漫画家アシスタント物語

漫画家アシスタントの馬鹿人生40年と、リタイア後のタイ移住生活。

漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その28

2024年07月23日 16時24分48秒 | タイ移住
               

       ( ↑写真、チェンマイとチェンライの中間にある霊山チェンダオ、タイの神聖な山を望む喫茶店。山
        の下部には大きな鍾乳洞があって、わざと無灯での冒険ができる暗闇コースもあり、観光客が沢山
        やって来ます。そのふもとの喫茶店「チョンヨアン」はマスカットケーキが抜群に美味いお店です
        ・・・・・《 2024年、7月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、チェンマイの北メーテンにある観光スポット「デーンテワダー」の正門です。自然なジャン
        グルを演出した公園で、入園料が350円と強気な設定です。350円だと露店のラーメン二杯分です・・
        ・・・《 2024年、7月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、デーンテワダー公園内部の人工池と人口滝です。大勢の人が記念撮影をしています。そこら
        中にミスト装置があるので涼しいです・・・・・《 2024年、7月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、デーンテワダー内の花畑前のテラスです。この背後には竹林もあり、さらに多くの露店や
        ショップが並び、多くの来客者が歩いています・・・・・《 2024年、7月、
        撮影 》 )




               

       ( ↑写真、チェンマイのタイラーメン店「クティオクルワ・ハーロウ」です。オーナーは日本人ですが、
        タイ人のお客さんに愛される味自慢のお店。トムヤムクンラーメンが人気です!・・・・《 2024年、7月、
        撮影 》 )


 

               

       ( ↑写真、タイラーメン店の内部です。タイでは珍しく統一されたチョコレート色のテーブルや椅子が
        白壁に似合っています。ラーメンとドリンク類、両方とも値段、質、量、全てに良心的でした・・・・
        《 2024年、7月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、私が暮らす町にある「バンホイプー寺」の正門です。この日はある警察官の葬儀の日で、特
        別にデコレーションされています・・・・《 2024年、7月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、タイ全土の警察署から、多くの花飾りが届いています。実は、殉職した警官は麻薬組織と
        の銃撃戦で亡くなったため、国家を挙げて盛大に葬儀を行っているのです。テレビなどでも報道さ
        れ、近隣から多くの参列者が来ます。ライフル銃で武装した警官が何人もいる辺りはタイらしいで
        す・・・・《 2024年、7月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、手前の祭壇で焼香が行われ、奥にある棺の前に進みます。殉職によって、詳しくはわかり
        ませんが三階級特進、ご遺族は生涯国家上級公務員資格を得るとか。葬儀には500人以上の警官が
        参列し、8日間も続きます。実は、私のカミさんが殉職した警官のご両親とはご近所同士の付き合
        いがあったため、連日式宴席のお手伝いに出かけていました・・・・《 2024年、7月、撮影 》 )



               

       ( ↑写真、この美しい電飾の台車は、棺桶を乗せる台車です。しかし、特別な葬儀という事で、この
        派手な台車はお上の命令で急遽キャンセルになりました・・・・《 2024年、7月、撮影 》 )



               

       ( ↑写真、キャンセルになった台車の代わりに、このトラックの荷台に地味な台座を作り、告別式に
        火葬場へ送る時に使われました。一般的な派手な台車ではなく、あえて地味な台座を使う所が警察
        らしいのかもしれません。式には、警官だけでなく軍人も大勢参列しました。ちなみに、派手な台
        車も葬列には参加して花を添えます、無駄な事はしません・・・・《 2024年、7月、撮影 》 )



         【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 
                   その28


いよいよ、来月( 8月 )には私の処女小説の「 一次選考結果 」が発表されます。

雑誌は9月号ですから、8月中旬に発売されると思いますが‥‥‥‥こちらでこの雑誌「 小説すば
る 」を手に入れるのは容易ではないので、どうしようかと考えています。

まさか、一次選考で落ちるとは想定したくないのですが、もし仮に落ちたら‥‥‥‥かなり落ち込
むと思いますが、小説の内容を大幅に変更してリトライするつもりで、今から準備をしています。

なんだか、発表の前に落選した時の準備を進めているってのも滑稽なんですけどね。

このリトライ用の原稿を準備できれば、後は漫画家アシスタント時代の経験を元にした短編をど
んどん書いていきたいと思っています。( この辺りの事は、前回の記事に記しましたが、その作
業も終盤にきています )

小説ですので、奇抜で奇想天外なストーリーや、派手な演出と超人的なキャラクターなど、ウケ
を狙った作術というのがあるのですが‥‥‥‥

私は、自分が体験した事や、出会った人間の事を表現するのに、空想的な展開を想定するのが苦
手で、どうしても実際にあった事を重要視したくなるわけです。

それが、ウケない要因になるとしても、どうしても書かずにはいられない心境になっちゃうんで
すね。

自分が書きたいものより、読者が求めるものを書く事が小説家の仕事なのですが‥‥‥‥どうも、
その辺がいたって未熟者なのです。

これは、漫画でも同じ様なミスを犯しているので、創作者としてはあまり良い事ではないかもし
れません。

自分で自分の殻( 限界 )を壊して、広い視点や深みを獲得する事、またそれを楽しく、気持ち
よく行うのがプロの生き様というものなのでしょう。

私は、いつもこれにつまづきます‥‥‥‥困ったもんです‥‥‥‥我ながらウンザリです。

ただ、不思議な事に小説ではこのつまづきが少なく、意外と楽しく進んでいます。


さて‥‥

私が暮らすチェンマイの田舎、メーアイという町の丘陵地帯ですが、いたって静かな場所で隠居
暮らしには丁度良い場所です。

毎日、自宅の自室に籠ってパソコンをいじったり( 小説書いたり、メールしたり )、Youtubeの
動画を楽しんだりして過ごしています。

家には、東京から一緒にタイへ来た母親( 96歳 )がほとんど寝たきりの状態で同居しています。
もう7年目になりました。

母は、ボンヤリと天井を見ながら、ヘルパーさんが時々床ずれ防止のための寝返りを介助する時
以外は、眠る様に休んでいます。

ちなみに、タイでの高齢者介護の状況は、私の家の様に自宅で介護する以外に老人ホーム( タイ
には800ヶ所あるそうです )などを利用する方法もあります。

一般に食費含めて月々10万円ほど(25000タイバーツ・ 2024年現在、排泄・食事・入浴等の介助
費用は別 )で入居できます。自宅でホームヘルパーさんに住み込みで介助をしてもらうと、4~8
万円( ヘルパーさんの食費、光熱費、住居費等は別 )ほどになります。

日本人の平均的な年金( 厚生年金等 )があれば、なんとか生活はできます。( あくまで、今のと
ころはギリギリなんとか )

経済的には、円安( 2024年現在 、1万円がたった2200バーツ )で大変なのですが‥‥‥‥それ
でも、上記の様な金額で介護サービスを受ける事ができます。

これが、3年前( コロナ前、1万円が3000バーツ! )だったら、3割分お得だったわけです! 

‥‥‥‥かなり楽だったんです、3年前は!

物価高も、これに重なるので、年金生活者にとっては過酷な時代ですね‥‥いや、ホントに!


タイは、これから少しづつ涼しくなっていく季節です。

4月、5月の酷暑期を過ぎて、雨季に入り一雨ごとに涼しさが増していきます。

9月になれば、すっかり日本の「 秋 」の様な気候になります。私にとってはタイで最も過ごしや
すい、気持ちの良い季節なのですが‥‥‥‥

外へ出るのが嫌いな私は、毎日毎日、ずっと個室に引きこもっていますので、外の喧騒も気候も
何も関係ないのかも知れません。

さて、今日はこのブログの記事や写真の準備などで過ごし、明日は文章を仕上げてサイトにアッ
プする。そして、明後日からは小説の推敲に入りたいと思っています。

来月の選考結果発表が楽しみではありますが‥‥‥‥もし、落選したら‥‥‥‥

次回のブログはお休みしたいなぁ‥‥‥‥と。

ブログ記事を書いている元気なんてきっとない‥‥‥‥と。

絶対に無理‥‥‥‥

‥‥‥‥だよなぁ‥‥‥‥

ホント、どうなるんだか‥‥‥‥



          「 漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その29 」 へつづく・・・・
 
              ( 月一連載を目指していますが、無理だと思います )
 

               ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その27」へ戻る 】

 
 

 
   


【 各章案内 】   「第1章 改訂版」  「第2章 改訂版」  「第3章 改訂版」
          「第4章 その1」  「第5章 その1」  「第6章 その1」
          「第7章 その1」  「第8章 その1」  「第9章 その1」
          「諦めま章 その1」   「古い話で章 その1」
          
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」




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漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その24

2023年11月28日 03時49分31秒 | タイ移住
               

       ( ↑写真、これは、チェンマイの自宅の庭で見られた虹の写真です。久しぶりにハッキリとした虹
        を撮影できました。チェンマイの北部は山間で変わりやすい気候なので、比較的に虹をよく見か
        けます・・・・・《 2023年、11月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、私の自宅から車で1時間半で行ける大きな病院です。場所はチェンライというタイ北部
        の商業地です。大学病院なので、比較的設備が最新で、かつ料金は安めで助かっています・・・・・
        《 2023年、7月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、病院内の吹き抜け部分です。一般には国立(ほぼ無料)の病院が使われますが、設備は
        最悪の上に凄く混雑するので利用しにくいです・・・・・《 2023年、7月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、メインベッドルームと飼い猫のサイベリアンです。ベッドは二つともダブルベッドで、
        広く明るい部屋をデザインしたのですが、タイ人には「丸見え」「明る過ぎる」と不評です・・・
        ・・《 2023年、11月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、先日、家人の叔父家族が結婚した時の写真です。この会場以外にも大きな会場を使用し
        て、1000人以上のお客さんが来た様です・・・・《 2023年、11月、撮影 》 )



               

       ( ↑写真、会場を出て右側へ行くと、外の道路にまで宴席が続き、さらにその奥に別会場がありま
        す。当然、道路はぎっしりとバイクや自動車が駐車しています・・・・・《 2023年、11月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、会場を出て左側を向くと、道路の両側にギッシリと駐車されています。かなり遠くまで
        駐車されています・・・・・《 2023年、11月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、これが式場内部です。新郎の父の自宅ですが仏式による結婚式がすんで、親族によるお
        祝いの儀式をしています・・・・・《 2023年、11月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、これも宴席を写したものですが、こうした宴席がそこら中にあり、別会場までずっと続
        いています・・・・・《 2023年、11月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、各テーブルには、午前の軽食、そして、お昼の食事、夜の食事と、合計三回の食事が供
        されます。写真の料理はお昼のものです。お嫁さんと招待客の一部が中国系なので、料理は中国
        風になっているそうです。手前に魚料理と大きなブタ肉料理があります・・・・・《 2023年、11月、
        撮影 》 )




               

       ( ↑写真、ロイカトーンのお祭りの日には、各家庭で数個のコムローイという天燈を上げます。家
        族や親しい友達と一緒になって上げます。家族の健康や、平安を祈るための祭事ですが、花火も
        ドンパチ上げますので深夜まで賑やかです・・・・・《 2023年、11月、撮影 》 )



               

       ( ↑写真、天燈は十分に油燃料の熱で、気球が温まると手を離すと意外に早く上昇します。ゆらり
        ゆらりと、空に昇る天燈に向かって手を合わせたりするのです・・・・・《 2023年、11月、撮影 》 )


 
         【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 
                  その24


前回の拙ブログで小説を「 150枚以上、書き上げた 」と書きましたが‥‥

それ以来、まったく進んでいないスランプ状態で自信喪失‥‥‥ってな事を予想されていた
読者諸兄には、申し訳ないのですが‥‥‥‥

意外と順調に小説は書き進んでいるのです‥‥

現在は、286枚( 20×30、単行本仕様 )まで書き上がっていますので、新人賞規定枚数を完
全にオーバーするほどです。

それでも、まだ懲りずに‥‥後、100ページは書きたいので‥‥これから先、どうまとめたら
良いのやら‥‥‥まだ、決まっていません。

しかし、5月から書き始めて現在まで‥‥途中で挫折したり、飽きたりする事もなく‥‥よく
続いております。

漫画だったら、半年で50ページがやっとだったのですから、小説が286ページ( 400字詰め
原稿用紙で約430枚)書けたというのは、不思議と言えば不思議な話です。

年金暮らしの隠居老人、侮るべからず‥‥ってな感じでしょうか。

それにしても、気楽に楽しく、ユーモアとハッタリで、自分が一番楽しんで( 時に笑いなが
ら )小説が書けるとは、思ってもみませんでした。

‥‥と、調子が良いのはここまでで、来年の2月頃に新人賞に応募して、秋の選考で没になる
運命なら情けない話ですが、ま‥‥それで、元々か。

不思議と、漫画を描く時の様な「 怨念 」みたいなものがないので、サバサバした気分です。

漫画を描く時に、こんな気持ちで描くことが出来ていたら、どんな作品になっていただろう
か‥‥‥‥ふと、そんな事も考えてしまいます。

描こう、描こうと焦っても、なかなか描けない漫画と、書いたら書けちゃった小説と、どち
らが優れているのかわかりませんが‥‥‥‥

恐ろしいことに‥‥‥‥たぶん、書けるから書く、書けなくても無頓着、そんな「 書けちゃ
う小説 」の方が面白いかもしれません。


この小説は、完成後に集英社、講談社、角川の各社の小説新人賞に応募するつもりです。

私の処女小説が簡単に受賞できるわけもなく、あっさり落ちるでしょうが、どこかの物好き
審査員に認められて「 審査員特別賞 」とか「 残念賞、記念品 」とか、「 同情賞、記念メ
ダル 」の一つくらいはいただけると信じています。

ちなみに、集英社の「 小説新人賞 」審査委員の一人が五木寛之氏。私が高校時代に夢中に
なって読んだ中間小説作家。昔の「 風に吹かれて 」とか「 蒼ざめた馬を見よ 」とか大好
きだったなァ‥‥

でも、嫌な予感がするんですよね‥‥‥昔、「 ヤングマガジン 」のちば賞に二度応募して、
二度とも最終選考で( 大好きだった )ちば先生に落とされた事があるのです。

そして、皮肉にも「 ヤングジャンプ 」の新人賞では、あまり好きでもない谷岡ヤスジ先生
に絶賛されたり( それ自体は大変ありがたく、ヤンジャンでデビュー出来たのは先生のお
陰 )しました。

人生って、なんか上手くいかないんですよね‥‥‥‥いや、ホントに。


さて、11月も終わろうとしていますが、この時期はタイで有名なロイクラトン祭りがあり
ます。

どこの家も、その準備のために電飾の飾りつけをして楽しそうです。

今夜は、コムローイ( 天燈 )という一抱えもある大きな白い灯ろうを空に上げます。

水辺では、灯ろう( ロイクラ )流しがあります。

この日には、遠くに暮らす家族が集い、皆が平安を祈って灯ろうを空に上げたり、川へ流
したりするわけです。

父と母が、子供たちが、祖母や祖父が‥‥‥笑いながら夜空を見上げる‥‥‥‥

それぞれの家庭で、一つづつ‥‥ポツリ、ポツリと夜空に上がっていく灯ろうの侘しさは、
今はもういない、古い昔の家族がそばに戻って来る様な、おだやかな気持ちになるから不
思議です。


次回は、年を越して来年2024年の1月になります。

みなさま、師走を楽しく、年越しはのんびりと、健康にお過ごしください。
 
 
 
               「 漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その25 」 へつづく・・・・
 
              ( 月一連載を目指していますが、無理だと思います )
 

               ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その23」へ戻る 】

 
 

 
   


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「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」




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漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その21

2023年06月03日 21時18分36秒 | タイ移住
               

       ( ↑写真、有名なタイのリゾート、パタヤビーチをバックに撮影した写真です。沖には沢山のクルー
         ザーやボートなどが停泊しています。マリンスポーツを楽しむ人々が大勢来ているからです。ぶ
         つかるんじゃなかろうかと心配になるほどです・・・・・《 2022年、5月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、タイのチェンライにあるアヘン博物館です。なんだかリゾート施設みたいで、想像してい
         た陰気な建物とはかなり違います・・・・・《 2023年、2月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、アヘン博物館のエントランスを入るとこんな感じ・・・・・想像していた雰囲気とはかなり違
         います。まるでテーマパークに入って行くみたいです・・・・・《 2023年、2月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、館内の廊下です。壁のオブジェは麻薬に苦悶する人間を表している様です・・・・・雰囲気を
         盛り上げるための演出なのか・・・・・意図がよくわかりません・・・・・《 2023年、2月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、麻薬の中毒者たちの写真です。それはよいのですが・・・・・なんだか迫力がありません・・・・
        《 2023年、2月、撮影 》 )



               

       ( ↑写真、アヘンの吸引具が陳列されています。これ以外にも多くの吸引具が陳列されています・・・
         ・・・・なんかとても綺麗です。民族楽器みたい・・・・・《 2023年、2月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、興味深い中毒者の実物模型です。ホントに人が寝ているみたいに見えます。もっと、小
         道具や舞台設定をリアルにしてほしい・・・なんて勝手に思っていました・・・・・《 2023年、2月、
         撮影 》 )




               

       ( ↑写真、館内の最も特異な中毒者模型を右側の階段から見れれるのですが、下にも窓があって別
         の模型がのぞける様になっています・・・・・《 2023年、2月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、階段の上部から窓をのぞくと上半身裸の中毒者模型がのぞける仕掛けになっています。
         ちょっと気になるのが、どの人物もタイ人ではなく中国人なのが気になります・・・・・中国人観
         光客のウケを狙っているとは思えないし・・・・・《 2023年、2月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、たぶん100年ほど前のアヘン窟を描いた絵画だと思われます。欧米の白人と思われる客
         にアヘンを振る舞う中国人といった感じでしょうか・・・・・《 2023年、2月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、館内にあるアヘンの実物です。この花に実がなって、その実の樹液からアヘンが作られ
         ます。近くに監視カメラが見当たりませんでしたが、絶対に見張ってる人がいると思います・・
         ・・・《 2023年、2月、撮影 》 )




 
        【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 

                  その21


まず、今回はタイでも有名な観光地パタヤについて書きたいと思います。

が・・・・・・

パタヤはご想像の通り、普通のマリンリゾートで退屈なだけ、書くべきことはありません。

長い海岸線に多くのリゾートホテルが並び、その間には歌舞伎町の様に飲食街、バー、クラブ
が乱立・・・・そして、わがセブンイレブンにファミリーマートがここにも、あそこにもとい
った感じで並ぶ・・・・・・

別に日本の様に、風情のある宿や温泉があるわけでもないのに・・・・・・・・

とにかく世界中から大勢の観光客が遊びに来ます。

20年か30年前だったか、観光ラッシュで人口が急増し、汚排水による海水汚染、環境悪化で遊
泳禁止にまでなっていたのが、今ではすっかり昔にもどった感じです。

どこもかしこも賑やかで、ありきたりな繁華街と変わりません。

私は、友人家族と共につまらないレストランのつまらない食事を摂り、つまらないホテルに泊
まり、つまらなく1日をつぶしたわけです。

若いころなら、真っ白な砂浜を、海めがけて全力で走り・・・・・・・・

 「 これだ~~ッ ちっきしょ~~~おおおおッ 」

なんて、叫びながら青い海へ飛び込む・・・・・・とか。

 「 すッげぇええええ、美人ばっかりだ~~~ッ、ウッシシィイイイ~~~ッ! 」

・・・・ってなスケベ心丸出しで、訪米美人のビキニ姿のバストやヒップに見とれる・・・・とか。

しかし、67歳ともなると・・・・・・いくら白い砂浜でも、いくら青い海でも、いくらビキニでも・・
・・・・たったの5分、外にいるだけで汗みどろのグダグダになってしまうわけで・・・・・・・・

すぐに自動車のエアコンをガンガン利かせてグロッキ~状態。

額の汗をハンカチでぬぐいながら・・・・・車内からガラス越しに海岸沿いのコテージやタイルが綺
麗な遊歩道を見ると・・・・・・

若いタイ人女性を連れた欧米のジジイどもがアロハに白い半ズボン姿でゲタゲタ笑っている・・・・
・・・・

複雑な気持ちで「 なんだか、ホントにつまらね~なぁ・・・・ここは 」などと日本語でボヤいても
誰にもわからない。
 
 
さて、今回は去年訪ねたチェンライの「 アヘン博物館 」へ行った時の事を書きます。

今は、アメリカでフェンタニルっていう強力な麻薬で7万人が過剰摂取で死んでるそうですが・・
・・・・( 楊枝の先にちょっとついた量で死んじゃうわけです )

これ、中国製だったものが、今ではメキシコから密輸されているわけですが、その原料はやは
り中国産ということで、中国がらみの話なのが不気味なところです。

アメリカの麻薬連邦捜査局による22年度のフェンタニル押収量は、約4トン。

これは、アメリカ人3億人の致死量に匹敵するそうですから、その深刻さがうかがえます。

私が2023年2月に訪れた「 アヘン博物館 」にも、中国とゆかりの資料が沢山展示されていまし
た。

平日だったからだと思いますが、見学者はまばらで閑散としていましたが、館内は近代的で資
料が豊富で整然とディスプレイされていました。

ちょっとしたテーマパークの様に楽しい作りになっていますし、館内劇場では定時に10分ほど
のドキュメンタリー映画が上映されていました。

アヘン窟が昔はバンコク( 特にチャイナタウン )に沢山あったのですが、それも第二次大戦
以降は、売春窟に変わり、今世紀からは商業施設に変貌しました。

展示物の中には、そうしたタイにおける麻薬の歴史がパノラマ模型になって展示されたりして
います。

麻薬の吸引具やら、古い写真やら、製造や運搬に関する実物大模型やら・・・・見どころはあるの
ですが・・・・・・・

特に興味深いのが、アヘンの吸引現場を実物大人形を使って再現している部屋です。

ご丁寧にも部屋を外から窓をのぞく様に見られる仕掛けになっています。

ですので、見物客は実際に背伸びして窓からのぞく様に中のアヘンを吸う中毒者を実際に見て
いるように体験できるわけです。

この様な、展示物が二つ、それも、1階と2階に分けて外階段で昇り降りしながら見られるよう
に展示されています。

最後の見せ場は、マイケル・ジャクソンとかプリンスとか、有名人・・・・特に映画俳優や政治家
などの顔写真がズラリと並ぶ壮観な部屋があって、たぶん麻薬がらみの懲りない面々がさらさ
れてるんだと思いますが・・・・・・

これだけ、大勢の超大物たちがズラリと並んでいると、なかなか見ごたえがあります。

外へ出る前に、展示物の陰気さとは逆に、明るいカフェがあって・・・・まるで表参道にある様な
白を基調にした品のあるお店・・・・でも、とてもそんな気分になれそうになく・・・・・・・

早々に退散。


さて・・・・・

実は、この記事をアップする少し前、私は日本へ久しぶり( 4年ぶり )に一時帰国しました。

カミさんの母親と私の認知症の母親が寝たきりでいますので、私一人で4~5日だけの旅行です。

タイへ移住したのが6年前、4年前の一時帰国はタイの友人のお供で日本の温泉をちょっと案内
しただけですので、プライベートでは実質6年ぶりの日本という事になります。

丁度、その頃、日本では広島のG7サミットがあって、少し飛行機の到着(羽田)が遅くなり、
深夜、東京へ向かう交通機関がタクシーだけになっていて、ちょっと余計な出費になったので
すが・・・・・・

この時、40分ほどのタクシー乗車時間中、奥さんが中国人だという中年の運転手氏と延々とし
ゃべり続けてしまいました。

普段なら、他人とは一言もしゃべる事がないのですが・・・・・・日本語が使える事のうれしさなの
か、のどが痛くなるほどよくしゃべりました。

ちなみに、この久しぶりの帰国の大きな目的は、「墓参り」なのですが・・・・・・・

そのお墓とは、3年前に亡くなった私の師匠J先生のお墓です・・・・・・・

もう、70歳を過ぎた元アシスタントたちとの再会と、その珍妙なお墓参りの顛末は・・・・・・

次回本編にて・・・・・・
 
 
 
               「 漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その22 」 へつづく・・・・

              ( 月一連載を目指していますが、無理だと思います )


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【 各章案内 】   「第1章 改訂版」  「第2章 改訂版」  「第3章 改訂版」
          「第4章 その1」  「第5章 その1」  「第6章 その1」
          「第7章 その1」  「第8章 その1」  「第9章 その1」
          「諦めま章 その1」   「古い話で章 その1」
          
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」




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漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その20

2023年04月03日 15時49分47秒 | タイ移住
               

       ( ↑写真、チェンマイ県ファーンにある田舎の火葬場です。この日、私のタイ人の知人の夫が亡くなり、
         その葬儀と告別式に参加しました。遠くに見えるのは火葬場の煙です。棺桶に火をつける時にちょ
         っとしたセレモニーがあるのです・・・・・《 2023年、2月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、この写真はチェンマイから南部へ行った所にある大きな街のお金持ちのお婆さんの葬列です。
         このお婆さんは大きなホテルのオーナーで家族も皆エリートの地元の名士です。なんでそんな人の
         葬儀に私が出ているのかはともかく、この盛大な葬列を見て下さい、延々と続く棺の車を引く会葬
         者なのです・・・・・《 2023年、2月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、この大きな飾り車が棺桶を収めた車です。中央の黄色い棺桶がお婆さんの棺です。約300人以
         上の会葬者でこの車を葬儀場から火葬場まで引いて行くのです。この車は高さが4mほどあり、とて
         も立派なものです。日本人が見るとお祭りの山車と間違えるかもです・・・・・《 2023年、2月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、これはお婆さんの火葬が始まったところなのですが、一番上の写真と同じ様なセレモニーがあ
         ります。棺桶に着火する瞬間にある録音した音を流します・・・・・それがいった何か想像できますでしょ
         うか?普通の日本人には想像もつかない音です・・・・・火葬の時に全員が聞く音です。それは・・・・・なん
         と・・・・・ゾウの鳴き声です!大きな大きなゾウの鳴き声『プオォオオオ~ン、プオオ~ン』という悲し
         い鳴き声です!これが意外と感動的なのがタイのスゴイところです!・・・・・《 2022年、11月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、この日、朝から遠く南部ハジャイ、東部イサーンから高僧が徒歩で来るというので、多くの市民
         が沿道に出ています。80歳の著名な高僧が裸足で1千キロ歩いてやって来たのです。足は傷だらけで多
         くのお弟子さんや付き添いの人達と一緒に、最重要警備態勢でテクテクと北部へ行脚しているのです。
         皆、今か今かと1時間位待っています・・・・・《 2023年、2月、撮影 》 )



               

       ( ↑写真、高僧一行が到着する前に、わざわざアスファルトの道路を掃き清める係員さんもいます。これ以
         外にも、高僧への寄進物を販売する業者さんなどが何人も沢山の商品を車で引きながら通過していきま
         す。さていよいよ、待望の高僧のご到着です・・・・・《 2023年、2月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、中央の杖をもったお坊さんが有名な高僧です。名前は分かりませんが、新聞やテレビでも行脚が
         報道されるほどの有名人です。ほぼ全ての敬虔な仏教徒にとっては普段お目にかかる事が出来ない高僧
         との対面ですから大変です。全員、地面にひれ伏して待ちます。私も混じって正座しつつ頭を下げ合掌
         しているのでご尊顔を拝する事は出来ませんでしたが・・・・・《 2023年、2月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、アスファルトに映る高僧の影だけは見えるのですが・・・・・「傷だらけの足元は見えないかなぁ」そ
         んな事を考えていると・・・・私の前を通り過ぎる時に、ポン、ポンと軽く頭と肩を杖で叩いて祝福してくれ
         ました。この・・・・・ポンポンという感じを今でも忘れる事ができません・・・・・《 2023年、2月、撮影 》 )






        【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 

                  その20


コロナの感染が中国で始まる少し前だったと思いますが・・・・・・・・( 3年位前 )

私の親類にあたるタイ人の青年が日本へ外国人技能実習生として出発しました。その時の事に
ついて書いておきたいと思います。

彼は、チェンマイの大学でコンピューター関係の学部を専攻、大学院まで行ったのですが、就
職が上手くいかずフリーター状態でした。( 日本でも同じ様に大学院卒って就職が難しい )

そこで、30歳になるのを機に、以前から大好きだった日本( 働きたかった日本 )へ行ける、
この「技術実習生制度」を利用しようと考えたわけです。

若くて健康な人なら誰でも応募できる制度ですので、多くの若者が日本へ行って仕事をしたい
と希望しています。

この送り出しのための専門学校で学ぶ若者たちは、SNSなどで写真を見ると、夢と希望にあふ
れている姿を画面一杯に発散させています。

タイですと、いくつかの地方に日本へ行くための施設( 学校兼宿舎 )があり、そこで多くの若
者が日本語や日本の文化・習慣について学習し、日本の企業の求人に応じて渡航するわけです。

これは、各国やその各施設によって違うのですが、おおむね60万円~90万円ほどの費用がかか
ります。( 全て食費、宿泊費、学習費、教材費、渡航費などを含みます )

若者たちにそれだけ資力があれば問題ないのですが、ほとんどの場合借入金( 多くは親族から
の借金 )で済ませ、来日後に受け取る給料から月々差し引いて返金する形をとります。

仮に60万円借金があっても、日本の会社の給料が20万円もあれば、半年から1年で返せるのでは
ないかと計算するわけです。

つまり、1年我慢すれば・・・・・・後は楽になるし、残りの2年で充分な貯金も出来るだろうし、そ
の上、高度な技術と日本語会話、渡航キャリア・・・・・リターンは多いと。

タイの労働者の月給は5万~7万円ほどですから、日本の20万円の給料はとても魅力的なわけで
す。

ちなみに、学校で日本語を勉強する間に日本の会社についても勉強します・・・・・・・・

多くは、求人のある職種についてです・・・・・農業、工業、建設関連( 塗装や道路、電気工事等 )、
介護、福祉関連から調理やサービス業まで幅広いので、どれでも自由に選べます。

自由に職業を選択し、高度技術の学習と20万円の給料( 同世代の友人たちの3倍の給料! )を
もらえるわけですからウキウキ気分になるのは当たり前です。

私がタイ人の若者だったらきっと参加していると思いますが・・・・・・・ただ、この借金が問題です・・
・・・・・如何せん高過ぎます!

ちなみに、パスポートの取得費から学費や生活費、渡航費用まで、全て本人一人の負担になるの
ですから大変です。( 日本政府も日本の企業も、日本人の全ても、ただの1円たりとも援助はし
ていません )

もしも、何か問題が発生したら、全て、この一人の若者が責任を負わねばならないのです。

さて、私は、彼が嬉しそうな日本行きの報告を複雑な思いで聞いていました・・・・・・・

日本の会社( 外人を雇う中小企業 )なんて信用できないし、問題が発生したら逃げ場がない・・・
・・・・・企業の選択や仕事の内容には十分気を付ける事、日本で何かあったらNPOや支援弁護士など、
いくつかの相談窓口を教えてあげる位の事しか私には出来ません。

毎日、日本語と文化の勉強に一生懸命に取り組み、仲間たちと夢を大きく膨らませて希望にあふ
れる彼らを見ていても・・・・・正直、喜べる気分にはなりませんでした。

さて、だんだんと出発日が近づき、学業も終盤になり、卒業試験なども無事に済ませ、就職先企
業も決定します・・・・・・・

日本語の授業では、平仮名やカタカナの読み書き全て、日常会話や初歩漢字の筆記などもしっか
り覚え、優秀な成績で全教科を終了しました。

その彼が最終的に選んだ仕事は・・・・・・・・

壁のタイル工業会社でした・・・・・給料は20万円ほどで、寮もあり環境も良く、仕事の内容もそれほ
どキツイものではない様( ネットのホームページをみると普通の会社 )なので、くれぐれも体に
気を付ける様に注意して送り出す事にしました。

この時点で、私が噂に聞いていた「違法な労働環境の企業比率は5割にぼる」という当時のデータ
が心配でしたが・・・・・日本のブラック企業なんて沢山あるし、運悪くそれに当たってしまったら、さ
っさとタイへ逃げてくれば良いわけで、それはそれで仕方がないな・・・・・・・・と。

ブラック企業に泣かされるのは、日本人の若者だって同じことなんだと・・・・・・・。


全ての実習生は、3年間の日本滞在と就労を許可されて来日します。

成田空港や羽田空港へ旅客機が着地した時のドシンッ、ドシンッ、ゴゴゴゴゴ~~ッという音を聞
いた時にどんな気持ちになるのでしょう・・・・・・・・

やっと日本へ来たんだという緊張感と高揚感で足が宙に浮いた感じで、空港の通路をイミグレーシ
ョンへ向かったのではないでしょうか・・・・・・・・

さて、各人が大きな荷物を持って税関を抜けると、到着ロビーでは企業の送迎係が待っています。

酷暑期のタイよりは少しだけ涼しいけど、それでも梅雨明けのムシムシする季節・・・・・・・・・・


3年間、仕事を頑張ってお金をたっぷり貯金して返って来る・・・・・・・・どの家族も友人も、皆がそう期
待して彼等を見送りました・・・・・・・・・

何より本人が3年間仕事を辛抱した後で、その次は熟練工としてさらに延長して日本で生活できるこ
とを期待しているのです。


でも・・・・・3ヵ月後に彼は帰国しました。

毎日、実習生を炎天下の屋外作業でこき使いつづけ、給料は応募時の金額の半分!

これは、日本人のずる賢さで多くの経費を載せて、手取り給料を半減させるやり方です。

寮で生活するしかない彼らに、居住費、管理費、保証金、清掃代、雑費等々意味不明の理由をつけ
てはピンハネしていくのです。( 結局日本人の半分の給料 )

日本で暮らしていると分からないのですが、海外でアパートを探す時は、家賃だけ心配すればほと
んど他に費用がかかりません。

つまり、日本の様に不動産仲介料、保証金、敷金( 同じ様なものは海外にもあります )、礼金、
クリーニング代・・・・以上のものは一切ありません。

不動産仲介料は、オーナーが客を見つけてもらうために不動産屋へ払うもので、顧客が支払うもの
ではありません。( おまけにタイでは、ほとんどの賃貸物件は家具付きです! )

こうした日本の巧妙なからくりをタイの若者が知る由もないわけです。

さて、低賃金でキツイ仕事・・・・・・・それなら日本にもゴロゴロあります。

問題はここからです・・・・・・・・

外国人労働者への差別です・・・・・・・・!

まず、日本人の作業員は真夏の炎天下では、自動車のクーラーをガンガン効かせて携帯ゲーム。

その間、汗みどろになって作業させられるのは外国人労働者です。

同じ会社の人間なのに、なぜ、日本人だけは涼しく遊んでいられるのか?・・・・・・眩しい太陽の下で
当然湧き出す汗と疑問です。

そして、仕事の後で、作業の出来、不出来を徹底的に調べられ、ガミガミと文句を言ったり、やり
直させたり・・・・・・・・これが、さっきまで車の中で携帯ゲームをやってた日本人です。

どんな仕事も、2ヵ月、3ヵ月( 手取り給料も宣伝文句の半分 )とやっているうちにだんだんと裏
実情が明らかになっていくものです。

普通の日本人なら、ここで「なら辞めればいいじゃないか」とか「 仕事を替えればいいじゃない
か 」とか思うわけです。

当然です。

しかし、技能実習生制度には、職業を替える事は許されていません。( 職業選択の自由はないの
です )

つまり、全ての仕事は、我慢して3年間耐え続けるか、辞めて帰国するか、二者択一なのです。

先ほども記したように・・・・・彼等はみな60万円以上の借金をしています

技能実習生制度の関連企業や団体などに訴え出たら、それは自動的に荷物まとめて帰国させられ
る事を意味します。

企業にとって、何人辞めようがどうなろうが、全くリスクがありません・・・・・・・この差別的な待遇
にこそ大きな問題があります。

最近、技能実習生制度を利用するブラック企業の問題が一部のマスコミで取り上げられています
が、これはその一例です・・・・・「Yahoo!ニュース『71%で違法行為を確認!』」


彼が日本からタイへ帰国してから1年ほどした頃、私は彼にもう一度チャンスがないものかどうか・・
・・・・・日本のこの制度の関連部署へ電話しました。

 「 事情があって戻った実習生が、も一度日本へ実習生として行く事は出来ますか? 」

 「 出来ません 」

 「 え? 好きで帰った訳ではなく、仕方なく事情があって帰国させられたのに・・・・・ 」( 汗 )

 「 ダメです、一度でも途中で帰った者は、二度と制度を利用出来ません 」

半年間も泊まり込みで勉強して、サラリーマンの半年分の給料を借金してまで日本で働こうとす
る若者に対して、何のリスクもない企業や官僚諸君は、敬意の欠片さえ見せない。

これが日本の外務省です。( 文句のあるアジア人は来るなという事です )

これが日本人の「 おもてなし 」です。

外国人( 重病の女性 )を入管の留置施設で見殺しにして平然としている連中です。

私は、いずれ日本人はその報いを受ける時が来るだろうと思っています。

こうした事が欧米から「 奴隷労働制度 」などと揶揄される所以です。


さて・・・・・・・

タイへ帰ってきた彼は、元気に再就職しています。

チェンマイの大きなデパートの携帯電話売り場の店長を任されています。

 「 日本は大好きだから、また行へきたいです! 」

・・・・・・・これは

仕事は真っ平御免だけど、遊びには行きたい・・・・・・・という意味だと思います。

彼は、頑張って貯金してますが・・・・・

早く嫁さんもらった方がイ~んじゃないかなぁ?



           「 漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その21 」 へつづく・・・・

              ( 月一連載を目指していますが、無理だと思います )


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漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その19

2023年02月04日 12時21分58秒 | タイ移住
               

       ( ↑写真、私が暮らすチェンマイの自宅です。久ぶりに綺麗な夕日だったので撮影しました。静かな田舎
         の穏やかな夕暮れ、ただし、蚊とハエ、トカゲとムカデ、そして、犬の糞は画面に写ってはいません
         ・・・・・《 2023年、1月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、ガイコツがサングラスかけて合掌していますが、このオブジェの意味を推測できる日本人は少
         ないと思います。ここは、ピンク寺と言われる田舎のお寺ですが、画面左側に分かりにくいですが棺
         桶が積んであります。実は、棺桶を買う事の出来ない貧しい人のための寄付金を集めるための募金用
         の装飾なのです。面白い事にこのガイコツは、ブツブツと念仏しつつ電動でお辞儀を繰り返していま
         す・・・・・《 2022年、11月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、ピンク寺の正面入り口の写真です。この大きなピンクの像がお寺のシンボルといった感じです
         ・・・・・《 2022年、11月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、チェンライの片田舎にポツンとできたカフェです。ホントに家のない畑と沼地しかないド田舎
         にできたカフェです。最近、タイではこの様な田舎にポコポコとカフェが作られる様になりました。
         3年後には過剰出店でほとんど潰れる事になると思いますが・・・・・《 2022年、11月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、上のカフェから見た夕暮れ時の風景です。さすがに田舎の一軒カフェ、眺めだけは素晴らしい
         ものがあります・・・・・《 2022年、11月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、私の部屋で死んでいたサソリです。携帯電話よりもかなり小さいサソリです。タイのサソリに
         は猛毒はありませんが、それでもスズメバチクラスの毒性がありますので、タイの人でも怖がる侵入
         者です。私も初めてタイで遭遇したわけですが、最初は「本物かよ?」と目を疑いました・・・・・《 20
         22年、8月、撮影 》 )





        【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 

                  その19


さて・・・・・・・・

今回もお金の話になるのですが・・・・・・・・

どうも、円安( 最近はタイのバーツ高で苦しんでいます )やら物価高やら、真綿で首を
締められている様な苦しさが続き・・・・・・・・

気分も沈みがちになりますが・・・・・・・・

日本では、海外在住者( 特に年金生活者 )が物価高と円安で大変な事( 受給年金が総額
40%の目減り )になっているなんて、誰も気にしていない様子。

・・・・・・・日本にいない奴( 逃亡者ども )の事なんて興味ないのは、仕方がないと思います
が・・・・・・・

一応、少ない年金( 家人の加給年金含めて月々約16万円 )から所得税( 1万5千円 )だけ
はしっかりと天引きされているわけですので・・・・・・・・

一納税者として、愚痴をこぼす位の権利はあるんじゃないのかなぁ・・・・・と、思うわけであ
り・・・・・・・・

そこで、「 少子化 」やら「 賃上げ 」やら、日本で毎日の様に報道される事柄について、
ちょいとジジイの意見も聞いていただきたいと・・・・・・・・


先日、Facebookで「 友達 」になってる某国会議員先生に、「 少子化対策 」として女性が
子供を安心して生み育てる事が出来る様にするだけで出生率が上がるフランスのやり方を知
らせたのですが・・・・・

もちろん返信なんかないけど、女性が誰の子供だろうと、いつ、何処で( 学校にも保育所
を作る )何人産もうと国や自治体が守る姿勢を見せるだけで出生率が上がる事は確か・・・・・
( ただし、父親が分からない子供は増えるかも )

それに、結婚可能年齢を1歳引き下げたり、出産費用や養育費、教育費を大幅に援助するこ
とで、簡単に出生率が上がるのに・・・・・・ってな事を。

でも、議員の皆さんは、わずかな「 補助金 」や「 一時金 」で済まそうとするケチケチぶり。

軍事費は2倍にアップする事を躊躇しないのに・・・・・・・( 明らかに中国との戦争を準備し始
めてる。戦争好きはワグネルだけじゃないみたい )

子供の数が毎年50万人以上足りなくなっているのに・・・・・・・・

さて、少子化問題の対策費( 財源 )は・・・・・

国の税収を上げれば作れるので、以下にその方法を・・・・・・・( 庶民の給料を5%上げて、税収
を5%上げる簡単な方法 )


最近、少しづつ「 賃上げ 」が企業の側からも出てきているかに見えますが・・・・・・これは、
30年前から毎年繰り返されていて、まったく絵空事の様に通り過ぎてしまうだけでした。

ほんの一部の企業が人材を確保するために「 宣伝 」しているだけの事で、日本の全勤労者の
給与にほとんど影響しませんでした。( 30年も! )

金持ち減税、法人減税、投資減税・・・・・史上空前の企業収益を上げたらきっと社長様が労働者
にお恵み下さる・・・・・・・そんな嘘っぱちを30年も!

日本の低い需要環境( 低賃金と増税 )の中で海外進出に活路を見出す企業にとっては、日本
国内ではリストラ( 首切り、合理化、省力化 )による利益で収益を上げる事がこの30年です
っかり板について( 常態化 )います。

今更のん気に「 賃上げ 」しましょうなんて考えるバカ社長は、株主総会で即クビになるだけ
です。

世界一優しい労働者が黙って過労死するまで働いてくれるのに、どこのバカ社長が賃上げな
んてするでしょうか。( もっともっと人材確保が難しくなれば別ですが )

本当の「 賃上げ 」は、組合のストライキや政権交代によるシステム変換などで起こるもので
す。

毎年、統一選挙やら解散やらささやかれる頃になると、少子化対策案だの賃上げだの、ついで
に総理の外遊やら・・・・・・与党の宣伝みたいな活字がメディアに踊るのですが、選挙が終われば
綺麗に忘れる様にできてます。

こんなアホな事が30年繰り返されてるんですから、経済成長なんてするわけありません。

古臭い与党やお飾りの少子化庁、無力な野党、寄生虫の様な官僚ども、落ち目のテレビ報道、
御用学者先生の軽い脳ミソ・どれも、クソの役にも立たない事がこの30年ですっかり明らかに
なったんだと思います。

国策で「 今年から賃上げ10% 」とか「 その賃上げで倒産する企業には補助金で救済 」とか
・・・・・そんな事は出来るわけない。


そこで・・・・・・・

これは、私のアイデアですが・・・・・・・・

賃上げ出来ない企業と、賃上げ出来る企業、下請けの賃上げも出来る企業をハッキリと見え
る化して( シールやマークで )明らかにすれば・・・・・・・・

それだけで、賃上げ圧力を醸成できる。( かも知れませんです )

例えば、商品の値上げをする時に、一緒に賃上げする様に「 シール 」などで「 告示 」させ
るわけです。

つまり・・・・・・

白色のシールは自社賃上げ1%アップ、黄緑色のシールは自社賃上げ3%アップ、緑色のシー
ルは6%・・・・黄色のシールは自社賃上げと下請けの賃上げ3%、オレンジは自社と下請け6%、
赤は10%・・・・・・・といった色分けシールを商品にはらせるのです。

スーパーに並ぶ商品で、例えば・・・・・5%値上げしてるけど緑のシールが貼ってあれば、つま
りこのメーカーは賃上げ6%していると分かる。

 「 やだぁ、5%値上がりしてる・・・・・でも、6%の賃上げもしてるんだぁ・・・・ 」
  ( 消費者が企業を判断できる )

また、下請けの賃上げにも貢献しているメーカーは、宣伝ポスターやCMで黄色やオレンジ色
のマークも表示できる。

企業が商品の値上げと同時に賃上げ率をアピールすれば、その社会的な貢献度を消費者に明
らかにできる。( エコマークやJISマークよりも目立つシールで! )

消費者は商品の値段を見ながら・・・・・

 「 なんだこの会社、値上げするだけで賃上げなしなんだ 」

・・・・とか。( 経営側は消費者に選別される事を最も恐れる )

 「 ちょっと値上がりしたなぁ、でもこの会社下請けまでひっくるめて10%も賃上げかよ! 」

・・・・会社のステータスを上げる事にも貢献できる。

シール貼るだけだから、お金はほとんどかからないし、難しい法律改正も必要ない。

ただ、虚偽表示に対してキビシイ罰則を科せば良いだけ。

簡単な話です。

これも、Facebookで議員先生にお知らせしようかと思っています・・・・・・・返信なんか絶対にな
いと思いますけど。(苦笑)


それにしても・・・・・

昔( 私が子供だった頃 )は、父親がサラリーマンやってれば、母親はエプロン姿で二人の子
供を家で育てるのが、どこにでも見られた当たり前の家族風景でした。

それが、高度成長からオイルショックを過ぎた頃から奥さんも仕事をしないと暮らせなくなり、
バブル崩壊以降は、子供も自分の学費のために多額の借金を背負わなくてはならなくなりまし
た。

未成年の学生が、大学の学費の借金( 500万円以上 )を背負い、卒業後に10年以上かけて返
済するのですが、これに利息を10%乗せて搾取するのが日本です。( 天下りどもだけが儲か
るシステム )

累進課税で、金持ちが所得税、地方税合わせて90%の税金を払っていた昔と、金持ちが減税と
節税によって税金が半減した現代( おまけに日本の全企業の70%が納税額ほぼ0 )。

日本の財政赤字と高額な学費、おまけに原発事故の汚染水( 近い内に海へ放水 )や高濃度放
射性廃棄物の1万年に及ぶ管理費用は計算もせず・・・・・それなのに若い人たちはゲームとSNS、
そして、仮想空間で酔い続けてる・・・・・

「まんが道」しか知らない私が偉そうな事を書いてますが・・・・・

もう黙っていて良い時代じゃないかも知れません。

誰でも、ハッキリと意見を提示する・・・・・・

誰だっていい、どんな人だっていい、年齢も学歴も職業も関係ない。

立ち上がって拳を振り上げた時、革命は起こる。


・・・・・・ってな事は、ないよなぁ~きっと。



              「 漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その20 」 へつづく・・・・

              ( 月一連載を目指していますが、無理だと思います )


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漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その16

2022年08月09日 23時07分34秒 | タイ移住
               

       ( この写真は、私が暮らしているチェンマイ県タートンの幹線道路です。標識には「4番街」と記されて
         います。右側に入って行ってその突き当りが私の家になります・・・・・《 2022年、7月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、中央に小さく白い壁が写っています・・・・これが、私の家の白壁になります。ちなみに、この道
         路は最近舗装されたのですが、新市長の選挙で知人の候補者を応援したせいか、古くてボロボロだっ
         た道路を舗装工事してくれました・・・・・《 2022年、7月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、私がよくお昼を食べに行くタイラーメン店です。幹線道路沿いに去年できたお店ですが、オー
         ナーさんも奥さんも私の知り合いで、いつも美味しいラーメンを食べさせてくれます・・・・・《 2022年、
         7月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、ラーメン店の内部です。まだ11時頃なのでお客さんは少ないですが、12時前後になると7卓あ
         る座席がほぼ埋まってしまいます。私が好きなのが右側奥のテーブルです・・・・・《 2022年、7月、撮
         影 》 )




               

       ( ↑写真、私が毎回注文する鶏ガラスープのあっさりラーメンです。トッピングの野菜は無料です。タイ
         では、お酢や調味料、砂糖、唐辛子などお好みで加えるのが定番になっています。お昼の食事として
         はこれで充分です。料金はラーメン1杯120円・・・・・《 2022年、7月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、上記のラーメン店の隣にある小さなスーパーです。私はここでいつもカルピスウォーター300
         ml・75円や、チョコパイ6個入り・150円を購入しています・・・・・《 2022年、7月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、私が住むタートンの町から車で40分のファンの町にある日本料理店です。例の如くお寿司は
         固く握られていてがっかりな代物ですが、味噌汁や蕎麦汁は日本?の製品を使っているので、なん
         とか耐えられます。お店の看板:写真左:には、「うまい」が「UMAMI」と表記されています・・・
         ・・・《 2022年、2月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、自宅の庭で駆除した毒ムカデです。体長は軽く20㎝ありそうです。この位のやつは普通の大き
         さですが、噛まれるとかなりヤバい事になります。地元のタイ人でも恐れる難敵です。『美しい自然
         と緑の大地』には、こうしたおまけが沢山ついてきます・・・・・《 2022年、7月、撮影 》 )






        【 はじめての方は、どうぞ 「漫画家アシスタント 第1章 22年改訂版」 よりご覧下さい。 】  

 

                    その16


タイの人は、一日に一回は麺類を食べるほど、多様な麺類に慣れ親しんでいます。。

日本なら、そばにうどんにラーメンといったところがすぐに思い浮かびますが、タイではバーミー
ルアン( 日本のラーメン麺 )、クッティオ( 米でできた細麺、中太麺、太麺 )、ムンセン( 春雨
麺 )等々、意外なほど豊富な種類があり、これにスープもサッパリした鶏ガラスープから、肉汁た
っぷりの脂スープに辛いトムヤムクンスープ、さらに豚の血を使った黒いスープまで様々です。

私が普段食べているのは、サッパリ鶏ガラスープのラーメンにトッピングで野菜をたっぷりのせたも
のですが、とにかく安いのです。

都市部でも田舎でも( 多少の為替変動を考慮しても )、100~150円で食べる事ができます。


このブログをご覧になっておられる方の中には、将来、一人で年金生活になった時にどうしようか・・
・・・そんな不安を持っている方が意外と多いのではないかと思います。

また、夫婦でそこそこの年金をもらっているが、安いなら半年くらい海外リゾートで暮らしてみたい
と考えておられる方・・・・・・

今回は、選択肢の一つとしての「 タイ移住 」について書いてみたいと思います。


上記の様に、大抵のラーメン店ではトッピング( 野菜、肉、魚肉ボール )が豊富で無料か格安で大
盛にも出来ます。

朝は軽くジュースかバナナなどで済ませ、昼は麺類、夜はタイの定食( 鳥ごはんや肉野菜炒め定食
など )というパターンが年金生活者にはお奨めのパターンです。

ちなみに、夜の屋台の定食は200~400円なので、1ヵ月の食費は2万円前後ですむ感じです。

タイは肉から魚や野菜類、そして豊富な果物類まで、日本での価格のおおよそ3分の1( 特に市場の
野菜の安さには驚きます )ですので、自炊も良いのですが、露天の食文化が進んでいるタイでは、
特に露天食が格安でメニューも豊富ですので外食がお奨めです。( 面倒がなくて楽です )

意外とかかるのが、飲物で、私は近所のコンビニ( タイでは、ほぼセブンイレブンの独占状態 )で
ペットボトル飲料を買うのですが、仮に3本買えば150~200円ですので、1ヵ月で6000円もかかる
わけで・・・・・意外と高くつきます。( 安売りスーパーなら2割安く買えます )

これに光熱費と日用雑貨品の費用を加えれば、1ヵ月の生活費が計算できます。

仮に独身で老後、健康なうちにタイ移住するとしたら・・・・・

私の様に、ほとんど引きこもってクーラー( 電気代は月1万円位 )の効いた個室でパソコン( Wifi
料金は2000円位 )とゲーム機を相手にしているだけの暮らしなら、1ヵ月4万円ほどで暮らせます。

小綺麗な家賃3万円のワンルームマンション( 一般のタイ人労働者なら15000円ほどのアパート )
に暮らし、1万円のおこずかいで合計8万円( 食費、家賃、光熱費、雑費の合計 )で気楽に暮らせ
るわけです。(注:交通費、医療費、長期滞在ビザ費用は含みません)

日本でアパートの賃貸料を払うために70歳を過ぎても道路工事やビル掃除、食堂の洗い場や荷物運
び、夏の炎天下で倒れそうになりながら働かねばなりません。

私は東京などの都市部で年金暮らしする厳しさを想像するだけで憂鬱になっていました。

ただ、若い頃からタイの事は知っていましたが・・・・・さすがに移住する事までは考えていませんでし
た。

日本人なら死ぬまで仕事をし続けるのは当たり前で、70歳位になっても仕事をして暮すんだと・・・・
・・・・漠然とそう思っていました。( この話は以前にも書いたのですが、改めてもう一度 )

しかし、日本のバブルが崩壊し、GDPが相対的に低落・・・・・先進国の中で、その賃金水準が最低ラ
インに滑落した頃・・・・・・

タイで知り合った欧米人が50歳代でリタイアしてリゾート暮らしをしているのを知りました。

定年退職した欧米の高齢者がリゾート暮らしをしているのは沢山見知っていたのですが・・・・・

50歳代でリタイア・・・・・・・稼ぎのイイ人ほど若いうちにリタイアして、毎日好きな事をやって暮ら
してる・・・・・そんな欧米人を目の当たりにして・・・・・・・

「 死ぬまで働く 」事が、実は・・・・・常識でも何でもない事を知らされたわけです。

それにしても、欧米人の年金、特に北欧系の人達の年金額はスゴイ( 日本人の2倍以上が普通! )

税金が高いので( 税金も日本の2倍以上 )、それは大変なんだけど、何故か日本人よりも遥かに
生活水準が高い!

普通のサラリーマンでも自宅と郊外の別荘、そして乗用車も2台以上持っている。おまけに労働時
間は日本人より断然に少ない!

タイの避暑地やビーチリゾートで遊びまくる欧米のジジイどもを見ていると、つくづく羨ましく
なる今日この頃なわけです。

もっとも、北欧なんぞは中東に匹敵する産油国だし、豊かな森林資源と水資源がある点で断然有
利なわけで・・・・・

ところで・・・・・

石油と言えば、以前見たテレビの報道番組でアラブのリッチなヒゲもじゃの若者たちが・・・・・

ろくに汗水たらす事もなく、豪華なショッピングセンターで遊び歩く彼らを、複雑な表情で見つ
める日本人に向かって・・・・・

 「 日本でも石油を掘ったらどうですか? 」

 「 そうだよ、石油を掘りなよ、儲かるよ!笑 」

ただの砂漠を「 あっち掘っていいよ 」「 こっち掘っていいよ 」と採掘権を与えるだけで、事業
利益の何割かを享受する・・・・・

裁量も計画も、資金も設備投資も、休日出勤も満員電車も、何も必要なくただ「 掘らせてあげる
よ~ 」とサインするだけ。

日本の常識とは全然違う常識が世界には沢山あるって事なんですが・・・・・

しかし、考えてみれば、わが日本だって近海にはメタンハイドロプレートや、希少金属の巨大な鉱
床があるわけで・・・・・ただ・・・・・これは今すぐ使えるわけじゃないけど・・・・・・・

でも、日本には世界第3位の地熱資源があるし、海上風力発電( 陸上風力より高効率 )の場所に
は困らない!( 水素エネルギーの研究では世界トップレベル )

いずれ、極東やアジアにおける電力資源国になる事だって夢じゃないわけですが・・・・・

福島でのメルトダウンで、全国の原発が全て止まった時から10年、本来日本に内在する最大の資源
に手を付けないで、今だにガス資源でプーチンにビクビク、石油じゃ中東だよりでオドオド・・・・・資
源貧乏のまま。

安月給のサラリーマンが億ションに住むセレブと同じ比率で消費税を払い、老人は少ない年金で何
とかやりくりしながら貧乏自慢・・・・・・

こんな日本に誰がした・・・・・・・

俺じゃね~よ、俺じゃ!

ホントですって!



          「 漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その17 」 へつづく・・・・

 
            ( 月一連載を目指していますが、無理だと思います )


             ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その15」へ戻る 】





   


【 各章案内 】   「第1章 改訂版」  「第2章 改訂版」  「第3章 改訂版」
          「第4章 その1」  「第5章 その1」  「第6章 その1」
          「第7章 その1」  「第8章 その1」  「第9章 その1」
          「諦めま章 その1」   「古い話で章 その1」
          
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」





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漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その14

2022年04月13日 14時12分02秒 | タイ移住
               

       ( この写真は、私が暮らすチェンマイの田舎にある無人のバナナ売り場です。1日中誰もいません。
        日本にも田舎には無人の露店売り場なんかがありますが、まったく同じようなものです。テーブル
        の上に料金箱があり、そこへお金を入れておくシステムなのですが、今までに盗難はないそうです
        ・・・・・《 2022年、3月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、バナナ売り場で購入したバナナを食堂で撮影した写真です。これ一房で100円ほどです。
        とても甘くて美味しいバナナです。日本のフルーツ店ではいくら位するのでしょうか・・・・・《 20
        22年、3月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、こちらはチェンマイ市街のセブンイレブンで売られているバラ売りのバナナです。1本で
        30円ほどです。さすがに生産地ですので安いです。ちなみに、コーヒー一杯が東京ではいくら位で
        しょうか? たぶん300~500円位だと思いますが。アフリカのコーヒー産地では、コーヒー豆1㎏
        で100円、一杯なら10円だそうです。汗水たらして働くコーヒー労働者が、東京のコーヒー価格を
        聞いて驚愕するのも無理はないのですが・・・・・いったい、この価格差はどこへ消えるのでしょうか・・
        ・・・《 2022年、3月、撮影 》 )






        【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 

                  その14


物価が上がったり、円安になったり・・・・・・

海外で生活する身にとっては、意外と深刻な問題だったりします・・・・・・・

物価上昇が10%で、円安が10%なら、合計で20%の所得減になります・・・・・・・これは、年金
で暮らす移住者にとってはかなりヤバい状況なわけです。

そこで、今回はちょっと頭にきているので・・・・・・

少し、熱くお金の話をしたいと思います。


最初に、結論から言わせてもらうと・・・・・・・・

物価上昇の要因はいっぱいありますが・・・・・・・

実は、沢山ある事が逆にこれらの「 要因 」が無意味である事を証明しています。

結論は・・・・・・・

 『 要因をほじくり出すより、値上がり分の富が何処へ消えるか探す方が賢明です 』


何故、物価がどんどん上がっていくのか・・・・・・・・それも、値上がりの幅はあるけど・・・・・・世
界中で!

お偉い学者先生方も、テレビの有名キャスター諸氏も、脳タリンのタレントも、沢山の物価
上昇要因( コロナ、戦争、輸送困難、気候変動・・・・ )をご解説されていますが・・・・・・・・

実は、どの要因も意味はありません。

何故なら、鉱物資源やエネルギー資源などは、この地上( 生産地 )から少しも減ってはいな
いからです。( 極地の氷は減ってますが )

希少金属も天然ガスも生産地ではジャンジャン採掘してるわけです。

穀物さえ、腐って余りあるほど大量に生産されて、世界中の穀物倉庫にはうなるほどの穀物
が眠っています。

ウクライナですら、小麦やひまわり油の輸送が出来ないといっても、ここ1ヵ月の話に過ぎず、
流通している分は去年出荷分から相当量あるはずですから、戦争だからといって突然蒸発し
てしまうはずはないのです。

では、物価が何故上がるのか・・・・・・この質問にこだわれば、以下の思考レベルで停滞します。

 「 戦争だからだっぺ! 」

 「 コロナだからずら! 」

 「 コンテナ不足だからだぎゃ~! 」

 「 人手が足んのじゃけ~! 」

実は・・・・・・全てナンセンスな「 要因 」です。

ホントは、ただ「 相場 」が決めているだけのこと。

だから、「 何故、物価が上がるのか? 」ではなく、「 上がった物価( 価値 )は誰の手に渡
るのか? 」・・・・・・・という疑問こそ重要なわけです。

この答えに、その全ての核心があると・・・・・!


世界一の消費大国アメリカでの物価上昇が、なぜ「 経済危機 」に陥らないのか?

経済制裁を受けるロシアでは平気な顔の半兵衛( 反米? )をきめているのに、G7各国はビ
ビっている。

でも、アメリカは株価の大暴落も消費財不足も焼き討ちも暴動も・・・・・・何処にもないわけで
す。

膨大な資源と製造物を輸入し続け( 貿易収支はいつも大赤字 )、莫大な輸送コストをかけ・・
・・・・・

製造業も建築業もサービス業も、そのコスト上昇を価格へ転嫁してどんどんインフレが進む・・
・・・・

しかし、物価上昇のまだ小さな日本よりも経済成長率は数倍高いのは何故なのか?

それは、賃金が上がって問題が相殺されるからです。( 子供でも分かる簡単な理屈です )

( ただ、アメリカはこのループから離脱できないために、インフレと経済恐慌の綱渡りを死
ぬまで続けねばなりません )

本来、どんな国でも・・・・・・よほど貧しくなければ、資源もエネルギーも食料も十分にあるので
すから、価格が上がったらその分賃金も上げればそれで問題解決しちゃうんですよね。

何故なら、最初から「 物価上昇要因 」なんてど~でもよい問題だからです。( 生産物や資源
が激減、枯渇すれば話は別ですが )

ただ、気の毒なのは・・・・・・

この流れを国がコントロール出来ない途上国です。

貧弱な輸送システム、無防備な備蓄管理、支配的な独占資本・・・・・・

買い占め、買いだめ、横流し・・・・・・ただ、売り惜しみをすれば、それだけで一挙に資産を倍増
させる事( 価格はどんどん上がる )が出来ますから、持てる物にだけ富が大移動して社会は
歪んでいきます。


問題の核心は、「 戦争だから 」とか「 コロナで 」とか「 人手が 」とか・・・・・・

そうしたある種のニュース( 幻想 )によって相場が動き( 騒いで )、資源を管理する資本
家や投機、相場資本に富が大移動してしまうことです。

つまり、様々な物価上昇の原因がニュースで流れれば流れるほど価格は上昇するわけです。

だいたい、倉庫にある商品( 資源や食料 )を今売って普通に10%の利益を得るか、少し寝か
せて50%の利益を得るか、どちらが利口な経営判断か・・・・・・誰でも分かる理屈です。

 「 輸送が遅れてましてねェ・・・・ 」

 「 急な値上がりで本社の仕入れが混乱して・・・・ 」

 「 実は、品不足でうちも困ってるんですよォ、いや、ホントに~! 」( 笑 )

どいつもこいつも、ロシアの嘘つきどもと五十歩百歩。

原因を議論しても意味はなく、原因をテコに動く「 相場 」( 資本家の利益誘導ポンプ )に
直接メスを入れる事こそ重要な命題なんだと思います。

「 相場 」で利益を上げる資本家( 独占的な買い占めや売り惜しみを含む )に重課税や禁止
ルールをかけるか・・・・・・( 企業献金なんか許してたらザル法しか作れないけど )

そんなわけで・・・・・・・・

一番簡単な解決方法は・・・・・・・・

手っ取り早く・・・・・・

これらの人々に・・・・・・・・

人民裁判でギロチン台に乗ってもらい・・・・・・・

スッパリ、首とお別れをしていただき、全ての財産、資産、債権を国庫へ編入。

そして、その資産を国家( 人民 )が管理する。

めでたし、めでたし。

なんだけどさぁ・・・・・・・・

ま・・・・・・

絶対無理なお話・・・・・・


つまんねィ~なぁ・・・・・・



 ※  補足です・・・・・

相場資本なんて、一切の生産活動とは無縁だし、ヒルの様に毎日インフレを利用して市民の
生き血を吸ってブクブク太るだけ。死ぬまで。

なんの役にも立たない・・・・・キリストもお釈迦も言ってるけど、「 絶対に地獄へ落ちる方々 」
です。

ただ、こっちは「 生き地獄 」なんだけどね。困った事に。


 ※ 補足の補足です・・・・

書き忘れたのですが・・・・・・

円安による損失・・・・・・

つまり、日本人の持つ全資産、全財産だけでなく、その労働対価(全賃金)や自然資産まで目
減りしているわけです。

「 輸入品が値上がりします 」なんてのは、まったく呑気な言い方です。

日本人が持っている全ての価値( 労働価値も含め )を下落させている・・・・・・まったく、アホ
な話です。

でもって・・・・・・この失われた富は、何処へ行くのでしょうか?

簡単な話です・・・・・・

為替が上がった国へ吸収されていきます。

汗水たらす事もなく、ただ黙って見ているだけで、巨万の富が流れて行くわけです。

仮にドルが高くなれば、そこへ金融資本、投資資本が高い金利や市場利益を求めてが流れ込
み、豊かになってさらに貨幣価値を上げる。

言ってみれば、為替によるマッチポンプです。

やっと、日本でも賃金が0.5%だか1%だか上がっても・・・・・・

どんどん貧しくなっていくのです。



           「 漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その15 」 へつづく・・・・


           ( 月一連載を目指していますが、無理だと思います )


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漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その12

2021年12月15日 22時45分51秒 | タイ移住
               

       ( この写真は、チェンマイの自宅で撮影した夕焼けです。携帯で夕陽を撮っても、実際の印象よりも色
         彩が薄くなってしまうのが残念です・・・・・《 2021年、12月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、ご近所さんの住宅です。一般的な平屋住宅で、左側のピンクの建物はご主人が経営するドリ
         ンクスタンド(日本のスナックみたいなもの)です。タイでは、自宅の空き地や軒下に簡単なお店
         を作る事がよくあります・・・・・《 2021年、12月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、これもご近所さんの住宅です。青い色が特徴的ですが、タイでグリーンやオレンジ、ピンク
         にイエローと、カラフルな原色で家を彩る傾向がここ10年ほどで目立つようになってきました・・・
         ・・《 2021年、12月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、すぐお隣の食材店です。日本の昔の雑貨、駄菓子屋みたいな感じです。小さいお店ですが、
         いつも夕方になると野良仕事を終えた農民が賑やかにお酒をのんで楽しそうです・・・・・《 2021年、
         12月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、3年ほど前に自宅の設計図を描いたのですが、建築会社の方で正式な図面にしてくれました。
         これは、全敷地と建屋の平面図です。土地は少し変形していますが、広さは1100㎡あります・・・・・
         《 2018年、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、建屋の平面図です。E字を右横に倒した様な構造です。下が南側で、左下から浴室と個室、中
         庭、中央下にリビングがって、中庭、右下が駐車場です。上が北側になります。左上から小さな個室
         が2つ、シャワー室とトイレをはさんで個室が2つ、右上に大きなキッチン、ダイニング、ウッドテラ
         スがあります・・・・《 2018年、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、自宅の正面、南側の側面図です。私がデッサンした通りに建築会社の方で正式な図面にしてく
         れました。左からバスルーム、個室、中庭、リビング、中庭、駐車場になります・・・・・《 2018年、
         撮影 》 )




               

       ( ↑写真、自宅の正面の写真です。上の正面図の実際の写真になります・・・・・《 2021、12月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、自分の部屋(書斎)をデッサンしたものです。この図の右側の本棚は造作家具ですが、一部を
         変更して普通の本立てを設置する様に変更しました。左下には造作家具のタンスがデッサンされてい
         ます・・・・・《 2018年、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、自宅の私の部屋です。上の立体図と同じ場所の実際の写真です・・・・・《 2021年、12月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、自宅の和室(?)の立体図です。床の間、天井の間接照明、障子や広縁など和風に仕上げたか
         ったのですが、タイの建築会社では、床の間や広縁はもちろん、天井の間接照明すら理解してもらえ
         ず、設計図とはかなり違う「奇妙な部屋」になってしまいました・・・・・《 2018年、撮影 》 )





        【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 

                  その12


アシスタントをやっている頃は、一戸建て住宅に住むなんて事は考えもしませんでした。( 考
えられるわけない )

自分は、死ぬまで郊外の安い築40年以上のボロ賃貸で生きるんだと・・・・そんな風に思って
いました。


日本で「一戸建て」というと、100㎡のほどの土地に2階建てで、似たような建売物件がズラリ
と並んだ風景を想像しますが・・・・・・・・それでも、「 夢の一戸建て 」なんだと思います。

私の様に、20歳位から貧乏漫画家アシスタントをやって40年、30歳の頃にはサラ金地獄に陥り、
50歳までドロドロの多重債務を味わった破産予備軍には、まさに「 夢の一戸建て 」です。

いや、夢ですら・・・・・財布の中に金が全然ないド貧乏な夢しか見られない・・・・・私にとって、「 一
軒家」などまったく縁もゆかりもありませんでした・・・・・・・・。

そんなわけもあってか・・・・・・

今自分が敷地1100㎡、建屋350㎡の注文住宅( 建築費・全財産の約1千万円 )に暮らしている事
に実感が、あまりありませんのです。

これは、何かの間違えで・・・・・・いずれ、「 そろそろ立ち退いて下さい 」とか、「 ほらほら、早く
起きろよ、仕事の時間だよ! 」と、叩き起こされるんじゃないか・・・・・・

ま・・・・・・

そんな事はともかく・・・・・・・・

今回は・・・・・・・・

3年前に私がこの家を設計し、図面や立体図を描いた時の事を書いてみたいと思います。

上記の図面や立体図を見て、漫画背景( 特に劇画 )を描いた事のある人なら、「 たいして難しく
ない 」と思われると思います。

この程度の平面図は、漫画背景で一軒家やビル街などを描く時の難しさに比べればたいした事はあ
りません。( 自動車や戦闘機なんて、もっと大変なのです )

そんなわけで・・・・・・・・

私は、かなり適当に軽~く描きましたが・・・・・・それで、ちゃんと建ってしまうんですから面白いも
のです。

最初は、簡単な平面図から始めるのですが・・・・・・

四角いベッドルームやリビング、キッチンをざっくりと描きます・・・・・・

この場合、重要な事は何処にドアと窓( 日当たりを考えて )を設置するか・・・・・・テーブルや椅子
をどのように置くのか・・・・・・そんな事を考えながら大きさや形を決めていきます。

ただ、注意しなくてはいけないのが、壁の厚みです・・・・・・仮に部屋の広さが一面4mだとすると、
左右の壁の厚み( 10cm×2 )を加えると4m20㎝になります。

この厚みまで計算して部屋を仕切っていくと・・・・・・廊下、トイレ、洗面所、隣の部屋といくつも重
なって来ると、だんだん訳が分からなくなります。

結局、壁の厚みを計算しないでそれぞれ、少し「 各室10cm 」ほど広めに考えて、後々建築会社に
正確に作図してもらおうと考えました。

今回の上記の写真には、私が描いた平面図はありません( 立体図のみアップしました )ので、建築
会社で作った図面をアップしてあります。

平面図でもう一つ重要な点があるのですが、それが「 動線 」です。

キッチンとトイレとお風呂などのドアを近くに設置すると、人の出入りが重なって危険なので、ド
アの設置には、常に人の動く「 動線 」を考えながら部屋を配置したり、ドアを設置したりする必
要があるのです。

さらに廊下を歩いている時に、突然ドアが開いてぶつかりそうにならない様に、廊下に面したドア
はスライドドアに代えたりしました。

さらに、我が家には、要介護老人が2人いるので、段差をなくしたり、車椅子や歩行器具なども計
算にいれて部屋割りやトイレ、バスの内装を考えました。

ちなみに、タイと日本の住宅の大きな違いは「 日当たり 」についての考え方なのですが・・・・・・

これが、かなり難しかったのです・・・・・・( 文化の違い、水質、電圧、治安・・・・後々、問題が多発
します )

日本とはまったく逆に日当たりが嫌われますので、親の居室を一番日の当たらない部屋にしたり、
南や西側には窓を設置しなかったり、思いっきり小さな窓しか付けなかったり、日本とは随分違
う習慣があるのです。

私は、最初に南向きを意識して( 最大限に陽の光を取り入れる事を考えて )設計したのですが、
随分と家人やその家族に怒られました。

 「 この部屋、南向きじゃない、誰がこんな部屋に住むのよ! 」

ここタイでは、「 北向き 」「 日陰 」が最も贅沢で喜ばれるんですから、世界は広いものです。

それでも、私は明るい部屋を目指して、なるべくガラス窓やガラス戸を多用したのですが・・・・・・

これも、「 こんなにガラスを使ったら、すぐに壊されて泥棒が入る! 」と脅されたものです。
( 実際には、ガラスだから危ないというわけでもありません )

タイ人の太陽嫌いは、この国で暮らさないと日本人にはちょっと理解出来ないかも知れません。

夜間の照明でさえ、日本の様に食卓を明るくしただけで・・・・・

 「 暑苦しい! 」

・・・・と、来客者が勝手に天井のライトのスイッチを半分切ってしまうほどです。

「 明るい食卓 」「 明るいリビング 」「 明るいわが家 」・・・・・・これこそ、日本の家、日本の家族
の理想的なイメージなのですが、世界には真逆な文化が存在しているのです。


次に、室内の立体図ですが・・・・・・

これは、もう完全に漫画背景の毎日の仕事で描いているのですから簡単です。

ほとんどの場合、一点透視図で造作家具を一緒に描きます。

この立体図に関しては、造作家具、建築業者も内装工事関係者も、私の立体図を見て関心するので、
いちいち「 日本で絵の仕事をしていたんですよ 」と説明するのが面倒なほどでした。

この立体図は、そのまま現場でコピーして各職人さんたちに配布して作業してもらいました。

電気や照明工事の職人さんたちにも、ライトの向きや設置場所などを立体図に追記したものをコピ
ーして配布したりしました。

こうした細かい指示を正確に伝える事が出来ないと、どうしても建築会社の建売住宅やそれに類す
る住宅を選択するしかなくなると思います。


実は、私の祖父は昔、東京の世田谷で「 藤和建設 」( 純和風注文建築専門、今はもうありません )
という小さな建設会社でやっていました。

晩年、肝臓がんで倒れるまで、事務所で住宅図面を引いていました。

私は、中学生の頃、この事務所と隣接するアパートに住んでいたのですが・・・・・・

夜中に、漫画を描くために祖父の製図台を無断で借用していました。

ある夜、その祖父が使う大きな木の製図台に鉛筆でデカデカと落書きをした事がありました。( 力
いっぱいに描かれた線は、取り返しのつかない傷になってしまいました )

ただ、祖父の大事な仕事机をバカな落書きで汚してしまったのに、まったく怒られた記憶がありま
せん。( 殺されるかと思っていましたが )

何で、そんなバカな事をしでかしたのか、今だによく分かりません・・・・・・

ちなみに・・・・・・

何の因縁なのか・・・・・・

この年になって、自分が住宅設計図を描くとは・・・・・・・・

これも、設計図と背景画で通じ合った不思議な縁なのかも知れません。

 設計図 祖父があの世で 苦笑い



             「 漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その13 」 へつづく・・・・


             ( 月一連載を目指していますが、無理だと思います )

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漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その11

2021年10月16日 00時59分09秒 | タイ移住
               

       ( この写真は、チェンマイ市内にある某タイマッサージ店内を撮影したものです。ほとんどのマッサ
         ージ店は「健全」な経営なのですが・・・・・どうしても我慢のきかないお客さんがたまにいるわけで
         す・・・・・《 2018年、10月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、先日、自宅の西側に美しい夕日が見えたので撮影してみました。田舎ですので空が広くそ
         の表情も豊かです。つまり、ド田舎なんです・・・・・《 2021年、10月、撮影 》 )




               

       ( ↑写真、先月9月の私の誕生パーティーで撮影したものです。親類やご近所のお友達など、大勢来て
         くれました・・・・・・ただ、最近はタイでのコロナ感染拡大で、こうした内々のパーティーも自粛ムー
         ドです・・・・《 2021年、9月、撮影 》 )






       【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 

                 その11


私がタイで暮らすようになってから、もう4年になります・・・・・・早いものです。

このタイ北部の片田舎に新居を建ててから丸2年がたちました。

のん気な隠居暮らしをしていると、時間がたつのが物凄く早いのですが「時間を失った」と
いう喪失感( 焦燥感 )がまったくありません。

イイ感じで歳をとっていく様な・・・・・・この穏やかな気分は、日本にいる時にはまったく感じ
る事が出来なかった感覚です。

2年前にこの家の建築時にあったゴタゴタ( 建築会社の作業不履行、多くの欠陥や金欠 )が
今では何事もなかった様に穏やかに暮らせています。


このブログを読んでいる人の中には、海外への移住を考えている方もおられるかと思います。

日本の年金で老後が暮らせるかどうか、誰だって心配するのが当たり前ですし、その多くの
方が「 これじゃ俺の老後はかなりヤバい 」とため息をつかれているかと思います。

夫婦で、手取り20万円あっても賃貸住宅で暮らすとなると、生活はかなりキビシイものにな
ると思います。

私の場合、手取りで15万円ほどですから、仕事を死ぬまで続けないと暮らせないわけです。

仕事を続けると言っても、65歳を過ぎてする仕事( 主に臨時雇い )は過酷だし、病気一つで
生活はあっけなく破綻します。

さらに、70歳を過ぎてから稼げる金額は10万円前後に減る可能性があり、年金と合わせても
食うだけでギリギリの暮らしです。

80歳を超えてはバイトもままならない・・・・・・・・ボロアパートでカップラーメンを夫婦ですす
る・・・・・・・・

それなら、タイ( 生活費は日本の4分の1、首都バンコクだと3分の1 )で暮らせば、仕事か
ら解放されて清潔なマンションに住んで、毎日が「 日曜日 」の気楽な隠居暮らしが・・・・・・・・
・・・という計算が成り立つわけです。

チェンマイのタイ人独身者でバイト暮らしなら、月々5万円ほどで生活出来ます。( 賃貸ア
パート代込み )

独身の平社員なら、月々7万円で、夫婦でも12万円もあれば十分に暮らせます。( 賃貸マン
ション代込み )

マンション代だけ奮発して月々6万円以上出せば、プール付きのホテル並の高級マンションが
ザラにあります。( もちろん普通の一戸建ても沢山あります )

毎日、プールサイドで冷たいビールを飲み、クーラーの効いた家具付き1LDKで好きなだけゲ
ームを楽しむ・・・・・・・・疲れたら、1時間600円でタイマッサージ!

お昼はタイラーメン(150円)、夜はタイのチキン定食( 250円 )か、タイスキ食べ放題
( 600円 )、帰りにコンビニでお菓子とつまみ、ビールとジュースを買って400円。

ただし・・・・・・・・

長期滞在の場合は、医療保険( 掛け捨て保険で月々1万円以上 )やロングステイビザ取得
( 300万円近い口座残高が必要 )といった必修課題をクリアーしなくてはなりません。
( ちなみに私は保険未加入です )

どんな世界へ行っても「 お金が全て 」といわけです。

そんな意味からも、日本で年金が夫婦で20万円以上受け取れそうな方は、地方都市で住居費
を極力抑えて慎ましく暮らす事をお奨めします。

海外は、決して外国人に甘くはありませんし、言葉や文化の違いは大きなストレスになります。

天国なんて何処にも存在しません。

お金は使い方が重要です。


さて、話を私の家についてなのですが・・・・・・・・

4年前にタイへ来てから、チェンマイ市街でマンションや一戸建て住宅を探して回りましたが、
結局1年半も見つからず、カミさんの実家( タイ北部ミャンマーとの国境近辺 )を建て直す事に
なったわけです。

チェンマイ市街地で住居を探した1年半の間に、私は持っていたお金のほとんどを失いました。
( 当時の少ない年金では、賃貸住宅費、生活費などには不足だったのです )

少なくとも、チェンマイ市街なら2,3ヵ月で分譲マンションか住宅が、すぐ見つかるだろう・・・
・・・・・そんな目算が外れたわけです・・・・・・・・結局、1年半の間に出費ばかりがかさんでしまいま
した。

日本の銀行貯金が少しありましたが、それも建築会社が作業放棄した後で出費がかさみ新居が
完成した時には底を尽いてしまいます。


それでも、カミさんの実家( 広い土地 )があった事や、アシスタント時代に経営した池袋の
タイマッサージ店の収益金があった事で、どうにかやりくりできたのです。

さて、自宅を作るためには、まず、部屋の見取り図を作る必要があります。

すでに私には資力が残っていませんので、カミさんの実家の土地や、その切り売り資金、さら
に遺産に貯金・・・・・・・などが頼りの情けない有様( 半ヒモ状態 )ですが・・・・・・・・

ほとんど自分の金ではないので、憂鬱な気分・・・・・・いうよりも、意外なほどにお気楽でした。

さらに、部屋の見取り図に関しては、ほとんど私の独断と好みでデザイン出来ました。

この作図の過程は、まさにアシスタント時代に毎日繰り返した背景画制作と同じです。

次回本編にて、この図面の作画と漫画背景の事などを書きたいと思います・・・・・・・・


今回は、家と作画の話を書こうかと思っていたのに・・・・・・・・

結局、お金の話ばかりになってしまい・・・・・・・・

我ながら情けない・・・・・・・・

貧すれば鈍する。

・・・・・の様で。



           「 漫画家アシスタント移住物語 こりゃタイ編 その12 」 へつづく・・・・


           ( 月一連載を目指していますが、無理だと思います )


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