（ この漫画は、共作エロ漫画「 入れてちょうだい！ 」のエッチシーンの一部です。キャラク
ターは友人のオーさんが描いています。 私に「 もっと可愛く 」とか「 もっとキレイに 」
とか文句を言われ、うんざりしながら描いていたのを、昨日の事の様に思い出されます。
《 1991年6月、発表 》 ）
【 はじめての方は、どうぞ 「第１章 改訂版」 よりご覧ください。 】
その６８
『 原作を持って来て下さいよ！ 』
私としては原作を評価してくれているのですから嬉しいわけです。しかし、
どうしてもスッキリしない。 素直に・・・
「 はい。 」
とは、言えませんでした。口ごもる様な「 はい 」でもなく「 いいえ 」で
もない・・・。あいまいな返事をして、その場を後にしました。
あくまで、3人の共作を売り込んでいるのであって、自分の原作を売り込ん
でいるのではない・・・・しかし、なんだかスッキリしない。そんな気分
をしばらくの間引きずっていました・・・・。
この事は誰にも語るまい・・・そして、もう忘れてしまおう・・・そう自分
に言い聞かせつつ・・・・・。
さて・・・今となっては・・・いったい何社、持ち込みに巡ったのか忘れて
しまいましたが・・・・・どこも景気の悪そうな・・・・・・。 自転車操
業を続けている零細企業ばかり。
1991年（ 平成3年 ）当時は・・・宮崎事件など、性表現に対する社会の厳し
い目が向けられていましたし、コンビニからも過激なエロ雑誌が排除されて
いく状況もあり、先行き不安（ バブル崩壊 ）もありで、決して楽観できる業
界ではなかったのです。
「 入れてちょうだい！ 」がボツ原稿として世に出る事もなく消えていくのか・
・・・と、そうあきらめていたら・・・・・
Ｔ書房の人の良さそうな編集員（副編集長クラスの人だったかも）が・・・・
「 すぐ、これを載せるのではなく・・・。もし、穴が空いた時に臨時
に掲載するという事で・・・預かりたいと思うのですが・・・どうで
しょうか？ 」
・・・と、言ってくれました。
あまり期待はしていませんでしたが。「 預かり 」という形に、首の皮一枚希
望をつないだ感じでした。
でも雑誌の穴埋め用のストックとして塩漬けになったまま忘れられるかも・・
・・・そんな悲観的な見方をしているうちに1ヶ月ほどがあっという間に過ぎ
て行きました。
私もオーさんもこの件を話題にしなくなった頃に、Ｔ書房から連絡が入ります
・・・1991年、6月に月刊誌「 漫画Ｓエロス 」に掲載が決まったとの連絡だ
ったのでした！
正直な話、作品が発表される喜びよりも、現金が入る事の喜びの方が大きかっ
たのですが・・・。 とりあえず落ち込んでいた3人の顔に笑顔が戻りました。
さっそく第2弾に取り掛かるのですが・・・・これが、いけませんでした・・・。
まだ、女性の裸を出す簡単なストーリーで何とかなるものと浅はかにも思い込
み（ エロ漫画をナメ切っていた ）にとらわれていた私は、「 入れてちょうだ
い！ 」よりも、もっと安直に・・・
『 てっとり早く、そのものズバリ。 それだけの漫画を作ろう！ 』
『 女子高生がボーイフレンドと・・・・・ 』
そのものズバリだから・・・そのものの・・・音・・・バックからお尻に・・
・・・・。 そうだ！ ・・・これをタイトルにして・・・
「 パンパンパンッ 」
『 面白い、簡単じゃないか！ 』・・・と、私一人が調子に乗って面白がって
いる。1時間で絵コンテを完成。
『 なんだか、ノッてきたぞ！ 』
のは、私一人だけ。
この作品「 パンパンパンッ 」で、私はエロ漫画を描く才能がまったくない事
を思い知らされるのです・・・・・・・
「 漫画家アシスタント 第５章 その６９ 」 へつづく・・・
★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第5章 その67」へ戻る 】
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ お知らせ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★ 拙ブログ「漫画家アシスタント物語」（第１～４章収録）が書籍化！
全326ページ。第１章の一部漫画化！ 秘蔵未公開写真19点、描き下ろ
しイラスト18点を含む画像総数148点！ デビュー漫画「雨のドモ五郎」
を完全収録！ 《ネット通販を見る》
★ 拙作、文庫本『 劇画 蟹工船 覇王の船 』
（ 劇画「覇王の船」 + 小説「蟹工船」の二本立て！ ）が発売中！
○ 送料がかかってしまいますが・・・ 《アマゾンのネット通販》
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【 各章案内 】 「第１章 改訂版」 「第２章 改訂版」 「第３章 改訂版」
「第４章 その１」 「第５章 その１」 「第６章 その１」
「第７章 その１」 「第８章 その１」 「第９章 その１」
「諦めま章 その１」 「古い話で章 その１」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
ターは友人のオーさんが描いています。 私に「 もっと可愛く 」とか「 もっとキレイに 」
とか文句を言われ、うんざりしながら描いていたのを、昨日の事の様に思い出されます。
《 1991年6月、発表 》 ）
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その６８
『 原作を持って来て下さいよ！ 』
私としては原作を評価してくれているのですから嬉しいわけです。しかし、
どうしてもスッキリしない。 素直に・・・
「 はい。 」
とは、言えませんでした。口ごもる様な「 はい 」でもなく「 いいえ 」で
もない・・・。あいまいな返事をして、その場を後にしました。
あくまで、3人の共作を売り込んでいるのであって、自分の原作を売り込ん
でいるのではない・・・・しかし、なんだかスッキリしない。そんな気分
をしばらくの間引きずっていました・・・・。
この事は誰にも語るまい・・・そして、もう忘れてしまおう・・・そう自分
に言い聞かせつつ・・・・・。
さて・・・今となっては・・・いったい何社、持ち込みに巡ったのか忘れて
しまいましたが・・・・・どこも景気の悪そうな・・・・・・。 自転車操
業を続けている零細企業ばかり。
1991年（ 平成3年 ）当時は・・・宮崎事件など、性表現に対する社会の厳し
い目が向けられていましたし、コンビニからも過激なエロ雑誌が排除されて
いく状況もあり、先行き不安（ バブル崩壊 ）もありで、決して楽観できる業
界ではなかったのです。
「 入れてちょうだい！ 」がボツ原稿として世に出る事もなく消えていくのか・
・・・と、そうあきらめていたら・・・・・
Ｔ書房の人の良さそうな編集員（副編集長クラスの人だったかも）が・・・・
「 すぐ、これを載せるのではなく・・・。もし、穴が空いた時に臨時
に掲載するという事で・・・預かりたいと思うのですが・・・どうで
しょうか？ 」
・・・と、言ってくれました。
あまり期待はしていませんでしたが。「 預かり 」という形に、首の皮一枚希
望をつないだ感じでした。
でも雑誌の穴埋め用のストックとして塩漬けになったまま忘れられるかも・・
・・・そんな悲観的な見方をしているうちに1ヶ月ほどがあっという間に過ぎ
て行きました。
私もオーさんもこの件を話題にしなくなった頃に、Ｔ書房から連絡が入ります
・・・1991年、6月に月刊誌「 漫画Ｓエロス 」に掲載が決まったとの連絡だ
ったのでした！
正直な話、作品が発表される喜びよりも、現金が入る事の喜びの方が大きかっ
たのですが・・・。 とりあえず落ち込んでいた3人の顔に笑顔が戻りました。
さっそく第2弾に取り掛かるのですが・・・・これが、いけませんでした・・・。
まだ、女性の裸を出す簡単なストーリーで何とかなるものと浅はかにも思い込
み（ エロ漫画をナメ切っていた ）にとらわれていた私は、「 入れてちょうだ
い！ 」よりも、もっと安直に・・・
『 てっとり早く、そのものズバリ。 それだけの漫画を作ろう！ 』
『 女子高生がボーイフレンドと・・・・・ 』
そのものズバリだから・・・そのものの・・・音・・・バックからお尻に・・
・・・・。 そうだ！ ・・・これをタイトルにして・・・
「 パンパンパンッ 」
『 面白い、簡単じゃないか！ 』・・・と、私一人が調子に乗って面白がって
いる。1時間で絵コンテを完成。
『 なんだか、ノッてきたぞ！ 』
のは、私一人だけ。
この作品「 パンパンパンッ 」で、私はエロ漫画を描く才能がまったくない事
を思い知らされるのです・・・・・・・
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