漫画家アシスタント物語

漫画家アシスタントの馬鹿人生40年と、リタイア後のタイ移住生活。

漫画家アシスタント 第8章 引っ越し休暇

2010年11月27日 00時09分03秒 | 漫画家アシスタント
( この写真は、私が引っ越しする蕨市のマンションです。 3階建ての「鉄骨造」のマンションで、
 その2階に私の部屋があります。写真の2階手前部分がちょうど私が賃貸した部屋に当たります。真
 上が大家さんのガーデンニングになっています。《 2010年11月、撮影 》 )
  
  
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
 
 
 
              引っ越し休暇  
 
 
細々と1年半ほど暮らしておりました板橋から・・・埼玉県蕨市北町へ引っ越す
事になりました。
 
そのため、今回のブログ記事は一服させていただきたいと思います。
 
蕨市北町といえば、8年前まで暮らしていたさいたま市南区のすぐ隣町。実は、
その当時にすんでいたマンションからも徒歩5~6分の所なのです。
 
買い物から外食まで、暮らし易い地域( 温浴施設も有 )である事をよく知って
いましたので、引っ越す事にしました。
 
 
一応11月28日( 日 )に引っ越すのですが、前日から4~5日インターネットが
使用できないかもしれませんので、コメントへのレスが出来ません。
 
申し訳ありませんが、コメントされる方は、その辺の所をご承知置き下さい。
 
ちなみに・・・今回の写真では・・・・キレイな雰囲気のマンションに写ってい
ますが・・・実は、下が接骨院とコインランドリー、上は大家さんが暮らす3階
とガーデニングになっていて・・・・・その上・・・・・すぐ前に交差点があり、
意外と埃っぽい場所なのです。
 
それでも、この近くには、カミさんがアルバイトをする場所があり、毎日の通勤
( 埼京線による通勤 )から解放されると喜んでおります。
 
私は・・・8年前までの様に毎日、目白までの通勤が始まります・・・
 
 
 
            「 漫画家アシスタント 第8章 その24 」 へつづく・・・


                ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その23」へ戻る 】

 
 
 

 

【 各章案内 】   「第1章 改訂版」  「第2章 改訂版」  「第3章 改訂版」
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          「諦めま章 その1」   「古い話で章 その1」
          
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」





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漫画家アシスタント 第8章 その23

2010年11月21日 22時10分44秒 | 漫画家志望
( この写真は、現在私が住んでいる東京の板橋にある古いマンションです。正面中央の上から2つ目の
 部屋が私の部屋になります。実は、このマンション・・・今月いっぱいで引っ越そうかと考えております
 ・・・・引っ越し先は・・・・・埼玉県の蕨市に・・・・・・《 2010年11月、撮影 》 )
  
  
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
 
 
 
                その23  
  
    《 漫画家アシスタントが・・・女の嘘に困惑する・・・! 》
 
 
水商売や接客業などでの女性の言葉に「 真実 」など存在しない事は、よく分かって
いるつもりでも・・・つい、信じてしまうものです。
 
遊び慣れた人なら・・・信じたふりをして楽しむ方法を知っているのですが・・・遊
び慣れないとついつい大火傷を負う事になったりします。
 
彼女たちのよくある「 嘘 」で・・・
 
 「 私、付き合っている人いないの・・・ 」
 
とか・・・
 
 「 結婚なんかしてないよ~! 」
 
・・・などという「 嘘 」があります。 しかし・・・極たまに・・・
 
 「 私・・・亭主がいるのよ・・・ 」
 
なんて言う女の人がいますが、これも「 嘘 」です。 ホントは・・・
 
 「 私・・・亭主と愛人とボーイフレンド以外にミツグ君やパシリもいるのよ 」
 
・・・というのが「 事実 」でしょう。
 
「 亭主がいるのよ 」と言えば、お人好しの旦那方は「 亭主 」の背後にいる有象無象
( ライバル )を想像しないものの様です。
 
私が代表を務めたお店( ※参照 )のマッサージ師さんたちもそのほとんどが日本人の配
偶者がいました。・・・しかし・・・・・お客さん( ※参照 )には「 独身 」という事で
通していたわけです・・・・
 
ご存知の方もあるかと思いますが・・・・
 
よく、タイマッサージ店の受付などにマッサージ師さん( ※参照 )の写真入り「 技術習
得証明書 」( ※参照 )が額に飾ってあったりします。
 
お客さんからの信用を得るためにも良い事だと思うのですが・・・ほとんどのマッサー
ジ師さんは、その提示を嫌がります。
 
それは、「 証明書 」に記載されている名前に配偶者の姓名「 YAMADA 」とか「 SUZU
KI 」とか出ていると結婚している事がバレてしまうからなのです。
 
「 信用 」よりも「 独身 」を売りにしたいのでしょう。
 
ですから毎日の様に40歳を越えたマッサージ師さん( 日本人と結婚している )がお客さ
んと・・・
 
 「 おネエさんは、結婚してるんですか・・・? 」
 
 「 まだ結婚してないデス・・・学生なんデス~ 」
 
なんて事を言いつつ・・・お客さんの背中をマッサージしながら舌をペロッと出してい
るのです。
 
 
さて・・・
 
お店に務めるマッサージ師さんは、常時4人~5人が勤務・・・・・・お互いにより多く
の指名を取りたがる・・・ライバル関係にありました。この女性同士のライバル心とい
うものは仕事に励む原動力になるのですが・・・
 
同時に、危険な火薬の様なものでもありました・・・・( 以下の話は・・・登場人物の
プライバシーを侵害しない様に、若干、脚色されています )
 
お店がオープンして3年・・・経営も軌道にのって赤字になる事もなく、安定していた頃
のことですが・・・・・
 
お店にはサニヤさん( 仮名、26歳 )という少女の様に可愛い指名ナンバーワンがいまし
た・・・そして・・・・もう一人、そのナンバーワンを争っていたナッツさん( 仮名、
35歳 )という年上のグラマーなマッサージ師さんがいたのです・・・・・
 
ママさん( ※参照 )がよくこの二人について・・・
 
 「 ライオンとトラが同じ檻の中にいるのと同じ・・・ 」
 
・・・と、心配していたのですが・・・・
 
事あるごとに意見が対立したり・・・時には、一言も口をきかなかったり・・・・
 
スタッフの待機する小部屋は、些細な事が切っ掛けになって・・・いつ爆発するか分から
ない・・・そんな緊張感が漂っていました。
 
マッサージをする個室は、カーテンやつい立で仕切られているだけですので、隣の個室の
話し声がたまに聞こえてしまう事がありました・・・・
 
ある日、グラマーなナッツさんが施術をしている隣の部屋で幼い表情のサニヤさんがお客
さんをマッサージしながら・・・
 
 「 お客さんはナッツさんを指名した事があるんですか・・・ 」
 
 「 うん。あるよ・・・彼女さァ・・・結婚してるのかなァ・・・? 」
 
この会話に、ナッツさんが隣の個室で聞き耳をたてます・・・・・・・・・・
 
・・・・・・そして・・・ナッツさんは激昂して、ママさんの部屋へ飛び込んで来ます・
・・・
 
 「 サニヤが私の事を喋っている! 」
 
ママさんはナッツさんを落ち着かせる様に静かに事情を問いただします・・・・
 
 「 私の客に私が結婚してる・・・って言った! 絶対に許さない! 」
 
この「 結婚していない 」という「 嘘 」は、スタッフの間ではお互いに秘密にする「 仁
義 」の様になっていましたから、ナッツさんの訴えが事実ならおだやかではありません・
・・・
 
すぐにサニヤさんを呼んで詰問すると・・・・・
 
 「 言ってナイ! 私、絶対・・・言ってナイヨッ! 」
 
結局・・・「 言った 」「 言わない 」の応酬・・・どちらが正しいのか判断できずにいま
した・・・・・
 
それにしても、お互いに秘密を守る事が「 仁義 」になっているのは熟知しているはずなの
に・・・・・なぜ、こんな事が起きたのか・・・・・サッパリ分かりませんでした・・・・
 
その日、ナッツさんは怒りを露わにしたまま・・・終業時間前に身支度をはじめ・・・
 
 「 もう辞める! 」
 
・・・そう言って・・・二度と戻りませんでした・・・・・
 
 
 
            「 漫画家アシスタント 第8章 引っ越し休暇 」 へつづく・・・


                ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その22」へ戻る 】

 
 
 
 【 ※参照 】
 ・お店・・・・・・池袋北口に開いたタイ式マッサージ店(04~09年)。2000年頃からの
  エスニックブームで、新宿、新橋、池袋などを中心にポツリポツリと開店し始
  めた施術院。(風俗店ではありませんが、盛り場辺りには、怪しげなお店も・・・)
 ・マッサージ師さん・・・お店には常時3~5人のマッサージ師が待機。1日に1~3人
  のお客さんを施術。全員がタイ人女性でタイマッサージ学校を卒業・・・タイでは、
  めずらしくありません。日本人と結婚、就労の出来る在日ビザを持っている。
 ・お客さん・・・30歳位~60歳代の男性が中心。4人に1人は女性のお客さん。ネット
  広告や無料情報誌の広告などを見て来てくれました。平均客単価は1万円。
 ・技術習得証明書・・・・タイ国には、多くのタイ式マッサージ学校があります。そ
  こでは、3週間~3ヶ月の履修でマッサージ技術(初歩から中級)の習得が可能
  です。さらに学校から授業の終了証(卒業証)を受ける事ができます。
 ・ママさん・・・私の妻。タイマッサージ店を切り盛りする。1995年、タイのチェンマ
  イ出身。1995年に結婚して来日、とても明るいが・・・いったん怒ると鬼より怖い。
  酒を飲んだら乱暴者。
 
 

 

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漫画家アシスタント 第8章 その22

2010年11月14日 17時41分26秒 | 漫画家アシスタント
( この写真は、東京目白にあるМマンションの夕暮れです・・・築40年のこのマンションには夕陽がよく
 似合います。この建物の7階に私が勤めるJプロダクションがあります。《 2010年11月、撮影 》 )
  
  
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
 
 
 
                その22  
  
     《 漫画家アシスタントが・・・せっせと兼業する! 》
 
 
このブログをはじめて読んでいる方にとって・・・
 
 「 何ンで漫画の話じゃなくてマッサージ屋の話が続いているんだ・・・? 」
 
と、あきれる人もあろうかと思います・・・。 しかし、漫画家アシスタントである
と同時に主婦であったり、工場労働者であったり・・・兼業している人も多いわけで
す。
 
中には、私の様にマッサージ店( ※参照 )のオヤジ( 2004年~09年 )をやっていたり
する場合もあるわけです。
 
ひょっとすると・・・ホストをやっているアシスタントや、ソープ嬢をやっているア
シスタントもいたりするかもしれません・・・・。
 
北の工作員とか・・・戦場カメラマンとか・・・中国の漁船員などを兼業している漫
画家アシスタントなんて方がいたら・・・そりゃ・・・かなり有望な( ネタに事欠か
ない )新人と言えるかも知れません・・・・!
 
・・・・・・・・・・冗談はさておき・・・・。
 
考えてみれば・・・専業アシスタントよりも、他の業種と兼業しつつアシスタントを
やっている人の方が多いかも知れません・・・・。
 
Jプロ( ※参照 )の先輩スタッフの中にも、他の漫画家のアシスタントを兼業している
人や、サラ金からの借金を返済するために製本所でアルバイトをやっていた人がいま
した。
 
 
兼業する場合は、自宅で出来る請負仕事か、土日( アシスタントの休日 )限定の仕
事など・・・職種が限られてしまうので、都合の良い仕事を探そうとしてもなかなか
見つかるものではないのです・・・・。( 特に50歳を過ぎると・・・! )
 
ちなみに私の現在の副業は・・・・
 
某大学、漫画科の非常勤講師( ※参照 )です・・・・。
 
三流大学さえ卒業できない私が不思議な縁で大学講師を務めているのですが・・・・
・・・その辺の経緯は・・・機会がありましたら・・・いずれ書きたいと思います・
・・・・
 
どうも、こうした「 副業 」の話は、本業の関係者( 社長や先生 )に知られる事は、
決して有利に働くわけではありませんので・・・・・
 
 「 何ンでそんな事してるんだ? 」
 
とか・・・詰問されたり、仕舞には・・・・
 
 「 そんな事やってるヒマがあるんだったら本業に精を出さんかい、
   馬鹿者ッ! 」
 
などと・・・・・・経験上、ろくな事はありませんので・・・こっそりと・・・内緒
で「 副業 」するのがよろしい様です・・・。
 
ですので、このブログで「 講師 」の話を書く時には・・・さりげなく・・・コッソ
リと・・・目立たない様に・・・書きたいと思います。
 
 
ところで、漫画家アシスタントをやりながら「 講師 」の仕事を兼業する方が、日本に
はどの位おられるのやら・・・・
 
もし、ご存知の方がおられましたら・・・ご一報下さい。( 何のお礼も出来ませんが
・・・ )
 
 
最初の授業の時・・・20歳前後の学生諸君に自己紹介するのですが、彼らの前で・・・
 
 「 私が大学で講師をする、日本でただ一人と思われる・・・漫画家
   アシスタントです! 」
 
・・・などと言っちゃってるんですが・・・・
 
大丈夫でしょうか・・・・・?(汗)
 
 
さて・・・・話は変わりますが・・・・・
 
漫画家アシスタント同志がひいきの野球チームの事でケンカする事があったりします
・・・どんな職場でも些細な事が原因でケンカが起こるものですが・・・・
 
次回は、私が経営したマッサージ店で起った「 女の喧嘩 」について・・・また、その
ケンカがお店を潰しかねない事態にまで発展した話などを書きたいと思います・・・・
 
・・・殺人事件や傷害事件など・・・血が流れる残酷な話・・・・・・・・では決して
ありません!
 
過度な期待は禁物です!
 
 
 
            「 漫画家アシスタント 第8章 その23 」 へつづく・・・


                ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その21」へ戻る 】

 
 
 
 【 ※参照 】
 ・マッサージ店・・・・・・池袋北口に開いたタイ式マッサージ店(04~09年)。2000
  年頃からのエスニックブームで、新宿、新橋、池袋などを中心にポツリポツ
  リと開店し始めた施術院。(風俗店ではありませんが、盛り場辺りには、怪し
  げなお店も・・・)
 ・Jプロ・・・・・・東京、目白にある漫画家J・Aの仕事場。04年当時、アシスタン
  トは3人。連載は隔週誌、月刊誌合わせて2~3本。80年代には連載6本、スタ
  ッフ7人という時代もありました。
 ・某大学、漫画科の講師・・・・関西系の大学で、新宿に芸術系の分校がある。
  私は「背景美術」という実習科目を担当。ちなみに、大学の講師というのは、
  学歴と関係なく誰でも成れます。 極端な例えですが・・・小学校さえ行けなか
  ったホームレスの老人でも、大学で社会学の講師をする事が可能なのです。

 
 

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漫画家アシスタント 第8章 その21

2010年11月07日 05時34分56秒 | 漫画家
( この写真は、私がアシスタントをしているJプロのマットレスとその向こう側にある窓の風景です。
 左側からもれる朱色の光は、J先生の仕事場からの光です。 夜にはいつも担当の編集員氏が
 来室中で、我々アシスタントが漫画原稿を仕上げるのを雑談しながら待っているわけです。
 《 2006年3月、撮影 》 )
  
  
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
 
 
 
                その21  
  
   《 漫画家アシスタントが・・・モグリ風俗と葛藤する・・・! 》
 
 
アシスタントの仕事を終えてから、自分が経営するお店( ※参照 )に出てお客さん
( ※参照 )に接する事には、たいした苦労はないのですが・・・・
 
深夜、お店を閉めた後で・・・その日の細かな入出金の集計や、マッサージ師さん
( ※参照 )たちへの給料分の計算など・・・・カタカタと電卓を叩いて金勘定をして
いる時の気分は複雑でした・・・・
 
特に・・・売上金の計算をしている時・・・・・1万円札から100円玉までチャラチ
ャラと数えるのですが・・・・・どうも、自分が額に汗して稼いだ実感がなく・・・
・・・
 
つまり、全てはマッサージ師さんたちが稼いだお金ではないのかと・・・・それを
私が管理する事の矛盾を毎日感じていたわけです。
 
漫画の仕事なら、原稿を何ページ描いていくらとか、何日アシスタントの仕事をし
たからいくらとか・・・・・
 
仕事と報酬の関係がスッキリしているのですが・・・「 店主 」とか「 社長 」とか
・・・一般に言われる「 管理職 」というのは、お金や数字の計算ばかりで逆に寂し
い気持になる様です・・・・。
 
私のお店( 開店から2~3年目 )の売り上げは一日で7万円~10万円ほどでしたが、仮
にそれが、100万円でも1000万円でも・・・同じ様な気分になったかもしれません。
 
ただ・・・店番をする時に、帳簿を脇に置いて漫画の構想を考えたり、ブログ記事を
書いたりしている時に・・・ほんの少しだけ癒されていた様に思います。
 
経営を始めた頃には、お客さんと言えば「 ヌキはないのかよ 」というお客さんが半
分以上でした。多くは電話だけでの問い合わせですが、中にはお店の玄関先で・・・
 
 「 ヌケね~のかよッ・・・ナンだよそれェ~・・・・チェッ! 」
 
と、怒りだす人までいました。
 
現実には、不況の中、池袋にあるいくつかのタイマッサージ店では風俗的なサービ
スをやっていた様です。 風俗営業には警察の許可( 風俗営業取締法 )が必要なの
ですが、これを無許可でやるわけです・・・・・。
 
経営経験の少ない私を動揺させる様に・・・モグリで風俗サービスをするお店には毎
日、沢山のお客さんが来ます・・・・うちのお店には2~3人のお客さんしか来ないの
に・・・
 
 「 ○○には、今日、10人以上もお客さんが来たんだって・・・ 」
 
などといったマッサージ師さんたちの噂話を聞きながら、毎日赤字の計算に頭を痛め
ていた時のプレッシャーや孤独感は・・・・・・まさに「経営者の孤独」というもの
ではなかったかと思います。
 
まっとうに商売をしていては稼げないのか・・・真面目なだけでは潰れてしまうのか
・・・・・・
 
池袋北口の街の交差点( うちのお店の近く! )には、外国人の客引きが何人も立っ
ていました・・・・・
 
 「 お兄ィ~サ~ン・・・マッサーど~ですカァ~? 」
 
 「 安いヨ~・・・ほんとヨ~・・・サービスするヨ~! 」
 
テラテラとした池袋のネオンが・・・街の女たちが・・・私を嘲笑している様に感じ
たものです・・・・・・
 
 
2004年・・・毎日がギリギリの経営でしたが( 半年は、私もカミさんもタダ働き )
・・・・それでも、だんだんと常連さんになってくれるお客さんも増えて経営が軌道
に乗っていきました。
 
うちのお店がなんとか潰れもせずに・・・経営が安定してきた頃の事です・・・・ 
 
池袋でタイマッサージ店をやりながら風俗サービスをしているお店が何軒も一斉摘発
された事がありました。
 
経営者は逮捕。罰金( 200万円位らしい )を支払って、お店は閉鎖。マッサージ師さ
ん( タイ国出身者だけではなく、色々な国籍の人がいた様です )たちの多くが警察に
連行されて行きました・・・・・
 
これが、私のお店にも少なからず影響を及ぼします・・・・・
 
それは、マッサージ師さんの求職者( ※参照 )が沢山やって来る様になった事です。
 
モグリ系のマッサージ店がいつ摘発されるか分からない怖さから、そこで働いている、
特に日本人の配偶者ビザを持っているタイ人女性が( 一時的に )避難して来るからな
のです・・・まさに風俗難民!
 
中には、すっかりその姿をマッサージ師から風俗嬢に変えてしまった人も・・・・・・
・・・・年増の外国人が超厚化粧とド派手な服で・・・
 
 「 私ワ、ここで売春しまセン。 はい本当デス。 心配ないデ~ス。
   客とは外のホテルでする( 店外デート )から大丈~ボ・・・ 」
 
全然、「 大丈~ボ 」じゃない。
 
 
 
            「 漫画家アシスタント 第8章 その22 」 へつづく・・・


                ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その20」へ戻る 】

 
 
 
 【 ※参照 】
 ・お店・・・・・・池袋北口に開いたタイ式マッサージ店(04~09年)。2000年頃からの
  エスニックブームで、新宿、新橋、池袋などを中心にポツリポツリと開店し始
  めた施術院。(風俗店ではありませんが、盛り場辺りには、怪しげなお店も・・・)
 ・お客さん・・・30歳位~60歳代の男性が中心。4人に1人は女性のお客さん。ネット
  広告や無料情報誌の広告などを見て来てくれました。平均客単価は1万円。
 ・マッサージ師さん・・・お店には常時3~5人のマッサージ師が待機。1日に1~3人
  のお客さんを施術。全員がタイ人女性でタイマッサージ学校を卒業・・・タイでは、
  めずらしくありません。日本人と結婚、就労の出来る在日ビザを持っている。
 ・求職者・・・・マッサージ師募集の広告を在日タイ人向けの情報誌などに出して
  いましたが、せいぜい2ヶ月に1人位しか応募者がなく・・・経営が安定しても人
  材不足に悩んでいました。
 
 



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