( この写真は、タイ古式マッサージの施術風景を撮影したものです。足を中心とした全身マッサージ
による、血行促進とストレッチによる整体効果によって『痛気持ち良く』体調を整えます。《 2009年
1月、撮影 》 )
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
その27
《 漫画家アシスタントが・・・妻の目撃証言を書く・・・! 》
2時間のタイ式マッサージをしっかり受けて7900円という価格は、都内主要駅近くで
は一番安い価格( ※参照 )だったと思います。
それでも・・・
「 ヌキはね~のかよ? 」
と、追加のサービスを要求するお客さん( ※参照 )や・・・
「 あなたが一番、イイ人! 大好きデス! 」
などと白々しいウソでお客さんの気を惹くマッサージ師さん( ※参照 )たち・・・・・
・・・の話ではなく・・・
今回は、お店( ※参照 )の上( マンションの2階 )に住む、C国人の夫婦( ※参照 )が起こ
した事件(?)について書いてみたいと思います・・・・
ママさん( ※参照 )がお客さんからの電話を待つ控室の真上( 2階 )には、C国人の
夫婦が住んでいました。私は、直接この夫婦と挨拶を交わした事はないのですが・・
・・・たまに、大きな声でケンカをするのでその存在を意識せざる得ませんでした・
・・・。
その日( 2007年の春 )・・・お店を開店( お昼頃 )して少ししてから、例の如く上で
夫婦喧嘩が始まったそうです・・・・・( 当日、私はアシスタントの仕事で、お店に
は出ていませんでした )
明らかに奥さんの方が逆上して大きな声で叫び続けたそうで・・・・・ただ、日本語
ではないので何を言っているのかは分かりません。( タイ人であるママさんにその内容
は当然、分かりません )
夫婦喧嘩とはいえ、こちらはお客さん商売をしていますので・・・・・
「 ヤダなァ~、困ったデス~・・・うるさいデス~・・・ 」
と、ママさんやマッサージ師さんたちが不快感と好奇心の入り混じった気持ちで苦笑
いをしていますと・・・・
ママさん達がいる控室の真上のベランダに逆上したC国人の奥さんが出て来て・・・
「 ○×△□~~ッ! 」
大きな叫び声と共に、何かを外へ投げたのです・・・外はすぐ小さな路地になってい
て、向かい側にラブホテルがあるのですが、ホテルとこのマンションとの中間辺りに
それが落ちて来たわけです。
「 うるさいナ~ 」
と、窓から外をにらんでいたママさんが、落ちて来たモノに気付きます・・・
「 あっ! ゴールド・・・!? 」
どうも、上の奥さんが逆上して旦那さんから贈られた金のネックレスを投げ捨てた様
なのでした。
当然、ママさんは、キラキラと金色に輝く重そうなネックレスに目が惹きつけられま
す・・・
しかし、ここで・・・意外な人物が登場します・・・・・( 真打登場です! )
マンションの向かいにあるラブホテルから、この騒動に頭に来ていたもう一人の人物
・・・・・・ラブホテルの社長の登場です!
毎朝( お昼前 )、自分のホテルの前をホウキで掃除したり、水をまいたりしているので
私もよく見かける中年のメガネをかけたオヤジさんです。
いつも安っぽい白シャツに綿パン、サンダルというラフなスタイルが印象的な・・・・
・・・志村けんに似た感じの人物・・・・
この社長さんが、マンションの2階をにらんでいた時に、ホテルの前の路上に金のネッ
クレスが落ちて来たわけです・・・
この時、同時に・・・ママさんと社長は、このネックレスに視線を落とします・・・
・・・そして、次の瞬間・・・・・・
「 あっ! 」
ママさんが思わず声を出します・・・
社長が数歩、ネックレスに近づいたかと思うと・・・・・素早くそのネックレスを拾
って自分のズボンのポケットへねじ込んだのです・・・・・
その場面をママさんは、口を開けたまま呆然としながら見つめています・・・・( 社長
は、向かいのビルの一室に目撃者がいる事を知りません! )
社長は、ポケットに手を突っこんだまま軽い足取りで自分のホテルへ帰って行きまし
た・・・・・
もちろん、2階ではまだケンカが続いている様なのですが・・・少しすると・・・・・
2階のC国人の奥さんが寝間着姿のまま道路に出て来たのです・・・・
そして、向かい側にあるラブホテルの玄関先に仁王立ちになると・・・・・
「 私のネックレス、返してクタサイッ! 」
と、大きな声で叫び出したのです・・・・・
すぐに、先ほどの社長が玄関先に出てきます・・・・・若干あわてた様子の社長に右
手を突き出しながら・・・・・
「 おまえ、ネックレス返してクタサイッ! 」
こう詰め寄る奥さんに、社長は・・・・・
「 何ですか? 」
と、完全にトボケている・・・!
「 おまえ、取た、私、見たヨ! 」
「 え? 何を? 」
騒ぎの第2ラウンドが始まりました。 ママさんとマッサージ師さんたちは、1階ベラ
ンダに出て怖々この押し問答を観戦し始めます。
「 おまえ、トロポーたッ! 」
そして・・・
「 タレか~ッ! 警察、警察呼んてくたサ~~イッ! 」
どんどん、昂奮していく奥さん・・・・・ついに・・・・本当に警官がやって来ます!
「 こいつ、トロポーてスッ! 捕まえてクタサイッ! 」
警官は面倒臭そうに・・・
「 あなたが何か盗ったのですか? 」
「 いえ、何も盗ってません 」
「 トロポー! おまえトロポーたッ! トロポーットロポーッ! 」
警官は昂奮する奥さんを抑える様に詰問します・・・
「 彼が家に入って盗んだんですか? 」
「 違うヨ、私、投けた、こいつ、盗たッ! 」
「 投げたァ・・・? 何を・・・? 」
「 ネックレスたヨッ! 」
「 ネックレスを?・・・なぜ? 」
「 怒ったからたヨ! ケンカしたからたヨ! 」
「 誰と? この人とケンカしたの? 」
「 違うヨ、こいつトロポーた! 私が投けた、こいつトロポーッ! 」
「・・・・・・・・」
警官が社長に何か問いただそうするが、社長は「 さっぱり分かりません 」といった
表情で首をかしげる。
「 こいつ、盗たァ!、こいつ盗たァあああ~~~ッ 」
「 まぁ、まぁ・・・・・ 」
「 トロポー! トロポーおおおお~~~ッ! 」
結局・・・
警官は、逆上して叫び続ける寝間着姿の奥さんを無理やりパトカーに乗せて連行。
社長さんは、最後まで冷静な態度とみごとな演技力を発揮してゴールドをゲット。
今でも、毎朝、白いシャツに綿パン姿の社長さんが真面目にラブホテルの前を掃除して
います。
・・・マジメな方なんですね・・・きっと。
「 漫画家アシスタント 第8章 お正月休養 」 へつづく・・・
★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 その26」へ戻る 】
【 ※参照 】
・価格・・・・・・・4~5年前、新宿や池袋のタイ式マッサージの価格は、一般に2時
間で1万円ほど。割引きがあっても8千円から9千円が相場でした。
・お客さん・・・30歳位~60歳代の男性が中心。4人に1人は女性のお客さん。ネ
ット広告や無料情報誌の広告などを見て来てくれました。平均客単価は1万円。
・マッサージ師さん・・・お店には常時3~5人のマッサージ師が待機。1日に1~3
人のお客さんを施術。全員がタイ人女性でタイマッサージ学校を卒業・・・タイ
では、めずらしくありません。日本人と結婚、就労の出来る在日ビザを持って
いる。
・お店・・・・・・池袋北口に開いたタイ式マッサージ店(04~09年)。2000年頃からの
エスニックブームで、新宿、新橋、池袋などを中心にポツリポツリと開店し始
めた施術院。(風俗店ではありませんが、盛り場辺りには、怪しげなお店も・・・)
・C国人の夫婦・・・詳しい事はわかりませんが・・・30~40歳代の夫婦(?)。
・ママさん・・・私の妻。タイマッサージ店を切り盛りする。タイのチェンマイ出身。
1995年に結婚して来日、とても明るいが・・・いったん怒ると鬼より怖い。酒を飲
んだら乱暴者。でも、タイマッサージの技術はピカイチ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ お知らせ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
による、血行促進とストレッチによる整体効果によって『痛気持ち良く』体調を整えます。《 2009年
1月、撮影 》 )
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
その27
《 漫画家アシスタントが・・・妻の目撃証言を書く・・・! 》
2時間のタイ式マッサージをしっかり受けて7900円という価格は、都内主要駅近くで
は一番安い価格( ※参照 )だったと思います。
それでも・・・
「 ヌキはね~のかよ? 」
と、追加のサービスを要求するお客さん( ※参照 )や・・・
「 あなたが一番、イイ人! 大好きデス! 」
などと白々しいウソでお客さんの気を惹くマッサージ師さん( ※参照 )たち・・・・・
・・・の話ではなく・・・
今回は、お店( ※参照 )の上( マンションの2階 )に住む、C国人の夫婦( ※参照 )が起こ
した事件(?)について書いてみたいと思います・・・・
ママさん( ※参照 )がお客さんからの電話を待つ控室の真上( 2階 )には、C国人の
夫婦が住んでいました。私は、直接この夫婦と挨拶を交わした事はないのですが・・
・・・たまに、大きな声でケンカをするのでその存在を意識せざる得ませんでした・
・・・。
その日( 2007年の春 )・・・お店を開店( お昼頃 )して少ししてから、例の如く上で
夫婦喧嘩が始まったそうです・・・・・( 当日、私はアシスタントの仕事で、お店に
は出ていませんでした )
明らかに奥さんの方が逆上して大きな声で叫び続けたそうで・・・・・ただ、日本語
ではないので何を言っているのかは分かりません。( タイ人であるママさんにその内容
は当然、分かりません )
夫婦喧嘩とはいえ、こちらはお客さん商売をしていますので・・・・・
「 ヤダなァ~、困ったデス~・・・うるさいデス~・・・ 」
と、ママさんやマッサージ師さんたちが不快感と好奇心の入り混じった気持ちで苦笑
いをしていますと・・・・
ママさん達がいる控室の真上のベランダに逆上したC国人の奥さんが出て来て・・・
「 ○×△□~~ッ! 」
大きな叫び声と共に、何かを外へ投げたのです・・・外はすぐ小さな路地になってい
て、向かい側にラブホテルがあるのですが、ホテルとこのマンションとの中間辺りに
それが落ちて来たわけです。
「 うるさいナ~ 」
と、窓から外をにらんでいたママさんが、落ちて来たモノに気付きます・・・
「 あっ! ゴールド・・・!? 」
どうも、上の奥さんが逆上して旦那さんから贈られた金のネックレスを投げ捨てた様
なのでした。
当然、ママさんは、キラキラと金色に輝く重そうなネックレスに目が惹きつけられま
す・・・
しかし、ここで・・・意外な人物が登場します・・・・・( 真打登場です! )
マンションの向かいにあるラブホテルから、この騒動に頭に来ていたもう一人の人物
・・・・・・ラブホテルの社長の登場です!
毎朝( お昼前 )、自分のホテルの前をホウキで掃除したり、水をまいたりしているので
私もよく見かける中年のメガネをかけたオヤジさんです。
いつも安っぽい白シャツに綿パン、サンダルというラフなスタイルが印象的な・・・・
・・・志村けんに似た感じの人物・・・・
この社長さんが、マンションの2階をにらんでいた時に、ホテルの前の路上に金のネッ
クレスが落ちて来たわけです・・・
この時、同時に・・・ママさんと社長は、このネックレスに視線を落とします・・・
・・・そして、次の瞬間・・・・・・
「 あっ! 」
ママさんが思わず声を出します・・・
社長が数歩、ネックレスに近づいたかと思うと・・・・・素早くそのネックレスを拾
って自分のズボンのポケットへねじ込んだのです・・・・・
その場面をママさんは、口を開けたまま呆然としながら見つめています・・・・( 社長
は、向かいのビルの一室に目撃者がいる事を知りません! )
社長は、ポケットに手を突っこんだまま軽い足取りで自分のホテルへ帰って行きまし
た・・・・・
もちろん、2階ではまだケンカが続いている様なのですが・・・少しすると・・・・・
2階のC国人の奥さんが寝間着姿のまま道路に出て来たのです・・・・
そして、向かい側にあるラブホテルの玄関先に仁王立ちになると・・・・・
「 私のネックレス、返してクタサイッ! 」
と、大きな声で叫び出したのです・・・・・
すぐに、先ほどの社長が玄関先に出てきます・・・・・若干あわてた様子の社長に右
手を突き出しながら・・・・・
「 おまえ、ネックレス返してクタサイッ! 」
こう詰め寄る奥さんに、社長は・・・・・
「 何ですか? 」
と、完全にトボケている・・・!
「 おまえ、取た、私、見たヨ! 」
「 え? 何を? 」
騒ぎの第2ラウンドが始まりました。 ママさんとマッサージ師さんたちは、1階ベラ
ンダに出て怖々この押し問答を観戦し始めます。
「 おまえ、トロポーたッ! 」
そして・・・
「 タレか~ッ! 警察、警察呼んてくたサ~~イッ! 」
どんどん、昂奮していく奥さん・・・・・ついに・・・・本当に警官がやって来ます!
「 こいつ、トロポーてスッ! 捕まえてクタサイッ! 」
警官は面倒臭そうに・・・
「 あなたが何か盗ったのですか? 」
「 いえ、何も盗ってません 」
「 トロポー! おまえトロポーたッ! トロポーットロポーッ! 」
警官は昂奮する奥さんを抑える様に詰問します・・・
「 彼が家に入って盗んだんですか? 」
「 違うヨ、私、投けた、こいつ、盗たッ! 」
「 投げたァ・・・? 何を・・・? 」
「 ネックレスたヨッ! 」
「 ネックレスを?・・・なぜ? 」
「 怒ったからたヨ! ケンカしたからたヨ! 」
「 誰と? この人とケンカしたの? 」
「 違うヨ、こいつトロポーた! 私が投けた、こいつトロポーッ! 」
「・・・・・・・・」
警官が社長に何か問いただそうするが、社長は「 さっぱり分かりません 」といった
表情で首をかしげる。
「 こいつ、盗たァ!、こいつ盗たァあああ~~~ッ 」
「 まぁ、まぁ・・・・・ 」
「 トロポー! トロポーおおおお~~~ッ! 」
結局・・・
警官は、逆上して叫び続ける寝間着姿の奥さんを無理やりパトカーに乗せて連行。
社長さんは、最後まで冷静な態度とみごとな演技力を発揮してゴールドをゲット。
今でも、毎朝、白いシャツに綿パン姿の社長さんが真面目にラブホテルの前を掃除して
います。
・・・マジメな方なんですね・・・きっと。
「 漫画家アシスタント 第8章 お正月休養 」 へつづく・・・
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【 ※参照 】
・価格・・・・・・・4~5年前、新宿や池袋のタイ式マッサージの価格は、一般に2時
間で1万円ほど。割引きがあっても8千円から9千円が相場でした。
・お客さん・・・30歳位~60歳代の男性が中心。4人に1人は女性のお客さん。ネ
ット広告や無料情報誌の広告などを見て来てくれました。平均客単価は1万円。
・マッサージ師さん・・・お店には常時3~5人のマッサージ師が待機。1日に1~3
人のお客さんを施術。全員がタイ人女性でタイマッサージ学校を卒業・・・タイ
では、めずらしくありません。日本人と結婚、就労の出来る在日ビザを持って
いる。
・お店・・・・・・池袋北口に開いたタイ式マッサージ店(04~09年)。2000年頃からの
エスニックブームで、新宿、新橋、池袋などを中心にポツリポツリと開店し始
めた施術院。(風俗店ではありませんが、盛り場辺りには、怪しげなお店も・・・)
・C国人の夫婦・・・詳しい事はわかりませんが・・・30~40歳代の夫婦(?)。
・ママさん・・・私の妻。タイマッサージ店を切り盛りする。タイのチェンマイ出身。
1995年に結婚して来日、とても明るいが・・・いったん怒ると鬼より怖い。酒を飲
んだら乱暴者。でも、タイマッサージの技術はピカイチ。
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「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」