はどうぞ。
100年インタビュー「宮崎駿:創作の原動力を語る」
チャンネル:NHK地上波総合
放送日 :2009年 2月14日(土)
放送時間 :午後3:45~午後4:45(60分)
ところで、パヤオ監督は、新作映画を公開するたびに「この映画の公開を最後に引退します」って、「もののけ姫」あたりから、毎回発言していますが、
聞かされる方が恥ずかしいので、そろそろ言わない方がいいと思うんですが、周りの人は、何も言わないんでしょうか…?
録画予約しました。
ありがとうございます。
>新作映画を公開するたびに「この映画の公開を最後に引退します」って、「もののけ姫」あたりから、毎回発言していますが、
>聞かされる方が恥ずかしいので、そろそろ言わない方がいいと思うんですが、周りの人は、何も言わないんでしょうか…?
いやいや、これは全く逆ですよ。
宮崎駿監督はさっさと引退したいからわざわざ毎回公言しているのであって、それをさせられないジブリ(と鈴木P)に問題がある訳ですよ。
ジブリに後継者がいない、だから引退させられない。まさに悪循環になってるのです。
「竜馬」は司馬遼太郎が坂本龍馬の史実から創作した架空のキャラクターであり、「〇~い!竜馬」の竜馬もこれから派生した架空のキャラクターです。
それに対し「龍馬」は、歴史上に実在した坂本龍馬を指します。
リョウさんが「〇~い!竜馬」の出現で打ちのめされたのは理解できるんですが、幕末をそれだけ徹底的に調べつくしたリョウさんが、何故黒鉄ヒロシ先生の黒鉄歴画のような、史実としての「坂本龍馬漫画」を描かれなかったのか、少し不思議ですね。
私は歴史好きなんで黒鉄ヒロシ版の「坂本龍馬」の方が好きなんですが、やはりリョウさんも司馬作品で誕生した「竜馬」の方が、「龍馬」よりも好きだったのでしょうか?
坂本龍馬と竜馬が違うとは!
そもそも気が付かなかった。
wikiでみると、竜馬で引くと竜馬名言集ばかりでてきますが
今日はBook ofで、3冊買ってきましたが、1つは、中尊寺ゆつこでした。
8ページぐらいの短編ギャグ集で落ちが、最後の一こまだけ、きれいに落とします。
それにしても、知らない漫画家が増えましたね。昭和の漫画家の本なんて、もう死滅しています。ウメズ先生の本なんて、陰もありません。
CDもおなじ。
名曲も名作も10年経てば、とうい宇宙のかなたです。
NHK「宮崎駿:創作の原動力を語る」の紹介、ありがとうござい
ました!
>新作映画を公開するたびに「この映画の公開を最後に
>引退します」って・・・
ふじもんさんが書かれている事に近いのですが・・・ 私は、宮崎
氏の「引退発言」がとても正直な意見だと思っています。
上手なウソをつくよりも、いずれ状況によっては変化してしまう
現在の「心境」を素直に語る事に氏の誠実さを感じています。
以前、テレビでやっていたのですが・・・息子さんが作った映画
「○ド戦記」の試写会で途中退席してしまった氏の態度にも率
直さ(短気!)を感じたりしました。
>ふじもんさん、へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「竜馬」と「龍馬」 ・・・の解説、ありがとうございました!
本来なら私が書かなくてはいけない事だったのに! 本当に助か
りました!
いつも、コメントを書き込んで下さる方々に助けられてブログを
書かせていただいております・・・本当に、感謝しております!
>やはりリョウさんも司馬作品で誕生した「竜馬」の方が、
>「龍馬」よりも好きだったのでしょうか?
どちらかは分かりませんが・・・・・・
初めてJ先生に奨められた「竜馬がゆく」の影響を生涯ひきづっ
ているのかもしれません・・・・・。
リョウさんの作風は、ブログのイラストを見ていただければ分か
ると思いますが・・・・劇画というよりもマンガ。ギャグというより
もストーリー。リアルというよりも素朴!
あくまでストーリー漫画で、青少年誌を志向していた様です。
・・・・今でも!
私は機会があれば、ストーリー漫画ではなく、エッセイ風(歴史
エッセイ)の短編漫画作品(6~8ページ)でまとめてはどうか・・・
と、助言しようと考えていました・・・・・。
>何故黒鉄ヒロシ先生の黒鉄歴画のような、史実としての
>「坂本龍馬漫画」を描かれなかったのか・・・
その事は、リョウさんに伝えておきます!
>あんのんさん、へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>名曲も名作も10年経てば、とうい宇宙のかなたです。
本当にそうですね・・・!
ただし・・・新しいものが優れているなら問題ないと思うのですが・・・・・
よく映画のベストテンもので「最も感動した作品ベスト10」なん
てので、クソみたいな新作が入っていたりして・・・。これは、若い
選者が古い名作を全然知らない事が原因かと・・・ただただ、気の毒
でなりません。
思うのですが・・・漫画にしろ、映画にしろ、文学にしろ、古いもの
で特に優れている(現代の若者が読んでもブッ飛びそうな)作品
を広く告知する事を考えた方が良いかもしれませんね・・・・。
適当に見た作品を選ぶのではなく、現代にも訴えかける重厚な昭和
の作品を厳選、解説文をつけて勝手に紹介する(少数厳選!)・・・
そんなサイトを・・・・・・
>エッセイ風(歴史エッセイ)の短編漫画作品
>(6~8ページ)でまとめてはどうか・・・
>と、助言しようと考えていました・・・・・。
YESさんって・・本当に的確な助言しますよねー
本当にそうしたらいいのに・・と思います!
今でも描いてて描く意思があるなら・・
最近は歴史漫画雑誌とかもあるみたいですしねー
それに・・最近は・・このブログとかも
あるので、そういうので発表していくとかねw
せっかく書いたのに、ずっとお蔵入りばかりでは
もったいない気がします。
出だし、途中までは結構面白かった。
今日後編を読んで、結末はいまいち。
宗像教授はほぼ語り部に過ぎず、金田一やホームズのような鋭い分析は殆どない。
地方にある伝説、怪談の類を海と船を使って、おどろおどろしきまとめただけともいえる。
しかし文化庁から、なんかの賞をもらったらしい。
一方
ジギルとハイドの裁判員のほうが、面白かった。
でも、懐に万能のテニスボールみたいな怪物がいて、時間をとめてくれる。ドラえもん的。
ずるいと言えばずるいが、でも裁判所のなかがのぞけておもしろかった。
もうすぐ裁判員制度が始まるが、タイムリーにこういうストーリーを書き上げる点がプロといえます。