レミゼを観て以来、その楽曲に取り憑かれていましたが
今、脳内は魔女の歌声に占領されています。
♪お前三度にわし三度~とか
♪毒蛇に傷を負わせても~傷ふさがればもとどおり~とか!(^^)!
『バンクォー殺しの場』(笑)も大好き。
舞台を観にいけなくても、あの、暗く狭い能舞台の上で
今日も、“小さくて大きい劇空間が誕生し消滅していく”(笑)
と、想像すると、すでに懐かしさをともなう音色が、
幻聴のように響いてくる気がする。
(って、アブナイ?>自分)
さて、このマクベス、いろんな翻訳者の版があるようですが、
とりあえず、読んだのが福田恆存訳と松岡和子訳。
語感がずいぶん異なります。福田訳は
そのまんまスーパー歌舞伎の舞台を想い起こさせるような感じ。
いくつか例をあげてみますね。
【松岡訳】
ダンカン「何者だ?あの血まみれの男は。満身創痍だな、
反乱軍との戦いの最新の報告が聞けそうだ。」
マルコム「この仕官です。勇猛果敢に戦って、
捕虜になりかけた私を救ってくれた。よく戻ったな!
王に戦況をお聞かせしろ。戦場を離れた時どうだった。」
将校 「勝敗は不明、泳ぎ着かれた人間が二人、互いにしがみつき
溺れかけてでもいるようです。残忍なマクドンウォルドは
―逆賊の名にふさわしく
増殖した悪行がウジ虫のようにその身に群がっておりますが(後略)」
【福田訳】
ダンカン「あの血みどろの男は何者だ?あの様子なら、反乱軍の動静も
よく知っていよう。新しい情報が聞けるかも知れぬ。」
マルコム「あの兵です、先ごろもあっぱれ獅子奮迅の働き、おかげで捕虜に
なるところを危うく救われました。…おお良かったな元気で!
戦場の模様、ありのまま、王にお伝えしてくれ。」
隊長 「勝敗はいづれとも申し上げかねます。水中泳ぎ疲れて、
力の尽き果てた同士が、たがいに相手にからみつき、手足の自由を
失のうて、もがき苦しむさまにも似て…
あの残忍無法のマクドンウォルド、あれこそ根っからの謀反人
重ね重ねの邪智、悪行、それを証(あか)して余りありますが
(後略)」
松岡訳では幸四郎さん、福田訳では猿之助さんの声が聞こえてくるようでは
ありませんか?(笑)え?幻聴パート2?
“失のうて”に“うしのうて”とルビが振ってあるのを目撃し、
ニマっとしてしまいました。
【松岡訳】ロス「マクベス、閣下の勝利の知らせに、陛下は大層ご満悦ごです。」
【福田訳】ロス「御戦勝のお知らせ、王には至極ご満悦でしたぞ、マクベス殿」
など比較してみても、私は結構福田訳も耳馴染みがいいです。
今回の演出の方向性や、リズム感などでは松岡訳ピッタリですが。
(というか、この訳で戯曲を読んだからこそ、
演出家の中に、今、私たちが見るもののインスピレーションが
浮かんだのかもしれないけれど。)
坪内逍遥の他に森鴎外訳なんていうのもあるんですね~。
小田島雄志訳での上演も多い。読み比べてみたい。
言語で読む話はどうなったんだ?ってところですが、
フツーの英語でさえなかなか読めないのに、
古文?の英語はねぇ・・・対訳とか注釈ないと無理。
今でも、ヨーロッパの言葉はそうだけど、
英語も二人称のyou がthouとの言い方もあり、
それが thou(汝は)・thy(汝の)・thee(汝を)・thine(汝のもの)
と、変化していた!なんて、お勉強してないから分かりませぬ
今、脳内は魔女の歌声に占領されています。
♪お前三度にわし三度~とか
♪毒蛇に傷を負わせても~傷ふさがればもとどおり~とか!(^^)!
『バンクォー殺しの場』(笑)も大好き。
舞台を観にいけなくても、あの、暗く狭い能舞台の上で
今日も、“小さくて大きい劇空間が誕生し消滅していく”(笑)
と、想像すると、すでに懐かしさをともなう音色が、
幻聴のように響いてくる気がする。
(って、アブナイ?>自分)
さて、このマクベス、いろんな翻訳者の版があるようですが、
とりあえず、読んだのが福田恆存訳と松岡和子訳。
語感がずいぶん異なります。福田訳は
そのまんまスーパー歌舞伎の舞台を想い起こさせるような感じ。
いくつか例をあげてみますね。
【松岡訳】
ダンカン「何者だ?あの血まみれの男は。満身創痍だな、
反乱軍との戦いの最新の報告が聞けそうだ。」
マルコム「この仕官です。勇猛果敢に戦って、
捕虜になりかけた私を救ってくれた。よく戻ったな!
王に戦況をお聞かせしろ。戦場を離れた時どうだった。」
将校 「勝敗は不明、泳ぎ着かれた人間が二人、互いにしがみつき
溺れかけてでもいるようです。残忍なマクドンウォルドは
―逆賊の名にふさわしく
増殖した悪行がウジ虫のようにその身に群がっておりますが(後略)」
【福田訳】
ダンカン「あの血みどろの男は何者だ?あの様子なら、反乱軍の動静も
よく知っていよう。新しい情報が聞けるかも知れぬ。」
マルコム「あの兵です、先ごろもあっぱれ獅子奮迅の働き、おかげで捕虜に
なるところを危うく救われました。…おお良かったな元気で!
戦場の模様、ありのまま、王にお伝えしてくれ。」
隊長 「勝敗はいづれとも申し上げかねます。水中泳ぎ疲れて、
力の尽き果てた同士が、たがいに相手にからみつき、手足の自由を
失のうて、もがき苦しむさまにも似て…
あの残忍無法のマクドンウォルド、あれこそ根っからの謀反人
重ね重ねの邪智、悪行、それを証(あか)して余りありますが
(後略)」
松岡訳では幸四郎さん、福田訳では猿之助さんの声が聞こえてくるようでは
ありませんか?(笑)え?幻聴パート2?
“失のうて”に“うしのうて”とルビが振ってあるのを目撃し、
ニマっとしてしまいました。
【松岡訳】ロス「マクベス、閣下の勝利の知らせに、陛下は大層ご満悦ごです。」
【福田訳】ロス「御戦勝のお知らせ、王には至極ご満悦でしたぞ、マクベス殿」
など比較してみても、私は結構福田訳も耳馴染みがいいです。
今回の演出の方向性や、リズム感などでは松岡訳ピッタリですが。
(というか、この訳で戯曲を読んだからこそ、
演出家の中に、今、私たちが見るもののインスピレーションが
浮かんだのかもしれないけれど。)
坪内逍遥の他に森鴎外訳なんていうのもあるんですね~。
小田島雄志訳での上演も多い。読み比べてみたい。
言語で読む話はどうなったんだ?ってところですが、
フツーの英語でさえなかなか読めないのに、
古文?の英語はねぇ・・・対訳とか注釈ないと無理。
今でも、ヨーロッパの言葉はそうだけど、
英語も二人称のyou がthouとの言い方もあり、
それが thou(汝は)・thy(汝の)・thee(汝を)・thine(汝のもの)
と、変化していた!なんて、お勉強してないから分かりませぬ
