漫画家アシスタント物語

漫画家アシスタントの馬鹿人生40年と、リタイア後のタイ移住生活。

漫画家アシスタント もう終わりで章 ちょっとお知らせ

2017年05月21日 11時22分47秒 | 漫画

       ( この画像は、1991年にヤングジャンプの別冊に描いた「蟹工船・覇王の船」の一部です。2008年
        に文庫として出版されました・・・・・・今でもアマゾンで売ってますが1円です・・・・・・・・ )


        【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】 

 

              ちょっとお知らせ



小林多喜二の小説を劇画にした「 蟹工船・覇王の船 」がモーションコミックになっ
て、ネットで公開された事は以前お知らせしましたが、今回は劇場公開される運びと
なりました。

西武池袋線の東長崎駅近くにある「 小劇場・てあとるらぼう 」にて、今月の27日
(土)、28日(日)の二日に分けて上映されます。

料金は、2500円ですので決して安くはありません・・・・・・・・おヒマがあって、お財布に
もお金がギッシリという方は、是非、お越しいただきたいと思うのですが・・・・・・・こ
のサイトを見ている人でそんな方が何人おられるやら・・・・・・・・・・・・・・・

ちなみに・・・・・

モーションコミックってのは、漫画の紙芝居みたいな感じのものですが・・・・・・・・当日
は、ライブ形式で上演されるみたいで、結構迫力があるんじゃないかと思います。

例えば、上の画像( 漫画のクライマックスの一部 )・・・・・・・・・男が船の上で歌を歌
うシーンですが、この「 ドドー 」という効果音やキャラの歌が聞けるって仕組みで
す。

私は、初日の一回目をこっそり見に行くつもりです。

詳しい事は、以下のサイトでご確認を・・・・・・・・・・

チケット予約も以下のサイトで・・・・・・・・・・

 「 漫画元気発動計画 DOMIX 」


・・・・・というわけで、よろしくお願いいたします!



          「 漫画家アシスタント もう終わりで章 その12 」 へつづく・・・・



            ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタントもう終わりで章 その11」へ戻る 】





 
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漫画家アシスタント 古い話で章 その35

2014年10月15日 02時41分07秒 | 漫画

 ( この写真は、豊島区南長崎にある旧ニコニコ商店街沿いの公園で撮影したものです。 左がトキワ荘の記念碑、中央の
  人物、記念碑を振り返っているのが現在の加川さんです・・・・・・《 2014年、4月、撮影 》 )
 
 
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 
 
                    その35
 
 
    《 漫画家アシスタントが・・・・・日雇い労働者になる・・・・・!? 》
 
 
週刊少年Kでの連載契約は、4回。

実際には、加川さん( ※参照 )の連載は、4回の契約が延長されて合計8回ほど続いた様です・・・・
・・・・

ただ、人気もその評価もイマイチ・・・・・・・・・・

貧乏アシスタントの生活から脱出したと思ったら、いつ連載が切られるかの崖っぷち人生が待って
いたわけです。

奥さん( 内縁の妻? )と母親、二人の扶養家族を抱えて木造モルタルアパートの一室で必死に原稿に
向かう加川さんに漫画の神様は冷たかった様です・・・・・・・・・・

もっとも、どれほど多くの新人漫画家が最初の連載数本でパッタリと討ち死にして行くか・・・・
・・・・・・
 
加川さんは、最初の連載打ち切りから、もう一度連載のチャンスをもらいますが・・・・・・・・
 
それも、4回契約・・・・・・・・・そして、8回目には打ち切り・・・・・・・・・・
 
どれほどの焦りと葛藤があったかは、私の想像を超えています・・・・・・・・・
 
でも、本人は、この当時を振り返って、笑いながら・・・・・・・・・・
 
 「 最初のデビューは、ホントにいい加減だったんだよ! 」( 笑 )

加川さんの言葉通り・・・・・・・・当時の短編や連載漫画のタイトルを見ると「 Blueな~ 」と
か「 マイラブ~ 」「 いつでも君と 」などといった一見明るいが、中身の無い軽いタイトルが多い
様です。( 注:ここに記したタイトル名は、全て、拙ブログ読者の『迷探偵』(HN)さんから教わっ
たものです。感謝! )
  
 「 ダメに決まってるよなァ~! 」( 笑 )
 
今でこそ笑い話に出来るのだと思いますが、当時の加川さんを見知っている私には、この控え目な
笑いをすんなり受け入れる事は出来ませんでした・・・・・・・・・・

1978年、ピンクレディーや「 サタデーナイトフィーバー 」が流行っていた頃・・・・・・・アシ
スタントを辞めて、デビューした当時の加川さんは、その服装から髪型までサッパリとして、今で
言う「 勝ち組 」そのものでした。
 
 「 忙しくってさァ~、Yちゃん( 私 )も背景描くの手伝ってよ! 」
 
まさにフィーバー状態・・・・・・・生き生きと輝いていたその姿は、私にとってどれほど眩しか
ったことか・・・・・・!
 
ところが、連載が終わってしばらくすると、今度は逆に服装は山谷風、寝癖の付いた髪型はボサボ
サ頭、目の下には黒いクマが・・・・・・・・・・
 
その変わりぶりに、まるで、「 漫画家残酷物語 」の劇場版でも見ている様な有様でした。
 
2,3年もすると、Jプロ( ※参照 )スタッフの仲間たちに少額の借金までするようになっていました。
( 注:ほとんど返却されています )
 
焦って作品を描いても、もう誰も助けてくれる人はいない・・・・・・・・
 
出版社へ持ち込んでも、一社目で断られた作品は、二社目でも断れ、三社目でも断られる。
 
 「 どこだって『 プロの眼 』は同じだから、何社廻ったってダメな作品は、ダメなんだよ 」
 
事実上、生活は破たんしていく・・・・・・・
 
家族は、バラバラになり、仕事も水商売や日雇い仕事など・・・・・・すさんだ生活を重ねていく
・・・・・・・・
 
 「 あのままだったらホームレスか犯罪者になってたと思うよ・・・・・・ 」
 
そんな、まさに断崖絶壁の暗闇の中で・・・・・・・・・それまでの苦労が報われる様にチャンス
が巡って来るのです・・・・・・・・・・
 
1984年( 昭和59年 )、最初の連載が打ち切られてから6年後・・・・・・・
 
この辺の経緯は、随分前にこのブログにも書いたのですが、今回は、名前を改めてもう一度書かせ
ていただきます・・・・・・・・・・
 
加川さんは、自身が勤めていた風俗店を元にした漫画を制作・・・・・・・・・・
 
それまでとは違った・・・・・・手応えのある作品が出来上がったのです。
 
とにかく、すぐにでも金にしたい・・・・・・・・・そう思っていた加川さんは、早速、連載用の
作品を持って出版社に向かいます。
 
持ち込み、第一社目・・・・・・・・・・・・「 半年先に連載を 」との奨めを断る。
 
すぐにでも現金が欲しい、そのため「 半年先 」だなんて冗談じゃない・・・・・・という事で・
・・・・・・・・
  
持ち込み、第二社目・・・・・・・・・・・・「 一年先に連載を 」との奨め・・・・・・キッパ
リ断る。
 
持ち込み、第三社目・・・・・・・・・・・・「 一ヶ月後に連載を 」との奨め・・・・・・・・
 
 「 加川さん、これ、良いですよォ~、是非、うちでやりましょう・・・・・来月から! 」
 
しかし、加川さんは自信満々の表情で考える・・・・・・・
 
 『 K談社で連載もらった方がイイぜ! 』
 
 
 
      「 漫画家アシスタント 古い話で章 その36 」( 10月20日以降公開 ) へつづく・・・・
 

            ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント古い話で章 その34」へ戻る 】

 
 
 
 
  【 ※参照 】
 ・加川さん・・・・・・・・・・・(仮名)中学卒業後、職業を転々としながら漫画家アシスタントに成る。
  1969年19歳で、J先生に師事。1978年に少年キングで連載を得て独立。1984年別冊漫画ゴラク連載。
 ・Jプロ・・・・・・・・漫画家J先生の仕事場。東京目白にあり、バブル期には6~7人のスタッフが
  在籍。しかし今年2014年にはスタッフ2名。連載は1誌。ちょっと淋しい今日この頃です。
 
 
 
 

 
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漫画家アシスタント 古い話で章 本日休養

2014年07月05日 13時11分27秒 | 漫画

 ( この写真は、去年の目白通りのイチョウ並木です・・・・・・中央の白い建物がJプロの入っているマンションです・・・
  ・・・・・・・《 2013年、12月、撮影 》 )
 
 
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 
 
                         本日休養


         《 漫画家アシスタントが・・・・・背中の痛みに悩む・・・・・!? 》


この1週間ほど、背中の痛みに悩んでいるのですが・・・・・・・・

例年、一度や二度はあるのですが・・・・・・今回の痛みはかなりしつこく、横になっても痛みがひ
きません。( 通常なら、2,3日で治まる )

そのため、ほとんど眠る事もできない日々が続き、酷い睡眠不足状態で起きていても常に「 眠たくて
しょうがない・・・・ 」という半ボケ状態でした。

接骨院で治療を受けていますが・・・・・・・・まだ痛みがおさまりません・・・・・・・・病的な
ものではなく、疲労性である事と、今回は特にクビにも軽いヘルニアの症状が出ているために複雑な
痛みになっているのです。

私は、無理をするつもりもないし、「 頑張らなくては! 」とも思わないので、遠慮なく休養( 横にな
ってもまったく眠れないが )させていただきたいと思います。

・・・・・という訳で・・・・・・・・・今回は、ごめんなさい!

一日二日の徹夜なら慣れているのですが・・・・・・・・・こんな睡眠不足( 30分位のうたた寝しか
出来ない )は、初めてです。

こうしてパソコンに向かっていてるとジワジワと・・・・・痛みが・・・・・・・・・・
 
 
でも・・・・・・・・・・くれぐれもご心配なく・・・・・・・・・・
 
疲労性の痛み・・・・・・・・・・
 
・・・・・・・・・・それは、確かな事なので・・・・・・・・・・
  
では・・・・・・・・・・・・・・・
 
この辺で・・・・・・・・・・休ませていただきます!
 
 
 
     「 漫画家アシスタント 古い話で章 その27 」( 7月10日以降公開 ) へつづく・・・・
 

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漫画家アシスタント 古い話で章 その12

2014年02月03日 23時51分44秒 | 漫画

 ( この写真は、JR池袋メトロポリタン改札口の写真です。 いつも、この改札口から出て、目白通りの
  仕事場へ歩いて向かっております。 中央の塔の様なものは、池袋の北にある清掃局の煙突です。普段
  は煙を見る事は出来ませんが、深夜、モクモクと煙を出しているのを稀に見る事が出来ます・・・・・
  《 2014年、1月、撮影 》 )
 
 
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 
 
                  その12


  《 漫画家アシスタントが・・・・バイト女性をナンパする・・・・!? 》


1971年頃のJプロ( ※参照 )は、大変忙しい時期で、週刊誌の連載だけで3誌以上ありました。

前回、お話しした様にマスコミでもJ先生( ※参照 )が話題になっていたのです。

さすがに超多忙な中で、J先生は本を読んで勉強する時間がまるでなくなっていました。

毎週の連載をこなすだけで精一杯、まったくプライベートな時間すらままならないのに、勉
強する時間なんて全然ないわけです・・・・・

そこで、自分が読みたいと思っている本を朗読してもらい、それをテープに録音し、仕事を
しながらそのテープを聞くという勉強法をとっていました。

本を朗読してもらうのは、アルバイトの若い女性に頼んでいたのです。

20歳ほどの若いOLに流行りの小説やエッセーなどを朗読してもらう・・・・・・・そこで、
先生の仕事場に時々、彼女が顔を出すのですが・・・・・・・・

その可愛らしい女性に惹かれてしまったのが倉さん( ※参照 )でした。

若さ故か、度胸があるのか・・・・・・・・倉さんは、『 ダメで元々! 』と、女性に声を
かけます・・・・・・・・・・

 「 今度、映画でも観に行きませんか? 」

この時、倉さんは、18歳前後でしたから、相手の女性は明らかに年上です。

それも、J先生に小説を朗読している人です・・・・・!

普通なら絶対無理なんじゃないかと思うのですが・・・・・・いや、私もこの話を聞いた
時には、なんて無謀な・・・・・・とか思いましたが・・・・・・・・・・

彼女は・・・・・・

 「 はい。イイですよ~! 」

・・・・・と、軽くOKしてくれたそうです。

ちなみに、このお付き合いは、半年ほどは続いたそうです・・・・・・・・。
 
 
さて、倉さんの調子のよい話をもう一つ・・・・・・・・
 
ある時、倉さんが広島から東京へ出発する日( 1969年、倉さんが高校3年生の時 )に、駅ま
で見送りに来てくれた友人の一人が、東京で仕事をしていたのですが、その友人から突然、
連絡をもらったのです。
 
 「 広島のおじさんが亡くなったよ! 」
 
「 おじさん 」というのは、倉さんが高校生だった頃に、友人共々お世話になった近所に
住む「 おじさん 」の事ですが・・・・・・・

倉さんは、友人が哀しそうに告げる言葉に「 え、そうか亡くなったのか・・・・ 」と答
えるだけです・・・・・・・・
 
 「 広島へ帰ろうよ、倉ちゃん、俺と一緒に広島へ帰ろうよ! 」
 
 「 え~~~?! い、いや・・・・・・俺は仕事があるし・・・・・・・・ 」
 
・・・・と、断るつもりだったのですが・・・・・・・・
 
 「 何言ってるんだよ! お世話になったおじさんじゃないか! 」

『 お世話になった 』と言われても、倉さんにとっては、命の恩人とか、深いお付き合い
のある人物というわけではありません。
 
つまり、仕事を休んで広島に帰らなくてはならないほどの事とは思えなかったわけです。
 
しかし・・・・
 
 「 帰ろうよ! 別れの挨拶はしなくちゃ! 絶対に帰らなくちゃダメだよ! 」
 
・・・・そう説得されて、仕方なく・・・・・・広島へ帰る事に決めたのですが・・・・
・・・・

毎週、ギッシリと連載が詰まっている状態で、自分だけ休みをもらう事に後ろめたさを
感じつつも・・・・・・・・先生に恐る々々・・・・・・・・休みをいただこうと・・・
・・・・・・・・・
 
先生の仕事場の緊張感を、その日は特にヒシヒシと感じつつも、勇気を出して先生に向
かいます・・・・・・・・
 
 「 先生・・・・ 」
 
 「 う・・・・・・ 」
 
 「 身内に不幸がありまして・・・・・・ 」
 
 「 う・・・・・・ 」
 
 「 叔父さん(?)が急に亡くなりまして・・・・・・ 」
 
 「 う・・・・・・・ 」

 「 お・・・・お休みを・・・・・・ 」
 
 「 ん~・・・・・・ 」(了承の意)
 
 「 え!? 」
 
 「 いいよ、俺ィも丁度、仕事を少し休みたいと思ってたんだ 」
 
 「 ・・・・はい 」
 
 「 3日休もう・・・・・・おめィもゆっくりして来い 」
 
 「 あ・・・・ありがとうございます! 」
 
ここで、さらに倉さんは、追加のお願いをするのです・・・・!( 私には、とても真似
できません! )

 「 先生、俺、黒い背広なんて持ってないんで・・・・・・その~背広を~・・
   ・・・・・・ 」

 「 そか・・・・・・おめィ持ってねィ~のか、んじゃ貸してやるよ 」

先生から黒い礼服を一式借りて広島へ向かう倉さん・・・・・・・・広島へ着いて服を
着替える時に驚きます・・・・・・・・・・

なんと、黒い背広のポケットには5万円( 40年前のサラリーマンの月収とほぼ同額 )が入
っていたのです!

 『 これで、香典代も交通費も食費もお小遣いもまかなえる! 』

先生への感謝の気持ちでいっぱいです・・・・・・・そして、同時に、ホクホクと嬉し
くてた
まらない倉さん。
 
ニヤニヤしない様に注意して葬儀場へ向かうのでした。
 
 
 
     「 漫画家アシスタント 古い話で章 その13 」( 2月10日以降公開 ) へつづく・・・・
 

          ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント古い話で章 その11」へ戻る 】

 
 
 
 
  【 ※参照 】
 ・Jプロ・・・・・・・・漫画家J先生の仕事場。1970年前後に東京新宿区中落合にあったマン
  ションの一室。当時は、J先生専用の仕事場で、アシスタントたちは、違うアパートで仕
  事をしていました。
 ・J先生・・・・・・・・有名漫画家、1966年、23歳で売れっ子作家に。70年には週刊誌同時連
  載6誌という逸話もある。現在は1誌に連載中。2013年現在、70歳。1969年当時は26歳。
 ・倉さん・・・・・・・・北九州の小倉生まれ。14歳の時に広島へ転居。1969年に17歳でJ先生
  に弟子入り後、52歳までアシスタントを務めた。現在61歳、東京練馬区石神井在住。
 
 
 
 

 
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漫画家アシスタント 古い話で章 その9

2013年12月25日 22時41分10秒 | 漫画

 ( この写真は、仕事場のドア前から撮影した目白通りのイチョウ並木です。 写真の中央遠くに見えるのが
  池袋サンシャインビルです。 撮影から3週間経った今では、イチョウもすっかり冬支度をして魚の骨の様に
  なっています・・・・《 2013年、12月、撮影 》 )
 
 
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 
 
                     その9


     《 漫画家アシスタントが・・・・原稿のシワをのばす・・・・!? 》
 
 
 「 先生、自転車を買って下さい 」

一日に4回、J先生( ※参照 )の仕事場まで往復するのに40分以上かけることの無駄に気づいてい
た倉さん( ※参照 )は、先生に進言します。

 「 おお・・・・・そうか・・・・・・・ 」

すんなりと先生はOKしてくれるだけではく・・・・・

 「 いい考えじゃねィ~か! 」

・・・・・と、褒めてくれさえしました。

そして、しばらく・・・・・優しく・・・・・でもにらむ様に・・・・・先生は黙って倉さんを
見つめながら・・・・・・

 「 おめィ~は、N( 先輩アシスタント )の事を考えてたんだろ・・・・・? 」

J先生は、見透かした様に言うわけです。

Nというのは、最近、仕事場を辞めた先輩アシスタントで、長髪で痩せていて、いつもアパート
でプロレスごっこをした時に、皆から技をかけられていた先輩です。

 「 おめィ~は、Nの事を考えて、ずっと今まで遠慮して黙ってたんだろう・・・・・? 」

 「 ・・・・・・・・??? 」

突然、辞めた先輩のNさんの話が出てきたので、何のことやらサッパリ意味が分からない倉さん
は、一瞬、固まりますが・・・・・・・・

先生は、そんな事には気付かずに・・・・・・・

 「 Nは、自転車に乗れなかったから、おめィ~は、Nの気持ちを気遣って今まで( N先
  輩が辞めるまで )言うのを我慢してたんだろう・・・・・?」

 「 ・・・・・・・・ 」( まだ固まっている )

 「 おめィ~は思いやるりがあるなァ・・・・・ 」

J先生は口元にかすかな優しさを見せながら倉さんを見つめています・・・・・・・・

しかし、この時、倉さんはN先輩の事など何も考えてはいませんでした。

まったく、N先輩の事など頭にはなかったわけで、遠慮だの、気遣いだの思いやりだの・・・・
・・・そんな気持ちはこれっぽちもなかったのです。

しかし・・・・・・・・
 
 「 おめィ~はイイ奴だなァ・・・・・! 」
 
・・・・・と、J先生に褒められると・・・・・・・
 
・・・・・つい・・・・・・・・
 
 「 はァ・・・・・いや・・・・・そんなァ・・・・・・ 」
 
・・・・・などと、謙遜でもしている様な照れたそぶりを見せる倉さんだったわけです。

こうして自転車を買ってもらって、毎日、4回、先生の仕事場( 新宿区中落合 )まで原稿運びをす
る事になったのですが・・・・・・・・

ある日、数枚の原稿を先生から受け取り、それを自分たちの仕事場( 豊島区千早町 )へ運ぶ時に、
原稿の入った袋を前輪にからませてしまう失敗をやらかしてしまいます。

B4( ヨコ25㎝×タテ36㎝ )の茶封筒ごと前輪のスポークにからまってグシャグシャッと音を立てた
のであわててブレーキを踏みますが・・・・・・・・

原稿はグチャグチャになっています・・・・・慎重にスポークからはずして、膝にすり付ける様
にシワを伸ばしてもどうにもなりません・・・・・・・・

血の気が引く様な寒気を感じるのに、嫌~な汗で全身がグッショリと濡れる・・・・・・・

とにかく、そのまま急いでアシスタントの仕事場へ向かいます・・・・・・・・・

 「 何だぁこりゃ? 」

 「 どうしたんだよ、これ? 」

先輩たちが茫然としている中、倉さんが経緯を説明します。

 「 急に強い風に吹かれちゃって・・・・・・ 」

幸いに原稿が大きく破れているわけではないので、小さな破れ目にはセロテープを張って補正、
後は、グシャグシャになった原稿のシワのばし・・・・・

しばらく、全員でシワのばしをして、形だけは整えます・・・・・・・・

それに、背景を入れて仕上げれば、何とか完成にこぎつけたわけです。

これが、完成原稿をグシャグシャにしたら大変だったのですが、まだ、仕上げの前だったので、
助かったそうです。

 「 いや~~、あん時は、ヤバかったよ~~Yちゃん( 私 )! 」

・・・・と、倉さんは笑います。
 
 
 
     「 漫画家アシスタント 古い話で章 お正月休み 」( 1月1日以降公開 ) へつづく・・・・


           ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント古い話で章 その8」へ戻る 】

 
 
 
 
  【 ※参照 】
 ・J先生・・・・・・・・有名漫画家、1966年、23歳で売れっ子作家に。70年には週刊誌同時連
  載6誌という逸話もある。現在は1誌に連載中。2013年現在、70歳。1969年当時は26歳。
 ・倉さん・・・・・・・・北九州の小倉生まれ。14歳の時に広島へ転居。1969年に17歳でJ先生
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「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」




 
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漫画家アシスタント 古い話で章 その2

2013年10月11日 22時08分17秒 | 漫画

 ( この写真は、Jプロの先輩スタッフが酔っぱらって西武線の線路上、椎名町駅近くを歩いているのを私が撮影
  したものです・・・・・不謹慎だとか危険な行為だとか、怒られそうですが・・・・・まあ、若い頃にはお酒
  が入ると、誰だって無茶な冗談をしたくなるものです。忘年会の帰りでかなりお酒が入っていました・・・・
  ちなみに、左から二人目がAさんです・・・・・《 1989年、12月、撮影 》 )
 
 
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 

                   その2


    《 漫画家アシスタントが・・・・忘れられない昔の話・・・・!? 》


ボンヤリと過ごしていたら・・・・・一週間があっという間に過ぎてしまい、丸々、一回分の記
事が遅れてしまいました。

いつもこのブログを楽しみにして下さっている方々( きっと1千万人位はいる )には、失望させてし
まって申し訳ありません。

今月は、PCの不調やら取材の遅延など・・・・・色々な出来事が重なり( ゲームのやり過ぎ・・
・・・という声もあるが )申し訳ない限りです・・・・・・


さて・・・・・・

前回からのつづきですが・・・・・・


1969年当時といえば、うちのJ先生( ※参照 )が26歳。連載する漫画は週刊誌数誌「 ○らふきドン
ドン 」「 ○ロリンマン 」等々・・・・・・完全な売れっ子漫画家。翌年には、有名な「 ○ゲバ 」
や「 ○シュラ 」が発表されます。

アシスタントに成りたいとアトリエを訪れる学生や若者は沢山いた様ですが・・・・・

Aさんの様に布団を持ってやって来るというケースは初めてだったのではないでしょうか。

ちなみに、タクシーのトランクから布団を引きずり出し、自分はマクラひとつを抱えて先生のマ
ンションのドアをノックしたそうです。

前もって何の連絡もなしに無茶な事をするものですが・・・・・・

 「 Yちゃん(私)、若かったのよ~あの頃はさァ~!」

・・・・・と、当時の自分を照れる様に笑うAさん。

ところで、Aさんの出身は北九州は小倉( 高校生の時に広島へ移転 )の出身 ・・・・・ですので、
Aさんではなく、倉さんいう仮名で呼びたいと思います。

17歳、卒業間際の高校を中退して漫画家の弟子になる・・・・・当時の常識から考えれば、まっ
たく無茶な話なのかもしれませんが・・・・・・・その無鉄砲なところが、まさに九州男児その
ものなのかもしれません。

もっとも、J先生には100通以上のファンレターや、自作の4コマ漫画を送っていたし、いずれ東
京へ出ていきたいとも書いておいたので・・・・・

 『 先生は、きっと俺を歓迎してくれる! 』

倉さんの頭の中には、漫画家に成って錦を飾る事しか存在しませんでした・・・・・

 『 俺は、夜行列車に乗って一人で東京へ行くんだ! 』

緊張と期待で青白い顔をしていた高校生が列車の中で小さくなっていた事が想像されますが・・
・・・心には大きな大漁旗を「 バタッバタッ 」と、はためかせていたのでしょう。

友達から見送られながら乗った夜行列車( 各駅停車の鈍行! )に乗ること約18時間・・・・・・

花の都か、夢の都か・・・・・・・・東京へ・・・・・・・・しかし、さっそく東京の現実に出
くわします・・・・・・・

当時の東京駅には、何人もの少年課の私服警官が地方から出てくる家出少年や少女たちを探して
いました。

駅構内をキョロキョロしながら歩く倉さんは、すぐに警官の目に入ります・・・・・・・

 「 君は、どこから来たんだい? 」

家出したとは言っても、一応、親代わりの叔父さんには容認してもらっているので、広島へ連絡
してもらってすぐに警察からは放免してもらったのですが・・・・・・・・

倉さんは、東京での生活を考えて、日用品などを買い集めるために駅構内をウロウロしていたの
で、また、同じ私服警官から声をかけられます・・・・・・

 「 お前、まだこんな所をウロウロして・・・・何やってるんだ? 」

心配そうに倉さんに声をかけながら、こんな忠告をしてくれました・・・・・・

 「 だいたい、警察だと言うだけで、警察手帳も確認しないで信用している様じゃ、簡単
   にだまされるぞ・・・・・用心しなきゃダメだぞ! 」

布団を抱きしめながら警官に礼をして駅を出ます・・・・・・

布団と雑貨品をいっぱい持った高校生をひろってくれたタクシーの運転手は、気持ちよく荷物を
タクシーに積み込むのを手伝ってくれたそうです。

 「 へぇ・・・・そうかい、漫画家の弟子になるのかい・・・・・頑張りなよ! 」

列車の窓から、追いかける様に見送ってくれた友人、東京駅で声をかけてくれた警察官、名も知
らぬタクシーの運転手の激励・・・・・・・

その一言、一言を・・・・・44年も前のその一瞬の出会いを・・・・・決して忘れる事が出来な
いと倉さんは語るのです・・・・・。

初めての東京で、その新しい人生の第一歩で・・・・・・・・いい人たちとの出会いがあって・・
・・・・・・ついに問題のJ先生との対面が・・・・・・・・・・

タクシーは目白通りから中落合の住宅街を抜けて小さなマンション( 当時としては普通のサイズ )
の前に止まります。

この時、まだ、何も知らないJ先生は、締切りギリギリの状況で、編集員に監視されながら黙々
と仕事をしていたのです・・・・・・・
 
 
 
      「 漫画家アシスタント 古い話で章 その3 」( 10月20日以降公開 ) へつづく・・・・


            ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント古い話で章 その1」へ戻る 】

 
 
 
 
  【 ※参照 】
 ・J先生・・・・・・・・有名漫画家、1966年、23歳で売れっ子作家に。70年には週刊誌同時連
  載6誌という逸話もある。現在は1誌に連載中。2013年現在、70歳。1969年当時は26歳。
 
 

 
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 ★ 拙ブログのうぷ主が1987年にヤングジャンプ新人賞で準入選デビュー
   した作品・・・ 「 雨のドモ五郎 」

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【 各章案内 】   「第1章 改訂版」  「第2章 改訂版」  「第3章 改訂版」
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          「諦めま章 その1」   「古い話で章 その1」
          
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」



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漫画家アシスタント 諦めま章 その40

2013年09月03日 22時48分19秒 | 漫画

 ( この写真は、東京、池袋駅南口、メトロポリタンホテル近くの交差点です。私は、目白にある仕事場へ向かう時に、
  いつもこの写真中央の細い道を使っています。一駅手前の池袋から目白までわざと歩くわけですが・・・・・真夏の
  炎天下で時々、死にそうになります・・・・《 2013年、8月、撮影 》 )


  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 

                    その40


      《 漫画家アシスタントが・・・栗ご飯に疑問を持つ・・・!? 》


先日、と言っても夏の盛りの頃ですが・・・・・

私が通勤に使用する武蔵浦和駅の近くにある生花店で、珍しいものを見つけたのです・・・・・・

東京はもちろんですが、最近では、さいたま市でも滅多にお目にかかれない蝶々が、その生花店の
植木の上をヒラヒラと飛んでいたのです。

 「 凄いなァ・・・・こんな駅近に蝶がいるなんて・・・・・ 」

と思った瞬間です・・・・・・・その蝶は、機械仕掛けで、針金で固定されている蝶がヒラヒラ回
転しているだけのものでした。

生花店で機械仕掛けの蝶々・・・・・・・そんな時代なのかも知れません・・・・・・・・・。

さて・・・・・・・

今回は、蝶の研究家( 自称 )の女性ナンパ術について書きたいと思っているのですが・・・・・・

本人には勿論、また、相手の女性にも、何の連絡も出来ないまま勝手に書かせていただきたいと思
っております。

漫画の同人誌で知り合った友人であるR女史( 文筆業 )は、当時( 30年くらい前 )は、20歳位だ
ったかと思います。

彼女から、片想いで苦しむ男性・・・・・・・・・・・つまり、10歳年下の彼女に惚れ込んでいる
蝶の研究家・・・・・・・・・について、こんな電話がありました・・・・・・・・・・

 「 彼ったらクリゴハンが好きなのよ 」

 「 え? 栗ご飯・・・・・・? 」

私は、彼女の話がよく分かりませんでした・・・・・・・・・・・

 『 蝶の研究家が栗ご飯が好きって・・・・・それが、どうしたってんだ? 』

・・・・・などと考えていると・・・・・

 「 本当に大好きなのヨ~、可笑しいでしょ? 」

 「 栗ご飯がねェ・・・・ふ~~ん・・・・・・・? 」

 「 だって、可笑しいよネェ~! 」

 「 そ・・・そうかなぁ・・・・・・・・? 」

 「 グリコハンの大ファンなんだよォ~! 」

私は『 あっ! 』と思った時・・・・・・・・・ちょっと血圧が上がったかも・・・・・・・・・
「 栗ご飯 」じゃなくて「 グリコ犯 」の事だったのだ!( 私には『クリゴハン』に聞こえていた
のです )

謎の人物( 未解決事件 )がグリコ・森永などの製菓メーカーを恐喝した事件です。

 「 食べたら死ぬで 」

 「 警察がアホやから 」

・・・・・・・など、犯人の脅迫文をご記憶の方も多いかと思います。

さて、彼女の話は、この蝶の研究家A氏と偶然、街で会ったという話でした。それも、偶然、街中
( 都心のビル街 )を歩いている時に出会うのが、これで3回目だと言うのです。

いつも、A氏と話していると、熱くなりやすい彼と喧嘩になっていまう事が多く、しばらく会わな
いでいると・・・・・・・・・偶然、街の中でバッタリと出会ってしまうと。

喧嘩の後で、もう二度と会う事もないと・・・・・・・忘れている頃に、偶然、また出会ってしま
う・・・・・・・そして、以前と同じ様に付き合ってしまう・・・・・・・・運命的な出会いだと
・・・・・・・・・

しかし・・・・・・・・

近所に住んでいるわけでも、仕事場が近いわけでもないのに、何度も「 偶然 」が重なるものだろ
うか・・・・・・変な話ではあるのです・・・・・・・・・・・

・・・・・・・私は、彼女からの電話に疑問を差しはさむ事もしないまま、受話器を置きました。

そして、この事は、すぐに忘れてしまったのですが・・・・・・

しばらくして・・・・・・・・手塚治虫先生の自伝か、評伝で・・・・・・

昆虫好きの少年時代に蝶を採集するために、近所の神社の鳥居の近くで蝶を待ち伏せる・・・・・
・・・そんな話を読んだ時に・・・・・・

何処かで聞いたことのある様な話だと・・・・・・・・・

蝶には「 蝶道 」といって、巡回するルートが決まっているわけです・・・・・・ですから、蝶を
捉える時には、蝶を追うのではなく待ち伏せていれば、必ず、またやって来るので、そのタイミン
グを狙うそうです。

・・・・・・・この話を読んだ時に、例の蝶の研究家A氏の事を思い出したました。

蝶の様に女を採集する・・・・・・・・・という事なのか・・・・・・・・・・これは、かなり怪
しい。
 
もっとも、本人に確かめたわけでもないので真偽のほどは分かりませんが・・・・・・・
 
当時は、ただの「 昆虫学的ナンパ術か・・・・? 」などと苦笑いしたものですが・・・・・・・
・・・今だと「 ストーカー行為 」という犯罪なのかも知れません。
 

さて、とりとめもなく、毎回、思いついた事を書いてきた「諦めま章」ですが・・・・・・・・・
 
次回で一応、締めくくりたいと・・・・・・・・その次からは、新章「 古い話で章 」を始めたいと
思います。

有能なのか、無能なのか・・・・・・・どちらとも分からない私の先輩たちの若かりしアシスタン
ト時代の逸話を紹介させていただきたいと思っております。
 
当然、師匠のJ先生も20歳代の若さで登場する事になるかと思います・・・・・・・・・・
 
古い話で申し訳ありませんが・・・・・・・・・・
 
・・・・・しばらく、お付き合いいただきたいと思っております。
 
 
 
 
        「 漫画家アシスタント 諦めま章 その41 」( 9月10日以降公開 ) へつづく・・・・


             ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント諦めま章 その39」へ戻る 】

 
 
 
 
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漫画家アシスタント 諦めま章 風邪休養

2013年07月12日 23時23分58秒 | 漫画

 ( この写真は、私が暮らしているJR武蔵浦和駅近くのマンションです。中央、自動車の奥一階白い窓が私の部屋
  になります。風邪をひいてからは、ずっとこの部屋で休んでおります・・・・・《 2012年、11月、撮影 》 )
 
 
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 

                        風邪休養


今回は、風邪のためにお休みさせていただきます。( スイマセンです! )

 ゴホッ ゴホッ 

仕事場であるJプロも、学校で漫画背景を教える授業も、お休みをいただいております。

4~5日すれば元気になるかと思いますが・・・・・現在は、熱と鼻水、喉の痛みなどと格闘中
であります。

皆さまも、急に暑くなったりして、温度変化や冷たい飲み物など、くれぐれもお気を付け下さ
い!

では・・・・・・

失礼いたしますです・・・・・・

 ゴホッ ゴホッ ( わざとらしい咳 )
 
 
 
 
        「 漫画家アシスタント 諦めま章 その37 」( 7月20日以降公開 ) へつづく・・・・


             ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント諦めま章 その36」へ戻る 】

 
 
 
 
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漫画家アシスタント 諦めま章 その7

2012年08月22日 21時33分18秒 | 漫画

 ( この写真は、Jプロが入っている東京目白のマンションです。吉さんが亡くなって2週間ほどしてから撮影
  した写真です。中央の銀杏は、後に枝打ちされて今は見る影もありません・・・・・・《 2009年12月、撮影 》 )


  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 

                   その7  


   《 漫画家アシスタントが・・・お通夜のコーヒーを飲む・・・!? 》


戦場で戦う兵士というものは、同じ戦場で戦った者( 味方 )がたとえ誰であろうとも、まる
で兄弟かそれ以上に親しい関係になるそうです。

それほどではないにしても、10年以上も漫画家を目指して同じ釜の飯を食い、同じ様に漫画を
描いて出版社へ投稿し、毎日、顔を合わせて仕事をしている者同士を「 仲間 」と呼べないな
ら、それは、一体何ンなのでしょうか・・・・・・


私は、吉さん( ※参照 )が亡くなったのを知ったその日のうちに、Jプロ( ※参照 )を去った私の
知る全てのスタッフに連絡しました。

1970年代に一緒に仕事をした先輩たちのショックが大きかったのはもちろんですが、それ以外
にも吉さんの後輩として仕事を一緒にした人もみなガックリと落ち込んだのではないかと思い
ます。

私が連絡した先輩の中には長さん( ※参照 )もいました・・・・・・・・・

 「 5ヶ月ほど前から入院していて・・・・・・・・・・・ 」

吉さんが亡くなった事をどう話したかは、よく覚えていませんが・・・・・・・ただ、長さん
が大変驚いていた事が印象に残っています・・・・・・・・

お通夜とか告別式とか、その日程などについて話すと・・・・長さんは即座に・・・・・・・

 「 行くよ! 是非、行かせてもらうよ! 」

私は、吉さんが長さんの事をよく思っていない事や、「 地下駐車場での事 」「 無言電話の事 」
なども頭に浮かんだのですが・・・・・・・( もちろん、長さんには何も知らせてはいません )

それらの事は、単純な吉さんの誤解に過ぎない事だし、そんな些細な事よりも「 仲間 」として
の最後の別れの方が重要だと考えたのです。

これだけは、ハッキリしておきたいのですが・・・・・・長さんにとって吉さんは、Jプロの先
輩であり同じ志をもった仲間以外の何者でもないという事です。


2009年、11月21日・・・・・・

郷里の岡山に暮らすリョウさん( ※参照 )から「 香典 」の入った書留郵便が届きました。事情
があってリョウさんはお通夜に出席出来ないため・・・・翌日、私が代わりに荒川区M町での
お通夜に届ける事になりました。

お通夜の夜・・・・・・喫茶店で落ち合う約束をした往年のスタッフが集まって来ます・・・
・・・

滅多に顔を揃える事もないメンバーが黒い喪服に身を固めて味のないコーヒーをすすりながら
黙っています・・・・・・

結局、一口もコーヒーを飲まなかった一番先輩格のガンさん( ※参照 )が・・・・・・

 「 そろそろ行こうか・・・・・ 」

夜のM町の葬儀場には、何組ものお通夜が行われていました・・・・白い大きな提灯をいくつ
も通り過ぎながら、せわしなく行き交う会葬者の中をかき分けて吉さんの式場へ・・・・・・

遺影の中の吉さんは、嬉しそうに笑っています・・・・・これほど明るく幸せそうに笑う吉さ
んを初めて見ました。( 愛する家族に囲まれ、幸せいっぱいだった姿を思い出します )

何十年ぶりかで揃ったスタッフやJ先生( ※参照 )を、吉さんは笑顔で迎えてくれている・・・
・・・・そんな感じで・・・・・・・・

この時、私が犯す最大の過ちが・・・・・・頭の中にひらめいてしまいます・・・・・・・・

 『 ご家族と先生とスタッフ全員で、吉さん( 遺影 )を中心にして写真を撮ったら
   どうだろう・・・・・ 』

吉さんの笑う遺影を見ながらそんな事をボンヤリと考えながら・・・・・・

 『 明日の告別式の日に、ちょっと( 吉さんの )奥さんに話してみようかな・・・ 』


翌日の告別式はお昼頃からだったと思います。 私は黒いコートのポケットに小さなデジカメ
を入れて葬儀場へ向かったのですが・・・・・・・

この日の出来事の前哨戦はすでに私の知らない所で始まっていたのです・・・・・・


「 明日も来るよ 」・・・・そう言っていた長さんが告別式に来ていませんでした。 

この時、私は全然知らなかったのですが・・・・・・お通夜の日に誰かが( スタッフ以外の
人物 )長さんに例の「 地下駐車場 」の件などを話したのです。

・・・・・・それは、吉さんが長さんを嫌っていた事や、色々な長さんの陰口だったのではな
いかと思います

・・・・・あらぬ濡れ衣や中傷を受けて、傷ついたであろう長さんの気持ちを考えると・・・
・・・申し訳ない事をしてしまったと・・・・・・・・・

私もアシスタント全員も・・・・・吉さんの話をただの冗談か幼稚な誤解とバカにしていたの
ですから、話題にする事もありませんでしたが・・・・・・・それは、甘い判断でした。

まさか、吉さんが第三者( 仕事とは関係のない家族や友人たち! )にまである事ない事喋っ
ていたとは、想像もしませんでした・・・・・・・・
 

 
        「 漫画家アシスタント 諦めま章 その8 」( 9月1日頃公開 ) へつづく・・・・


            ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント諦めま章 その6」へ戻る 】

 


 
  【 ※参照 】
 ・吉さん・・・・・・・・Jプロ勤続40年の大先輩。古株のガンさんとは仲が良かったのですが、
  なぜか、一つ年上の長さんとは距離を置いていました。
 ・Jプロ・・・・・・・・漫画家J先生の仕事場。東京目白にあり、バブル期には6~7人のスタ
  ッフが在籍。しかし今年2012年にはスタッフ2名。連載は1誌。ちょっと淋しい今日この
  頃です。
 ・長さん・・・・・・・・70年から34年間、Jプロに勤務。現在は童話画などを制作し個展を開
  いたりしながらサラリーマンをしている。
 ・リョウさん・・・・「第6章」で紹介した先輩アシスタント。74年にJプロに入り、14年間勤務。
  坂本龍馬の大ファンでしたが、最近は少し飽きてきたとか・・・・・。
 ・ガンさん・・・・・・78年にJプロから独立。しかし、連載が続かずに数種類の職業(山谷の
  労働者など)を点々とした後に池袋のソープランド勤務の経験を元にした漫画作品で
  カムバック。現在はサラリーマンで良き夫、良き父親として暮らしている。
 ・J先生・・・・・・・・有名漫画家、1966年、23歳で売れっ子作家に。70年には週刊連載6誌
  という逸話もある。現在は1誌に連載中。09年当時、66歳。
 



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漫画家アシスタント 第8章 その48

2011年07月04日 21時40分06秒 | 漫画

 ( この写真は、恥ずかしながら・・・私が利用したカードローンの利用明細書の山なのです。毎月、送られて
  くる明細書だけでも相当な枚数になります。一つや二つ、忘れている事だってあるわけで・・・・・・《 2009年
  11月、撮影 》 )
  
  
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 
 
                  その48  
  
     《 漫画家アシスタントが・・・破産も出来ない・・・!? 》
 
 
池袋の人混みと喧騒の中で、まともに前を向いて歩けない・・・・

明るい午後の日差しと交差点を渡る人々のまぶしさが恐ろしいほどに冷たく感じる・・・

きっと、警察に逮捕されたり、刑務所に護送される時の心境は、こんなものなんじゃない
か・・・・・・・

そんな気持ちで弁護士事務所を訪ねました・・・・

古い雑居ビルの4階にある事務所は、壁や廊下が掃除されていない様な・・・・陰気でジメ
ジメした感じでした。

 「 下利弁護士事務所 」( ※参照 )

ネズミ色のドアをノックして中に入ると10畳ほどの広さに机や本棚がビッシリと置かれ、
弁護士の事務所というより・・・・津波に襲われた村役場と言った方がよいほどの雑然ぶ
りです。

ビクビクしながら、私は押し出すような声で・・・
 
 「 あの・・・・先ほど電話したYですが・・・・ 」

 「 ああ、Yさん、こっちこっち! 」

と、一番奥のデスクにいる下利弁護士が私を招きます。

大柄な体格は、ラガーマンを想像させるのですが、愛層の良いニコニコとした低姿勢は運
動不足の売れない芸人風。

無精ヒゲが、弁護士としての威厳よりも安っぽさを醸し出し・・・・・・

 「 え~と・・・・パロミス( ※参照 )とみみず銀行( ※参照 )、コロスカード( ※参照 )
   ・・・・と全部で6社、合計が500万・・・・ 」( 名称、一部変更 )

 「 あ・・・・あのぉ・・・・・ 」

私は、前日にメールで「 借金リスト 」から記し漏らしていた金融会社を告げました・・・

 「 実は、チビットからも50万ありまして・・・・ 」

 「 え~~~ッ!? 」

下利弁護士は、上体をそらす様にして・・・・

 「 ダメだな、そりゃ・・・・ 破産だなァ・・・・ 」

キッパリと大きな声で・・・・

 「 破産ッ! 」

愕然としつつも・・・・私は、内心・・・・

 『 無理もないよなァ・・・・借金が多過ぎる・・・・ 』

書類の束をテキパキとまとめながら、助手を指差して

 「 あっちで、正式な書類を作りますから、資料( 借金の契約書や支払いレシート
   など )を全て出して下さい・・・・ 」

私は、弁護士助手の青年の前に座り、借金に関する資料を出して、一つ一つ確認しながら
書類を作っていきました。

この弁護士助手というのが、覚醒剤中毒のタレント田代某によく似た30男で、小汚いヒゲ
面で私を軽蔑した様に見下しながら、借金の細部を調べるわけです。

 「 チー・スイ・ビー( ※参照 )の今月の明細書ですね・・・・・? 」

明細書には、お店で使う多くの備品代金やカミさんと旅行した時の費用など、結構高額に
なっていました。

この田代某に似た助手は、完全に多重債務者や破産者をバカにした様な・・・・負け組へ
の嫌悪感を隠そうともしない横柄な態度で明細書をつまみながら・・・・

 「 やけに沢山あるなァ・・・・買い過ぎだよ! 」

 「 はぁ・・・・ 」

 「 旅行に、デパートに・・・・ちょっと贅沢なんじゃないのォ? 」

 「 は・・・・はぁ・・・・ 」

 「 こんな無駄使いしちゃダメですよォ! 」

私よりも20歳位若い、この助手に・・・・完全にバカにされた様に説教されつつ・・・・

それでも、私は弁明に努め・・・・

 「 この買い物は、お店( ※参照 )の備品で・・・・ 」

 「 お店ェ? 」

 「 はぁ・・・・はい 」

 「 あんたお店やってンの? 会社? 事業者なの? 」

 「 はぁ・・・・ 」

 「 ダメだよ! 破産できないよ! 」

 「 ・・・・・!? 」

 「 事業者の破産は簡単じゃないんだよ、管財人も必要になるし・・・・! 」

 「 ・・・・??? 」

私の頭は・・・・一瞬、真っ白に・・・・

 『 ど・・・・ど~すりゃイイの? 』

 
 
           「 漫画家アシスタント 第8章 その49 」 へつづく・・・・ 


               ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その47」へ戻る 】




 【 ※参照 】
 ・下利弁護士事務所・・・・仮名、場所や時期など、細部を脚色しています。
 ・パロミス・・・・・・仮名。私の借金人生の中核をなすサラ金会社。「過払金返還」が始
  まるまでは、毎年、ここの社長が長者番付トップ5に顔を出していたと思います。
 ・みみず銀行・・・仮名。大手都市銀行。今回もこんな感じで各金融会社に対する憎し
  みを表現してみました。以下、若干、前回とネーミングを変更してみました。
 ・コロスカード・・・・・仮名。大手の信販会社。カードローンを利用しておりました。
 ・チー・スイ・ビー・・・仮名。大手の信販会社。カードローンはもちろん、普段の買い
  物などでもこのカードを多用しました。
 ・チビット・・・・仮名。テレビの竹中某のコマーシャルで有名なローン会社。
 ・お店・・・・・・・・・・私が池袋北口に開いたタイ式マッサージ店(04~09年)。 (風俗店で
  はありませんが、盛り場辺りには、怪しげなマッサージ店が多く・・・)

 
  
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漫画家アシスタント 第8章 その46

2011年06月19日 22時10分51秒 | 漫画

 ( この写真は、東京池袋東口の正面にあるグリーン大通りを撮影したものです。この道を左に入れば
  すぐの所に私が長年利用したサラ金があり、この道を真直ぐ行けば私がお世話になった弁護士事務
  所があります・・・つまり、ご近所さんで戦いがはじまるのです。《 2011年1月、撮影 》 )
  
  
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 
 
                   その46 
  
       《 漫画家アシスタントが・・・白旗を上げる・・・!? 》
 
 
東京スッペー銀行( ※参照 )「 おまとめローン 」の信用調査で『 × 』だった私は・・・・

 『 これで、オレもゲームオーバーかな・・・・ 』

などと、すっかり落ち込んでいました。 しかし、それでも「 破産手続き 」などに入る覚悟
はできませんでした。

仕事場の先輩や友人( ※参照 )などからは・・・・

 「 弁護士に相談した方がいいと思うよ 」

 「 早くケリをつけた方がいいぜ 」

などと「 白旗 」を奨められましたが・・・・いざとなると・・・・踏ん切りがつきません。

 『 まだ、そんなに深刻な( 映画やドラマじゃあるまいし )状況じゃない・・・・ 』
 
 
そんなある日の事・・・・

テレビのニュース番組を見ていたら・・・・サラ金会社としては有名なパロミス( ※参照 )が
2期連続で赤字決算になったと報じていました。

それは、利息の過払金返還訴訟で多額の損失を出した事が原因だと・・・・

パロミスといえば、私が20数年間に渡ってボロ儲けさせたサラ金の大手です。 そのパロミ
スからの借金は、約200万円。

私の借金総額の40%がここからの借り入れです。 そのため、私がこのニュースを見た時に
思ったのは・・・・

 『 オレが過払い訴訟を起こす前にパロミスが破産するかもしれないな・・・・ 』

・・・・と思うと同時に・・・・

 『 こりゃ~迷ってる場合じゃないかもしれないなァ・・・・ 』

こうして弁護士事務所へ向かう事を決心したわけです。

自分が破産する前にパロミスが破産したのでは洒落にもなりません・・・・・・

最初、1980年に借りた5万円から始まって、毎年約10万円づつ追加融資が増えて20数年・・
・・・・

結局、2000年以降は200万円もの大金に膨れ上がっていました。

その借金が弁護士に相談することでどうなるのか・・・・・・

また、ガード会社や銀行などからの借金も合わせると約500万円にもなる借金がどうなるの
か・・・・・・・

池袋の雑居ビルの一室・・・・・・

薄汚い弁護士事務所のドアを叩く事になる・・・・・・そのお話は次回に・・・・・・・・

 
 
           「 漫画家アシスタント 第8章 その47 」 へつづく・・・・ 


               ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その45」へ戻る 】


 

 【 ※参照 】
 ・東京スッペー銀行・・・外資系の銀行。「おまとめローン」などと言って、実は、多重
  債務者のリストでも作っているのだろう。 今回は、思いっきり金融機関への憎しみ
  をぶつけたネーミングを考えてみました。
 ・先輩や友人・・・・・・自身が破産経験があったり、身内に破産者や債務整理した人が
  いる友人など。類は友を呼ぶのか、けっこう身近にいたりして・・・。
 ・パロミス・・・・・・仮名。私の借金人生の中核をなすサラ金会社。「過払金返還」が始
  まるまでは、毎年、ここの社長が長者番付トップ5に顔を出していたと思います。
 
 
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漫画家アシスタント 第8章 その43

2011年05月29日 23時12分36秒 | 漫画

 ( この写真は、Jプロの仕事場のドア前から写した目白通りの曇り空です。梅雨入りしたのか、ジメジメ
  とした日々が続きます。写真の中央奥左にあるのがサンシャイン60ビルです。《 2011年5月、 撮影 》 )
  
  
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 
 
                  その43  
  
      《 漫画家アシスタントが・・・スパイに悩む・・・!? 》
 
 
水商売の世界では、他店の女の子をスカウトして引き抜く事がよくあるそうですが、タイマッ
サージ店( ※参照 )でも同じ事が起きます。

お店に入りこんだ他店の「 スパイ 」が経営状態などを調べたあげく、最後にやるのが、この
「 引き抜き 」です。

特に「 指名 」の多い優秀なスタッフ( ※参照 )がターゲットになります・・・・

 「 ここよりも手取りが高いお店を知ってるわヨ 」

とか・・・・

 「 私の紹介なら支度金( 10万円位 )が出るのよ 」

などと、嘘か本当かハッキリしない「 エサ 」を匂わせて誘惑します。

ただ、突然やって来たマッサージ師の言葉を鵜呑みにするスタッフは少なかったと思いますが
・・・・。

ちなみに、こうした「 スパイ 」は、その言動が怪しいと、他のスタッフから注意されたりし
て、だいたい1週間ほどで辞めていきます。

多くの場合、新規にお店をオープンする人が身内(?)などに依頼するケースが多い様です。

結局、実害がそれほどなくても・・・・

 『 この人は、スパイじゃないのか? 』

 『 彼女は、引き抜かれるかもしれない・・・・ 』

などと、神経を使うので、精神的に参ってきます・・・・この辺が、従業員と経営サイドの
苦労の違いかも知れません。
 
 
「 スパイ 」意外にも、他店への嫌がらせや圧力・・・・これが予想以上に結構あるのです。

よくあるのが・・・・「 ニセ予約 」で、これを集中的にあびると経営に相当なダメージを
受けます。

「 ニセ予約 」というのは・・・・

土曜日や金曜日などの午後、お客さんが立て混む時間帯を狙って嘘の予約を入れる事です・
・・・・・

例えば・・・・土曜日の午後に電話で・・・・

 「 7時頃に行きます。予約したいコースは・・・・ 」

などと「 ニセ予約 」されると、その時間( 7時~9時 )の人員と部屋をキープする事になりま
す。

つまり、お店は、夕方以降の電話予約があっても、他のスタッフに余裕がなければ、この
「 ニセ予約 」のために・・・・

 「 申し訳ありません、本日は予約がいっぱいでして・・・・ 」

・・・・と、後から来た本当の予約を断らなければならないのです。

この断られたお客さんは、当然、他のお店に電話をします・・・・これが「 ニセ予約 」の
主目的です。

マッサージ店の乱立から「 ニセ予約 」には悩まされましたが、受話器の「 ナンバーディス
プレイ 」によって相手の電話番号はチェックしていました・・・・

しかし、この「 ニセ予約 」だけは、最後までなくなりませんでした・・・・。

お店のデスクには、予約だけして、結局来なかった( 複数回 )人物の電話番号がビッシリと並
んだリストが貼り出されていました・・・・今でも時々、その赤い文字で記された数字列を
思い出します。


長引く不況と過当競争・・・・私も、お店でママをやるカミさん( ※参照 )も、すっかり疲れ
てしまいました。

特に、お店で長く勤めてくれたスタッフが喧嘩をして辞めていく時のダメージは深刻でした。

私の借金人生( ※参照 )は、利息を払い続けるだけで元本はまるで減らないし、夫婦仲も疲労
とストレスから危うくなる一方でした・・・・

特にカミさんがストレスからひどい短気症になり、

 「 なぜ、パソコンばかりやってるのよ! 」

とか・・・・

 「 タイ人のことが全然わかってない! 」

とか、それまでは口にしなかった( 我慢していたのかもしれませんが )様な事を毎日、愚痴る
様になりました。

2007年、ブログの書籍化( ※参照 )へ向けてその準備を始めた頃、私は一つの決断をしま
した・・・・

 
 
            「 漫画家アシスタント 第8章 その44 」 へつづく・・・・ 


                ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その42」へ戻る 】

 
 
 
 【 ※参照 】
 ・タイマッサージ店・・・・・・池袋北口に開いたタイ式マッサージ店(04~09年)。2000年
  頃からのエスニックブームで、新宿、新橋、池袋などを中心にポツリポツリと開店
  し始めた施術院。(風俗店ではありませんが、盛り場辺りには、怪しげなお店も・・・)
 ・スタッフ・・・・・・お店には常時3~5人のマッサージ師が待機。1日に1~3人のお
  客さんを施術。全員がタイ人女性でタイマッサージ学校を卒業・・・。日本人と結
  婚、就労の出来る在日ビザを持っている。
 ・借金人生・・・・・20年以上のサラ金人生のツケ・・・・サラ金、信販系、銀行系など大ざ
  っぱに500万円。
 ・書籍化・・・・・2004年11月から始まった拙ブログへ06年12月にサン出版社より書籍
  化のオファーをいただきました。実際に編集作業に入ったのは07年の夏から。出
  版されたのは2008年の4月。
 
 
 
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漫画家アシスタント 第8章 その40

2011年05月11日 05時25分41秒 | 漫画

 ( この写真は、私が通勤のために北戸田駅へ向かう途中にある水路です。うっそうと茂る木々と笹がユサ
  ユサと不気味に揺れます。水木しげるの妖怪でも出てきそうな雰囲気の場所です。以前住んでいた池袋
  や板橋にはこんな場所はなかったですね・・・・《 2011年5月、撮影 》 )
  
  
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 
 
                  その40  
  
    《 漫画家アシスタントが・・・原発漫画を諦める・・・!? 》
 
 
テレビで福島原発に関連して「 チェルノブイリ事故 」での近隣住民の放射能障害を「 軽
い 」ものだという印象を与える報道があるようなので・・・・

私の持っている資料メモから一つ参考になる事柄を書いておきたいと思います・・・・

これは、1990年8月5日のNHK「 汚染地帯で何が起きているか 」からの引用です。

旧ソビエト、ゴメリ州立病院、産婦人科アナトリー・ワシレツ部長のデータ・・・・

 ・出産時の異常出血 ・・・・・・・・・・・・ 事故前の2.5倍に増加
 ・胎盤はく離症例 ・・・・・・・・・・・・・・ 事故前の3倍に増加
 ・出産時中毒症 ・・・・・・・・・・・・ 事故前の2倍に増加
 ・奇形出産 ・・・・・・・・・・・・・・ 事故前の2.5倍に増加


大震災以降、本来なら震災後の復興へ向けて着実に前進するはずが、原発事故が加わる
事によって、どうも状況が変わってしまった様です。

このブログもそうした状況変化の中で、いったい何を書いているのやら・・・・( 迷走 )

私の漫画シナリオ「 双頭の子 」についての話もそろそろ締めくくりたいと思います。

そこで、シナリオメモから最後に幾つかのエピソードを書いて、また、いつもの「 物語 」
へ戻るつもりです・・・・


20年以上前に書いた私の「 反原発漫画 」では、事故直後に起こるエピソードでケガをし
た原発職員が避難するバスの話を書こうと思っていました・・・・( 以下のシナリオは、ユ
ーリー・シチュルバク著『 チェルノブイリからの証言 』を元にしています )

爆発直後、作業員が乗る数台のバスが止まっている中には負傷している職員もいる。管理
部長が運転手をバスの脇に招きながら・・・・

管理部長
 「 あまり、町の中を通らないでくれ、なるべく幹線道路を避けて裏道とか・・・・ 」

運転手
 「 なぜですか? 」

管理部長
 「 こんなにいっぱいケガ人が乗っているバスが町中を通ったら、みんながいったい
   何事だと思うじゃないか! 」

運転手
 「 はあ・・・・でも・・・・それじゃ・・・遠回りになってしまって・・・・・ 」

管理部長
 「 君! 今一番怖いのはね・・・・パニックだよ、パニック! 」

運転手
 「 しかし・・・・・・ 」

管理部長
 「 こんなバスが町中を走って、もし町でパニックが起きたら・・・・君ッ、責任
   を取れるかね?! 」

運転手
 「 ・・・・・・・・ 」

管理部長
 「 分かったらさっさと行け! 気が利かん男だなッ! 」


そして、もひとつ・・・・

これは、事故後数日して数十万人の住民が避難した後のエピソード・・・・

町の郵便局には、最後まで残務整理のために残っていた局員たちが、山の様な郵便物を前
に立ち尽くしている。

多くの郵便物は、家族や友人の安否を尋ねる手紙や速達などだ・・・・

 「 また・・・・こんなに・・・・・・・・! 」

若い局員が訴える様に・・・・

 「 家族や港で働く夫を心配して・・・・こんなに沢山・・・・・ 」

年かさの局員が力のない声で応える・・・・

 「 ・・・・全部、返送だな・・・・・・ 」

若い局員は絶望しつつ・・・・

 「 ・・・・は・・・・はい・・・・町にはもう誰もいませんからね・・・・ 」


私が書いた「 双頭の子 」が面白くないからボツになった事は以前にも書きました通りで
す。

しかし、編集員からダメ出しされて、それっきり修正したり、描き変えたりする事もなく
私がこの漫画の制作を止めてしまった理由は、全然違うところにありました。

その理由についてのは次回に・・・・・

 
 
           「 漫画家アシスタント 第8章 その41 」 へつづく・・・・


               ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その39」へ戻る 】
  
 
 
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漫画家アシスタント 第8章 その33

2011年03月09日 23時13分12秒 | 漫画

 ( この写真は、東京池袋駅のメトロポリタン出口から撮影しました。3月の冷たい雨には少しですが雪
  が交じっていました。《 2011年3月、撮影 》 )
  
  
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
 

 
 
                    その33  
  
        《 漫画家アシスタントが・・・オレオレ詐欺に・・・!? 》
 
 
私は、最初にイームさん( ※参照 )から話を聞いた時に思ったのは、旦那さんの下村さん( ※参照 )
が冤罪事件にでも巻き込まれたのか・・・・という事でした・・・・・。

 『 やっかいな事になったぞ・・・・ 』

・・・・と。 しかし、同じ人物が3回も「 痴漢冤罪 」で逮捕されるわけもなく・・・・・。その犯
罪事実に疑う余地はありません・・・・・つまり、単純に「罪に服せ」ば良いのです。

・・・・ですから、困難な冤罪裁判を心配する必要はないので、正直なところ・・・・少しだけ気が
楽になりました。( こうした他人事の軽い気持ちが後でトラブルになる事も・・・ )

結局のところ、彼女の相談というは・・・・

 「 ワタシ・・・日本語、あまりデキナイ・・・・どうするイイですか? 」

 「 彼の両親は・・・・知っているんですか? 3回目の逮捕だって? 」

私は、血縁者に相談するのが一番良いだろうと思って、彼の両親について訊きました。すると・・・・

 「 お父さん、お母さん・・・ダメ・・・・ワタシこと嫌いデス。結婚も反対、とても
   怒ったデス・・・・ 」

自分の息子がタイ人と結婚する事に反対する親はめずらしくありません。・・・しかし、そうはいって
も親子ですから・・・・

 「 今まで相談した事はなかったのですか? 」

 「 何も・・・・何も話してない・・・・3回捕まった事・・・・・何も知らない・・・・・ 」

・・・・どうも、今までは簡単に保釈され、罰金( 慰謝料? )を払ってすぐに出てきているので誰にも
相談はしなかった様ですが、今回はただでは済みそうもなかったのです・・・・・

 『 3回目じゃ・・・・実刑は確実だな・・・・・その間、イームさんはどうなるんだろう・・
   ・・・ 』

私は、繰り返される「 痴漢 」が簡単に治る(?)とも思えず、また借金の事もあり・・・・・赤字続き
のお店を整理したり、離婚についても考える必要があると・・・・そう話しました。

そして、下村さんの両親にも相談して警察への対応や、弁護士の手配など早く手を打った方が良いと・・
・・・しかし、彼女は・・・・

 「 ワタシ・・・・電話デキナイ・・・・・言葉わからないデス・・・・・お父さん、お母さん、
   ワタシこと嫌いデス・・・・ 」

そこで・・・・事件の報告と、留置されている警察署についての事など、私が代わりに電話する事にな
ったわけです・・・・・

私は、イームさんを落ち着かせてから帰宅させました・・・・・

 「 大丈夫だよ、ちゃんと電話しておくから・・・明日、両親と一緒に・・・警察へ・・・ 」

彼女が帰った後で私は重たい気分で受話器を取ります・・・・

 『 待てよ・・・・冷静に・・・・どう話したらいいんだろう・・・・・ 』

・・・・・ちょっとだけ・・・・躊躇したのですが・・・・・・

 『 まあ・・・・何ンとかなるだろう・・・・・ 』

この辺りに・・・・自分自身の問題ではない・・・・という無責任な姿勢があった事を否定できず・・
・・・・・・

電話番号では東京の郊外で・・・・0・・・4・・・・・・

呼び出し音がしばらく続き・・・・私が『 留守だとまずな・・・ 』と思った時・・・・・

 「 はい・・・もしもし・・・・・ 」

面倒臭そうに・・・年を取った男性が低い声で応えました・・・・

 「 あの・・・・・下村さんのお宅でしょうか・・・・・・あのォ・・・・・・・・・・・ 」

私はこの時・・・・下村さんの名前を忘れていました・・・・!

 『 下村・・・・何ンだっけ・・・・・・??? 』

 「 え・・・・とぉぉ・・・・・・下村さんの・・・・・・えぇぇぇ・・・・・・む・・・息子さん
   の事なんですが・・・・・・ 」

 「 はぁ・・・・・? 」

私は、自分が下村さんの知人でその奥さんから頼まれて電話しているY( 私の名前 )という者である事を
告げるのですが・・・・・

 「 はぁ・・・・・ 」

私は自分で自分の言葉が上滑りしている事を自覚しつつ・・・・相手に通じていない・・・・不安な気
持ちのまま核心部分に入っていきます・・・・・

 「 警察に・・・留置されているんです・・・・・ 」

 「 はぁ・・・・・なんで・・・・? 」

 「 痴漢をしてしまったらしいんです・・・・ 」

この瞬間、お父さん(?)の声の調子が急に変わります・・・・・

 「 ほァ~~~ッ 」

・・・・人をバカにした様な鼻にかかった声・・・・!

 「 明日にでも面会に行ったり・・・・・・それに、弁護士の手配やら・・・・・・ 」

 「 ほァ~~( 鼻にかかった声 )・・・・・・で、誰が捕まったんですか? 」

 「 ・・・・・・で・・・・・・・ですから・・・・・・そのォ・・・・・・下村さんの息子さんの
   ・・・・・・・・・ 」

 「 ・・・・名前はァ?」

・・・・・・・・・・・どうしても・・・・どうしても、名前を思い出せない私は、シドロモドロにな
りながら・・・・・・

 「 ・・・・・・あのォ・・・・・・し・・・新大久保で・・・・・・タイの食材店をやって
   いるタイ人の奥さんが・・・・・・・・・ 」( 翻訳:オレオレ詐欺じゃありませんよ! )

 「 ほァ~~~~ッ 」( 遠くの汽笛の様に )

・・・・・・ダメだ・・・・こりゃダメだ!

完全に疑われてる・・・・!

 
 
            「 漫画家アシスタント 第8章 その34 」 へつづく・・・・ 


                ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その32」へ戻る 】

 

 【 ※参照 】
 ・イームさん・・・・・・・・・仮名。新大久保の裏通りで小さなタイ食材店を日本人の旦那
  さんと経営している40歳のタイ人女性。
 ・下村さん・・・・・・・・・・・仮名。イームさんと同じ年のハンサムな中年男性。真面目で
  優しく、寡黙な人。若い頃の加山雄三を酸っぱくした様な色男。イームさんと二人
  でタイ食材店を経営している。


 

 
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漫画家アシスタント 第8章 その20

2010年10月30日 23時47分02秒 | 漫画
( 写真の右にあるのは、アシスタントの仕事とお店の仕事の合間に美味しいココアをいただいた池袋
 の芸術劇場通りの喫茶店です。中は田舎作りの暗い雰囲気で、とても渋いお店です。 よく、漫画の
 シナリオやブログの記事を書いたりしていました。 入口が笹に覆われて分かりにくく、穴場中の穴
 場的なお店です。駅からかなり遠いので知っている人はほとんどいません。《 2010年9月、撮影 》 )
  
  
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
 
 
 
                その20  
  
    《 漫画家アシスタントが・・・男なのに婦人科へ・・・! 》
 
 
小説を書く時のコツで・・・ある作家の言葉に「 読者の予想を裏切れ 」というも
のがあります。つまり、奇抜なアイデアや展開によって読者の予想を越える必要が
ある・・・という事です。
 
そして、同時に「 読者の期待は絶対に裏切るな 」とも言っています。予想は裏切
り、期待は絶対に裏切らない・・・・この辺がミソでしょうか・・・・。
 
これは、漫画でもまったく同じ事が言えると思います。
 
 『 読者の予想を裏切れ、しかし、期待は絶対裏切るな! 』
 
ただ、問題なのは・・・それを実行する事は・・・・大変な困難を伴うという事で
しょうか・・・・。 偉大なる(?)作家先生の言葉は、シンプルで簡単そうに聞こ
えるのですが・・・・実行するとなると・・・難しく・・・・・・
 
ちなみに・・・・・私に出来るのは・・・・・・・・
 
 「 予想通りに期待を裏切る! 」
 
・・・・何ンで、これなら簡単なんだろう・・・・・・
 
 
お店( ※参照 )をやっていた6年間の間で一番若いマッサージ師さん( ※参照 )は19歳
のユーリさん( 仮名・設定を若干変更 )でした。
 
タイからの留学生で、日本の大学で勉強をしていましたが・・・・勉強より遊びや
買い物の方が好きな娘さん。カラっとした性格の、それでいて「 良家の子女 」( 実
家はお金持ち )といった風格もある・・・もぎたての青リンゴの様な人でした。
 
アイドルというほどの美人ではありませんが、いつもニコニコしている明るい笑顔と
均整のとれた体形は、若々しいオーラを発散させていました。
 
お店には30代から40代のマッサージ師さんが多かったので、姉妹の末っ子か、実娘
の様に年配のマッサージ師さんたちから可愛がられていました。
 
 「 ユーリはまだ知らないみたいネ 」
 
 「 そデス、初めての時にワ、すごく痛いヨって脅かしたら、怖がって
   たヨ! 」(笑い)
 
・・・などといった、年増マッサージ師さんたちの他愛もない猥談を聞いた事もあ
りました。
 
お店では、思春期の少女がいる様な・・・和やかな雰囲気が春風の様に流れていわ
けです・・・・・
 
コロコロと笑うユーリさんを見ていると・・・これからの人生で何が待っているの
か・・・・・・そこに明るくて楽しい日々があってほしいと・・・親でもないのに
・・・ふと・・・親心気分を持ってしまったりするのでした・・・・。
 
 
そんな彼女が家族の一員の様にお店に馴染んだ頃の事・・・
 
確か・・・あまり暑くない夏の日の午後・・・・・
 
体調が良くないとは聞いていたのですが・・・・どうも、ユーリさんがおりものに
悩んでいるとの事で近くの婦人科まで付き添う事になったのでした。
 
男性の読者には分かりにくいかもしれませんが、女性には、膣を雑菌から守るため
に「おりもの」があるのですが・・・・時に、かゆみやニオイなどの異常が出る場
合があるのです。
 
お店で、近くの婦人病クリニックへ案内出来るのは私くらいなので( 通訳ができる )、
早速ユーリさんを連れて出かけました。
 
初診の時に書く問診票には・・・アレルギーについてや、過去の病歴や、妊娠出産、
また妊娠中かどうかなどの質問項目があるので、一つ一つ、彼女にタイ語で質問し
ながら私が日本語で記入していくのです・・・・・
 
以下も、ほぼタイ語でのやり取り・・・・
 
 「 アレルギーは、ない・・・と。それから・・・大きな病気や手術を受けた
   事はありますか? 」
 
 「 ないです。 」
 
 「 妊娠も出産もないよね? 」
 
 「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 」(沈黙)
 
 「 ・・・・・・・・・・・妊娠は? 」
 
 「 ・・・・・・ある。 」
 
 「 ・・・・ええッ!? 妊娠してるの~ッ?? 」
 
 「 違う違う、中絶した事があるの・・・・・・皆には、内緒ね! 」
 
 「 ・・・・・・・え~~と・・・・・・・妊娠・・・中絶が1回・・・と。 」
 
 「 3回です! 」
 
彼女の病名は軽いカンジタ症( カビの感染症、ストレスなども原因の一つ )でした
ので、薬で数週間のうちに完治したのです・・・・・・
 
 
お店に戻って、いつもの様に仕事が始まります・・・・・
 
そして、いつもの様に・・・年配のマッサージ師さんからエロ話を聞きながら・・・
 
 「 やだ~~ッ、怖いナ~~ッ 」
 
・・・と、演技する彼女を見ていると・・・私の方が怖くなるのです・・・・・。
 
もちろん・・・・・この事は、今でも「皆には」内緒の話です。
 
 
 
            「 漫画家アシスタント 第8章 その21 」 へつづく・・・


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 【 ※参照 】
 ・お店・・・・・・池袋北口に開いたタイ式マッサージ店(04~09年)。2000年頃からの
  エスニックブームで、新宿、新橋、池袋などを中心にポツリポツリと開店し始
  めた施術院。(風俗店ではありませんが、盛り場辺りには、怪しげなお店も・・・)
 ・マッサージ師・・・お店には常時3~5人のマッサージ師が待機。1日に1~3人の
  お客さんを施術。全員がタイ人女性でタイマッサージ学校を卒業・・・タイでは、
  めずらしくありません。日本人と結婚、就労の出来る在日ビザを持っている。
 
 
 
     
    

 

【 各章案内 】   「第1章 改訂版」  「第2章 改訂版」  「第3章 改訂版」
          「第4章 その1」  「第5章 その1」  「第6章 その1」
          「第7章 その1」  「第8章 その1」  「第9章 その1」
          「諦めま章 その1」   「古い話で章 その1」
          
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」




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