ふぇみにすとの雑感

日々の雑感、テレビ、社会、フェミニズムについてなど。モンタナ発信。

英語ライティングと分野の壁

2006-06-13 21:54:37 | 人類学
ネイティブスピーカーではない私にとって、英語を書くときに、ネイティブによる文章チェックは必須である。悲しいかな、何年アメリカにいて、何本ペーパーを書こうが、いつまでたっても"a"と"the"の使い方を間違えたり、なんかヘンな前置詞使ってたりするわけだ。

博論のチェックをエディターに頼むのに、私はいくらお金を使った事か・・長すぎた博論を書いた私も悪いんだが、博論終わったら、貯金すっからかん、超貧乏になっており、バイトを突如としていれまくらねばならない状況に陥っていた。博論終わったらのんびりしたり、遊びたかったのになあ。

普段は、ラッキーなことに、同じ人類学分野で、フェミニストで、文章力もバリバリの、ネイティブスピーカーBちゃんという友人がいるので、彼女の助けが本当にありがたい。

だが、時々彼女が忙しかったり、というときも当然あり、他の人に頼むこともある。博論の場合、Bちゃん含めて3人のエディターを頼んだ。その他にも、大学のライティングサービスに持っていったこともあったので、4~5人にはみてもらったことになるか。

だが、エディターによって、強い分野が違うという問題がある。そして私の分野は文化人類学。ほとんどの場合、エスノグラフィー(民族誌)が論文なのだ。もともとストーリー性が強いジャンルではあるが、ャXトモダンのself-reflexivity議論をくぐりぬけてしまった後の、文化人類学分野のエスノグラフィーでは、自分が登場人物としてがんがん出て来てしまったりして、やたらとストーリー色が高かったりする。例えば、エスノグラフィーのライティングのクラスでは「場所をどう描けばいいか」「色や匂いをどうやって記述するか」「その匂いをかいだ自分をどうやって・・」なる練習をしてしまったりするわけだ。(こんなことやらないエスのグラフィックライティングのクラスもたくさんあると思います。私がたまたま取ったクラスの先生が、超ヒューマニティなノリの人類学者だったので、こういうことに。ちなみに教科書はほぼ全部小説だった~!)なので、「とある場所で人々に挨拶する私」「人々と一緒にゴミ捨てをする私」などといったストーリーが延々と描かれていたりする箇所もあったりする。

私が一番お金を払ったプロの人は、心理学系や教育学系のほうが専門だったらしく、私の論文をすべて心理学みたいな「客観的」な感じにエディットしてくれてあって、だいぶ戻さねばならなかった。結局Bちゃんに読み直してもらうことになったものだ。

心理学は、かなりscientific writingに近い論文の書き方をするのだと思う。文献やら過去の研究のレビューがあって、仮説があって、実験なりサーベイなりの方法論の説明、実際の実験などの結果、そして分析、、という王道パターンだ。そして、大学の中でも自然科学系や、社会科学でもこういう王道科学モデル論文スタイルにのっとった形を使う分野の学生が、外国人の場合多い。ということで、外国人学生むきの英語の論文ライティングのクラスやサービス、というのは、初級の頃はよかったが、その段階をぬけると、何か私には役立たないものになってしまった。

なので、今度はアメリカ人むけのライティングサービスに持っていった。ここでエディティングや指導をしてくれるのは、たいていの場合、英文学や比較文学など、文券癜]系の分野のPh.D. をもっていたりする人たちだ。(仕事がない分野だから、こういう仕事で稼ぐ場合がけっこう多い)この人たちなら、人文系の直しは完璧!と思いきや、やはりここでも分野の壁があった。文学の人たちも、実は書くのは「批評」系のライティングであり、固い、どっかの理論家の名前が出まくってくるようなものが「普通」のアカデミックライティング、という世界に生きているのだ。私の文章の一部を見せたら、「こんなのを論文にしてしまっていいのか?」と批判されたが、英文学のPh.D.にそう言われてしまっては、ノンネイティブスピーカーの私はいまいち反論できないわけだ。そこで、人類学の院生が集う地下のタコ部屋にいってそのことを愚痴ると、他のアメリカ人にも「いやあ、実は自分もそこで同じように批判されたんだ」などという人たちがいた。そして、「文学分野の人には、エスノグラフィーの書き方って、わかってもらえないんだよね」と愚痴に花が咲いてしまった。

文学が好きだから、英文学や比較文学に行かずに、人類学に来た、って人も実はいたりする。なぜか?人類学ではストーリーが書けるから。アカデミアで文学を専攻してしまうと(クリエイティブライティングでない限り)実はストーリーを書くことができないのだ。歴史学もストーリーが書けるともいえるが、人類学と比べると、まだ「客観的」に、「史料分析」にこだわったスタイルのような気がする。

ということで、結局いつも、Bちゃん頼みの私。。いつもいつも頼むたびに悪くて、なんとか自立したいものだが、これだけは難しいんだよなあ。唯一の救いは、Bちゃんも時々日本語ヘルプを必要とすることだ。。

ああ、英語の"a"と"the"よ、もっとルールはっきりしてくれい!!しかし、この前日本語の文章書いて、日本語の「、」の打ち方も感覚的で難しいなあと思った。外国人には大変なんだろうな。。



また来たスパム

2006-06-13 06:09:29 | 日々の出来事、雑感
似たようなパターンで、まあよく名前を変えてくるわなあ、と感心するスパムメール。
今日はこんなのが来ました。小西真奈美さんとやらから。

あなたに小西真奈美さんからの伝言です☆
<差出人>♀小西真奈美
<本 文>
『初めまして☆
住んでる所も近いんでメールしたんですが、
割り切りの関係でも良ければお相手してもらえないでしょうか? (-_-;)


ほおお、小西真奈美さん、ご近所さまということは、シカゴに住んでいらっしゃる~?

もちろん会う時にお礼として一回5万お渡しします。


いきなり日本円できましたか。換金面唐ネんですが。そ、それとも5万ドル?

4時まで起きてます♪それまでに連絡くれれば会います(^-^)


このメール私がもらった時間からすると、午後の4時?それで寝るんですか~。昼夜逆転型の真奈美さん。

さて、今後この小西真奈美スパムは、どういう展開をたどるんだろうか。

下らんエントリですみませんです。(管理教育&ジェンフリネタで疲れモードか?)