漫画家アシスタント物語

漫画家アシスタントの馬鹿人生40年と、リタイア後のタイ移住生活。

漫画家アシスタント 第8章 その47

2011年06月28日 01時01分15秒 | 漫画家志望

 ( この写真は、池袋の東口グリーン大通りの交差点近くを写したものです。この様な感じの雑居ビルの一室
  に弁護士事務所がありました。《 2011年1月、撮影 》 )
  
  
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 
 
                    その47  
  
      《 漫画家アシスタントが・・・弁護士を訪ねる・・・!? 》
 
 
弁護士を訪ねるといっても、一応、自分が暮らす池袋界隈( 2004年~09年まで居住 )の弁護士
事務所をネットで調べるわけですが、すんなり決まったわけではありませんでした。

相談のメールを出してもなかなか返信が来なかったり、対応が横柄だったり・・・・いろいろ
でした。

仕事の内容は行政書士でも同じですが、料金は弁護士の方が割高になります。しかし、今回は、
弁護士に依頼する事にしたのです。( 料金の心配よりも信頼性を重視したつもりでした・・・ )

ホームページの好印象から、返信を待っていた弁護士からはなかなか来ず( 3日後に返信あり )、
たいして期待していなかった弁護士からは素早い返信が来るという皮肉な結果に・・・・・。

仕方なく、仕事に対する積極性を考えて・・・・この素早い返信をした下利弁護士( ※参照 )に
依頼する事にしました。

名前だけでなく、そのホームページもパッとしない地味ィ~な弁護士事務所でした。


下利弁護士は、メールで私に依頼の内容と借金の明細を詳しく知らせる様に書いてきました。

そこで、私は銀行、カード会社、サラ金・・・・・・と思いつくまま記入していきました・・
・・・・

しかし、私の様な多重債務者を長年やっている者は、実際に自分がどのくらいの借り入れがあ
るのかを正確には認識していないのです。

なぜ、自分の借入金額などの明細を把握していないのかを説明するのは難しいのですが、長年
の借金生活で数字に麻痺してしまい細かい事をまったく気にしなくなっていたのです。

パロミス( ※参照 )が200万、みみず銀行( ※参照 )のカードローンが20万、UCCカードローン
が30万、JOBカードローンが30万、イボンカードのキャッシングが20万、ニコロスカードが・
・・・など記していると・・・・・

・・・・・自分の借金なのに・・・・・改めて事態の深刻さに寒気がしてきます・・・・・

借金総額約500万円と計算して、明細を下利弁護士にメールで知らせ、翌日出かける事にした
わけです。


その深夜( 正確には早朝 )・・・・・ベッドで横になっていた私は、うっかり明細に記入漏れ
があった事に気付きました・・・・・

それは、もう一つ、あの竹中某のコマーシャルで有名なチビットからの借り入れ50万円を記
入するのを忘れていたのです。

これが、多重債務者の哀しい性( さが )なのか・・・・自分の借入先を覚えきれていないので
す・・・・・・。

 『 まあ・・・・・いいや・・・・・明日、行った時に説明しよう・・・・・ 』

たいして気にする事もなく・・・・・そのまま眠ってしまいました・・・・・・


私が弁護士に希望したのは、「 任意整理 」であって、「 破産 」ではありませんでした。

「 任意整理 」というのは、利息をチャラにしてもらって、元本のみを分割で返済する事です。
この時に、利息制限法の上限20%以上の金利を支払っていた場合は、元本からさらに過払い
利息分を差し引いた金額の分割返済になるわけです。

これは、各金融会社に対して個別に行うので、一社あたり幾らと手数料がかかります。です
から、どこの会社に対しても適当に「 整理 」( 利息の引き直し計算 )するのではなく、長期間
にわたって高い利息を払っている金融会社から「 整理 」を始めるわけです。

私の場合、パロミスからの長期にわたる( 高利の )借り入れがありましたから、ここから「 整
理 」をはじめるつもりいました。

 『 200万円の借金がどれくらい減るか・・・・もし、100万円以上減るなら・・・・ 』

・・・・と、甘い期待をするのですが、その一方・・・・

 『 もし、あまり減らなかったら・・・・もう終わり( 破産 )かもしれない・・・・ 』

・・・・そんな弱気な気持ちとが交互に私の小さな頭を占めるわけです・・・・


2007年6月1日・・・・午後の2時頃だったと思います・・・・

私は、池袋の東口グリーン大通りを歩いて最初の交差点を左に入ります・・・・

  ♪ ビ~ック、ビック、ビック、ビックカメ・・・・♪

・・・・という景気のイイあのコマーシャルが聞こえます・・・・

そのすぐそばにある古い雑居ビルの一室に下利弁護士事務所がありました・・・・

私の心は真っ暗で、この時、本当に自分が犯罪者になった様な気分でいました。

 『 まるで指名手配犯みたいな気分だ・・・・ 』

なぜだか全然分からないけど・・・・とにかく、人混みが恐ろしいのです・・・・

 『 オレも破産か・・・・ 』

顔を見られるのが怖い・・・・・これほど惨めで敗北感に打ちのめされた気分になったのは生
まれて初めてでした・・・・・・

  ♪ ビ~~ック、ビック、ビック・・・・♪

追い立てる様に例のCMソングが聞こえる・・・・

弁護士事務所のある階のエレベーターボタンを急いで押す・・・・

池袋の雑踏とCMソング・・・・

 『 早くドアが閉まってくれ・・・・ 』

  ♪ ビ~~ック、ビッ・・・・♪

 
 
           「 漫画家アシスタント 第8章 その48 」 へつづく・・・・ 


               ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その46」へ戻る 】




 【 ※参照 】
 ・下利弁護士・・・・池袋のビックカメラ近くに事務所がある。体育会系の小太りで物静
  かな人物。やや軽い。
 ・パロミス・・・・・・仮名。私の借金人生の中核をなすサラ金会社。「過払金返還」が始
  まるまでは、毎年、ここの社長が長者番トップ5に顔を出していたと思います。
 ・みみず銀行・・・大手都市銀行。今回もこんな感じで各金融会社に対する憎しみを表
  現してみました。
 
 
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漫画家アシスタント 第8章 その46

2011年06月19日 22時10分51秒 | 漫画

 ( この写真は、東京池袋東口の正面にあるグリーン大通りを撮影したものです。この道を左に入れば
  すぐの所に私が長年利用したサラ金があり、この道を真直ぐ行けば私がお世話になった弁護士事務
  所があります・・・つまり、ご近所さんで戦いがはじまるのです。《 2011年1月、撮影 》 )
  
  
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 
 
                   その46 
  
       《 漫画家アシスタントが・・・白旗を上げる・・・!? 》
 
 
東京スッペー銀行( ※参照 )「 おまとめローン 」の信用調査で『 × 』だった私は・・・・

 『 これで、オレもゲームオーバーかな・・・・ 』

などと、すっかり落ち込んでいました。 しかし、それでも「 破産手続き 」などに入る覚悟
はできませんでした。

仕事場の先輩や友人( ※参照 )などからは・・・・

 「 弁護士に相談した方がいいと思うよ 」

 「 早くケリをつけた方がいいぜ 」

などと「 白旗 」を奨められましたが・・・・いざとなると・・・・踏ん切りがつきません。

 『 まだ、そんなに深刻な( 映画やドラマじゃあるまいし )状況じゃない・・・・ 』
 
 
そんなある日の事・・・・

テレビのニュース番組を見ていたら・・・・サラ金会社としては有名なパロミス( ※参照 )が
2期連続で赤字決算になったと報じていました。

それは、利息の過払金返還訴訟で多額の損失を出した事が原因だと・・・・

パロミスといえば、私が20数年間に渡ってボロ儲けさせたサラ金の大手です。 そのパロミ
スからの借金は、約200万円。

私の借金総額の40%がここからの借り入れです。 そのため、私がこのニュースを見た時に
思ったのは・・・・

 『 オレが過払い訴訟を起こす前にパロミスが破産するかもしれないな・・・・ 』

・・・・と思うと同時に・・・・

 『 こりゃ~迷ってる場合じゃないかもしれないなァ・・・・ 』

こうして弁護士事務所へ向かう事を決心したわけです。

自分が破産する前にパロミスが破産したのでは洒落にもなりません・・・・・・

最初、1980年に借りた5万円から始まって、毎年約10万円づつ追加融資が増えて20数年・・
・・・・

結局、2000年以降は200万円もの大金に膨れ上がっていました。

その借金が弁護士に相談することでどうなるのか・・・・・・

また、ガード会社や銀行などからの借金も合わせると約500万円にもなる借金がどうなるの
か・・・・・・・

池袋の雑居ビルの一室・・・・・・

薄汚い弁護士事務所のドアを叩く事になる・・・・・・そのお話は次回に・・・・・・・・

 
 
           「 漫画家アシスタント 第8章 その47 」 へつづく・・・・ 


               ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その45」へ戻る 】


 

 【 ※参照 】
 ・東京スッペー銀行・・・外資系の銀行。「おまとめローン」などと言って、実は、多重
  債務者のリストでも作っているのだろう。 今回は、思いっきり金融機関への憎しみ
  をぶつけたネーミングを考えてみました。
 ・先輩や友人・・・・・・自身が破産経験があったり、身内に破産者や債務整理した人が
  いる友人など。類は友を呼ぶのか、けっこう身近にいたりして・・・。
 ・パロミス・・・・・・仮名。私の借金人生の中核をなすサラ金会社。「過払金返還」が始
  まるまでは、毎年、ここの社長が長者番付トップ5に顔を出していたと思います。
 
 
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漫画家アシスタント 第8章 その45

2011年06月13日 22時52分37秒 | 漫画家アシスタント

 ( この写真は、東京池袋東口辺りで撮影しました。 中央に写っている喫茶店「耕路」で拙ブログ書籍化
  の最初の打ち合わせが行われました。 取り立てて何の特色もない退屈な喫茶店ですが、私にとって
  大切な思い出の場所なのです。《 2011年1月、撮影 》 )
  
  
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 
 
                  その45  
  
      《 漫画家アシスタントが・・・銀行に怒る・・・!? 》
 
 
拙ブログの書籍化( ※参照 )には、まだ記事の量が全然足らないために編集作業にはしば
らくの時間が必要でした。

書籍化のオファーをくれたS出版( ※参照 )の方では、急いで記事を完成させて発売したか
ったのだと思いますが、私は「 急には走れない 」たちで、残りの記事が完成するまでし
ばらく時間をもらったわけです。

最初のオファーをいただいた時には、「 第4章その30 」を書いていた頃だったと思います。

当時( 2006年12月 )、私がボツ原稿を出版社に持ち込んだ時の話や、Jプロの先輩アシスタ
ントのエピソードなどを書いていました。

このブログの長期読者の方なら覚えておられると思いますが・・・・・先輩の一人が大事な
ネタ帳を盗まれたりした話です。 その後、一度、漫画家を諦めた先輩が、ソープランドの漫
画で復活する話などを書きました。( この話は好評でした )

この先輩の復活劇から私のデビューまでの記事、約30回分( 30週間分 )の記事が完成するまで、
出版を待ってもらったのです。

それでも、出版の予定がほぼ確定した事の喜びは大きく、記事を書く上で必要な取材も面倒
臭くなく、さわやかに街の中へブログの写真を撮りに出かけたのを覚えております。

しかし、同時にお店の経営とその責任、さらに一向に減らない多重債務( ※参照 )が重石の様
にのし掛っていました。

金利はバラバラだし、毎月返済しなくてはならない定額元本( ※参照 )も各社バラバラ。頭の
中はいつも、各金融会社へいくら払わなくてはならないかというお金の計算ばかりでした。

25日に月給( 手取り30万円 )をもらっても、翌日には、ほとんどが借金の利息と定額元本の返
済に消えてしまうので、皆さんが考える「 月給 」のイメージとは違い、何のありがたみも無
いのです。

まさに、自分の目の前を通り過ぎる他人のお金といった感じなのです。

そして、月の初めにサラ金や、各金融会社のキャッシュディスペンサーで新たな借入金を引き
出して生活するため、あたかも、サラ金や金融会社から給料をもらっている様な錯覚に陥りま
す。

この瞬間の方が「 月給をもらっている 」という感覚になるのです。その感覚が25歳の時から
52歳になる2007年まで、26年間も続いたのです。

ピッピッ・・・・ガシャ・・・・ピ~~ッ

機械から出てくる現金を手にする時、私は、いつも考えるのです・・・・いや、考えざるを得
ないのです・・・・・・

 『 サラ金のために生きているだけの人生だな・・・・ 』

Jプロ( ※参照 )での仕事も、漫画の原稿料も、本の印税も、全ては銀行の口座からサラ金や信
販会社へと吸い上げられて行くだけ・・・・

「 破産 」に向かって毎日苦しんでいるよりも、何とか借金を確実に返して行く方法は・・・・
・・・・

そう考えた時に目に付いたのが東京スッペー銀行( ※参照 )の「 おまとめローン 」でした。

借金をしている会社が多過ぎるし、金利も高い。そこでまとめて金利の安い銀行から融資を受
ければ、長期返済を計画的に実行できる!( 年間に支払う利息を約140万円から約90万円に減
らせる )

・・・・・・と、考えたわけです。

さっそく、申込書に限度額いっぱいの500万円の「 おまとめローン 」を申し込みます。

通常、こうした申し込みをして返事が4~5日以内にあれば「 OK 」。しかし、10日以上たっ
ても返事が無ければ「 NO 」なのですが・・・・・・

・・・・・はたして2週間ほどたってから東京スッペー銀行から安っぽい封書が1通届きました
・・・・

 「 当社既定の審査の結果、残念ながらご希望に沿う事が出来かねますのでご了承
   下さい 」

皆さんは、「 多重債務者に銀行が金を貸さね~だろ 」と簡単に思われるかもしれませんが・・
・・・・

私にとっては深刻です・・・・・

良心的に「 おまとめローン 」などと宣伝しておきながら・・・・・あっさり断られ、完全に頭
にきた漫画家アシスタントであります・・・・。

 『 サラ金の30%以上の高利を20年以上ただの一度も延滞せずに支払ってきた人間を信用
   できないのか? 』

 『 信販会社のキャッシングは年利36%なんだ・・・・それさえ支払いをただの一度だ
   って延滞した事がなかったのに! 』

 『 金融業界に感謝されこそすれ、なんで疑われるのだ! 』( 会社は元本を超える利益を
   食っているくせに! )

つまり・・・・・

銀行にとって・・・・・

 「 お前は、もう破産( ゴミ )だよ! 」

・・・・・と言っているわけです。

 
 
           「 漫画家アシスタント 第8章 その46 」 へつづく・・・・ 


               ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その44」へ戻る 】




 【 ※参照 】
 ・書籍化・・・・・2004年11月から始まった拙ブログへ06年12月にサン出版社より書籍
  化のオファーをいただきました。実際に編集作業に入ったのは07年の夏から。出
  版されたのは2008年の4月。
 ・S出版・・・・・エロ系の雑誌からゲーム、趣味雑誌など中堅出版社。
 ・多重債務・・・20年以上のサラ金人生のツケ・・・・サラ金、信販系、銀行系など大ざ
  っぱに500万円。
 ・定額元本・・・毎月、借金の元本に合わせて返済する決まったお金。 通常、50万円
  の元本に対して月々1万円ほど。
 ・Jプロ・・・・・・・・・・・・・・漫画家J・Aの仕事場。04年当時、アシスタントは3人。連載
  は隔週誌、月刊誌合わせて2~3本。 80年代には連載が6本もあり、スタッフが7
  人という時代もありました。
 ・東京スッペー銀行・・・外資系の銀行。「おまとめローン」などと言って、実は、多重
  債務者のリストでも作っているのだろう。 今回は、思いっきり金融機関への憎しみ
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漫画家アシスタント 第8章 その44

2011年06月06日 01時47分20秒 | アシスタント

 ( この写真は、東京新宿区目白にある西武池袋線の踏切です。 近くに私が若いころにクロッキーの
  勉強に通ったS美術学院があります。 正面、奥に見えるのが池袋のメトロポリタンホテル。《 2011年
  5月、撮影 》 )
  
  
  【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】

 
 
                  その44  
  
    《 漫画家アシスタントが・・・ヨダレをこらえる・・・!? 》
 
 
私が下した「 決断 」とは、借金( ※参照 )を整理する事でした。

しかし、その話の前に、同じ頃に起こったもう一つの重要な出来事について書いておきた
いと思います・・・・・・・

それは、一通のメールから始まりました・・・・・
 

「 『 漫画家アシスタント物語 』を出版しませんか 」

そんな事が簡潔に記されたメールをもらったのは、2006年の12月のはじめでした。

見知らぬ出版社からこの短いメールをもらった時は、「 出版詐欺 」か何かかと疑ったも
のでした。

 『 どうせ、本にしてやるから印刷代を出せ・・・・って事だろうな・・・・ 』

結局、高い自費出版と同じ事じゃないか・・・・と、期待感や嬉しさよりも不安を感じた
ものでした。

しかし、何度かメールをもらううちに「 詐欺 」や「 自費出版 」ではなさそうだと分かる
と夢でも見ている様な気分になったものです。

 『 オレにこんな運のイイ話が舞い込んでくるものなのか・・・・ 』

ホントになかなか信じられない様な・・・・何だか頼りない様な・・・・そんな気分でし
た。

それでもお店( ※参照 )の経営の悪化やスタッフ同士のトラブル( ※参照 )、そして借金地獄
の暗い日々の中で、突然スポットライトに照らされた様な気分でした。

この出版社( S出版 )に私のブログを推薦してくれたのがO氏ですので、彼のお陰でこのブ
ログが書籍化されたと言えるでしょう。

しかし、そのO氏( ※参照 )がこのブログを知る契機になったのが漫画編集家竹熊健太郎氏
( ※参照 )のブログ「 たけくまメモ 」の記事だったのです。( 読者の中にはここから飛んで
来られた方も多いかと思います )

その記事のタイトルが「 全マンガ家志望者必見。 」というすごいタイトルの記事で拙ブロ
グが紹介されていたのです。( もたいない話です、いやホントに )

それまでは、ブログのアクセス数が一日で300~500ほどだったのが・・・・「 たけくまメ
モ 」で紹介されるや一挙に18800!

そして「 漫画家アシスタント物語 第1章 」( URLは別 )は一日に73100! これは、gooブ
ログ全58万サイト中の第4位に駈け上りました。( 2ヶ月後には1日1000アクセスほどに定着
して現在に至る )

この頃にO氏が「 たけくまメモ 」を読んで、そこでこの無名の「 アシスタント物語 」を知
ることになるわけです。

この事がなかったら、お店の経営難と借金で完全に自信を失ってどうなっていたか分かりま
せん・・・・・・。


2006年12月23日、東京池袋東口にある喫茶店「 耕路 」でS出版の編集局長、担当編集員、
そしてO氏と初めて面談・・・・・

 「 Yさんがお金を払う必要は一切ありません、こちらで印税を払わせていただく
  んです! 」

ハッキリと直接言われた事で、ジワ~リ、ジワ~リと歓喜が沸き上がる・・・・・・・・・
・・・のを必死で抑制する。

こんなところでニタニタとヨダレを垂らすわけにはいかない・・・・・。

イ・ン・ゼ・ェ~・・・・・

印税である・・・・・・印税が入るのである! 

何も仕事をしていないのに、勝手に印税の方が降って来るのである! 

これは・・・・・「 棚からボタ餅 」どころではない、「 棚から札束 」である!


 「 ですが・・・・ちょっと足らないんです・・・いや、かなり足らないんです・・・ 」

編集局長と担当編集員氏が困った表情を浮かべている・・・・・・・

 「 ブログの今の文章量では、単行本に出来ないんです・・・もっと量が必要なんです 」

私は「 足らない 」と言われて、恐る恐る質問しました・・・・

 「 どのくらい足らないんで・・・・・・? 」

編集局長と担当編集員氏が顔を見合せながら・・・・・・・・

 「 半分くらい・・・・ 」

私は、一瞬、2004年11月からこれまでの3年間、書き続けたブログの文章が大学ノートの束
の様になってズッシリとのしかかって来る・・・・そんなイメージに吐き気を感じながら・
・・・・・

 「 つまり・・・・まだ・・・・・・半分足らないと・・・・・・・・? 」

 
 
           「 漫画家アシスタント 第8章 その45」 へつづく・・・・ 


               ★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その43」へ戻る 】





 【 ※参照 】
 ・借金・・・・・20年以上のサラ金人生のツケ・・・・サラ金、信販系、銀行系など大ざっぱ
  に500万円。
 ・お店・・・・・・池袋北口に開いたタイ式マッサージ店(04~09年)。2000年頃からのエス
  ニックブームで、新宿、新橋、池袋などを中心にポツリポツリと開店し始めた施術院。
  (風俗店ではありませんが、盛り場辺りには、怪しげなお店も・・・)
 ・トラブル・・・・・・お店で仕事をするのは、3~5人のタイ人マッサージ師。皆、真面目
  によく働くのですが、ライバル意識が強くケンカや噂話が多くて、いつも緊張感が絶
  えない。
 ・O氏・・・・・・漫画や映画の評論やインタビュー取材から本のプロデュースなど幅広く
  活躍するライター。
 ・竹熊健太郎氏・・・1960年生まれ、東京世田谷出身。編集家。著書「マンガ原稿料は
  なぜ安いのか?」「ゴルゴ13はいつ終わるのか?」など多数。現在、京都精華大学
  プロデュース学科教授、多摩美術大学非常勤講師などを務める。
 
 
 
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