ふぇみにすとの雑感

日々の雑感、テレビ、社会、フェミニズムについてなど。モンタナ発信。

女性は行政にマネジメント、育成されている?

2008-03-01 12:40:07 | フェミニズム
書こうと思いつつ、すっかり遅くなってしまったのだが、数日前のlivedoorニュースの記事。

「ここの事業は絶対に必要。だがここの箱モノが必要なのか疑問」と橋下徹知事=ドーンセンター視察で

この記事中に、こんな記述がある。

橋下知事は、NPO関係者らに「NPOの活動は、財団がなければできないのか」と問うた。NPO関係者は「今は、財団がなければやれない。その理由として、日本のNPOは歴史がないので、NPOと行政の協働でドーンセンターがあって、女性たちのマネジメント、人材育成をコーディネイトしている現況だからです」と答えた。


このNPO関係者が誰だか知らないけれど、ちょっとこの発言はひどくないだろうか。日本のNPOは歴史がないって、確かにNPO法ができてからは日がまだ浅いかもしれないが、日本のフェミニズム運動、市民運動の歴史は長い。そして、行政との協働で女性たちのマネージメント、人材育成をしている、って、行政がいないと女性の人材育成はできていないのか?そんなことはないだろう。協働とはいえ、行政が女性たちのマネージメントをしている、という考え方もどうかと思う。なんだか、行政の力なくては、日本の女性たちは何もできないのだ、といいっているように思える。

ドーンセンターの売却を考える橋下知事に対し、フェミニストたちが反対運動を起こしている。それ自体はいい。たしかに便利な場所にあり、運動体が安価にイベントをうてる場所、相談事業もしやすいなど、貴重な施設であることはわかる。私個人的には、ドーンの図書資料室には貴重なリブ資料などもあるので、それもしっかり残し、しかも市民が簡単にアクセスしやすい状況にあってほしいと思うし、そのためには公の施設のほうがより適切かもしれないとも思う。

しかしながら、その理由づけとして、女性たちが行政の力がないと何もできないかのようなことを言うのはどうしたことか。なんだか、再び女性運動の歴史が無視されているようにも思えてならない。