おもだかファンは、泣きながら観た方もいたのではないでしょうか(T_T)
今回のタケルもワイドショー等で取り上げられていたのは知っていたけれど、
普通の勤め人は、なかなか日中の時間帯はテレビを見れないし、
日曜の夜のこの時間帯の放映、ちょうど観客のターゲットとなり得る
どの年代の方にも良かったのではないかしら。
1時間番組でじっくり、というのが嬉しいですね。
(贅沢を言えばもっと!もっと!ですが)
そして、猿之助さんの過去の映像もあり。。。
私が猿之助さんの舞台を観るきっかけとなったのも、85年、
欧州公演(義経千本桜:忠信篇)の映像を、やはりドキュメンタリーで見て。
テレビのモニターからも、十分その放出するエネルギー、観客の高揚感まで伝わり
「私は絶対これを観にいかなければならない!!」と
大げさに言えば、天からの啓示のようにも思えた出会いでした。
今日、この番組を観て、何かしら心を掴まれるものを感じ、
それが何であるかを知るために、演舞場へと足を運ぶ方が
きっと、いらっしゃることでしょう。
ファンにとっても想い入れの多いヤマトタケルですが、役者さんにとっても
それぞれの積年の想いが詰まっている舞台なのですね。
86年初演の映像が流れたのも興味深かったです。ノーカットで観たいです!!
先日のバックステージツアーでの、演舞場監事室スタッフの方のお話しでは
『記録用』としてはあるけれど、販売用というか、
一般向けにお見せするものはない、との事でした。
でも、今出ているDVDのように、きっちり編集されたものでなくても良いので
原初的な創造のパワーが蠢いていたような、
あの、初演のタケルに、もう一度会いたいです。
*画像はテレビ東京「ソロモンの王宮」のHP。
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なにはともあれ、ブログ開設おめでとうございます。猿之助歌舞伎への愛がたくさん詰まったyayaさんの文章がこれまで以上にたくさん読めるかと思うとうれしくなります。楽しみにしています
初演から観ている者として、
ここで色々と思い出話をすると
いわゆる「團菊ジジイ」みたいな
存在になるようで、
ちょっと様子見ということにしますね。
今回は、まず、段治郎さんの方を
拝見しました。
「三国志 完結編」の時もそうでしたが、
「猿之助さんが出ないスーパー歌舞伎」への
抵抗が果たしてあるのか否か、
というのが、私の中では
最大のテーマでした。
幸いに、「これはこれ」というので
しょうか、抵抗なく観ることができ、
非常に安心したのを覚えてます。
そういう意味で、まず「段治郎バージョン」
を選びました。
彼自身も大歌舞伎の主役を経験したりして
舞台度胸が今まで以上についた上、
元々ある舞台栄えする容姿もあって
非常に清々しいタケル像が
好印象でした。
タケルの最後のセリフは
「タケル=猿之助」でしたので
ここがどう自身のセリフとして
自信をもって言えるかが
興味あるところでしたが、
ここも堂々としたもので、
役者としての猿之助さん不在の
スーパー歌舞伎が漸く一人立ち
できたのかなと思いました。
ただ、そう思ったのは宙乗りまでで、
最後の最後に登場するタケルの
出掛かった頭を観た時、
「ここから出てくる人は
市川猿之助じゃなきゃならないんだ」
と思ったら、自然と涙が出てきました。
終わってから
何でなんだろうと思いました。
やっぱり、私の中で、
「スーパー歌舞伎=市川猿之助」という
こだわりがあったんだということに
気がつきました。
私の中で、あの場面の「出」は、
大幹部連中がゾロゾロいた当時の
歌舞伎界の中で、
「こんなスゴイものを生み出したんだ
この人は!」という
初演の時の感動を与えられた
瞬間に他ありません。
だから演じただけの人なら
袖から出てきてもいいんです。
できることなら
この作品を創り、育てた
市川猿之助
その人が、いつもの服で
登場してもらいたかったくらいです。
ちょっと言い過ぎかもしてませんが、
このあたりは、見始めた時に
既にスーパーがあったという
世代にとって、どう映るのでしょうね。
「想い入れ」と「思い込み」の境界が曖昧な私としては、
おもだか的「團菊ジジイ」大歓迎です!>青果さん!!
私も聞きたいし、きっと、ここに集ってくれる皆さんも。
役者として、演出家として、怒涛のエネルギーが昇華され生まれたのが、
スーパー歌舞伎第一弾「ヤマトタケル」と思います。
(もちろん、それ以前の様々な古典の復活狂言も。)
私も、初日の観劇で、期待とかそういうことではなく
ただ漠然とというか、ふと、大詰、あの陵墓から猿之助さんが登場するような気がしてしまいました。