漫画家アシスタント物語

漫画家アシスタントの馬鹿人生40年と、リタイア後のタイ移住生活。

漫画家アシスタント 諦めま章 その10

2012年09月23日 21時25分29秒 | 漫画家アシスタント

 ( この写真は、仕事場にある電気掃除機です。年式は70年代のもので、10年以上使用していませんが、そのま
  ま置きっぱなしになっています。これ以外にも使用しない家電や日用品が何十年も放置されています。だいた
  いスタッフが二人だけなのに、デスクと椅子が8組もあります・・・どれもボロボロです・・・・・《 2009年
  12月、撮影 》 )


  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 

                   その10  


     《 漫画家アシスタントが・・・沈黙の中で仕事をする・・・!? 》


漫画家はストーリーを考えて、キャラクターを描く・・・・・その後に、背景をアシスタント
が描いて仕上げる・・・・・・

・・・・・これが、一般的な漫画制作の流れになります。

今回は、Jプロ( ※参照 )での漫画背景制作について・・・・・クイズ形式で解説したいと思いま
す。


問題1( 難易度:初級 )

時代劇漫画「H雲」( ※参照 )の主人公が一人の娘に声をかけているシーン・・・・・・

 「 おねえちぇん、あちきと遊ばない? 」

このシーンの背景画はどの様なものになるでしょうか・・・・・・?


 問題2( 難易度:中級 )

主人公(同上)が立っている。その背景にヨコ線が一本、鉛筆でひかれている・・・・・・この
シーンの背景画はどの様なものになるでしょうか・・・・・・?


 問題3( 難易度:上級 )

主人公( 同上 )が煙管タバコを吸いながらあぐらをかいている・・・・・・このシーンの背景
画はどの様なものになるでしょうか・・・・・・?


以上の問題は、「 H雲 」の読者なら大体お分かりになるかとは思うのですが・・・・・・答えは
・・・・・・

1、町中  2、海岸  3、自宅の縁側( もしくは問屋場の荷物の上 )


1年もアシスタントをやっていれば、躊躇する事もなくサクサクと背景画を入れていく事ができ
ます。

アシスタントが出勤した時には、すでにデスクの上にその日仕上げなければならない数枚の原稿
が置かれています・・・・・・( 先生の描いた人物だけが入っている )

上記の例題と同じ様に、室内( 居間、台所、勉強部屋 )、商店、田んぼのあぜ道、林道、街道、
空、海、山・・・・・・

ほとんど、原稿用紙は真っ白・・・・・・J先生( ※参照 )が描いたキャラクターが各コマの中に
ポツンとあるだけで、後は真っ白です。

アシスタントは、その原稿だけを見ながら何を背景に描いたら良いかを瞬時に判断しています。

もっとも、極たまに・・・・・・一週間に一度くらい・・・・・・

 「 このシーンは・・・・・・昼間かな・・・・・・夜かな・・・・・・? 」

とか・・・・・・

 「 この人物は玄関を出た所にいるのか・・・・・それとも、まだ玄関の内側にいるのか
   な・・・・・・? 」

・・・・・・など・・・・・・

どうしても分からない場合に限り、J先生に質問しに行くわけです。

滅多にはない事なのですが・・・・・・キャラクターの服装についてJ先生に問い質す事もあり
ます・・・・・・

これは、先月あった事なのですが・・・・・・

「 H雲 」の話で、とても暑い夏の一日をテーマにした作品で、いつものメインキャラクターが
服を脱いで、下着姿になっているのですが・・・・・・

慣れない服装のために、J先生もつい、いつもの服装を描いてしまう単純なミスを犯してしまう
わけです・・・・・・

 「 あれ・・・・・? ヤバイよなァ~これ・・・・・・さっき下着一枚だったのに、
   ここでいつもの着流しに戻ってる・・・・! 」

この様な時には、さすがに黙っているわけにもいかず・・・・・・隣の部屋で仕事をするJ先生
のところへ原稿を片手にペタペタ( スリッパの音 )と出向いていきます・・・・・・

 「 セ・・・センセ・・・これ・・・・ちょっと・・・・あのこの服なんですがァ・・・ 」

などと小声で話しかけます・・・・・・すると・・・・・・

 「 ありィ・・・・・・!? 」

『 俺ィがこんなミスをするのか? 』といった感じで・・・・・・それでも落ち着いてサクサク
ッと簡単に描き直します。( 後は、私が巧くホワイト修正などしておくわけです )

週に一回ぐらいは、こうして簡単なやり取りをするのですが・・・・・・・・・普段はまったく、
顔を合わせる事がありません。

会話どころか、ホントに顔を一度も合わせる事なく、一日の仕事を終える事が普通の事なのです。


ちなみに、毎朝、出勤時に私はJ先生の背後から挨拶だけはする様にしています・・・・・・

 「 お早うございます 」

 「 ・・・ウ・・・・・・ 」( 私を振り返る事もありません )

「 ウ 」か「 オ 」という返事をいただける時は、まだ良いのですが・・・・・・・・最近は、3回
に1回は無言( 無視 )のままなので気が気でなりません・・・・・・・・

 『 ま・・・・まさか・・・・・・今日、クビになるのでは・・・・・・!? 』( 汗 )

ちなみに・・・通常の会社でしたら、「 お早う 」とか「 お疲れさん 」とか、当たり前に交わさ
れるものですが・・・・・・Jプロでは、先生から34年間、そんな言葉を聞いた事がありません!

もっとも・・・・・・・・20年以上前には、私は連日、遅刻ばかりしていましたので・・・・・
背後から小さな声( 蚊の鳴く様な声 )で挨拶すると・・・・・・

 「 おめィ~は何考えてッだよォ~ッ! 」( 濁ったような低い、モゴモゴした声です! )

などと振り返ってにらまれた事が懐かしく思い出されますが・・・・・・


上記の様に、Jプロでは一日、まったく口をきくこともなく( 先生ともスタッフとも )仕事が成
立する事・・・・・・ご理解いただけますかどうか・・・・・・・・

ちなみに、今は、スタッフが私と先輩スタッフの二人きり・・・・・・まるでお通夜の様な毎日
なのです・・・・・・・・

たまに訪ねてくる編集員やマスコミ関係者にとっては、頭の薄くなった白髪まじりのオヤジが黙々
と仕事している様は・・・・・・息が詰まるような緊張したものに感じられるからも知れません・
・・・・。
 

 
      「 漫画家アシスタント 諦めま章 その11」( 10月1日頃公開 ) へつづく・・・・


           ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント諦めま章 その9」へ戻る 】



 
 
  【 ※参照 】
 ・Jプロ・・・・・・・・漫画家J先生の仕事場。東京目白にあり、バブル期には6~7人のスタ
  ッフが在籍。しかし今年2012年にはスタッフ2名。連載は1誌。ちょっと淋しい今日この
  頃です。
 ・「H雲」・・・・・・・青年漫画雑誌「○ッグコミックオリジナル」に1977年から連載している時
  代劇。江戸、品川宿を舞台にした遊び人のモテ男・・・問屋場の頭でもあり剣豪という
  ユニークな主人公の物語。(何度もTVドラマ化、舞台化されました)
 ・J先生・・・・・・・・有名漫画家、1966年、23歳で売れっ子作家に。70年には週刊連載6誌
  という逸話もある。現在は1誌に連載中。09年当時、66歳。
 



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          「第7章 その1」  「第8章 その1」  「第9章 その1」
          「諦めま章 その1」   「古い話で章 その1」
          
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」




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漫画家アシスタント 諦めま章 その9

2012年09月11日 22時19分49秒 | 漫画家志望

 ( この写真は、Jプロの仕事場で使用していたスクリーントーンの整理棚です。全部で60段ほどの引き出しに
  びっしりと各種のトーンが収められていましたが・・・・・・今では、ほとんど使用していません。バブル
  期(80年代)には随分と使用したのですが・・・・・・今では使用するトーンの種類も3分の1に激減しま
  した・・・・・・《 2009年12月、撮影 》 )


  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 

                   その9  


      《 漫画家アシスタントが・・・一刺しに泣く・・・!? 》


葬儀が終わって1ヶ月以上経ってからJ先生( ※参照 )から電話がありました・・・・・

先生からの電話というのは、大変に珍しいわけです。 

10年に一度くらいしか電話をもらう事はないのです・・・・・・

電話の内容は、仕事上の事務的な話でしたが・・・・・・・・そんな事をわざわざ電話して
くるほどの事もなく・・・・・・実は、本題は仕事とはまったく関係ない葬儀場での出来事
についてでした・・・・・・

なんでも・・・・吉さん( ※参照 )の奥さんから電話があり、告別式の日の事についてJ先生
に話したそうなのですが・・・・・・・・・( 私は嫌~な予感が・・・・ )

奥さんは、葬儀場で写真の撮影を拒否した事が失礼だったかどうか・・・・・・もし、失礼
な事をしたなら、Y君( 私 )に謝罪した方が良いのかどうか・・・・・・そんな事をJ先生
に相談したそうです。

私がとっさに思ったのは・・・・・・なんで、そんな事をJ先生に・・・・・?

 『 あの奥さん、俺を潰すつもりだな・・・・・・ 』

J先生は・・・・・・
 
 「 Y( 私 )に謝ることなんかねィ~よ 」
 
とキッパリ彼女に言ったそうです・・・・・・
 
そして・・・・・・私に・・・・・・・・・
 
 「 ブログの写真を撮らせろって言ったんだってなァ・・・・・? 」
 
安っぽいドラマでも見ている様な・・・・・・まるで他人事の様に先生の言葉が響きます・・
・・・・

 「 それを聞いた時には背筋に冷たいものが走ってゾ~ッとしたぜ・・・・とんでも
   ねィ~野郎だなァ~おみィ~はよォ~ 」

「 ゾ~ッ 」としたのは私の方だと思いますが・・・・・・・・・・・

 「 何でブログに載せるために写真なんか撮るんだよ! 」

 「 俺ィの悪口ばかり書きやがって・・・・ 」

 「 だから、おめィ~の本なんか読まねェ~んだよ! 」

読んでもらわない方が都合の良い場合もあるかとは思いますが・・・・・・・・・それはと
もかく・・・・・・・・

私は、女の一刺しで30年以上も仕事しながら培ってきた人間関係が、こうも簡単に瓦解する
事が、可笑しいほど悲しく・・・・・・言葉も出ませんでした・・・・・・・・・

「 いえ・・・ 」とか「 それは、ちょっと・・・ 」とか曖昧な返事を返すだけで、もう何も
喋りたくない様な気分に落ち込んでいました・・・・・( どうも人間関係って苦手です )

J先生はどうも、自分である程度ストーリーを作り上げてしまう悪癖があって、そこから極
端な判断を下してしまう・・・・・・・・・たまにそういう事をやってしまうのです。

優秀なクリエイターほど、想像力が豊かであると同時に、それが強力で堅牢なのです。

強い人間から断定的な言葉を浴びせられると、気の小さな人間は沈黙するしか術をなくして
しまうもの・・・・・・・・私と先生との関係は、いつも、そんな感じなのです。

後に、先輩スタッフから・・・・・・

 「 Y君( 私 )、そりゃ先生が完全に誤解してるんだからマズいぞ・・・・・ 」

・・・と、先生への釈明を勧められますが・・・・・・・・いまだに、この件に関しては、
何も弁明してはいません。

あの日から、3年になりますが・・・・・・それ以来、まともに先生とは口をきいていませ
ん・・・・・・・・

漫画家先生とアシスタントがまったく口をきかないのに仕事が出来るのかどうなのか・・・
・・・その辺のお話は次回に・・・・・・
 

 
        「 漫画家アシスタント 諦めま章 その10」( 9月20日頃公開 ) へつづく・・・・


            ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント諦めま章 その8」へ戻る 】



 

 
  【 ※参照 】
 ・J先生・・・・・・・・有名漫画家、1966年、23歳で売れっ子作家に。70年には週刊連載6誌
  という逸話もある。現在は1誌に連載中。09年当時、66歳。
 ・吉さん・・・・・・・・Jプロ勤続40年の大先輩。古株のガンさんとは仲が良かったのですが、
  なぜか、一つ年上の長さんとは距離を置いていました。
 



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漫画家アシスタント 諦めま章 その8

2012年09月04日 17時23分21秒 | 漫画家志望

 ( この写真は、東京目白にあるJプロのデスクの下です。アシスタント用のデスクは全部で8つあるのですが、現在
  使用されているのは2つのみ。この写真のデスクは、現在使用されてはいませんので・・・・・こんな感じに・・
  ・・・・《 2012年3月、撮影 》 )


  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 

                  その8  


      《 漫画家アシスタントが・・・面罵される・・・!? 》


最後の別れにお通夜の席にやって来た長さん( ※参照 )に悪意のあろうはずもありません。

その長さんが参列者の一人から吉さん( ※参照 )の言っていた悪口を聞いた時の驚きやシ
ョックを思うと私は申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

つい最近・・・2ヶ月ほど前・・・・・・

吉さんの葬儀から3年近く経ってから・・・・・・

長さんがお通夜の時の事を思い出して、こんな事を話してくれました・・・・・・

 「 お通夜に行った時に、○さん( 吉さんの奥さん )が変な顔をしていたんだよ
   なァ・・・・ 」

長さんは、ちょっと首を横に傾けながら・・・・・・

 「 『 何ンで貴方が・・・? 』ってな感じで・・・・・・後でその理由が分かった
   けどさァ・・・・まいったよなァ! 」

そう言って、薄くなった頭に手をやりながら苦笑いしていました。


3年前の秋( 2009年11月 )・・・・・・

お通夜の翌日が告別式・・・・・・

私は、お通夜の日に見た吉さんの遺影を中心にして、その周りに集う家族やJ先生( ※参
照 )やスタッフ一同( みんな随分と老けました・・・全員50~60歳! )の記念写真を撮
るべく、黒いコートのポケットに小さなデジカメを持って出かけます・・・・・

一度、会場の待合室で一枚・・・スタッフの写真を試し撮りし、式( 僧侶の読経、焼香 )
が終わるのを待ちます。

 「 それでは、皆様、おニ階にお部屋をご用意してございますので・・・・・ 」

係員にそう促された時、丁度良いタイミングだと思った私は、吉さんの奥さんに向かっ
て歩き出したのです・・・・・・

私は・・・・・・・

 「 吉さんの写真を真ん中にしてスタッフや先生や皆さんと一緒に写真を撮りた
   いのですが・・・・ 」

・・・・・・そう言おうとした瞬間・・・・・・!

 ガタガタ・・・・・・

葬儀場の係員たちがあわただしく祭壇を片付け始めてしまったのです・・・・・・

 「 あの・・・・・・ 」

・・・・と、奥さんに声をかけた私は茫然と彼女の背後にある祭壇が解体されていくのを
横目に見ながら・・・・・・

 「 ・・・・・・・・・・・・! 」

一瞬、言葉を失います・・・・・・

 『 ま・・・待ってくれ・・・・・! 』

・・・・・そう思っても、ど~にもなりません。

奥さんは、私の顔を不思議そうに見つめます・・・・・・・

 『 何かしら・・・・・・? 』

・・・といった感じに・・・・・・

 ガタガタ・・・・( 祭壇の花飾りが片づけられる )

 『 写真は・・・あああッ・・・・ 』

あわてた私は・・・・・・もう写真の事しか頭にない・・・・・・

 「 しゃ・・・写真を・・・・・・ 」

数人の係員が祭壇上の燈明や写真を片付け続けている・・・・・・・・・

 ガタガタガタガタ・・・・・・

 「・・・と・・・撮りたいんですが・・・・・・ 」

私の言葉に、彼女の顔色が変わります・・・・・・!

 「 写真は止めて下さい! 」

大きな声でキッパリと・・・・・私をにらみつける様にして・・・・・・

 「 ブログの方も・・・・・! 」

私は、ただ『 ブログ 』という言葉がなぜ、こんな所で出てくるのかサッパリ分からな
い・・・・・・

私は彼女の怒りに恐怖すら感じながらただ呆然と立ち尽くし・・・・・・

 「 ・・・・・・私は怒りますよ! 」

という最後の一言に平手打ちでもくらったような衝撃を受けていました・・・・・・・
・・周りの遺族の人たちも驚いている様でした・・・・・・( スタッフや先生は、控え
室に移動していた )

きっと、私のブログを前々から嫌っていたのか・・・もしくは、長さんを呼んだ事か・
・・何か訳があったのかも知れません・・・・・・

打ちのめされた私は、すぐにでもその場を去りたい心境でしたが・・・・・・返って迷
惑になるかと黙ったまま葬儀の終了まで固まっていました・・・・・・・

正直な話・・・・・・

 『 長さんも来てないし・・・・・オレも来なきゃ良かったなぁ・・・・・・ 』

などと考え続けていたのです・・・・・・


さて、話がここで終わっていたなら・・・・・・ブログで書くほどの事でもなかったか
もしれないのですが・・・・・・・・・( また、吉さんの奥さんの言葉もありますし )

しかし・・・・・・・・・

この葬儀場での出来事の数日後に・・・・・・・・・

私にとっては致命的なダメージを受ける事になります・・・・・・・そんな事が起こる
とは、まったく想像もしていませんでした・・・・・・・・・


まるで・・・・・・

 『 蜂の一刺し 』

・・・・・・みたいな・・・・・・・・・
 


        「 漫画家アシスタント 諦めま章 その9 」( 9月10日頃公開 ) へつづく・・・・


            ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント諦めま章 その7」へ戻る 】


 

 
  【 ※参照 】
 ・長さん・・・・・・・・70年から34年間、Jプロに勤務。現在は童話画などを制作し個展を開
  いたりしながらサラリーマンをしている。
 ・吉さん・・・・・・・・Jプロ勤続40年の大先輩。古株のガンさんとは仲が良かったのですが、
  なぜか、一つ年上の長さんとは距離を置いていました。
 ・J先生・・・・・・・・有名漫画家、1966年、23歳で売れっ子作家に。70年には週刊連載6誌
  という逸話もある。現在は1誌に連載中。09年当時、66歳。
 



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