読み聞かせ日記@矢野学習教室(千葉県山武市)

矢野学習教室で読んだ本をご紹介。塾の日記も。

『ザ・ギバー 記憶を伝える者』

2018年05月09日 | 哲学・生き方の本
前回のブログにも書きましたが、先日、図書館のブックリサイクルに行きました。
そして、以前から読みたかった本4冊+その場で気になった本1冊の、計5冊を手に入れました

今回は、その中の1冊をご紹介したいと思います。
ザ・ギバー―記憶を伝える者 (ユースセレクション)
ロイス・ローリー 掛川恭子・訳
講談社

こちらは、関東の御三家・麻布中学・高校の国語科の先生が書かれた『中学生のための読解力を伸ばす魔法の本棚』の、おすすめブックリストに紹介されていたのをはじめ、何度かおすすめ本として雑誌などで紹介されていたのを目にしていたので、ずっと気になっていた1冊です。(ブックリストでは『ギヴァー 記憶を注ぐ者』(新評論)が紹介されていました。)

舞台は、社会に渦巻く苦痛や悩みなどが取れ払われた理想社会。
喜怒哀楽の感情が抑制され、家族や職業も与えられ、すべてが管理された社会です。

主人公ジョーナスは、もうすぐ12歳になります。
ジョーナスはどの職業に就くのか、不安と期待の入り混じった気持ちで過ごしていました。
「12歳の儀式」では、職業が与えられるのです。

そして、儀式当日。
ジョーナスに与えられた仕事は、特別なものでした…。


不安や苦しみのない世界は、理想的に見えるかもしれません。
しかし、それは自由や大きな喜びとも無縁な世界であることに気づかされます。

難易度的には小学生から読める物語ですが、扱っているテーマはとても深いです。
読み終わって感じたのは、カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』を読んだときに受けたような衝撃でした。
物語の世界観が明らかになるにつれて、静かな恐怖が募っていきます。
そして、どんな記憶も、伝え続けなければならないことに改めて気づきます。

塾に置いておきますので、塾生の皆さん、是非読んでみてくださいね!
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