漫画家アシスタント物語

漫画家アシスタントの馬鹿人生40年と、リタイア後のタイ移住生活。

漫画家アシスタント 第8章 その8

2010年07月26日 23時12分23秒 | 漫画家アシスタント
( この写真は、夜の池袋北口辺りを写したものです。ネオンは見えないのですが、写っている建物
 の全てが「ラブホテル」だと思います。 私がオープンしたお店のあるマンションは、この「ラブホテ
 ル」街の向こう側にありました。《 2010年7月、撮影 》 )
  
  
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
 
 
 
                その8  
  
 《 漫画家アシスタントが・・・消臭スプレーを持って走り回る! 》
 
 
 
人間の体から出る分泌物や腐敗臭は、人によって違うのは当然ですが・・・・
 
多くの場合、それほど気にする事のないレベルだと思います。10日以上お風呂
に入らない人や特殊な体質の人だけが臭ってしまうわけです・・・・・。
 
100人から200人に一人はそうしたタイプの人がいるみたいです。
 
お気の毒にも・・・そうした体質の人は、その人が歩き去った場所にさえ「 残
り香 」が漂ってしまうほどで・・・・。

お店( ※参照 )に入って来るなり・・・もう・・・お店の中は大変な事になりま
す・・・・
 
そうなると・・・ほぼ・・・9割のマッサージ師( ※参照 )は降参してしまいます。
 
しかし・・・・・
 
 「 お客さんはクサイです 」
 
なんて、絶対に言えませんので・・・・素早くシャワーを浴びてもらいます。
 
 「 お客サ~ン、シャワー、サービスで~ス! 」
 
普通ならシャワーは別料金なのですが・・・この場合に限り無料でお勧めします・
・・・・
 
 「 え? シャワーいいの? ただァ? ホントに~ッ? 」
 
とても嬉しそうなお客さんの後ろでマッサージ師が呼吸を我慢して真っ赤な顔を
していたりします。
 
もっとも、シャワーを使った位では、「 ニオイ 」を完全に消す事は出来ないの
ですが・・・・・
 
結局は、お店でも一番、忍耐力のあるマッサージ師が担当する事になります。
 
一般的には「 ワキガ 」というヤツですが・・・中には足のニオイや頭のニオイ
なんてのもあります。
 
 
さて、昨日まで吞気な漫画家アシスタント暮らしをしていた私が、おわてて始め
たマッサージ店・・・
 
以前にも書かせていただいた様に、新聞や雑誌の広告ではお客さんが来てくれな
いのをどうやってカバーしたかといいますと・・・
 
ホームページを開設して、大きな情報サイトからリンクを張ってもうらう事で、何
ンとか集客に繋げる事ができたのでした。
 
ホームページの管理はその情報サイト( ※参照 )に月々2万円ほどでお願いしたので
すが、1ヶ月のネットによる集客は100人以上はありましたので、とても費用対効果
が良かったわけです。
 
開店前に・・・新聞と雑誌広告だけで宣伝は充分なのか・・・少し不安だったので、
念のためにホームページを作っておいた事で命拾いしたわけです。
 
ホントに何が幸いするか分からないのが人生。 
 
そして、何が不幸をもたらすのかも分からないのが人生・・・・・
 
 
開店から3~4ヶ月は苦しい日々が続きましたが・・・人気のあるマッサージ師( 美
人でマッサージが巧い! )のおかげもあって経営が軌道に乗り始めます・・・・・
 
そんな頃( 2004年初夏 )に・・・・・例の・・・・・あの問題の方が・・・・・・
 
・・・・心配していた「 組織暴力 」の方がお出でになり・・・・・
 
私の80歳になる母親( ※参照 )と対峙する・・・そんな奇妙な話は次回に・・・・
 
 
 
            「 漫画家アシスタント 第8章 その9 」 へつづく・・・


                ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その7」へ戻る 】

 
 
 
 【 ※参照 】
 ・お店・・・・・・池袋北口に開いたタイ式マッサージ店。2000年頃からのエスニック
  ブームで、新宿、新橋、池袋などを中心にポツリポツリと開店し始めた施術院。
  (風俗店ではありませんが、盛り場辺りには、怪しげなお店も・・・)
 ・マッサージ師・・・お店には常時3~5人のマッサージ師が待機。1日に1~3人の
  お客さんを施術出来ればよいのですが・・・まるでお客さんのない日も多く・・・・。
 ・情報サイト・・・・タイ料理店やマッサージ店の紹介サイト。タイ情報の発信とタ
  イ人への情報提供もしている。
 ・母親・・・・・・ブログ著者である私の実母。マッサージ店の影のオーナー。80歳を
  越えるが大変元気。毎日、友人やらカルチャーセンターやら忙しく活動中。一
  見すると70歳位にしか見えない。戦中は東京渋谷に在住。B-29の絨毯爆撃に
  も生き延びたスーパーバーチャン。 
 
 
 
 

 
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          「第7章 その1」  「第8章 その1」  「第9章 その1」
          「諦めま章 その1」   「古い話で章 その1」
          
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」




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漫画家アシスタント 第8章 その7

2010年07月19日 00時24分26秒 | 漫画家アシスタント
( この写真は、東京池袋北口にあるへいわ通り商店街です。この通りのマンションの一室に、私が
 開店したマッサージ店がありました。人通りがそこそこありますが・・・不況の中・・・シャッタ
 ーの降りたままのお店もあり・・・・《 2007年3月、撮影 》 )
  
  
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
 
 
 
                その7  
  
  《 漫画家アシスタントが・・・女だらけの職場で戸惑う! 》
 
 
 
女性には無縁だった私のアシスタント人生において、これほど毎日女性に囲ま
れて暮らす日々がやって来ようとは・・・想像もしませんでした。
 
漫画家アシスタントの仕事場がホコリと汗の男臭い環境である事は、ご想像の
通りですが・・・タイ式マッサージ店( ※参照 )の従業員室( マッサージ師やマ
マさんの控室 )のムンムンとした女性の熱気をどう表現したものやら・・・・・
 
4~5人のタイ人女性が、6畳一間ほどの空間にそれぞれくつろぐ様子は・・・・
体育会系クラブの部室の様な感じ・・・とでも言いましょうか・・・・。
 
16~8歳のタイ人の女の子が偽造パスポートで働きながら、深夜には池袋西口交
差点で売春をしている・・・ってな話でも書けば・・・このブログも盛り上がる
のでしょうが・・・・・・
 
実際には、30~40歳位のタイ人既婚者( ※参照 )がオナラをしたりお尻をポリポ
リかきながら雑誌を読んでいる姿は・・・トドやマグロが築地の市場に並んでい
る姿を思い起こさせるわけです・・・・。
 
漫画家のアシスタントで飯を食うようになってから30年・・・。雇われ仕事の気
楽さしか知らない私にとって、初めて経験する「 経営者 」「 雇用主 」の緊張感
と戸惑いには、毛が抜ける様なストレスを感じたものです。
 
お店を開店した2004年春には、その忙しさから8キロも体重が落ちたのに・・・
・・・今度は毛が抜け始め( 体重は増え始め! )・・・・。
 
やる気のないマッサージ師に担当されたお客さんが、お店を後にする時の・・・
・・・あの複雑な顔・・・それは、深刻な悩みでも抱えている様な・・・・・
 
 『 こんな店、二度と来ねェ~ぞ・・・ 』
 
口には出さなくても( 日本人は我慢強い )、その表情から充分察しはつくのです・
・・・・。
 
かと言って・・・マッサージ師を簡単に責めるわけにもいきません。何と言って
も、日本人の配偶者ピザを持って、合法的に仕事が出来て、しっかりタイマッサ
ージの技術を持っている女性はそんなに沢山いないからなのです・・・・・。
 
ちなみに、やる気のないマッサージ師で一番多いパターンは・・・・・
 
お客さんを放ったらかしにして、何度もトイレへ行く。1時間に3回も4回もマッ
サージの途中でトイレに行かれたら、1時間幾らでお金を払っているお客さんは
・・・・そりゃ頭に来ますわな・・・・・。
 
それから、力を入れないマッサージ師。( 指が痛くなるから! )
 
うっかり、マッサージ師をクビにして・・・そのマッサージ師がお店の悪口をあ
る事ない事吹聴して回るなんて話はザラにあるのです。
 
あくまで、「 働いてもらっている 」のですから・・・こちらの方が当然・・・
・・・神経を使うわけです。
 
逆に・・・お客さんに人気がある( 美人でマッサージが上手 )マッサージ師は、多
くの場合・・・・・
 
 「 私・・・ボーイフレンドもいない・・・とても・・・淋し・・・・・・ 」
 
・・・ってな事言いますが・・・日本人の夫がしっかり居るのです!
 
こんな言葉を信じて、多くのお客さんが・・・通いつめて散財していく姿をどれ
ほど見た事か・・・!
 
当然、ストーカーの様に一人のマッサージ師にハマってしまうお客さんも出てき
ます。
 
 「 あのお客さん、また車を止めて彼女が店から出て来るのを見張っ
   てるよ・・・ 」
 
・・・・・そんな事から、私が通りへ出て、ウロウロと駐車中の車を確認しに行
ったりした事もありました・・・・・。
 
次回は・・・
 
 「 キライ、あの客! もうダメ! 」
 
と、仕事を途中で放棄するマッサージ師について・・・・・
 
 
 「 なんでマッサージ出来ないの? 」
 
 「 だってェ~・・・ 」
 
 「 だって・・・? 」
 
 「 クサイよ! 」
 
 
 
            「 漫画家アシスタント 第8章 その8 」 へつづく・・・


                ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その6」へ戻る 】

 
 
 
 【 ※参照 】
 ・マッサージ店・・・・・・2000年頃からのエスニックブームで、新宿、新橋、池袋
  などを中心にポツリポツリと開店し始めた施術院。(風俗店ではありませんが、
  盛り場辺りには、怪しげなお店も・・・)
 ・タイ人既婚者・・・・・・多くの場合、日本人の男性と結婚後、在日中にマッサージ
  の技術を活かして働いている。中には独立してお店をオープンするケースも。
 
 
 

 
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漫画家アシスタント 第8章 その6

2010年07月12日 19時45分40秒 | 漫画家アシスタント
( この写真は、私が開いたお店が入っていたマンションの玄関です。普通の賃貸マンションなら入口
 で、毎日、他の入居者とすれ違う事はそれほどないと思いますが・・・・・ここは、繁華街に近いため業
 界関係者の出入りが激しく、ほぼ100%近く風俗関係の方とすれ違います。《 2004年4月、撮影 》 )
  
  
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
 
 
 
                その6  
  
   《 漫画家アシスタントが・・・押し売りに泣かされる! 》
 
 
 
お店を開店して1週間・・・
 
この間、新聞広告( ※参照 )の効果がまるで無かった事は前回書いた通りなので
すが・・・
 
実は、短期間に多くの広告を出したために私自身が詐欺的商法( ※参照 )に遭う
はめになりました・・・・・
 
 「 広告の契約ありがとうございました、さっそくですが・・・料金の
   方を・・・・・ 」
 
・・・という電話がかかってきたのです。
 
会社名は聞き覚えがなかったのですが・・・・それは・・・・私が、うっかり
忘れているのだと思ってお金を払ってしまったのです。( 金額は2~3万円、実際
に業界紙に広告が出たのですが・・・ )
 
しかし、後で考えれば「 業界紙 」などには頼んだ覚えがないし、契約書もない
・・・・・
 
開店前後の新聞広告を出した頃から、毎日数件、似た様な電話がかかる様にな
りました。
 
何も契約などしていないのに・・・
 
 「 スペースを確保しましたので、代金の支払いをよろしく・・・ 」
 
・・・などと電話してくるわけです。
 
 「 そちらとは何も契約なんかしてませんが・・・ 」
 
 「 社長さん・・・そりゃありませんよォ・・・うちだってやっとスペース
   を作ったんですから・・・ 」( 院長先生なんて呼ぶ場合もある )
 
 「 頼んでなんかいませんよ! 」
 
 「 社長さん! 勘弁して下さいよォ・・・うちだって商売なんですから!
   今更キャンセルなんて出来ませんよ! 」
 
 「 だから、契約なんかしてません! 」
 
こうした電話が朝から晩まで色々な所( 電話番号や人物が違う )からかかって
来て、さずがにウンザリさせられたものです・・・・
 
中には・・・
 
 「 しゃ・・・社長さ~ん、『 契約してない 』なんて酷い事言わないで下
   さいよ~! 私、クビになっちゃいますよ~! 」( 苦しそうに )
 
などと泣き落としにかかるタイプまで出てきました・・・・お客さんからの電
話は全然無いのに・・・・こんな詐欺まがいの押し売り電話( ※参照 )ばかりで、
私の方が泣きたくなっちゃう有様でした・・・・・
 
しかし、中にはまったくデタラメな奴もいて・・・私がしつこい電話に「 これ
は脅迫じゃないか? 」と詰問した時に・・・
 
 「 脅迫してるのは、社長さんの方でしょ! 料金払って下さい! 」
 
頭にきた私は・・・
 
 「 さっきから、社長、社長って・・・・・その社長(私)の名前を言って
   みろ! 」
 
 「 ・・・・・・・・・・・・社長さん・・・・・・ 」
 
 「 だから、その名前は? 」
 
 「 ・・・・・・タイマッサージ店の社長さん・・・・・・ 」
 
 「 社長の名前だよ・・・な、ま、えッ! 」
 
 「 ・・・・・・・・・・・・ 」
 
 「 相手の名前も知らずに契約したのかよ! 」
 
 「 そ・・・そりゃ・・・お互いの・・・お互いの信頼関係で・・・・・ 」
 
シドロモドロになってきたところで・・・私は電話を切る。
 
どうも連中は、新聞広告を見て屋号と電話番号を元に片っぱしから「 押し売り
電話 」をしている様でした。
 
こんな電話に毎日おびえ・・・お店の電話が鳴ると・・・・・
 
 「 まただ・・・・・ 」
 
などと、暗い気分になるのでした・・・・・せめて・・・・・・その半分でも
お客さんからの電話なら・・・・・
 
さて、数え切れない程の「 押し売り電話 」を受け、我慢できずに「 着信拒否 」
( ※参照 )ができるファックス電話を購入。多少効果があったとは思いますが・・
・・・・最大の効果をあげたのは・・・・
 
「 新聞広告 」( 1ヶ月ほど )を止めた事でした。それだけで、その後6年間・・・
「 押し売り電話 」は1件もありませんでした。
 
 
  漫画家アシスタントの店舗経営、血の教訓
 
          『 悪い奴ほどよく新聞を読んでいる! 』
 
 
 
            「 漫画家アシスタント 第8章 その7 」 へつづく・・・


                ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その5」へ戻る 】

 
 
 
 【 ※参照 】
 ・新聞広告・・・・・・・1日の広告代、親指一本分ほどのスペースが1万円~2万円。
  利用したのは主に「日刊○○ダイ」「夕刊○ジ」などや一部スポーツ紙。
 ・詐欺的商法・・・・・・最近、話題になっている「貴方の俳句を掲載したい」など
  と騙して、掲載料金を請求する詐欺と似ている「広告代金請求詐欺」。
 ・押し売り電話・・・・・・新聞広告欄を一括で契約し、それを小分けに押し売りす
  る詐欺的商法。ただし、実際に専門業界紙に広告が出るため、「詐欺罪」が
  成立するかどうかは不明。新聞社は「広告欄」のトラブルには、一切関与し
  ない・・・「広告の内容とウチの新聞とは関係ありません」ですと。
 ・着信拒否・・・・・・特定の電話番号を自動で受信拒否できる機能。「ナンバーデ
  ィスプレイ」などの機能も併用して迷惑電話を処理する。
 
 
 
 

 
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漫画家アシスタント 第8章 その5

2010年07月06日 01時29分51秒 | アシスタント
( この写真は、マッサージ店の玄関脇に置かれたウサギたちの置物です。右の木彫り人形はタイから
 持って来ました。額に入った小さな青いウサギの絵は、このブログに時々コメントをくれるイラスト
 レーターのO氏が描いてくれました。《 2004年4月、撮影 》 )
  
  
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
 
 
 
                その5  
  
   《 漫画家アシスタントが・・・代金支払いに追われる! 》
 
 
 
アシスタントの仕事が休みの日には、マッサージ店( ※参照 )の開店準備に走り回
り、多くの業者さんとの打ち合わせに忙殺されました。
 
エアコンの設置が3台。 ダイニングから全ての個室にカーペットを敷き、ウィン
ドウ、押入れ、壁の一部などには、壁紙の代わりにカーテンを貼る。
 
応接セットに観葉植物、100枚以上のタオル類( ※参照 )や着替えなどの用具入れ、
さらに洗濯機や空気清浄機、全室へのステレオ設備など・・・・・
 
 『 金を稼ぐどころか、払ってばかりじゃないかよ・・・! 』
 
商売で稼ぐつもりが、何やら毎日・・・お金を払う事ばかりが続き、街を歩いてい
ると全ての人から「 代金 」を請求される様な怖さを感じたものです・・・・
 
 『 これで失敗したら・・・オレの人生はいったい何だったんだろう・・・・ 』
 
暗い顔をしながらも・・・・・開店間際には、アシスタントの仕事が終わると池袋
のお店へ出かけて、一人でせっせと室内のインテリアやライトアップなどの軽作業
に励みました。
 
漫画とはまるで違う作業に戸惑いの連続だったのです・・・・・
 
 
それでも、新聞広告( ※参照 )や情報誌広告( ※参照 )、ホームページなど、集客の準
備には随分とお金( 全広告経費は50万以上 )を掛けましたから開店日からお客さんが
ゼロになる事はないだろうと自信を持っていました。
 
開店日にはカミさん( ※参照 )の友人であるセラピストさん( タイ人女性マッサージ師 )
が3~4人来てくれましたし、店番のママさんをやってくれる日本語が達者なタイ人女
性もいましたので、私はJプロ( ※参照 )で何も心配する事なくアシスタントの仕事が
出来たわけです。
 
その日の売り上げは6~7万円だったと思います。初日としてはまあまあでした。( 友
人、知人が花束を持って来てくれたりしました )
 
こうした民間治療施設は、最初はお客さんが少ないのですが、徐々にリピーターが増
えていくので、あまり心配はしないこと・・・・・そう、聞いていましたので、先行
きを楽観していました・・・・・
 
ところが、翌日のお客さんは・・・・・・2人だけ・・・・・・
 
次に日は・・・・・・1人・・・・・・
 
その次の日は・・・・・・
 
開店日に来てくれたお客さんのほとんどが、セラピストさんの知り合い( ご指名客 )ば
かりだったのです・・・・!
 
新聞広告を見て来てくれた人は・・・・1週間で4人だけ!
 
新聞広告代で割ると・・・・・1人のお客さんを呼ぶのに10万円かけた事になります
・・・・・・
 
 『 何じゃアアアアッ! 新聞はァアアアアアッ! 』
 
新聞広告による実害は・・・・・
 
実は・・・・・こんなもんではなく・・・・・・
 
 
 
            「 漫画家アシスタント 第8章 その6 」 へつづく・・・


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 【 ※参照 】
 ・マッサージ店・・・・・・2000年頃からのエスニックブームで、新宿、新橋、池袋
  などを中心にポツリポツリと開店し始めた施術院。(風俗店ではありませんが、
  盛り場辺りには、怪しげなお店も・・・)
 ・タオル類・・・・・・・普通のタオルではすぐに傷んでしまうので、特別注文で作っ
  た浴用タオル、バスタオル(まとめ買いで1枚500円ほど)。お店のロゴ入り。
 ・新聞広告・・・・・・・1日の広告代、親指一本分ほどのスペースが1万円~2万円。
  利用したのは主に「日刊○○ダイ」「夕刊○ジ」などや一部スポーツ紙。
 ・情報誌広告・・・・・無料配布式の地域情報月刊誌、飲食サービス業の宣伝本。
  月刊誌への掲載料は一回で4~6万円・・・ただし、名刺程度のスペース。
 ・カミさん・・・1995年、タイのチェンマイ出身。1995年に結婚して来日、とても明
  るいが・・・いったん怒ると鬼より怖い。酒を飲んだら乱暴者。
 ・Jプロ・・・・・・東京、目白にある漫画家J・Aの仕事場。04年当時、アシスタン
  トは3人。連載は隔週誌、月刊誌合わせて2~3本。80年代には連載6本、スタ
  ッフ7人という時代もありました。
 
 
 
 
 

 
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